「AROUND THUNDER」 http://www.justmystage.com/home/shuraibungo/ -4ページ目

信じがたい話。



文吾:えー……なんというか、自分でも信じられない話だけれど、彼女ができました。

仁:文吾、おもしろい冗談だな。

文吾:ああ、俺も……冗談みたいな気がしてる。

仁:……? おもしろいことを言うヤツだな。“冗談みたいな”なんて、まるで本当のことを言ってるみたいじゃないか。

文吾:うん。未だにちょっと信じられないところがある。

仁:おい、まさか文吾……本当の話なのか、それ?

文吾:だから、そう言ってるじゃん。

仁:相手は……二次元だよな?

文吾:違うよ! なんでそんな質問がとんでくるんだ! おかしいだろ!

仁:そうか……よかった。彼女って初音ミクのことか。

文吾:違うよ! 俺の話をちょっとは聞いてくれ。二次元じゃないって言ってるだろ! 三次元だよ!

仁:……! 三次元……なるほど、3DCGか。画面の向こうのキャラクターに恋をしたんならちゃんとそう言ってくれ。びっくりするだろ。

文吾:お前、どんだけ失礼なヤツなんだよ! 画面の向こうじゃないよ!

仁:お前まさか、本当に彼女ができたなんていうつもりか?

文吾:そ……そうだよ。俺もびっくりだよ。悪いか。

仁:別に、悪くはない。だが、世の中にはあり得ることとあり得ないことがあるんだ。

文吾:さらっと俺に彼女ができるってことをあり得ない方に分類するなよな……。

仁:だが、事実だ。

文吾:じゃあ、今の俺の状況はいったい何なんだよ……。

仁:超弦理論というものがある。この世界が実は10次元とか11次元だとかと主張する理論だ。これを発展させるとブレーンワールドという考えに行き着く。つまりこの宇宙にはいくつもの世界があり、その世界の数だけ文吾がいるかもしれないという考えだ。文吾に彼女ができるのは、少なくともこの世界じゃあり得ない。だからおそらく、それは別の世界における――。

文吾:俺に彼女ができたっていう話を、わざわざ最先端の宇宙物理学で説明しようとするんじゃない!

仁:つまり俺が言いたいのは、それほどあり得ない話だということだ。

文吾:まぁ、俺も……あり得ないと思ってたよ。

静佳:あたしもあたしもー。

文吾:また出た……。

静佳:何よ、人を疫病神みたいに。

文吾:それは、少なくとも俺にとってはあながち間違いじゃないと思う。

仁:……。それはそうかもしれんな。

静佳:ちょっとなによそれ! 仁君までヒドい!

仁:俺は別に、文吾のためを思ってそう言ったんじゃないぞ。むしろお前のことを褒めている。

静佳:疫病神だなんて、褒めてる人のセリフなわけないじゃない。

仁:よく考えてみろ。つまりだ。文吾がそう思ってしまうくらいに、お前は文吾をいじめる才能があるということだ。

静佳:……それはそうね。

文吾:自分で認めないで……。

仁:良い事じゃないか。お前がいるから、俺が一人でやるよりも文吾をいじめることができるわけだからな。

静佳:なるほど! 仁君ってすごいわね!

文吾:……なんかもう、仁の容赦のなさがすごすぎて俺は泣けてくるよ……。

静佳:でさでさ、文吾ちゃんに彼女ができたってホント?

仁:らしいぞ。にわかには信じられん話だ。

静佳:良い事じゃなーい。あたしは応援するわよ?

文吾:う……ありがと。

静佳:でさ、どんな子? 年上? 年下?

文吾:……と、年下。

静佳:じゃあじゃあ、いくつ下なの?

文吾:え? えーと……5歳下、かな。

仁&静佳:ごさい?

文吾:……あ、ああ。そうだな。

仁:……。

静佳:……。

文吾:え、何?

仁:……。

静佳:……。

文吾:いや、その、何か言ってくれよ。

仁&静佳:……このロリコンめ。

文吾:ぐさり。ばたん。

静佳:5歳下って事は……。

仁:18歳。高校3年ってところか。

静佳:ひいぃぃっ! 文吾ちゃんのひとでなし!

仁:年下の女の子をつかまえて、たぶらかして。信じられんヤツだな。

静佳:だって、あたしの5歳下だったら……もう小学生になっちゃうのよ?

仁:ひ、ひいいぃぃぃっ!

文吾:お、お前ら……好き勝手いいやがって……。

静佳:こないで! 近付いたらロリコンがうつる!

文吾:うつるかっ!

仁:ロリコンは否定しないんだな。

文吾:ぐはっ!

仁:こうかは ばつぐんだ!

静佳:困ったわね……。

仁:何がだ?

静佳:文吾ちゃんが、まさかここまでだったなんて……。

仁:いいじゃないか。

静佳:え、仁君わりと平然としてるわね。

仁:まあな。ようするに、文吾をいじめる話題が増えたってだけのことだ。

静佳:それだけって言い切る仁君もなかなかすごいと思うわよ。

仁:年の差なんて、10歳20歳なんてざらにあるもんだ。気にするだけ無駄だ。いじめるに徹するに限る。

静佳:そうかもしれないけど……あの、高校生からすればいっこ上の先輩と付き合うのも色々大変なのよ?

仁:いっこ下の男をつかまえて振り回してるヤツの言動とは思えないな。

静佳:それはそれ、世間一般の考えってものよ。

仁:それは、俺じゃなくて文吾に言え。

静佳:だって、文吾ちゃん倒れたまま動かないんだもん。

仁:へんじがない ただの しかばねのようだ。

静佳:で――仁君、文吾ちゃんって、本当のところはどうなの?

仁:本当のところ?

静佳:うん。文吾ちゃんの精神的なところはどーなのかなって。

仁:なんとかなるだろ。少なくとも、前よりはよくなってるみたいだからな。

静佳:そうなの?

仁:ああ。余計な心配もいらんさ。

静佳:なら……いいけど。

仁:ああ。それじゃ、このへんにしとくぞ。

静佳:はーい。それじゃ、まったね~♪

仁:それではまた。

文吾:……。



周雷文吾/しゅうらいぶんご
周雷仁/しゅうらいじん
山口静佳/やまぐちしずか


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アクセス解析導入!


文吾:そういうわけで、とうとう我が家にもアクセス解析ツールを導入したぜ!

仁:おお、やっとか。

文吾:ここで解説しよう。アクセス解析とは、特定のインターネットサイトにどんな相手がアクセスしてきているのか、どの検索エンジンからやってきたのか、はたまたどこのサイトのリンクからやってきたのかを知ることができる、便利ツールなのだ。

仁:ほうほう。

文吾:ふふふ、これでもうアナタはこの文吾に隠し事をすることなどできない!

仁:いや、そんな悪質な使い方はできないはずだが……。

文吾:「AROUND THUNDER」にアクセスしてきたが最後、この周雷文吾の餌食になるがいい!

仁:……。

文吾:さあて、これで全世界の小・中学生の少女はもう俺のものだ!

仁:おい。

文吾:うへへへへ、一体どんなことをしてやろうか……じゅるり。

仁:こら! そうやって俺の人格を勝手に崩壊させるんじゃない!

文吾:うへへへへ、俺は美幼女が大好きだぜ。じゅるり。

仁もとい、文吾:じゅるり、じゃねぇ! 俺のフリして変なこと言うなっていってるだろ!

文吾もとい、仁:俺は、まともなヤツを気取った文吾の分厚い面の皮にある、本当の姿を皆に教えるためにだな――。

文吾:なにが本当の姿だ! 仁が俺のフリをしてみたいって言うから仁のフリをしてみたら、やりたかったのはそーゆー事かよ!

仁:他になにがあると思ったんだ?

文吾:堂々と言い切るな。これ見てるみんなに勘違いされたらどうする!

仁:それが俺の目的だ。

文吾:だーっ! いい加減にしろ。

静佳:うわぁー……文吾ちゃんってそんなやばい種類のロリコンだったんだ……。

文吾:ほら、早速勘違いしてるし! 違う! 俺は断じてそんなやばい種類のロリコンじゃない!

仁:じゃあ、どんな種類のロリコンなんだ?

文吾:そうじゃなくて! 俺の揚げ足ばっかり取ってないで静佳さんの勘違いを正してくれよ。

仁:何故だ? それが俺の目的だと言ったはずじゃないか。変なことを言うヤツだなぁ、文吾は。はっはっは。

文吾:変なことを言ってるのは、明らかにお前だ仁!

静佳:こんな危ない人には近付いちゃダメだって、みんなに伝えとかないと。

文吾:ほら、真実をひとかけらも含まない話を広めようとしてるじゃん! 静佳さん、違う違う。俺はロリコンじゃな――。

静佳:ひ、ひぃぃっ! ロリコンが襲ってくるぅ!

文吾:にやけながらわざとらしくおびえてんじゃねぇ!

静佳:だって……ねぇ?

仁:ああ、文吾をからかうのは俺の唯一の娯楽だからな。

文吾:唯一とかいうな! 他にもっと俺が傷付かない種類の娯楽があるよ!

仁:そんなものは知らん。知りたくもない。

文吾:嘘つけ! XBOX360でゲームばっかりやってるのはどー考えたって俺よりお前の方だ!

仁:あれは娯楽じゃない。息抜きだ。

文吾:その二つの意味には、つまるところほとんど違いがない!

仁:ふっ。

文吾:なぜか自慢げだー!

静佳:それはそうと、なんで今更アクセス解析とか入れたの?

文吾:……。それは、ホームページ作ったときはアクセス解析とかいう便利なものがあるって知らなかったから。

仁:ったく、無知は困るな。

文吾:いやいやいや、お前も同罪だろ。

仁:俺は知っていた。

文吾:なら教えろよ!

仁:にやり。

文吾:お前絶対知らなかっただろ。

仁:ふっ。

文吾:笑って誤魔化したー!

静佳:それに、このブログにもアクセスカウンターがついてる。

文吾:それは……アメブロに標準装備されてるアクセス解析を見てたら、どー考えても「AROUND THUNDER」の方よりアクセス数が多くて、ちょっと悔しくなったからつけてみた。

仁:あっという間にこっちのアクセス数が「AROUND THUNDER」のアクセス数を追い越して、悲しいことになると思うぞ。

文吾:……。うん。そんな気はしてるけど。

静佳:つまり、このブログ見た方は文吾ちゃんのサイトをのぞきに来てねって事よね。

文吾:そうだね。うん。よろしくお願いします。ぺこり。

仁:それでこのアクセス解析ってヤツだが……トップページなんかの左上についてるNINJA TOOLとか言うヤツか。

文吾:そうそう。

仁:全部のページについてるわけじゃないみたいだが?

文吾:ほら、小説のページなんてけっこう数があるからとりあえず上にリンクがついてるトップ、ホーム、プロフィール、小説、詩、リンクしかしてない。

静佳:へー。ページ数の制限とかあったの?

文吾:無料版だからなのかな、100ページまでだったよ。

静佳:結構あるじゃん。全部登録してみたらよかったのに。

文吾:いや、はじめはそう思ったけどさ。よく考えてみたら「MARS ZERO」だけで付録とか予告とかあとがきとか含めたら50ページ軽く越えてるんだ。他の話とか、これから各予定の「Ⅲ」の続きに「Ⅱ」と「Ⅰ」とかかいてたら、軽く100ページなんて越えちゃうよ。

静佳:あらまぁ。

仁:無駄にページ数ばっかり増やすから。

文吾:無駄とか言うなよ!

仁:じゃあ……馬鹿みたいにページ数ばっかり増やすから。

文吾:馬鹿みたいって言うな!

仁:なんだ、ワガママなヤツだな。

文吾:たぶん、いや絶対、お前の方がワガママなヤツだろ。

仁:心外だな。そんなこと言う文吾にはお仕置きが必要だ。

文吾:わけの分からんことを言うな! や、やめろやめろ、お仕置きとか言って包帯とヘアピンを取り出すんじゃない!

仁:ふっふっふっふっふ。

文吾:不敵な笑みを浮かべるなー! こっちに来るなー!

静佳:文吾ちゃんも大変ねぇ。

文吾:のんびりこっちみてないで助けてくれ!

静佳:うーん。どうしようかなぁ。

文吾:うへへへへ、俺はいじめられるのが大好きなドSだぜ。じゅるり。

文吾(本物):こら仁! また俺のフリして変なこと言うのはやめろ!

静佳:そっか。文吾ちゃんがドSなら別に助けなくてもいいのね。

文吾:またころっと騙されてんじゃねぇ! 明らかに偽物の発言だって分かってるだろうが!

静佳:全くもう、仕方ないわねぇ。――ねぇねぇ仁君。

仁:なんだ?

静佳:一応聞いとくんだけど、手加減って知ってる?

仁:テカゲン? なんだそれは。どこの国の言葉だ?

文吾:何の疑いようもなく完全無欠に日本語だよ!

仁:そうなのか? テカゲン……なにかの製品名みたいな名前だな。

静佳:あ、薬局とかで売ってそう。

文吾:なわけあるか! くそっ、逃げ出すしかもう手は残されていない……。

静佳:ってゆーわけで、あたしには仁君を止めるなんて無理っぽいわ。諦めて文吾ちゃん。

仁:ふっふっふっふっふ。

文吾:Bダッシュ!

仁:残念だったな。PS3にはBボタンはついてない。

文吾:それこそ残念な話だよ! 俺の家にPS3なんて無い! XBOX360にはBボタンついてるし!

仁:そんな時間稼ぎで俺から逃げられると思うな。おとなしく諦めろ。

文吾:諦められるか! あんなのやられるなんて二度とごめんだ! BダッシュBダッシュ!

静佳:あわれな文吾ちゃん……結局食用として殺されるのに、必死に逃げ回ってる養豚場の豚みたい。

文吾:そんな最悪な比喩表現なんて願い下げだ! それに静佳さんは養豚場なんて見たこと無いだろ!

静佳:それはそうだけど。

文吾:コマンド「逃げる」

仁:敵が回り込んできた!

文吾:コマンド「逃げる」

静佳:何このドラクエ風。




――文吾は逃げ出した!――




仁:な、なんだと……逃げられた、だと――!?

静佳:仁君、ショック受けすぎ。

仁:仕方ない。この際ならお前でもいいか。

静佳:ちょっと信じられない! こんなうら若き乙女になんて仕打ちをするつもり!?

仁:冗談だ。文吾じゃなきゃおもしろくない。

静佳:あーびっくりした。

仁:にしても「なんて仕打ち」なんて自分で言うことを、お前は妹にするんだな。

静佳:それはそれ、これはこれよ。

仁:ふむ、それもそうか。

静佳:でしょ?

仁:だな。それじゃあ、文吾もいなくなったからこの辺にしておこう。

静佳:それじゃ、またね~♪

仁:それではまた。



周雷文吾/しゅうらいぶんご
周雷仁/しゅうらいじん
山口静佳/やまぐちしずか

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例のブツの使い方


静佳:ほら、こっちこっち。

静瑠:ここ……が、そうなの。お姉ちゃん?

静佳:そうそう。ここが文吾ちゃんのおうちよ。

静瑠:なんか……狭いね。

静佳:そりゃ、文吾ちゃんだからね。

静瑠:ふーん、そうなんだ。

静佳:かわいそうに。これじゃ慎司の部屋の半分もないんじゃないかしらね。

静瑠:う。またお姉ちゃん室生君の部屋に行ったの?

静佳:そうよ。どうかした?

静瑠:ううん……別に。

静佳:静瑠?

静瑠:な、なにお姉ちゃん?

静佳:あなた、またあたしの慎司になんかしたでしょ。

静瑠:え、なんでそれ……ううん、そそそんなことしてないよ。ほ、ホントだって。

静佳:あたしに隠し事ができるとでも思って? 静瑠ったら、ホント何回言ってもわからないのねぇ。

静瑠:あああああごめんなさいごめんなさい本当にごめんなさい! だからお願いそれだけはやめてヘアピンと包帯だけはもう見たくないの!

静佳:うふふふふ……静瑠も困った子よねぇ。

静瑠:きゃああああああぁぁぁぁぁぁぁぁああああああっ!

文吾:がちゃ。ただいまーって早速二人でなにしてんだ!?

静佳:あら、お帰り文吾ちゃん。ほら、静瑠連れてきたわよ。

静瑠:うえっ……グスッ、うあぁぁーん。

文吾:……。なんで静瑠はすでに泣いてるんだ。っていうか鍵を閉めてたはずの俺の家に、なんで先に二人ともいるんだ。

仁:それが、世界の選択だからだ。

文吾:そのネタが分かるヤツはかなりコアなゲーマーだと思うぞ、仁。

静瑠:ひうっ、うあ、ああああ……。

仁:なんか知らんが、この包帯はなんだ?

静瑠:やめてお願いそれだけは本当にもうしませんだからやめていやあああああぁぁぁぁぁぁっ!

文吾:ヘアピンもこんなに……。

静瑠:きゃあああああぁぁぁぁぁぁ! やめてええええぇぇぇぇぇぇえええっ!

文吾:あの、静佳さん?

静佳:えへ、文吾ちゃんどうしたの?

文吾:その素敵過ぎる笑顔はこの際置いといてだな、一体あんたは自分の妹になにしたんだ。

静佳:え? そんな、なにもしてないわよ? ねえ静瑠?

静瑠:お姉ちゃんはなにもしてません本当ですあたしが悪かったですだからお願いしますそれだけはいやああああ!!!

文吾:……。

仁:……。

文吾:なあ、仁。

仁:文吾、どうした。

文吾:俺、この山口姉妹がきたらどんだけ二人にいじめられるんだろうかと半ばおびえてたんだけどさ。

仁:おう。

文吾:なんか、静瑠っていじめられる側だったみたい。

仁:そうらしい。つまらん。

文吾:つまらんって言うな。にしてもヘアピンと包帯って、相変わらずどんだけ斬新な拷問をしてるんだろうな、静佳さんって。

静佳:拷問だなんて人聞きが悪いわね、文吾ちゃん。ただ、オイタが過ぎる静瑠にちょっと言い聞かせてあげただけじゃない。ちょっとしたしつけよ。

静瑠:ひぃっ!

文吾:ちょっとしたしつけ程度でこんなに静瑠が怯えるわけないだろ。ほらほら、怯えるんじゃない。とりあえず俺達がいる間はもう静佳さんにはなにもさせないから。

静瑠:文吾さん、いい人……?

仁:高校一年生をたやすく手なずけるとは、文吾のロリコンレベルは相当なものだな。

文吾:はぁ。仁、お前のその発想の豊かさに俺は驚かせられるばかりだよ。

仁:なんだ? そんなに褒めてもなにもしてやらないぞ?

文吾:褒めてないよ! お前は嫌味も分からないのか!

仁:ふっ、お前の嫌味など嫌味の内に入らん。

文吾:あーそーですか。にしてもホント、静佳さんはこんなアイテムでどんなことしてるんだ?

静佳:文吾ちゃん。そんなに知りたい?

文吾:え、なにそんな改まって。

静佳:ほんとーに知りたいの?

静瑠:ひ、ひいぃぃぃっ。

文吾:い、いや、やっぱいい。やめとく。

静佳:あらそう?

仁:俺は知りたい。

静佳:じゃ、仁君にだけ。仁君、耳貸して。

仁:おう。

静佳:こしょこしょこしょ。

仁:ふむふむ。な、なんだと……そんな方法が……!

文吾:なんか、すっごく気になるけど……すっごくいやな予感しかしない。

静瑠:あ、ああああ――。

静佳:それでね、こうやって――ごにょごにょ。

仁:――ッ!! お前は天才か!?

文吾:静瑠、ほら、気をしっかり持て。失神するな。セリフしかないこの場で失神したらここに出てきた意味がなくなる。

静瑠:だって、だってだってあああああ……。

静佳:――というわけよ。

仁:なるほどな。

文吾:ちょっと待て。仁、ヘアピンと包帯を構えて俺に向きなおるんじゃない。

仁:大丈夫だ、文吾。すぐに済む。

文吾:すぐに済むじゃねぇ!

仁:落ち着くんだ。心配ない、やり方は分かった。

文吾:落ち着くのはどう考えたってお前の方だ! やめろやめろその嫌な笑みを浮かべながら近付いてくるんじゃない!

仁:ふっふっふっふっふっ――。

文吾:ぎゃあああああぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああーっ!!!!!


静佳:ねぇ、静瑠?

静瑠:グスッ……ふあい?

静佳:あたしね、静瑠のこと大事よ? 慎司の次くらいに。

静瑠:次、なんだ。

静佳:なあに?

静瑠:ううん、なんでもないよ、お姉ちゃん。

文吾:うああああぁぁぁぁぁぁああああ!!!!!!

静佳:だからね、静瑠が困ったことをしたらあたしも心を鬼にしてああやって仁君みたいなことをするの。

静瑠:ご、ごめんなさい。

静佳:分かればいいのよ、分かれば。あたしもあんなことするのはつらいの。分かるわね?

静瑠:う、うん。わか――る。

文吾:こら、二人とものんびり話してないで助けて――。

静佳:大丈夫よ、静瑠。静瑠が本当に分かってくれれば、あの文吾ちゃんみたいにはもうならないから。

静瑠:わ、わかった。もう、もうしない。

文吾:ちょっとマジで! やめろやめろあああああああ!!!!!

静佳:それじゃ、帰りましょうか。

静瑠:分かったお姉ちゃん。

文吾:置いてくんじゃない! 頼むからぎゃああああああああ!!!!!

静瑠:……ねぇ、お姉ちゃん?

静佳:静瑠ったらどうしたの?

静瑠:文吾さんは――いいの?

静佳:大丈夫大丈夫。手加減すれば死にはしないし。仁君だからそれくらいは――。

仁:やべ、やり過ぎたかな。

文吾:――ッ!! ばたん。


静佳&静瑠:あ。

仁:……。

静佳:ねぇ、仁君?

仁:……。

静瑠:文吾さんは……?

仁:ま、いっか。

静佳&静瑠:――!?

仁:なんだ、二人はもう帰るのか?

静佳:そうしようかなーと思ったんだけど、あたし忘れてたわ。仁君の容赦のなさを。

仁:……? なんだ、忘れてたのか?

静瑠:文吾さん、動かないよ――?

静佳:静瑠、だめよ。見なかったことにしなきゃ。

静瑠:わ、分かったお姉ちゃん。

静佳:それじゃ仁君、あたし達は帰るわね。

仁:ああ、それじゃ、今回はこれくらいでお開きだな。

静佳:それじゃ、またっ♪

仁:それではまた。

静瑠:あの、文吾さんの呼吸が止まって――。

静佳:静瑠っ! それ以上は言っちゃダメッ!

静瑠:は、はい……。


周雷仁/しゅうらいじん
山口静佳/やまぐちしずか
山口静瑠/やまぐちしずる
周雷文吾/しゅうらいぶんご

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定期演奏会


文吾:というわけで、母校の定期演奏会を見に行ってきました。

仁:そうか、よかったな。さ、次の話題に――。

文吾:えぇ、せっかくタイトルにしたのにいきなり話題を終わらせないでくれよ。

仁:ワガママなヤツだな。

文吾:え、そんなにワガママかなぁ。

仁:ったく、仕方ねぇな。

静佳:仕方ないわねぇ。

文吾:また静佳さん出てくるし。

静佳:なによ、そんなにあたしが嫌いなの!?

文吾:そうじゃないけどさ、俺より登場回数多いっておかしくない?

静佳:出てこない文吾ちゃんが悪いんじゃない。

文吾:……それは、返す言葉もないんだけどさ。

仁:で、定期演奏会はどうだったんだ?

文吾:うん。楽しかったよ。後輩達の音が聞けて、俺もやりたくなったし。

静佳:立ち直ったんでしょ? ここにも出てきてるんだし。

文吾:ある程度、ね。また東京に帰ってきたらまたぶり返しかけてるところではあるけど。あれから後輩がメールしてくれてるのもちょっと大きいかな。

静佳:あー、游津ちゃんね。

文吾:またちゃん付けだし。向こうは高専3年だから静佳さんよりいっこ年上なんだぞ?

静佳:まあまあ。

仁:まあまあ。

文吾:仁も静佳さんの味方しちゃうし。

仁:俺もちょっと考えてみたが、こいつには言うだけ無駄だ。のれんに腕立て。

文吾:んなことできるか。それは無駄じゃなくて無理だろ。腕押し、だ。

仁:そうともいう。

文吾:そうとしか言わない!

静佳:文吾ちゃんのツッコミにもキレが無いわねぇ。確かにちゃんと立ち直ってる訳じゃないみたいね。

文吾:なんて確認の仕方だ。

仁:まあまあ。

文吾:……。

静佳:それにしてもさ、游津ちゃんとなんで仲良いの?

文吾:なんでって、仲良かったらダメなのか。

静佳:だって学年がかぶってないのによく仲良くなれるなーって。

文吾:たぶん……ボカロつながりが大きいかな。

仁:いや、文吾のよく分からんテンションに合わせられる逸材だからだろう。

静佳:なるほど。

文吾:……? 仁、俺はともかく、それ、ホントに褒めてるのか?

仁:……。ノーコメント。

文吾:いやそれ、どう思ってるか如実に表しちゃってるから。失礼だろ。

仁:つい、本音が。

文吾:もっと失礼な発言だな。

静佳:まあまあ。游津ちゃんなら分かってくれるわよ。

文吾:そうかなぁ。怒られると思うんだけど。静佳さんの呼び方にも怒られると思うんだけど。

仁:大丈夫だ。怒られるのは文吾だからな。

文吾:開き直るなよ。それにそれは大丈夫って言わない。

静佳:大丈夫大丈夫。

文吾:だから――。

仁:まあまあ。

文吾:……。はぁ。分かったよ分かりましたよ。俺が怒られればいいんでしょうが。

静佳:分かればよろしい。

仁:ああ、分かればいい。

文吾:……。

静佳:ねぇねぇ、文吾ちゃん。

文吾:……?

静佳:最近さ、このメンバーばっかりじゃない? たまには違うメンバーも連れてきたりしちゃダメ?

文吾:嫌な予感しかしないけど、一応訊いとく。候補は?

静佳:うちの静瑠とか。

文吾:なんで静瑠になる!

静佳:だって「お姉ちゃんばっかりうらやましい」って言われたから。静瑠に。

文吾:そんな理由で呼んでこようとか考えるんじゃない! あんなのが来たらここがカオスな空間になること請け合いじゃん!

仁:安心しろ。すでにここはだいぶカオスだ。

文吾:安心したくないよ! それはどっちかっていうと改善したい方向だよ!

静佳:えー、別に静瑠でもいいじゃない。

文吾:よくない!

静佳:なんで?

仁:ほら、あれだ。文吾をいじめる人員が増えるからだろ。

文吾:その通りだよ!

仁:ちなみに俺は、大歓迎だ。

文吾:おい!

静佳:さっすが仁君、わかってるぅ♪

文吾:あのなぁ。呼ぶなら他にもいるだろ。

静佳:うーん。じゃあ……さくやんとか?

仁:ああ、あいつもいいな。

静佳:他には……ファラちゃんとか。

文吾:とりあえず、俺をいじめることしかしなさそうなやつを外してくれないかと切に願う。

静佳:えー、他の子だとあんまり会話が弾まなさそうじゃない?

文吾:あのね、俺をいじめる方向だけで会話が弾むのってすごくいやなんだけど。

仁:ワガママなヤツめ。

文吾:そんなことないだろ。

仁:……。

静佳:……。

文吾:そんなこと……ないよね?

仁:……。

静佳:……。

文吾:そ、そんなことないってば。

仁:……。

静佳:……。

文吾:わかった。わかったから、もう、好きにしてくれ……。

静佳:よしっ♪

仁:ふっ。

静佳:じゃ、今度静瑠連れてくるわね。

文吾:1番タチ悪いメンバーだよな。俺が慎司みたいになるのか……。また逃げだそうかな。

静佳:あ、そんな不謹慎な理由で逃げ出すなんて信じられない。

文吾:分かってるよ。冗談。精神的にやばくない限りは出てきます。

仁:ヘタレめ。

文吾:もう、なんとでも言ってくれ……。

静佳:あ、泣いちゃった。

仁:ツッコミも微妙だしな。ちゃんと復活してくれないとおもしろくない。

静佳:そうよ、またこんな調子だったら静瑠連れてくる意味がないじゃない。

文吾:あのなぁ……。

静佳:あ、それはそうとあたし個人的にクラリスちゃんに会ってみたいな。

文吾:ここにつれてこいって?

静佳:うん。

文吾:あの子は極度の恥ずかしがり屋だから、たぶん会話は弾まないと思うぞ。

静佳:えー、文吾ちゃん、ワガママねぇ。

文吾:あのなぁ。

静佳:クラリスちゃんって16だから、あたしのいっこ下よね。

文吾:悪いけど、「Ⅲ」の本編は「MARS ZERO」の5年後だから、クラリスは21歳になってるぞ。

静佳:!? なにそれ、聞いてないわよ!

文吾:なんで静佳さんにそこまで言わなきゃならんのだ。

静佳:酷い……。可愛い女の子だと思ってたのに。

文吾:それは、たぶんその通りだ。そりゃマルスも惹かれるわけだよ。

仁:なんか、身内ばっかりの話だな。小説読んでない人にはまるで分からない会話だぞ。

静佳:ようするに、小説読んでねって事ね! とくにあたしが出てくるやつ!

文吾:そこで自分を売り込もうとするな。

静佳:なによ、それならあたしをこのブログに出さなきゃいいんじゃない。

文吾:勝手に出てくるくせに何言ってる。

仁:いや、今回はお前がわざわざ呼んだんだろ。

文吾:そ、そうだけど……。だって「静佳さん出して」って言われたら出すしかないじゃん。

静佳:え、誰々、それ言ってくれたの。

文吾:えっと、上白さんか游津さんだったと思うけど……たぶん。

静佳:もしかして、あたしのファンなのかしら。

文吾:静佳さんのファンだったら、色々どうかと思う。

仁:文吾、こいつは一応お前のキャラクターなんだから、そこは喜んでやれよ。

文吾:なぜだろう。こんなにも素直に喜べないのは。

静佳:ひっどおい。文吾ちゃん、今あなたは全世界にいる「静佳様を心酔する会」のメンバーを敵に回したわよ。

文吾:おいおい……俺の知らないところでそんな嬉しくない団体があるのか。

仁:ちなみに、今のところ会員は慎司だけだ。会員は随意募集中。

静佳:あ、仁君。それバラしちゃうのはもうちょっと話を広げてからにしてよね。

文吾:なんだ、そんな規模か。よかったよかった。

仁:むしろそんな規模でもお前が把握してないのはそれなりに問題だがな。

文吾:分かってる。分かってるから言わないでお願い。ってか話題もないのにダラダラ話しても仕方ないし、ここらでお開きにするか。

静佳:そーね。今度はちゃんと静瑠連れてくるわ。

文吾:不安だ……。

仁:それではまた。

静佳:また!


周雷文吾/しゅうらいぶんご
周雷仁/しゅうらいじん
山口静佳/やまぐちしずか

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ACUTE更新!

仁:ぽちっ。

文吾:ショウセツヲコウシンシタヨー!

仁:おう、AROUND THUNDERにて、文吾の新作小説が読めるぞ! 今度は黒うさPの「ACUTE」の2次創作小説だ!

文吾:ショウセツヲコウシンシタヨー!

仁:なんだ、今日の文吾はやけに積極的だな。そうだ。今度も隠しページにおまけがあるからな! みんな見逃すな!

文吾:ショウセツヲコウシンシタヨー!

静佳:あの、仁君……。それ、なに?

仁:なにとは失礼なヤツだな。

文吾:ショウセツヲコウシンシタヨー!

仁:文吾、そろそろみんな分かってくれただろうから、もう良いんじゃないか?

文吾:ショウセツヲコウシンシタヨー!

仁:そうか、そんなにアピールしたいなら好きにするといい。

静佳:仁君?

仁:だからなんだよ。

静佳:その、仁君の隣にあるマネキンがなんなのかすっごく気になるんだけど。

仁:マネキンとはなんだ! いくら文吾でも怒るぞ!

文吾(?):ショウセツヲコウシンシタヨー!

静佳:いや、だから。それが文吾ちゃんじゃないってことくらいは、あたしにだって分かるわよ。

仁:む、そうか。仕方ないな。ならこうしてやろう。

静佳:いやいや、マネキンの顔にでっかく「文吾」って書いたからってどうにかなるもんじゃないでしょ。

仁:なんだ、ワガママなヤツだな。なあ文吾?

文吾(?):ミンナミニキテネー!

静佳:台詞のバリエーションがあるんだ……。

仁:文吾、お前もこの小娘になんとか言ってやれ。

文吾(?):ミンナミニキテネー!

仁:そうか、許してやるっていうのか。お前は心が広いなぁ。

静佳:……。

仁:どうした、お前がノってくれないと話が進まんだろうが。

静佳:……。それで、本物の文吾ちゃんはどこに行ったの?

仁:本物? 変なことを言うヤツだな。文吾はちゃんとここに――。

文吾(?):ミンナミニキテネー!

仁:ほら、いるじゃないか。

静佳:だから! そのマネキンはもういいから!

仁:なに……? まさかお前、この俺が完璧に仕上げた文吾が偽物だと気付いたっていうのか!?

静佳:なによそのわざとらしい驚きっぷりは! 気付かない方がおかしいくらいじゃない!

仁:侮っていた。さすがだな、山口静佳。

静佳:仁君、あなた、あたしのことバカだと思ってるでしょ。

仁:ギクッ。ま、まさかそんな事思うわけ……ないだろ。

静佳:わざとらしすぎよ! 信じらんない! 仁君がそんな酷い人だと思ってなかった。

仁:俺が酷いのは今に始まった事じゃないぞ。

静佳:開き直ってるしぃ。

仁:おかしいなぁ。どこからどう見ても文吾とうり二つにしか見えないのに。

静佳:そのマネキンのどこが文吾ちゃんに似てるのか、あたしはむしろ問い詰めたいくらいだけど。

仁:この、自分一人じゃ立てなくて誰かに支えてもらわなきゃならんトコとか、見るからに人形然とした立ち居振る舞いとか。

静佳:あ、だんだん文吾ちゃんそっくりに見えてきた……。

仁:だろう?

静佳:そーね。よしよし文吾ちゃん。元気出してね。

文吾(?):ショウセツヲコウシンシタヨー!

仁:……。

静佳:……。で、なんでまた今回も文吾ちゃんが不在なの?

仁:なんていうか、まだ立ち直ってないらしい。ほら、前回のブログのヤツだ。

静佳:ああ、ごめんなさいーってヤツね。……あれ? でもそれ、スクロールしても出てこないわよ?

仁:ブログ上で会話してるヤツがスクロールとか言ってんじゃねぇよ。それにあれは文吾のヤツが消しやがった。恥ずかしくなったんだろ。

文吾(?):ミンナミニキテネー!

静佳:文吾ちゃん、消した割には見に来てとか言ってるけど。

仁:文吾、お前なぁ。どっちかはっきりしろよな。

静佳:そうよ。はっきりしないのはダメよ。って――なんか前にも言った気がするけど。

仁:文吾はいまいち学びとるのが遅いからな。何度でも言ってやらなきゃ分からんらしい。

静佳:ダメねぇ、文吾ちゃんってば。

仁:全くだな。

文吾(?):ショウセツヲコウシンシタヨー!

静佳:でも……。小説書いてるってことは前ほど酷くはないんじゃないの?

仁:どうだろうな。小説にしても、「ACUTE」だからな。ダークで人間関係がどろどろすぎる話だぞ。

静佳:それはそうだけど。

仁:ついでに言えば、最終話のside:Cは血なまぐさい描写全開だ。文吾の精神状態がフィーバーしてるなによりの証拠とも言えなくもない。

静佳:……。

仁:まぁ、文吾の精神状態なんて物は、はじめからどうしようもないくらいに崩壊してるわけだが。

静佳:仁君って、いつでも文吾ちゃんには容赦ないわねぇ、相変わらず。

仁:ふっふっふ。

静佳:自慢げだし。文吾ちゃん、かわいそうに……。

文吾(?):ミンナミニキテネー!

静佳:ねぇ、仁君。

仁:なんだ?

静佳:この文吾ちゃん人形、そろそろウザいんだけど。

仁:失礼なヤツだな。俺がどれだけ苦労してこれを用意したと思ってるんだ。

静佳:じゃあ、どうやって用意したの?

仁:閉店後に渋谷の109に忍び込んでだな――。

静佳:仁君のバカ! そんな苦労はしなくていいでしょ!

仁:冗談だ。

静佳:よね。あーびっくりした。

仁:本当は段ボールで俺が自作した。

静佳:……。それはそれでしなくていい苦労だったんじゃないかと思うんだけど。

仁:他にいい方法が思い浮かばなかったんだ。

静佳:ねぇ仁君、仁君と文吾ちゃんってば見た目はうり二つ……っていうか同じなんだから、仁君が素直に文吾ちゃんのフリをすればよかったんじゃない?

仁:……! お前、天才だな! そんな方法があったとは!

静佳:……。仁君、文吾ちゃんの真似がしたくなかったから気付かないフリしてたんでしょ。

仁:む、何故分かった。

静佳:だって仁君がそれくらいのことに気付かないはずないもん。

仁:それもそうか。

静佳:それにしても、文吾ちゃんが不在でいいのかしら。ここ、まがりもなにも文吾ちゃんのブログなのに。

仁:この前、文吾に内緒で俺との話を載せたヤツがなに言ってやがる。

静佳:それはそれ、これはこれよ!

仁:身勝手なヤツだ。だから毎回慎司が苦労するんだな。

静佳:ちょっとなによ! まるであたしが悪いみたいな言い方!

仁:いや、まぁ……。あのコメディーを読んでりゃ、誰でも思うだろ。「山口静佳のせいで室生慎司はかわいそうだな」ってな。

静佳:人聞きの悪い。そんなにあたしと慎司がイチャイチャしてるのが気にくわないっての?

文吾(?):ミンナミニキテネー!

静佳:……。

仁:見事なまでに話がかみ合わないな。

静佳:誰のせいよ、誰の!

仁:そりゃまぁ……文吾のせいだろ。なぁ?

文吾(?):ショウセツヲコウシンシタヨー!

静佳:……そうね。ホント、文吾ちゃんのせいだわ。

仁:それじゃ、俺も書き疲れたし、これくらいにしとくか。

静佳:はーい! それじゃ、またねー♪

仁:それではまた。

文吾(?):ミンナミニキテネー!

静佳:あーもー。ホントにウザいわね、これ。



周雷仁/しゅうらいじん
山口静佳/やまぐちしずか
周雷文吾(?)/しゅうらいぶんご(?)

「AROUND THUNDER」
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