運命の出会い 358 | TRIQUETRA ~Tributary Zone~

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2代目のブログです

初めて英会話の先生と会って、

体験レッスンを受けた時。

 

とても真面目で誠実そうな

感じがしたので。

 

その場で、入会を即決した。

 

 

体験レッスンの時は、

日本人の事務の人も

そこに同行していて。

 

レッスンが終わると、

先生は先に帰り。

 

その後、その日本人の人と

事務手続きをとった。

 

 

その時。

その人が言っていた。

 

 

「あなたは、ラッキーでしたね。

あの先生は、すごくお薦めの

先生なんですよ」

 

・・・と。

 

 

なんでも。

 

こういうところの先生は、

そのほとんどが、アルバイトだけど。

 

あの先生はちゃんと、

「教える資格」を持っている

先生だから。

 

・・・とのことだった。

 

 

でも。。。

 

ほとんど「名前」だけで

その先生を選んでいた私には。

 

実は、そういうことは、

どうでもよいことだったりもした(苦笑)

 

 

その人の経歴とか、

実際の功績とかそういうの。

 

あの頃の私はもう、

ほとんど目に映らなくなっていた。

 

 

そういうところより。

 

「流れ」とか「磁力」とか。

 

あとは、「縁」とか「直感」とか。

 

そういう、

「目に見えないところ」を

感じながら。。。

 

 

そして。

 

目の前にいるその人が、

今、放っているエネルギーを見て。

 

物事を判断するように

なっていた。。。

 

 

いつの間にか、

そうなっていた。

 

 

*******

 

 

実際にレッスンが始まった時。

 

自己紹介などをしていた時に

ふと思い出して。

 

先生本人に訊いてみた。

 

 

事務の人から、

こういう風に聞いたんですけど?

 

・・・と。

 

 

 

彼は。

 

 

そんな大したものでは

ないんだよ。。。

 

 

・・・と、前置きをしたうえで、

説明してくれた。

 

 

その態度が。

 

すごく謙虚で。

 

卑下とか謙遜ではなく、

わざとらしくもなく。

 

本当に、謙虚で。

 

 

私は、ものすごく

好感を持った。

 

 

 

自分に厳しい。

 

・・・というのも、乙女座の特徴の

ような感じがする。

 

乙女座には。

完璧主義的なところが

あるから。

 

 

私の中にも。

 

完璧主義的なところが

あって。

 

 

まぁ。

歳をとって、だいぶ

ゆるくはなったし。

 

完璧主義も、行き過ぎると

自分が磨り減るけれども。

 

 

でも。

 

「完璧でありたい」

 

・・・というのは、人間の向上心の

ひとつだと思っているから。

 

今は。

自分のこういう性質も

嫌いではないし、認めている。

 

 

そして。

 

そういう私はやっぱり。

 

自分に厳しい人が、

実は、好きなのだ。

 

 

自分に優しくしましょう。

 

ありのままの自分を

受け入れてあげましょう。

 

・・・と。

 

最近のスピでは

そういうゆるいことを、

よく言うけれども。

 

 

そういう「癒し」は本当に。

弱っている時には、

よく効くけれども。

 

 

でもだからと言って。

 

自分に対して厳しくあることが、

悪いことだとは。

 

私は思っていない。

 

 

自分に厳しいことは。

自分を追い詰めることとも違って。

 

 

なんというか。

 

自分のことを、過大評価も

過小評価もすることなく。

 

客観的に

自己分析したうえで。

 

欠点は欠点だと、

自分自身に指摘できる

強さだと。

 

そう思ってる。。。

 

 

だから。

 

本当に自分に厳しく

なれるのは。

 

実はそれだけ。

 

自分に自信があるからだ。

 

実は。

 

自分のことを、

本当に信頼しているからだ。

 

・・・と。

 

 

私は、思っている。。。

 

 

 

彼からは。

 

そういう「強さ」を、

なんとなく感じたのだ。

 

 

自分に厳しくありながらも、

でも、深いところでは、

自分を信頼している。

 

そういう安定感。

落ち着き。

 

・・・のようなものを。

 

 

 

私には「強さ」に映るそれは。

 

人によっては。

 

「批判的」

 

・・・に映ったりするのかな。

 

・・・なんて思いながら。。。

 

 

*******

 

 

彼は。

 

私が昔通っていたような、

英語の専門学校で、

講師をしているのだ。と。

 

そう言っていた。

 

 

普段は、ある企業で、

内勤の仕事をしているけれども。

 

週に何時間かは、

学校で講師をしているようだった。

 

 

彼が講師を勤めるその学校は、

私も、よく知っている学校だった。

 

 

実際に私が通った学校と、

先生が今、講師をやっている

その学校と。

 

あと何校かを。

 

あの頃。

進路の候補にあげていたことを

思い出した。

 

 

それらの学校はどこも、

カリキュラムは、似たような

感じだった。

 

 

 

だから今。

 

英会話の先生が、そういう

学校で講師をしていると

聞いた時も。

 

私はその様子が、

ありありと想像できてしまって。

 

 

そして同時に。

 

自分の学生時代のことも、

ありありと思い出した。

 

 

 

あの学生だった頃。

 

当時、私の先生だった人たちも。

 

学校を離れた時は、こんな

感じだったりしたのだろうか。

 

・・・なんて。

 

 

今、目の前にいる

英会話の先生を眺めながら。

 

そんな想像に

ふけって。

 

学生時代のことを。

 

あの、キラキラの二年間のことを。

 

懐かしく思い出したりした。

 

 

だから、最初のレッスンの時は、

ほとんど、英語の専門学校の

話をしていて。。。

 

 

最初から。

 

話が盛り上がっていたな。。。

 

 

*******

 

 

レッスンも最初の頃は。

 

そういう学校で使われる

教科書をコピーした

プリントなどを。

 

先生が用意してきてくれて。

 

 

「あぁ、こんなの。

昔、やってたなぁ」

 

・・・と。

 

しばらくはそんな懐かしさに

浸っていたけど。

 

 

でもそのうち。

 

気づいたのだ。

 

 

 

今。

 

大人になった自分は。。。

 

ダンスでも

歌でもそうだったけど。

 

 

子供の頃のように。

それで、何かを目指している

わけでもなく。。。

 

 

例えば、英語を使った

職業につきたいとか。

 

海外に留学したいとか。

 

特に、そういう目的が

あるわけでもなく。

 

 

ただ。

 

日常の中に。

 

「刺激」を求めているだけ

なのだろうなぁ。。。と。

 

 

そんな気がした。

 

 

子供の頃。。。

あんなにバレエに熱くなったけど。

 

そういう「熱」は、

今はもう。

 

ダンスにも歌にも、

英会話にも感じないから。

 

 

これは、単に。

 

「趣味」

 

・・・でしかなく。。。

 

 

 

だったらこの時間。

 

学生の頃に一度やったような、

「お勉強」ではなくて。

 

もっと自分が楽しいと

思うことをしたい。。。と。

 

そう思ったのだ。

 

 

 

だからある時、

先生に言った。。。

 

 

「テキストはもういいから、

ただ普通に、先生と

おしゃべりして過ごしたい」

 

・・・と。

 

 

彼は。

 

「本当にそれだけで

いいの?」

 

・・・と、一瞬、驚いていた。

 

 

だから。

 

「先生は、それでもいい?」

 

・・・と訊くと、彼も。

 

「こっちは、そのほうが全然ラクだから、

あなたがいいなら、それでいい」

 

・・・と、答えた。

 

 

じゃあ。

そういうことで!

 

 

・・・と。

 

 

それからのレッスンは。

 

ただのおしゃべり。

 

ただの、会話。

 

・・・になっていった。

 

 

*******

 

 

つづく