(パンフレット表紙です。)
「ウィーンフィルとクリスティアン・ティーレマンによるベートーヴェン交響曲第8番、そして、第9番」。
あの時の心の揺さぶりを決して忘れないでしょう。
席を立ち、力いっぱい叩いた拍手で手のひらは真っ赤。
体中が熱くなって、ほんとうに「熱狂」しました。
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今回のウィーンフィル来日公演は、ベートーヴェン交響曲・ピアノ協奏曲全曲披露するというなんとも夢のような企画でした。
そして、交響曲の指揮はクリスティアン・ティーレマン。ウィーンでも大人気!
DVDなどで見ると彼の指揮はちょっと面白く見えてしまうのですが、さぁ、本番はどうでしょう。
もちろん、すべて公演参加!・・・・したかったです。
そんな方もいらっしゃるのでしょう、きっと。
私たち夫婦は交響曲第8番、第9番、会場をサントリーホールではなくミューザ川崎を選びました。
ミューザ川崎シンフォニーホールはヴィンヤード型ではあるのですが、左右非対称なのが特徴的(こちらからPDFをご覧ください。)です。
初めての訪問でしたが、びっくり!
1階席が11列しかなくて、私たち2階席はずいぶん低い位置にあります。
その上になってくるとかなり高く遠くなっていくのですが、ステージ上からは客席が多い囲んでいるように見えるかもしれません。
3階席が左右ステージの後方にあるのも初めてみました。
結構大きいホールだけれど残響はどうなのかなぁ・・と考えていたのですが、丁度良くってまたびっくりでした。
マリス・ヤンソンスがこのホールを気に入ってくれていると何かで読んだことがあるのですが、納得です。
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さぁ、開演です!
第8番の初めの一音でもうノックアウトされました

余裕というか、夫の言葉を借りれば「汗ひとつかいていない」というくらいの「ゆとり」。
ワルツではないのに音の終わりがふわっとする感じはウィーンフィルだからなのかなぁと考えます。
この音。この空気・・・。
ヴァイオリンの優雅さもそうですが、管楽器を聴いているうちにウィーン楽友協会で目の当りにした公演での音、そして、ウィーンの風を思い出しました。
とっても幸せな時間が流れていました。
そして、第9番。
第九の楽譜は実は複数存在すると言われています。
達筆であるベートーヴェンの分かりにくい音符だったり指示だったり、また、何度も書きかえたり、手紙をもって追加を指示したり、さらには途中誰かが書き写し間違えたりして、「ほんとうの最終版」がはっきりしていないのです。
ですから、指揮者がどのバージョンを選び、どう指揮するか・・・これも聴く楽しみのひとつです。
ウィーンフィルとティーレマンによるベートーヴェン交響曲全集がすでに発売されていたのですが、収録の後に公演をしながら考えが変わることもあるかもしれないぞと思って予習はしませんでした。
そのせいもあるでしょう、「ほうほう、まぁっ、えー!」という感情を楽しむこともできました。途中タクトをほとんど振らない意外な場面もありました。ちょっとロボットっぽい動きは初めこそちょっとおかしく見えてしまったのですが、その後はタクトの振りに私の感情も揺れるのでした。
ゆったりと、でも自信たっぷりの第一楽章が印象的。
このゆったりさはタメで一瞬途切れるようなこともなく、ゆーっくりと呼吸をつづけている感じです。あるいは、豪華客船がゆったり大航海といったところでしょうか。
とにかく、「美しい」のです。この言葉に尽きるのです。
素人の活字の限界ですが・・・・でも「美しい」!
もちろん情熱的です、そして、エネルギッシュです。でも、やっぱり美しい。
夫の隣りのシルバーグレイのご婦人が泣いていたそうですが、私も泣きそうでした。
第四楽章。
「あー、もう最終楽章にきちゃった。終わらないで!」
という気持ちが高まる一方で、最後の感動を体験できる歓びが溢れます。
バリトンのロベルト・ホルの一声でさらに感情は高ぶりました。
合唱はなんと「ウィーン楽友協会合唱団」!
(楽団が海外アーティストでも、合唱は日本の団体であることはよくあります。)
彼らは第九演奏開始前の入場だったのですが、女性はクリムトの「接吻」を彷彿とさせるゴールドのスカーフを左肩に掛けています。雰囲気だけでも圧倒されるのですが、いざコーラスが始まると・・頭がゴゴーン!となるくらいの熱唱。母国語がドイツ語ということも当然あるでしょうけれども、言葉ひとつひとつのチカラがこれまでに聴いたものとはまったく違いました!まいった!
そして、ラスト。
ラトルやノリントンのような傾向とは異なり、師匠カラヤンの雰囲気をベースにしながら、やっぱり優雅さと雄大さを兼ねた美しい、美しい感動のラストなのでした。
・・・・拍手!拍手!ブラボー!ブラボー!
久々に興奮しました。気が付けばなぜか両腕をあげてガッツポーズをしてしまいました

観客の興奮が伝わったでしょうか、何度もステージに現れてくれたティーレマン。
すっかりファンです

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クリスマスごろのN響の第九のチケットも持っています。
ですが、しばらくはウィーンフィルの音色の余韻に浸りたいと思います

























