キッカケは、軽井沢にある松方一族の別荘訪問でした。
国立西洋美術館のコレクションの基礎を築いた松方幸次郎氏もここを使ったのかしら、などと想像を膨らませていたのですが、よくよく解説を読むと、そうではなさそう。
「松方一族の別荘」というより、厳密には「総理大臣経験者松方正義の九男正熊の次女春子(のちのライシャワー夫人)の持ち物」だったことに気づきました。(以下関連ブログ2件)
そのつながりで九男・正熊氏(十勝鉄道会長1881年 - 1969年)ってどんな人?と見てみたところ、WIKIにこんな記述を発見:ヴォーリズ設計の麻布の自邸は、三女の松方種子が創立した西町インターナショナルスクールの校舎として戦後使われ・・
麻布に旧自邸があって、いまでもインターナショナルスクールとして活用されているらしい、これは週末の散歩に丁度いい距離、ということで今日物見高い私は午後ちょいと出かけてみることに。
Googleマップの終点のそばにこんなお洒落な建物があり、目的地に着く前に写真をパチリ。
難の建物かしら?と看板を確認したら、これがまさに旧松方正熊邸・現西町インターナショナルスクールでした。
このスクール、邸宅を中心に幾つかの建物で構成されていて、マップの終点は正門があるビルの位置だったようです。
これは目を引きます。
大正10年の建物だというから驚き!
素敵なお住まいに住んでおられたものです。
ヴォーリーズの建物は、軽井沢や横浜散歩のときに参照し、近江兄弟・メンソレータムの話もすでに記したので、ここでは割愛。
見取り図を見る限り、道に面したこちらはもともと勝手口のようで -
側面部分(扉越しに撮影)のこちら、庇の大きい方がもとの玄関でした。
色はグレーと落ち着いた色合いですが、白がその分浮くことなく、とても落ち着いたたたずまい。
あちこちに英語表記があって、この一帯は他にもインターナショナルスクールが目白押し。
創立者の松方種子さんはこれまたWIKI情報ですが、コロンビア大などを出ているとかで、帰国後に構想されたようです。
ちょっと見にくいけれど、説明を添付。
こちらの新しいビルが正門を含む建物です。
幾つかの異なるタイプの建造物がぎゅっと詰め込まれています。
特に西町と呼ばれるこのあたりは素晴らしい立地。高級感溢れる住宅地です。
ただ、広範囲にわたって瀟洒な雰囲気で覆われつくされている松濤や田園調布などとは異なって、この西町エリア、区画としては狭い範囲にとどまり、庶民的な雰囲気のエリアも入り組んでいるせいかこれまでまったく目にしたことのない場所でした。
広尾から六本木に抜ける際、愛育病院前を通過していくのが常ですが(警備がいつもたいそう厳重な、かの国の大使館高領事館高を通るあの道)、ほんの一つ道を入るだけで、こんな心地よい雰囲気の住宅街が現れるのかぁ、、、と改めて感じました。