ヴィジュアル音楽史に大興奮! | 湯浅玲子 An die Musik~音楽に寄せて

湯浅玲子 An die Musik~音楽に寄せて

音楽学・音楽評論に関する執筆活動と、
杉並区阿佐ヶ谷の楽典とソルフェージュ、楽曲分析のための音楽教室「アルス・ノーヴァ」をご紹介しています。

こんばんは。

 

先月末と今月はじめ、レッスンをお休みしていたこともあって、

かれこれ1ヶ月空いてしまった5歳のTくんがレッスンに来ました。

 

子供の1ヶ月といったら、その前が思い出せないくらい「昔」ですよね。

久しぶりだったからか、私の顔を見るなり、

逃げ場のない駐輪スペースでかくれんぼをしようとしたり、

走り回ったり、レッスン室に入る前から興奮気味でした。

 

やっとレッスン室に入ったと思ったら、目の前に・・

ヴィジュアル音楽史!

 

「なにこれー!!」

と、大興奮!

 

付き添いのお母様の顔も「これはまずい!」という表情。

Tくんは、かつて「piano作曲家ツリー」にはまってしまい、

レッスンに集中できないので、

自宅に貼って「お家で見ようね」ということになっている生徒さん。

 

5歳の子に、歴史ポスターってどうなのかな、と思ったのですが、

作曲家ツリーで予備知識のあるTくん、

まったく抵抗なくポスターを観察。

「ねえ、ルネサンスってなに?家のポスターにはないよ」

 

素晴らしい!いい質問です!

「piano作曲家ツリー」は、鍵盤楽器が作られる前の時代は

載っていません。バロック以降だけです。

ポスター、いろいろ作ってきましたが、

今回、はじめてバロック以前もポスター化しました。

「ピアノ雑誌の付録」ということをあえて意識せずに作っています。

 

自分が5歳だったとき、バロックやルネサンスはおろか、

作曲家の名前もろくに知らなかったことを思うと、

ポスターの教育効果は想像以上だな、と実感しました。

 

その後、「レッスン終わったら、またポスター見ようね」

と、なだめながら進めたのは、言うまでもありません。

 

ポスターは、レッスンのついでに

先生の部屋のものを眺めるのもよいですが、

家で自分のペースでじっくり眺めるほうが、

関心の持ち方も違いますし、

何より頭に整理されて入っていくようですね。

 

10月号の「ムジカノーヴァ」では、発表会で「piano作曲家ツリー」を

記念品にしてくださったピアノ教室のレポートが掲載されていますが、

その生徒さんの感想を読んでも、

手元に置いてポスターを観察したからこそ、このように感じたのでしょう

という内容がいくつかありました。

特に、ポスター裏の相関関係図は

多くの生徒さんが関心を持ってくださったようです。

自宅でないと、じっくり観察できない図ですね。

 

先ほどのTくんも、相関関係図のラインをすべて指で辿って

チェック済みだそうです。

 

「ヴィジュアル音楽史」を最初のポスターとして楽しむのもよいですが、

「piano作曲家ツリー」に馴染んでいる方は、

予備知識がありますので、さらに親しみやすいかもしれません。