親しくしている医者のAさんと、昨夜、いや、もう一昨日になるが、西新橋の手打ち蕎麦屋「友庵」で一献傾けた。
この蕎麦屋、地味な店だが、蕎麦も悪くないし、どのつまみも丁寧に作っていて、最近お気に入りの店の一つだ。何より、時代に迎合しない店の風情がいい。職人も料理も。
6時半ころにのれんをくぐると、外人の男女のグループと、ほかに二組ほどの先客があった。普段、外人のお客が来るような店ではないのになあ・・・・・。
麦焼酎の蕎麦湯割りをのみながら、鳥団子煮込みなどを食す。小さな団子ひとつ、手を抜かないつくり方に感心する。
さて、Aさんを引っ張り出したのは、最近のお医者さん事情を知りたかったからだ。わが社で、医療関連のメディアをつくりたいと、しばらく前から模索をつづけているが、なかなか企画がまとまらない。Aさんは、ある病院の責任者で、優秀なお医者さんとして長年私が信頼を寄せきた。それに、お医者さんとしては珍しく関心の広い人で、文化関係の話題でも、ほんとになんでも話ができる。
近年の医者不足はますます深刻になりつつあるという。都市部も地方も同様らしい。意外だったのは、医者不足なのに、一方で仕事をしない女医さんがますます増えているという現実だ。女医さんの数は、Aさんが医者になった30年ほど前には、全体の一割にも満たなかったのが、いまや、4割近くを占めるにいたっていて、その多くが、結婚、子育てを機にアルバイト医、パート医になってしまうのだという。女性の医者志望者は成績は優秀だが、その能力が活用されていないわけだ。地方の公立大の医学部を受験するのは都会の医者の子弟も多く、卒業すると都会に帰ってしまうので、このことも地方の医者不足をますますひどくさせている理由だとか。一方で仕事につかない女医さんがどんどん増えている・・・・いやあ、なんなのだこの現象は・・・・?
そういえば、あの銀髪鮮やかなIMFの女性の専務理事、ラガルドさんが日本に来たとき、「眠っている女性の能力を活用すれば、日本の経済はふたたび成長軌道にのるのです」といっていたことを思いだした。