「まじで、サヨナラべぃべぃ」は、2025年5月22日にリリースされたVaundyの楽曲。ノスタルジックで気持ちいい曲だ。是枝裕和監督「ラストシーン」の主題歌だが、この小編がどういうわけか好きだ。「怪物」「万引き家族」より好きなのは私くらいじゃないだろうか。「誰も知らない」もそうだけど、社会派ドラマ装丁なのが大好きになれない原因かも。なにせ映画は妄想世界であるのだから、少し飛んで遊んでいたほうがいいと思っている。
ところで、Vaundyといえば「踊り子」もいい曲。浮遊感が気持ちよくて、それでいてメロディラインが分かりやすく綺麗。妄想世界性音楽だと思う。この曲のmvでは、小松菜奈が赤い緞帳の前で、蠱惑的な表情と仕草で歌い踊っているが、どこかで見た覚えがある。デイヴィッド・リンチの「マルホランドドライブ」の映像シーンを彷彿とさせるのだ。
この映画を好きな人は多いが、中毒性のある難解な作品でもある。リンチの中では「イレイザーヘッド」の次に好きな作品だ。最初っから目を凝らして見ていくと、どうしても難解になる。それもそうだ。この作品はパズルのような構成なのだ。ばらばらな映像エッセンスを繋げていくと女の怨念の世界が完成する。
どんなにドキュメンタリータッチの、いやドキュメンタリー作品でも、映画は妄想の繋ぎ合わせだ。時間軸を無視して、次から次に空間が飛ぶ。飛んだ空間を繋げて、いかにも一つの世界のように装っているのだ。それは嘘の結晶である。
MVの中の小松菜奈は、主人公の頭の中の妄想世界を乱舞する。リアルは頭の中にある。映像と歌詞のエッセンスを繋げていくとリアル風世界が完成するが、その解釈は聞いた人の分だけあるだろう。私にリアルに迫ってくる感情は、切なさと愛しさというエモーション。とぅるるる とぅるるる とぅるる、という歌詞はスマホではない昔の電話の音? トラウマみたいな恋の歌かもしれない。
それともVaundyとMV制作陣の誰かが、デイヴィッド・リンチのファンなのか? 「イレイザーヘッド」の中でも踊っている女性がいる。ちなみにリンチは今年1月15日に亡くなった。
「踊り子」

