運命の出会い 321 | TRIQUETRA ~Tributary Zone~

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2代目のブログです

デバダシ・スタジオは、

ミシャールがいた頃は、東京の表参道の

裏路地にあったのだけれども。

 

私が復帰した頃は、

別の場所にお引越ししていた。

 

 

・・・とは言っても。

 

以前と同様に、

原宿駅や明治神宮から

歩いていける場所であることには、

変わりなかったけど。

 

 

 

ベリーのレッスン後は時々、

一人であのあたりを、意味なく、

ブラブラしていた。

 

 

渋谷の喧騒は、あまり好きでは

ないのだけれども。

 

表参道界隈は、

昔からなぜか、好きだった。。。

 

 

そして。

 

あのあたりは、表通りよりも

裏路地の方がおもしろくて。

 

そうやって、ブラブラしているうちに、

いろんな、面白いお店を

見つけたりもした。

 

 

レッスン後は時々、

仕事で外に出ていた

夫と待ち合わせて。

 

そうやって見つけたお店で、

ご飯を食べたりしていた。

 

 

たしか、その時だったと思う。

 

 

なぜか、突然。

 

昔のお友達のことが

頭に浮かんで。。。

 

夫と懐かしく、

当時の想い出話に花が

咲いたのだった。

 

 

*******

 

 

そのお友達というのは、

昔、翔子ママを通して知り合った人で。

 

彼女もまた、勝ちゃんの

ファンだった人。

 

 

翔子ちゃん親子や、勝ちゃんファンの

彼女と知り合ったのは。。。

 

勝ちゃんが亡くなってもう、

何年も経った頃で。。。

 

たしか、7回忌も近かった頃

だったと思うのだけど。。。

 

 

そんな頃になって。。。

今頃になって。

 

そうやって、勝ちゃんの身内の人や、

昔、勝ちゃんファンだった人と出会い。

 

こんなに勝ちゃん談議をすることに

なっている現実が。

 

当時の私には、、、

不思議でしかたなかったっけ。

 

 

 

翔子ちゃんと、翔子ママと、

勝ちゃんファンの彼女と。

そして私。。。

 

あの頃本当に。

いろんな話をした。。。

 

 

もともとは。

 

翔子ママを通して知り合った

彼女だったけど。。。

 

いつの間にやら、

翔子ちゃん親子よりも、

勝ちゃんファンの彼女との

距離が近くなり。

 

 

私達がふたりとも、

実は、グラスバレーのファンでも

あったことが発覚したのとほぼ同時に。

 

出口さんがディナーショーを

やるという話が出て。。。

 

 

このタイミングはすごいね。。。と。

 

彼女と盛り上がったものだ(笑)

 

 

それ以降。

 

私達は、出口さんのライヴなどに、

いつも一緒に、足を運ぶように

なっていった。

 

 

だから、出口さんの、

Suicide Sports Car時代のライヴは、

ほとんど彼女と、行動を共にして

いたのだけれども。

 

 

あの時も、、、

すごく、思っていた。。。

 

今になってまた、こうして、

出口さんのライヴに通っている

現実が。。。

 

不思議だ。。。と。

 

 

そしていつも。。。

 

出口さんが生きていてくれて、

よかった。。。と。

 

そう感じていた。。。

 

 

*******

 

 

それまで、勝ちゃんファンの彼女も。。。

そして、私も。。。

 

 

翔子ちゃん親子と

関わる中で。。。

 

もう、亡くなってしまった

中川勝彦さんの世界の中で。

 

彼本人がいない、

想い出だけの世界の中で。。。

 

 

多分。。。

 

多少、息苦しさを感じて

いたのだろうと思う。。。

 

 

「身内」と「ファン」では。

 

やっぱり、想いの重さは

違うのだろう。。。

 

 

けれどもあの頃私は。。。

 

あの親子のそういう思いに、、、

寄り添っていたかったのだ。。。

 

 

その思いを。

共有していたかったし。

 

どうしたら、もっと。

ラクになってくれるのだろう。。。と。

 

 

毎日、毎日、毎日、毎日。。。

 

そういうことを、

考え続けていたから。。。

 

 

亡くなってしまった勝ちゃんに、

文句を言いたくなることも、

たくさんあった(苦笑)

 

 

ファンではあったけれども。

それでも。

 

いろいろと話を聞いているうちに。

 

 

ホント、勝ちゃんって、

最低だ。。。と。

 

 

そう思ったことも、

山のようにあった。

 

 

でも。

人の気持ちとは不思議なもので。

 

最低だろうが、なんだろうが。

 

「好き」

 

・・・であれば、なぜか、

赦せてしまえるものでもあり。

 

 

やっぱり人は。

 

「好かれたもの勝ち」

 

・・・のような気がしたものだ(苦笑)

 

 

 

昔の、、、

辛かった想い出。。。

 

報われなかったこと。

 

 

その時間に閉じ込められたまま、

どうしても、そこに固執してしまう

ように見えたあの親子が。。。

 

あの頃やっと。

そこから解き放たれて、

動き始めたような気がしていた。

 

 

彼女たちの変化を。。。

そばで見守る位置に立たせて

もらえていることが。

 

あの頃の私には、、、

嬉しかったのだ。。。

 

 

翔子ちゃんが。

芸能界にデビューした時。

 

私にはそれが。

 

そういう変化の、、、

象徴のように見えたものだ。。。

 

 

 

そして。

 

あの親子が変化していくと共に、

勝ちゃんファンの彼女と私の、

熱を入れるところも変化していき。。。

 

その先にあったものが、、、

「生きている」出口さんで。。。

 

 

生きている。。。

 

ただ、それだけで。

 

こうやって。。。

 

新しい想い出を

積み重ねていけることが。

 

 

なんというか。

 

ありがたく?

 

感じたものだ。。。

 

 

******

 

 

そうやって私と彼女は、、、

数年の間、出口さんのライヴ通いを

続けていたけれども。

 

 

そんな彼女とも、

いつの間にか、縁が切れ。

 

まったく、連絡をとることもなくなり。

 

早、10年くらいは経った頃

だったと思う。

 

 

 

デバダシでのレッスン帰り。。。

 

表参道の裏通りのレストランで。

 

 

突然ふと。

彼女のことを、思い出したのは。。。

 

 

 

夫は。

 

直接彼女と関わったことはない。

 

それでも、私は自分のことは、

ほとんど明け透けに、夫に

話しまくっているものだから(笑)

 

 

だから夫もまるで、

当事者かのように、彼女のことも

覚えていて。

 

 

「そんなこともあったねぇ。。。

今頃、どうしているんだろうねぇ。。。」

 

・・・と。

 

 

そうやって。

二人でしみじみ話したりは

したけれども。

 

でもだからと言って、

特に何をしようというわけでもなく。

 

 

 

ご飯を食べ終わり。

そのお店を出た頃にはもう。

 

 

彼女のことは、

すっかり頭から消えていた。

 

 

******

 

 

つづく