■ I Am Semiramis/Slave Queen of Babylon
バビロン王国、セミラミスは王の娘。
トロイから捕虜がつれてこられた。その中には王であったキールもいた。セミラミスはキールを好きになった。
しかしセミラミスを好きな臣下のゲラスは二人の仲を妬んだ。


製作年:1963、監督:Primo Zeglio、脚本:Primo Zeglio、Luigi De Santis


■ はじめに

Slave Queen of Babylon 1963

登場人物(キャスト)
 ミニルテ(Renzo Ricci) 王
 セミラミス(Yvonne Furneaux) 王の娘
 アダート(Nino di Napoli) 王の孫
 オノス(Germano Longo) 臣下
 ゲラス(Gianni Rizzo) 臣下
 アルタール(John Bartha) 臣下
 キール(John Ericson) 捕虜、元トロイの王

本作はイタリア映画。なぜ本作を見つけたかと言えば、ロンダ・フレミング出演の「(1954)風雲のバビロン/バビロンの女王/THE QUEEN OF BABYLON」を見た時に目についたもの。

原題の「Slave Queen of Babylon」。わりと最初のところで、セミラミスがキールに好意を示す場面がある。キールはそれに遠慮して「私は奴隷だ」と言うとセミラミスは「私はあなたの奴隷」と「奴隷」の単語にかけて自分の気持ちを表現する。
 


■ あらすじ

◆ バビロン王国

紀元前八世紀、バビロン王国には国王のミニルテ、娘のセミラミス、孫のアダートがいた。

いずれはアダートが国王となる。補足、アダートが孫であることは明示されているが、セミラミスが娘であることは明示されない。しかし普通に考えれば娘となる。

臣下のゲラスはセミラミスが好きである。

◆ キールが連れてこられる

バビロンの軍隊がトロイに遠征して多くの捕虜を連れて帰った。その中には王のキールもいた。

捕虜となってしまえば、王であったことは何も関係がない。しかし他の捕虜がうなだれて歩いているのに、キールは堂々と真正面を向いて歩いてくる。

しかしキールの堂々とした態度が問題であったのかは不明だが、屈強な兵士と戦わせられた。少々苦労したがキールは相手を倒した。

だがしかし、複数の兵が襲い掛かって、メチャクチャにやられた。

◆ キールが助けられた

キールは荒野の中の柱に四肢を縛り付けられた。そのうちに野獣が襲い掛かってくるはずである。

二人の男が近づいてきた。キールを縛っているロープを切断した。キールは気を失ったままである。

二人はキールを運んで宮殿に連れて行った。宮殿の上の方に合図をするとロープが下りてきた。キールはその体を傷つけないように上に上げられた。

そこで傷の手当てがなされた。キールが気が付いた。

そこにセミラミスが現れた。キールを助け出したのはセミラミスの指示である。

◆ キールがアダートと仲良くなる

捕虜であるキールを助けたことに対して批判が起こった。

しかしキールはアダートに武術や泳ぎを教えたりしている。アダートはキールを好きになったようである。

それを見て、セミラミスやキールは批判されなくなった。

◆ キールはゲラスに襲われた

キールとセミラミスは恋人同然の間柄となった。それを妬んだ人物がいる。ゲラスである。

ゲラスは部下にキールの処分を指示した。

キールは襲われて両手を縛られたまま絶壁の上に立たされた。下は急流である。

部下はキールを弓で撃った。キールは流れに転落した。

◆ キールは牢に捕らえられていた

幸いキールは死ななかったが、その後捕らえられて牢に入れられていた。トロイの捕虜たちと一緒である。

彼らは足を鎖でつながれていた。しかし少しずつ鎖を削って脱走の準備をしていた。

しかし発見されてしまった。

◆ キールたちは処刑されようとする

キールたちは処刑されることになった。国王やセミラミスが見ている中を捕虜が首に板を嵌められて並んで入ってきた。補足。その他に、単に捕らえられている捕虜たちもいる。

広場に細長い溝が掘ってある。その中に入れられた。どのような状態になったかと言えば、溝から首だけがでていて一列に並んでいる。

その状態で一人ずつ処刑される。まずは数人がその状態になった。

◆ ゲラスが叛乱を起こした。

その時に、馬に乗った一団が攻撃してきた。実はゲラスの仕業。

たちまち大混乱となった。王の軍隊は彼らと戦う。

だがしかしどうしたことか、キールたちもゲラスの一隊と戦った。セミラミスに向かって矢が飛んできたが、キールが盾で防いだ。

ゲラスの一隊は敗退して引き上げた。

◆ ミニルテ王が死亡した

しかしこの戦いでミニルテ王が負傷した。ミニルテ王はセミラミスやアダートたちとある部屋に入った。ミニルテ王はベッドに横になった。

そしてセミラミスとアダートは、また別の部屋に移動した。部屋にはミニルテ王とアルタールだけが残った。

ここでアルタールは剣を抜いてミニルテ王を刺し殺した。以降はアルタールは登場しない。

◆ セミラミスが王となるが、キールは毒殺された

この事態となってセミラミスが王になることとなった。

戴冠式が行われた。セミラミスのすぐそばにはキールがいた。

これでバビロン王国はセミラミスの考えによって運営される。二人は一緒になって暮らした。

セミラミスはさらに王国を拡大したいと考えた。しかしキールは反対する。この点において二人は対立した。

セミラミスは飲み物を作ってグラスをキールに渡した。

しかしキールはそれを受け取らず、セミラミス用のグラスをテーブルから取り上げて、それを飲み干した。セミラミスは残ったグラスの飲み物を飲んだ。

しばらくするとキールは苦しみだして倒れた。キールは死亡した。

◆ セミラミスも死亡した。

キールの葬儀が行われる。中央の祭壇の上にキールの遺骸が乗せられている。その周りに薪が積み上げられている。

セミラミスが近寄ってくる。キールの遺骸に手を合わせる。

だがしかし、その瞬間、一発の矢がセミラミスに向けて飛んできた。セミラミスの左胸に刺さった。セミラミスも死亡した。

キールの横にセミラミスの遺骸が並べられた。火がつけられて二人が火葬にされた。

王座にはアダートが座った。