運命の出会い 361 | TRIQUETRA ~Tributary Zone~

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2代目のブログです

翻訳をチェックしてもらう

ことになったので。

 

英会話の先生に、

事前に、『ドールマン』の小説を

読んでおいてもらうことにした。

 

 

彼は、読書家だったから。

きっと、すぐに読み終わって

しまうだろうし。

 

 

これから。

どっちに転ぶかなぁ。。。と。

 

 

期待と不安の入り交じった

気持ちで。

 

次のレッスンの日を待った。

 

 

結果としては。

 

「読んでもらってよかったな」

 

・・・と、感じられるような方向へと、

その後、進んでいった。

 

 

小説の内容云々というよりも。

 

Lyricaという人は、

こういうのを読む人なんだ。

 

・・・ということを、

そのまま受け入れてもらえた。と。

 

私がそう、感じられたことが、

私にとっては大きな安心に

繋がったし。

 

 

彼もなんだかそこから、

更に本音を語るようにもなり。

 

 

なんというか。

 

ドールマンのことがキッカケで。

 

お互いますます、

なんでもそのまま。

 

「正直」に話せるように

なっていった。

 

 

 

元々。

 

射手座の人は、「正直さ」が。

 

馬鹿正直とも言えるほどの

正直さが、売りだけど(笑)

 

 

それでもやっぱり。

 

人間誰しも。

 

なんでもかんでも、最初から、

大っぴらには出来ない

ところはある。

 

 

けれども、あの時を境に。

 

私たちの、お互いに対する

正直さには。

 

更に、

磨きがかかった気がした。

 

 

だから私は。。。

 

ますます、ラクになっていった。

 

 

*******

 

 

ジェームズの小説を読みながらも。

 

私たちはそれでも。

 

その小説の内容について、

あれこれ、議論するということは、

ほとんどなかった。

 

 

なんというか、例えば。

 

教会では、神父や牧師が。

 

「今日は、創世記〇章〇節です」

 

・・・とか言って、

その部分を読みあげ。

 

そのあとに、その内容について、

 

ここは、こういう意味です。

 

みたいな説明を。。。

 

説明。。。というか、

お説教というか。

 

そういう話を、

長々と語る。

 

・・・なんてことが、常だけど。

 

 

私たちは。

 

ジェームズの小説の内容について、

そういう系の話をしたことは、

まったくなかった。

 

 

どんな話をしていたかと言えば。

 

 

英語圏のネイティヴからすると。

 

ジェームズの文章には、

ちょっと不自然に感じるところも

多々あって。

 

だからおそらく、

ジェームズは、英語圏で

生まれ育った人ではないのかも?

 

・・・とか。

 

 

ジェームズの話を読んでいると、

彼はきっと、こういうところから

影響を受けたように感じるね。

 

・・・とか。

 

 

そういう感じで。。。

 

 

 

私はなんだか。。。

 

 

そういう話をする、

英会話の先生は。。。

 

 

私と同じような読み方。というか。

物の見方をする人だなぁ。。。と。

 

いつも感じていた。

 

 

 

小説を通して。。。

 

その物語そのものを分析

するのではなく。

 

それを書いた人物のほうを、

分析するのだ。。。

 

 

ジェームズは。。。

 

「私が匿名のまま、表に出ないのは、

私ではなく、作品そのものに

集中してもらいたかったからだ」

 

・・・と言っていたけれども。

 

 

でも、やっぱり。

 

作品には、どうしたって、

その作者のエネルギーが乗るから。

 

 

作者の自我が強いか。

それとも、魂が強いか。

 

・・・の違いはあれど。

 

 

どちらにしたって。

自身のエネルギーは乗るから。

 

 

だから私は、

ジェームズのマテリアルと

関わるとき。。。

 

どうしても、作品そのものよりも、

ジェームズ自身のエネルギーを

分析してしまう傾向が、

強くあったのだけど。

 

 

そういうところは、

英会話の先生も同じだな。と。

 

そう感じていた。

 

 

私達が、ジェームズの小説の

内容そのものを分析しなかったのは。

 

 

ジェームズの作品が、

「ユニーク」ではなかったからだ。

 

 

ユニーク。。。

 

唯一のものではなかったから。。。

 

 

ジェームズの物語が、

着ている衣は、たしかに

ユニークだし。

 

現代的な、新しい衣装では

あるけれども。

 

好みの衣装では

あるけれども。

 

 

その衣装自体に。

 

私はさほど、重きを

おいてはいなかった。

 

 

それよりも、大事だったのは

やっぱり。

 

その「骨格」であり。。。

 

 

そしてその「骨格」は。

 

ある意味。

 

この世界の、変わることない

「法則」に従っていて。。。

 

とてもとても。

古いものだとも言えて。。。

 

 

先生もきっと。。。

 

もう既に、そういうところは、

重々、理解していたのだろう。。。

 

 

教会で、聖書について

学んだ経験があるのだから。

 

尚更だっただろうと思う。

 

 

 

その法則は。

 

「生命の樹」は。

 

ジェームズの小説の中だけでなく、

他にも、様々な物の中にある。

 

 

様々な物語の中に。。。

 

人の人生の中に。。。

 

 

だから。

 

「唯一」

 

・・・だとは、言えない。。。

 

 

だから。

 

「神話」

 

・・・なのだ。。。

 

 

だから。

 

「物語」という衣自体を

研究したり、分析したりするよりも。

 

 

法則そのものを。

 

「生命の樹」そのものを分析し。

 

そこを理解してしまったほうが、

きっと、いろいろ早いと思う。

 

 

そうすれば。

 

ほとんどのものの中に、

共通したものが、見えるようになる。

 

 

・・・と。

 

 

私は思う。

 

 

*******

 

 

私達射手座。というのは、

そうやって。

 

その「地下」にある、

「共通の真理」を見つける

人達だから。。。

 

 

だから、そういうところでも。

 

物の見方が、

同じだったのかもしれない。

 

 

 

英会話の先生は。。。

ジェームズの小説のことを。

 

 

「まるで、現代版聖書だね」

 

 

・・・と、言っていた。

 

 

他には。。。

 

「これは、ジェームズの哲学だ」

 

・・・とも。

 

 

そんな彼の言葉が。

 

私には本当に、

心地よかった。。。

 

 

 

そして。

 

私と出会う以前に。

 

知的好奇心を持ちながら、

様々な世界を。。。

 

それは、現実的な世界だけでなく、

精神的な世界も含めた、

様々な世界を。。。

 

たくさん旅しながら、

「真理の探究」をしてきていた、

英会話の先生は。。。

 

 

ほんの少しジェームズの世界に

触れただけで。

 

もうすぐに。

その「真髄」を理解していた。

 

 

私には。

そう感じた。。。

 

 

それを目の当たりにして私は。

 

すごく、嬉しかったのだ。。。

 

 

 

まさか。

 

こんなところで、

こんな人に出会うなんて。

 

思ってもみなかった。。。と。

 

 

ただただ、ほんの軽い気持ちで

始めた英会話で。

 

 

まさか、こんな知的で哲学的で。

 

こんなに幅の広い、深い対話が

出来る人と出会うなんて。。。と。

 

 

 

大好きだった

ウイングメーカーについて。

 

ジェームズの世界について。

 

 

こんなに気持ちよく、

語り合える人に出会うなんて。。。

 

・・・と。

 

 

縁の不思議さを思った。

 

 

*******

 

 

彼はある時。

 

静かにこう言った。。。

 

 

「もう、新しい宗教を作る

必要はないよ」

 

・・・と。

 

 

彼のその言葉は、、、

一体誰に向けられた言葉なんだろう?

 

・・・と。

 

一瞬、思った。

 

 

もしかして、私?

 

 

彼には私が、

ジェームズ信者に見えていたり

するのかしら?

 

・・・と。

 

 

でも。

 

英語で弁解するのは、

めんどくさかったので(苦笑)

 

 

特に何も訊かなかったし、

言わなかった。

 

 

ただ。

 

 

「私も、そう思う」

 

 

・・・とだけ、返した。

 

 

 

でもあの時、

すごく、感じたのだ。。。

 

 

「あ、ちゃんと通じてる」

 

・・・と。

 

 

だから思った。。。

 

「言葉って、逆に邪魔だな」

 

・・・と。

 

 

*******

 

 

つづく