夜、仕事の帰り道に
ベートーヴェン交響曲第九番を聴くことが多くなりました。
夏の夜よりも
空気の澄んだ、冷たい夜の方が聴きたくなります。
第4楽章、合唱の途中、
歩きながら、私はいつも空を見上げて星を探します。
詩の意味を知る前から・・・いつも。
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「星空の彼方に、愛しき父がいる。」
これは第4楽章、合唱の中の歌詞です。
ドイツの詩人、フリードリヒ・シラーの詩「歓喜に寄せて」を
ベートーヴェンの解釈に替えて使われています。
フランス革命の時代、「自由」を目指したシラーの詩に
ベートーヴェンも作曲するずっと前から共感をもっていました。
『父』とは神を指しますが、私は『希望』と解釈しています。
そして、got:神という言葉もでてきますが、私は『信念』と読み替えます。
雑誌「
日経おとなのOFF;第九入門」や
BSプレミアム「
クラシックミステリー 名曲探偵アマデウス」で学んだことと
学んで感じたことを書きます。
音楽家は階級でいえば平民です。
そして、宮廷の中では一番下の階級なのだそうです。
料理長がいて、調理師、庭師・・・その下なのです。
その彼の恋愛相手はいつも貴族の女性たち。
実ることのない恋。
若くして母を亡くした彼は、生涯独身でした。
身分格差への強い思い。
それが、誰もが歌えるシンプルなメロディーにのせて
「すべての人々はみな兄弟となる。」という詩に繋がっているのです。
作曲を始めたころには、彼の耳はほとんど聞こえていません。
しかしながら、命のかぎり音楽を作り続けて生きるという、強い決意を記した書簡を残しています。
一方、彼はキリスト教徒ではありますが、教会に通ったという記録はなく、
熱心であったかは定かではないようでです。
彼が見上げた星空、
そこに見えた、見たいと望んだものは・・・
と思いを馳せると涙があふれてきます。
「歓喜の歌」と呼ばれることもありますが、
これは「歓び浮かれた歌」などではなくて
「高い希望、強い信念を持って、みなで平等に歓び合うことを願う歌」なのだと、私も思うのです。
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初演当時は貴族に雇われた音楽家がほとんどで、
演奏旅行ができるプロの音楽家はごく少なく、
また、楽器の質や合唱のレベルも十分でなかったため、
初演以降の評価はあまり良くなかったそうです。
でも、
言い換えれば、現状に合わせずに、もっと、もっと高い芸術を目指して作られた曲に、
現状がついていけなかったのでしょう。
いま、第九が世界中で演奏されて、愛されていることを知って、演奏を聴くことができたならば、
彼はきっと喜んでくれることでしょう。
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「楽団の中で、つまらない演奏をしたい人間はいない。でも命令はされたくない。
音を鳴らす人間が自分の意思でやりたいと思えるように導くのが指揮の極意。」
と語る佐渡裕さんが指揮する第九を聴きにサントリーホールへ行ってきます。
雑誌「日経おとなのOFF;第九入門」の中で
彼も『神』を『大切な信念』と考えてみたら、と書いてあり、とても嬉しかったです。
そして、
「第九をCDで聴くのと演奏会にいくのとでは、
バチカン宮殿の写真を見るのと、中に入るのとぐらい違う。
神の宿る神殿には、だれでも入ることができるのです。」
と語っています。
「バチカン宮殿」をみなさんの愛する場所に置き換えてもいいでしょう。
私はその場所へ行くのです。
あと2週間。
うずうずしています。
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主人へ。
雑誌の内容を少し載せています。
忙しくて、読むのは演奏会のあとになるなぁと言っていたので、
私の印象に残った個所とその解釈を書きました。
日経 おとなの OFF (オフ) 2011年 12月号 [雑誌]/著者不明

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