26光年離れたレミュラク星からエイリアン夫婦がやってきた。しかし宇宙船が故障し、救助艇がくるまでに時間がかかる。
しかたなく、いろいろな職業に就いて生活していく。娘が生まれて、また地球にも愛着がわいてくる。娘も地球人の恋人ができる。
製作年:1993年、脚本:ダン・エイクロイド他、監督: スティーブ・バロン
■ あらすじ
26光年離れたレミュラク星からエイリアン夫婦が地球にやってきた。ベルダー(ダン・エイクロイド)とプライマート(ジェーン・カーティン)。目的は地球侵略のための偵察。アメリカ空軍機が宇宙船を発見するが、スピードが速くて捕捉できない。
しかし宇宙船が故障して水の中に墜落、救助艇を待つことになるが7ザール(地球時間では？)かかるとのこと。
しかたなくベルダーは電機修理の職を得て働く。レミュラク星人は、頭がとんがって剥げているので苗字はコーンヘッドとなる。プライマートは専業主婦である。ここで何故かベルダーは全部の歯に歯冠をかぶせる。これが後で禍になる。
ベルダーは、仕事を正確かつ素早くこなすので経営者の評判も良い。社会保障番号がないので、経営者の計らいで別人になる。ドナルド・R・デ・チコ。1951/08/11生まれ。プライマートはマリー。1955/06/26生まれ。しかしこの情報は、何度も使いまわしされており、不法移民を監視しているゴーマン・シードリング(マイケル・マッキーン)の目に留まる。
二人はせっかくうまくいっている仕事を捨てて追及を逃れる。今度の仕事はタクシー運転手である。ベルダーは何をやらせても上手なようである。たちまち立派な運転手となる。
ここでプライマートが妊娠・出産する。コニー(大きくなった時、ミシェル・バーク)が生まれる。ベルダーは子育てのことを考えて転居しようとするが金がない。しかし賢妻のプライマートがひそかに金を貯めており、環境のよいところに転居できる。
今度の仕事は自動車教習所の教師である。ベルダーのこれまでの働きぶりを見ていれば分かる通り、素晴らしい教師となる。生徒の評判も当然よい。よいところに住み、生活も豊かになってくる。ゴルフをやり始めるが、たちまち上達する。
生徒の中には当然女性もいるのだが、プライマートは隣人から良からぬ噂を聞く。ある女性はベルダーと一緒にいるために、わざと試験を落第しているらしい。その女性は「私、とっても弱い人間なの」とベルダーを誘惑する。しかしベルダーは反応しない。「賢い人、でもその賢さが悲しい」と言って諦める。プライマートの心配も杞憂のようである。注、この女性の言葉はかなり面白い。
コニーも大きくなり地球人と同じく反抗期になったりする。コニーは学校に通い、みんなと楽しく仲良くやっているようである。二人はPTAの役員もする。そしてコニーに恋人ができた。ロニー・ブラッドフォード(クリス・ファーレイ)。両親は、あまりこの状態を好まないのでコニーは反発する。
だがしかし、ここで再び悪夢である。シードリングの執拗な追跡が迫ってくる。シードリングは「エホバの証人」の勧誘を装って探りを入れてくる。
そしてもう一つニュース。レミュラク星からの救助艇が到着するらしい。ベルダーは「フランス大統領の運転手になる」と周りに説明する。注、ベルダー夫妻は周囲にはフランス人ということになっている。
一家の車はシードリングの部隊に取り囲まれる。そこに救助艇が舞い降りてくる。三人の車は救助艇に吊り上げられる。コニーとロニーは「愛してる！」と叫ぶ合う。そしてシードリングともう一人の部下は車にぶら下がりレミュラク星に連れていかれる。
レミュラク星に戻って、ベルダーとプライマートは懐かしいようであるが、コニーはロニーと離れて憂鬱な顔もしている。
レミュラク星は独裁の国である。些細な罪で「ガーソクの刑」に処せられる。独裁者の気まぐれ。ガーソクというのは、やたらと強そうな怪獣である。この怪獣と戦わなければならない。生きて帰るのは難しい。
ベルダーは独裁者から褒められるが、歯冠をしていることがバレて、ガーソクの刑を言い渡される。絶体絶命の状況だが、地球で鍛えたゴルフの腕で、ガーソクの口に石をホールインワンしてガーソクを倒す。
再度独裁者から褒められて「望みは何か？」と問われると「もう一度地球侵略を」と言う。
三人が乗った宇宙船を先頭に武装した数多くの宇宙船が地球に向かう。しかしベルダーの意図は偽装である。「地球人はレーザーガンを持っている」と言って、他の宇宙船に退避・帰還を命令する。
三人は宇宙船を着陸させ爆破する。撃墜されたと偽装する。
最後の場面ではコニーとロニーがデートに出かける。
■ 蛇足
救助艇の到着が正確に7ザール後であったとすれば、1ザールは二年＋αくらいか？ワープ航法があって、すぐに到着するのに救助艇が7ザールもかかったのは何故か？
レミュラク星人は立った状態で寝るらしい。
レーザーガンは、現在では実用化されつつあるが、本作は1993年製作で、その時点では未来の兵器という感じだったのだろう。「反重力砲」とかにしておけば永久に使える。
ダン・エイクロイドは「(1988)花嫁はエイリアン/My Stepmother Is an Alien」でエイリアンのセレステ(キム・ベイシンガーと結婚する科学者役となっている。エイリアンと科学者が結婚して仲良く暮らすというもので、こちらもエイリアンものとしては異色。
