最初に花を愛でた人々 ネアンデルタール人と薬用植物 | アロマ&心理カウンセリング 心とからだのセルフケア @東京 調布

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ネアンデルタール人が「最初に花を愛でた人々」とロマンティックな想像を膨らませたのは…誰?

AEAJ認定教室 調布アロマシオン主宰、アロマテラピー研究室でも活動し、
web制作もしてる島田さつきです。

 

    

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5/12(土)にアロマテラピー研究室主催の『誰も言わなかった  アロマテラピーの《本質(エッセンス)》』読解セミナーVol.1 を開催いたしました。

 

アロマテラピーの歴史(テキスト)の冒頭には、薬効のある植物を用いた痕跡を人類の祖であったネアンデルタール人にみた?とそのエピソードが出てきます。

 

高山先生もそのことについて『誰も言わなかった  アロマテラピーの《本質(エッセンス)》』の中で次のように述べています。

このネアンデルタール人は、原人たちよりも優れた打製石器を用い、後期にはかなりの文化程度に達していたらしく、その住んでいたところの遺跡では、死んだ仲間を葬った墓のなかからさまざまな植物片が化石状態で発見されており、その植物類が何であったかも、その花粉の化石からすべてわかっています(みな薬効がある植物でした)。

 

ネアンデルタール人には生と死との観念をともなう宗教的な心のめばえがあったとか、花とその香りとを愛でる気持ちが存在したとか、さらに想像力を逞しくして、彼らは薬草医学・アロマテラピーなどを原始的なかたちで行っていたのではないかなどという人びともいます。

 

ネアンデルタール人の発掘にあたったラルフ S.ソレッキは、自身の著書に「最初に花を愛でた人々」として彼らを描きました。


 

冒頭のエピソードは、これが元で語られているのです。

では、これをもう少しだけ、詳しくみていきましょう。

 

  シャニダール洞窟の遺跡

コロンビア大学の米国の考古学者Ralph Solecki (ラルフ・ソレッキ)らは(1957~ 1961年発掘)、イラク北部のクルディスタン(クルド人の土地)地域にある考古遺跡(約8万年前~6万年前の遺跡)シャニダール洞窟で、埋葬されたネアンデルタール人を見つける。最終的に見つかった人骨は10体(成人骨格 8、幼児 2)。

ホールのように広い洞窟です。

 

うちシャニダール4号 (Shanidar 4)と名付けられた30~45歳の成人男性人骨の近くに8種の花粉化石も含まれていた。

 

  8種の花粉化石はすべて薬用植物だった

8種の花粉化石は、パリの古植物学者のArlette Lerio-Gourhan(アルレット・ルロワ=グーラン)に分析依頼された。

 

8種の植物【原文】: Yarrow, Cornflower, Bachelor’s Button, St. Barnaby’s Thistle, Ragwort or Groundsel, Grape Hyacinth, Joint Pine or Woody Horsetail and Hollyhock

①Yarrow ヤロウ(セイヨウノコギリソウ) 
②Cornflower コーンフラワー(ヤグルマギク) 
③Bachelor’s Button バチェラーズ ボタン(コーンフラワー、ヤマヤグルマギク)
④St. Barnaby’s Thistle セント バーナビーズ シスル(セイヨウアザミ、イガヤグルマギク) 
⑤Ragwort ラグワート(サワギク、ボロギク)ヤコバエア属
または、Groundsel グラウンドゼル (ノボロギク)キオン属(パケラ Packera属 旧セネシオSenecio属) 
⑥Grape Hyacinth ムスカリ(ブドウヒヤシンス)
⑦Joint Pine ジョイントパイン(エフェドラ・フラジリス、麻黄) 
または、Woody Horsetail ウッディホーステイル (トクサ、スギナ、つくし)スギナ属
⑧Hollyhock タチアオイ

 

  それは献花だったのか…?

分析結果を受けて、シャニダール4号の周囲にだけ花粉の塊の痕跡があり、また、群生せず1本1本咲くタチアオイがなぜかまとまっていたことから、埋葬に手向けられた献花ではないか?と発掘者であるラルフ・ソレッキは考えた。

 

しかも、それらは全て薬効成分を含むものであったため、シャニダール4号はシャーマンであり、呪医(じゅい) (Medicine man)の役割を務めていたのではないかとも推測された。

 

しかし、近年では、この遺跡周囲にスナネズミ類の巣の痕跡もあったため、これらの花は、植物を貯蔵するスナネズミ類が墓穴に持ち込んだのではないかと言われている。

 

  介護されてた?シャニダール1号

一番初めに見つかった人骨のシャニダール1号は、片手がなく片目が見えず、うまく歩けなかった上に、聴力にまで障がいがあったとされる。

 

年齢は40~50歳?と当時から考えると高齢であったことから、なんらかの役割を担い集団でケアされながら長寿を全うしたのではないかと考えられている。

 

また、発掘された骨にはケガを負った形跡があっても、それが根治した跡なども見受けられ、治療し集団で助け合いながら生活していたことが想像される。


【参考】
・『What The Shanidar Cave Burials Tell Us About Neanderthals(Wonderful Things)』より
https://wonderfuloldthings.wordpress.com/2014/01/28/what-the-shanidar-cave-burials-tells-us-about-neanderthals/comment-page-1/
http://kyu-hachi.sakura.ne.jp/K-nean/Kn-01.htm © 2012, Tatsuyuki KAMIRYO
https://blog.goo.ne.jp/garfsn1958/e/923a3563dcbc18427a275db420db84be
「兵庫県立 人と自然の博物館」
「私の仕事・群馬県立自然史博物館18.常設展示・自然界におけるヒト18」

 

 

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