フランク先生のレッスンに行きました。最近は自分のレッスンに行く時間がなかなか取れないのですが、色々アドバイスいただきたい事もあるので、久しぶりに行ってきました。先生は演奏会前のお忙しい時期でしたが、ゆっくり時間をとってくださりました。
最初はいつものようにお茶をご馳走になり、生徒のコンクールの報告、そして今後の活動について色々アドバイスをいただきました。レッスンでは生徒さんのファイナルの曲と最近練習中のリストのエチュードをみていただきました。今回もまた充実したレッスンでした。 ご指導ありがとうございました。
先生のレッスンでは演奏についてだけでなく、作品についても色々解説をしてくださいます。今回はシューマンのユーゲントアルバム「サンタクロースのお爺さん」の解説が特に印象に残りました。
この曲は全音版の楽譜では原題は「Knecht Ruprecht」で「サンタクロースのお爺さん」と訳されて「元気に速く」と書かれています。ですのでユーチューブにはこの曲の動画がたくさんアップされていますが、ほとんが元気に速く演奏されています。
ですがヘンレ版では4分音符が126というのは書かれていますが「元気に速く」という指定はありません。シューマンのメトロノーム指定は、音楽学者の間では「シューマンのメトロノームは壊れていたのではないか」と言われるほど無理な指定が多いそうです。なのでユーゲントアルバムについては題名のイメージからテンポを取るとよいそうです。
そこで題名ですが「サンタクロースのお爺さん」は私達のイメージでは赤い服を着た良い子にプレゼントをくれる笑顔のお爺さんを想像しますが、「Knecht Ruprecht」(クネヒトループレヒト)というのはそのサンタとは違い、サンタクロースのお手伝いをする人の事だそうです。
赤い服を着た私達のよく知っているサンタクロースは12月24日にやってきますが、このクネヒトループレヒトは12月6日に袋を担いでやってきて、良い子か悪い子かを調査して、良い子にはプレゼントをくれるけれど、悪い子はムチで叩いたり、袋に入れてさらって行ったりする怖い人だそうです。
スイスでもそのような行事があったそうで、今でもクネヒトループレヒトにプレゼントをもらうために、クリスマスに子ども達が詩を読んだり、歌を歌ったり、ピアノを弾いたりするというような事はされるそうです。
シューマンのこの曲は「クネヒトループレヒトが袋を担いで階段をのぼってやってくる」という怖い始まりだそうです。だからテンポは速くなくてよい。
そして中間部の美しい長調の部分はクリスマスの明かりを思わせる。クリスマスの時期は日が短いので明かりはろうそく、そして天使が見える。そんな情景なので強弱記号はほとんどP(ピアノ)になっている。
ネットでクネヒトループレヒトを検索してみると、フランク先生から聞いた話がいろいろと書かれていました。国や地域によってi色々な言い伝えがあるようでした。
画像も色々見つかりました。
日本のクリスマスはサンタクロースが良い子にプレゼントを持ってきてくれる楽しい時ですが、ヨーロッパでは悪い子には石炭の塊や棒や石、もっと悪い子には血のしたたる豚の臓物を置いていく、そのほか悪い子を灰袋で叩いたり、親が子を鞭打つための小枝を置いていく、とてもとても悪い子は袋に詰め込まれて連れ去られてしまうなど、怖いブラックサンタもいるのでクリスマスの時期はただ楽しいだけではないようです。
この曲は生徒さんがファイナルで演奏する曲です。ぜひそんな怖い「サンタクロースのお爺さん」とクリスマスの明かりや天使を表現できるよう、生徒さんと取り組んでいきたいと思います。仕上がりが楽しみです!
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