潜水艦長のチャールズ・ストーム中佐は異常に嫉妬深い。妻のダイアナが部下のイェッケル中尉と話しているのを見て、イェッケル中尉を異動させ、ダイアナを殴った。
ダイアナはある男性と知り合って少し話した。その男性はイェッケル中尉の後任のセンプター中尉であった。
ダイアナがセンプター中尉に警告しようと潜水艦に乗り込んだところ、チャールズは潜水艦を出航させ、強引に貨物船に突っ込ませた。
製作年:1932、監督:Marion Gering、脚本:Benn W. Levy、Harry Hervey、原作:Sirenes et Tritons(Maurice Larrouy)
■ はじめに
登場人物(キャスト)
チャールズ・ストーム中佐(チャールズ・ロートン) 艦長
ダイアナ・ストーム(タルラー・バンクヘッド) 妻
イェッケル中尉(ケーリー・グラント)
センプター中尉(ゲイリー・クーパー)
男優はずいぶんと豪華キャスト。
■ あらすじ
◆ 異常な夫
チャールズ・ストーム中佐は潜水艦の艦長。世間の人々には、温厚・円満な人物と見られているが、実は異常な人間である。
彼の本当の性格は、野獣のように冷酷で、また嫉妬深かった。妻のダイアナは、夫の異常なキャラクタに悩まされていた。
世間と人々は夫のことを知らないので、この悩みはダイアナ一人で抱え込んでいた。
◆ 祭りで出会った青年
チャールズはある時、部下のイェッケル中尉に疑惑を向けた。妻ダイアナとイェッケルがあってはならない関係にあると判断した。
この疑いは根拠がないものであったのだが、イェッケル中尉を異動させた。そしてダイアナを殴った。
ダイアナは街に出た。町は祭りの最中であった。
雑踏の中である青年に出会った。砂漠の中で二人は語り合った。語り合っただけで、二人は別れた。
◆ センプター中尉
イェッケル中尉の後任が決まり現れた。センプター中尉である。
チャールズは登場したセンプター中尉をダイアナに紹介した。なんとダイアナが町中で出会った青年である。
ダイアナはチャールズのことを知っているので、何事もないように握手をした。
◆ ダイアナが乗ったまま潜水艦は出港
チャールズが指揮する潜水艦はまもなく出港する。
ダイアナはセンプターのことを知られたら、チャールズがセンプターにどのようなことをするのかを心配した。
センプターはチャールズのキャラクターを知らず、それを知らせる必要があると考えて、潜水艦に向かった。
しかしこれが裏目に出た。ダイアナは潜水艦に乗り込んでセンプターと会って話した。
これを目撃したチャールズはダイアナが艦を下りる前に強引に出港させた。ダイアナは艦に取り残された。
◆ 潜水艦は貨物船と衝突
さらにチャールズは異常な命令を発する。センプターに舵を取らせて、沖を走る貨物船に向かって舵を向けさせた。
艦は貨物船と衝突して沈没した。いくつかの区画が浸水した。乗組員の一部は無事脱出した。
チャールズ、センプター、ダイアナと一部の乗組員は艦に閉じ込められた。
乗組員たちは舵を握っていたセンプターを責めた。ダイアナは、彼らに対してチャールズの異常性を訴えた。
乗組員たちは「モムセンの肺/Momsen lungs」という装置を使って艦から脱出し、救助された。
だがチャールズだけは、艦に残り死亡した。
◆ 軍法会議
軍法会議が開かれた。ダイアナや乗組員たちの証言でセンプターは無罪となった。
その後、ダイアナとセンプターは街角のカフェで再会し、タクシーに乗って出発した。