狂気の王が築いた王宮のお話 | トリハダハウソヲツカナイ
スリランカは平和です。

現地の人は当たり前のようにカバンを席に置いて場所取りをします。


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これってすごいことだよね!!!

初めてこの光景を海外で見た気がする!!!



はい。

スリランカ中央部には、文化三角地帯と言う世界有数の大遺跡群が残る地があります。

今回はその中の、シーギリヤを訪れました。



これは今でもスリランカの人々に言い伝えられる、狂気の王カーシャパの伝説です。



459年~477年にアヌラーダプラを統治し、広大な貯水池を建造したダートゥセーナという王がいました。

その長男がカーシャパで、彼には腹違いの弟モッガラーナがいました。

カーシャパの母親は平民の血筋であり、弟の母親は王族の血筋でした。

このまま行けば、弟が王になってしまいます。



どうしても王になりたかったカーシャパは、ついに実父ダートゥセーナ王を監禁し、王位を剥奪してしまったのです。

弟モッガラーナは、彼の行動に憎しみを抱きながらインドに亡命しました。



調子に乗ったカーシャパは、父に「隠してある財産を全部出せ」と要求しました。

しかし、父親は自分が建設した広大な貯水池へカーシャパを連れて行き、「これが財産の全てだ」と言い放ちました。

怒りに震えたカーシャパは、もともと父に恨みを持っていた家来に「父親を殺せ」と命じます。



その後、弟モッガラーナの復讐を怖れたのか、それとも父親を殺してしまった後悔からなのか、神がかりになったように、カーシャパはこのシーギリヤの岩山に宮殿を造り始めました。



その岩山は、ジャングルの中に突如として姿を現しました。


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近くで見るとビックリするぐらいでかい!!!


この岩山を登っていきます。

通常20分ぐらいのはずが、この日は激混み…


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しかも約9割が現地人。

観光客が居たとしてもインド人。笑

でも、少し離れた所の大学から遠足(?)で来ていた学生たちと話していたら一瞬で時間は過ぎていきました。

明らかに中学生みたいな顔した大学生が居たと思ったら、天才過ぎて一気に飛び級したらしい!!!

スリランカ、完全実力主義ですなぁ。



しばらく登っていくと、世界史の教科書で見たことがある、あの美女のフレスコ画があります。

これらの壁画は、カーシャパ王が殺害してしまった父親の霊を鎮めるために描かれたらしいです。


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女性は、天国に住む妖精だとか。


そしてミラー・ウォールなんていうものもあります。

ここには7~11世紀の間にシンハラ文字で685点の感嘆の詩が彫られています。


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きっとくさい言葉が並べられているんだろうな。笑



シーギリヤ・ロックは、別名を「ライオン・ロック」とも言います。

地名の「Shigiliya」の語源は「Shinhagiriya」であり、「Shinha」はシンハラ語でいう「ライオン」、「giliya」は「喉」という意味なのです。

以前は足、頭部があり、ライオンが大きく口を開けて座っている形になっていて、階段を登っていくと、ライオンの喉に飲み込まれるような感じになっていたのではないかと考えられています。

現在は前足の一部しか残ってないみたいです。



えーーーーーーーーーーーーーーー?!?!

この前足のポストカードを帰り道のお土産物屋で発見し、見ていないことに気付きました…

あんなに大きい足があったのに…

シーギリヤ・ロックのメインみたいなものなのに…

現地の人にはここに来た意味が無いとまで言われました…

ポストカードを買って、見たことにしておく。


ちなみに前足はこんな感じです。(写真は借り物です)


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言われてみれば、この階段を登った時にライオンの喉に飲み込まれる感じがしたんだよな~。


そんなこんなでいよいよ頂上。


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本当にすごい場所に宮殿を建てたものだと関心。

王宮、兵舎、ダンスステージ、王のプールなどがあるみたいだが、どれがどれだかワカラナイ。

ていうかこんな景色が見えるプールって贅沢過ぎるだろ。



ここに立っていると、地球のエネルギーを感じる。

地球ってやっぱり偉大。



ここでちょいと狂気の王のお話に戻ります。



彼は11年間自分の玉座をシーギリヤ・ロックの頂上に置きました。

でも、狂気の王カーシャパの人生もここまででした。

インドに亡命した弟モッガラーナが戦いを挑んで来たのです。

あっさりと破れたカーシャパは、ついに自ら命を絶ってしまいました。

その後モッガラーナは、シーギリヤの王宮を仏教僧に寄付し、ただちに首都をアヌラーダプラに戻したのでした。



長々と歴史の話ばかりしてしまいましたが、シーギリヤ・ロック、かなりオススメです!!!


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こんな写真を撮っていたら、周りのスリランカ人もみんなジャンプ写真を撮り始めました。笑