「ワァァァァアッ!」
「きゃあぁ!何々ぃ!?」
「逃げろぉ!氷漬けにされるぅ!」
『すぐに離れてください!』
『テロの可能性があります!逃げてください!』
グレイシアの襲撃があったことで、ハロウィンナイトを楽しみにしていた参加者達は逃げ出す
円「おいおい…サツも結構出てきたな。もうここまでか」
多部「そんじゃ逃げるか」
宗方「ここまで人がいなくなると見つかる可能性があるな。早くアジトに戻ろう」
鹿島「あぁ…(茜さんもどこかに行っちゃった…)」
半グレ組織“烈怒羅夢”のメンバーもすぐにアジトへと戻る
同じ頃、グレイシアの周りに輝人達や多々良、ネクロハンターも姿を現す
多々良「ネクロだから触らなーい!」
バシッ!と警棒を叩き、グレイシアの手首を牙が襲う
ガブリ!と言う感覚に襲われ、グレイシアは咄嗟に手を離す
グレイシア「っう!」
コバルト「ちょっと待てよ…なんだよあの武器は…!」
多々良が使っている武器に、コバルトは興味を示す
だがそれは好意の方ではなく、疑惑の方の興味だ
コバルト(ネクロの灰を使っているけど、あれはそう簡単に手に入る代物じゃないぞ…!?警察があんなの持ってるなんて…那取くんは知ってるのか?)
グレイシア「ぐぅっ…!どいつもこいつも…ふざけんじゃないよ!」
グレイシアは一旦多々良から離れ、炎によって落とした銃を拾う
その銃はグレイシアが手にすると、再び氷の銃となる
炎「銃が凍った…?まさか、あれで氷を撃っていたのか?いやだとしたら弾丸は…」
コバルト「気付いた?炎くん」
炎も気になりだしたのか、コバルトは話しかける
コバルト「あのネクロが持ってる銃はただの銃じゃない。恐らく、アビリティを弾丸代わりにしてるんだと思う。だけど…」
炎「あぁ、あんな武器は見たことがねぇ。だがあんなのを持ってるとなると、“館長”が言ってたのは本当みたいだな」
輝人(噂…?)
グレイシア「死ね!サツが!」
ズガンッ!ズガンッ!
多々良「やべっ…!」
多々良の警棒に弾丸が当たってしまい、弾丸が凍り出す
すぐに手を離すが、警棒全部が凍ってしまった
多々良「あああ…!使えない…!やっぱり今日の星占い当たっていたぁ…!」
グレイシア「はっ、ザマァないね」
栗栖「祐希奈!もう止めてくれ!」
栗栖がグレイシアの前に出る
だがグレイシアは栗栖に向けて銃を構える
グレイシア「言ったハズだよね?私はグレイシア、あんたが知ってる逢坂祐希奈はもう3年前に死んでるの」
栗栖「っ…!」
炎「おいどけ、こいつは俺らが捕まえる。その武器に関して、聞きたいことがあるからな」
炎が栗栖の横から現れる
だが栗栖は炎を止める
栗栖「ま、待ってくれ…!その…!」
炎「まさか、お前あの女の肩を持つつもりじゃねぇだろうな?例えお前の元婚約者でも、今は犯罪を犯したネクロなんだぞ?」
栗栖「それは…そうだが…」
輝人「おい何止まってんだ!避けろ!」
栗栖「!」
グレイシア「死ね」
ズガンッ!ズガンッ!
2発の銃声が響く
栗栖は咄嗟に炎を庇うが、怪我はしていない
その時、珍しい人物のうめき声が聞こえた
グレイシア「ぐっ…うううぅっ…!」
栗栖「…?」
それは、グレイシアだった
グレイシアの両腕から、血が流れていた
弾痕だ
怪我を負わされた事で、2丁の拳銃を落とす
グレイシア「な、なんでぇ…!?」
亜季「逢坂祐希奈だな?貴様を逮捕する」
グレイシアが後ろを振り返ると、そこには愛知県警の烏丸がいた
さらに茉莉花と鈴木もいる
多々良「あらぁ、烏丸警視」
輝人「これはこれは警視様、一体何のご用で?」
亜季「決まっているだろ?その女を逮捕するんだ。貴様らに渡すわけにはいかない」
グレイシア「ぐっ…あ、あんた…!」
亜季「なんだ?」
烏丸はグレイシアに近付き、どこからかカイロを取り出す
そのカイロをグレイシアの首に付けると、すぐにグレイシアは苦しみ出す
グレイシア「ぐっ!あぁぁあっ…!」
カイロの熱さのせいで、グレイシアは苦しみ出した
亜季「なるほど。直接触れると火傷はするが、熱さには弱いみたいだな。ならばこのままカイロを貴様に渡そう。私からのプレゼントだ」
グレイシア「そ、そんなプレゼント…いらないわよ…!」
カイロを払い除けようとしたが、グレイシアの両腕は使えない
すぐさま、烏丸はネクロ専用の手錠をかける
コバルト(ちょ、ちょっと…どうするの?あのネクロ連れていかれるの黙って見てる?)
炎(仕方ねぇだろ)
亜季「連れていくぞ」
栗栖「ま、待ってくれ…!」
烏丸がグレイシアを連行しようとした時、栗栖が止めに入る
グレイシア「千翔也…?」
炎「おい待て、お前まだ…」
栗栖「違う、その腕を…」
栗栖が気になったのはグレイシアの腕の方だった
栗栖「…その腕、治療させてください」