始「…」
ゆに「…」
カンナ「…」
航平「…」
茜「…」
栗栖「…ダメだ、ここでじっとなんてしてられない!」
龍の一族の帝一派の兄弟に見つかってしまってはいけないと、光達は栗栖達を宝物庫に匿うことにしたが、栗栖達は不安で落ち着いていられなかった
ここには輝人も日奈子もいない
もしかしたら2人は捕まってしまったのかもしれない
炎がいるから大丈夫だと言いたいが、慣れない土地のため、余計に不安になってしまう
航平「で、でも長男派の人間がいたりでもしたら…」
カンナ「なら航平さんはここで待ってくれても構いませんよ?」
航平「え!俺だけなの!?」
ゆに「もちひなっちが心配だし」
始「じっとしてるの嫌いなんで」
航平「お…俺も行くよ!俺は中国に来た伝説の男佐伯だぞ!」
茜「私も日奈子様が心配です、光様達の忠告を無視してしまう事になりますが…」
栗栖「それで輝人達が救えるなら構いません、行きましょう!」
宝物庫の扉の前に全員向かい、取っ手に手を掛けて押した
しかし、扉はわずかしか開かない
栗栖「…?開かない…?」
隙間から覗くと、外側の取っ手に南京錠がかけられていた
恐らく光達が狙われないようにと、心遣いのために閉めたのだろう
だがこれでは出られない
栗栖は何度も強く扉を押してみるが、南京錠はびくともしない
カンナ「そんな…!これでは出られません!」
始「お宝だけど…使わせてもらう!」
始は宝物庫の中から一番固そうな像を見つけ、取っ手にぶつける
取っ手を壊して、宝物庫から逃げ出そうとするが、なかなか外れない
カンナ「私も手伝います!」
航平「お、俺も!」
カンナと航平は自分達が身に付けているエスポワールを起動し、双棍とハンドアックスで扉を壊す
鉄で出来ているため、頑丈ではあるが、壊そうと攻撃を繰り返す
栗栖「あの人達…ここまで気を遣わなくてもいいのに!」
始「流石宝物庫の扉だ…!固くて嫌になるなほんと!」
文句を言いながらも、全員で扉を開けるように動くのだった…
日奈子(…どうしよう…流石に、出ていった方がいいよね?)
一方の日奈子は、長女の妃に見つかった
その後は、何故か牢屋ではなく妃の部屋に連れてかれた
塵1つない綺麗な部屋には、中華風のベッドにテーブル、ドレッサーと姿見だけの家具が置かれた殺風景な部屋だった
妃『どうしてあなたは、そんなに綺麗なの?』
日奈子(…あの人、どうして綺麗だなんて…)
日奈子と初めて出会った時、妃はそう言った
何故そう言ったのかは分からない
日奈子のどこを見て、『綺麗』だと言う言葉が出てきたのか理解出来なかった
この部屋にいるのも、妃が日奈子をここに連れてきたからだ
日奈子(今はあの人はいないから出ようと思えば出れるんだけど…何か、出てはいけない気がするんだよね…)
ここに連れてこられる前、妃の眼を見た
綺麗な眼をしていたが、獲物を狙う様な強い獣の眼をしていた
その眼を見た後か、日奈子の心のどこかで『逆らってはいけない』と言う思いが埋め込まれた様だ
日奈子(炎さんも輝人も…皆の所に戻りたいのにどうしよう…。あの人も私に興味を持つなんて、どうして…?)
疑問が生まれるばかりで、日奈子は妃のところから出られなくなっていた…
村長「…そろそろ、王静様のお葬式が終わるところかねぇ…」
龍の一族の村の村長が、時間を見て呟く
もうすぐ龍 王静の葬式が終わる頃だ
村長「村の人間を代表して、ご挨拶に行かねば…ん?」
すると家の外が騒がしいことに気が付く
外に出てみると、住人達が暗くなり掛けている空を指差して騒いでいる
村長「何事じゃ?そんなに騒いで…」
「あ!村長!あれです!」
村長「ん?…おおおっ!?」
住人が指を差した方向を見ると、そこには驚くべきものがあった
なんと、1機のジェット機がこちらに向かってきていた
それも、“わざと”着陸するかの様に…!
ドォォォンッ!