いつだったか、母に。
「娘というのは、ライバルだからね」
・・・と言われた時。
私には真面目に。
その「感覚」が解らなかった。
同居したばかりの頃。
一緒に、お料理をしていたら。
母は、そんなことを言ってきた。
あの頃は、まだ娘も小さかったし。
娘がもう少し大きくなったら、
母のこういう感覚も解るのかしら?
・・・と。
あの時、そう思ったけれども。
でも、今現在もやっぱり。
私は、娘に対してそういう感覚を
持ったことはない。
まぁ。
こういうこともまた。
今では、自分を知り。。。
母を理解し。
そこにある「違い」もまた。
いちお、理解したつもりだけど。。。
でも。。。
私の中にある、
ある種の、モヤモヤは。
「母は、私のことを本当に
理解してくれたんだ」
・・・という実感が私に起こらない限り。
完全には、解消されないものなの
だろうとも思う。
でもきっと。
それは起こらない。。。
この人生の中では。
「起こりえない」
・・・ということを、私は。
理解した。
だからいつの頃だったか、
私は。。。
「どうか、私を理解してほしい」
・・・という気持ちを。
捨てたのだと思う。。。
*******
あの時、母は。
「お料理は、あんたのほうが、
お母さんより上手なんじゃない?」
・・・と言ったのだけど。
その言い方が。
なんだか、嫌味っぽかったというか(苦笑)
褒めるならもっと、カラッと潔く。
「あんたは料理が上手ね!」
・・・と、シンプルに言ってくれた方が、
こちらも素直に喜べるのに。
なんでこんなに、
じめっとしているんだろう。。。と。
全然、嬉しくなかった記憶がある(苦笑)
だいたい私は。
お料理をするのは、実は
あんまり好きじゃない。
・・・というか。
「義務」としてするお料理は、
全然面白くない。
でも、時に気が向くと。
日がな一日キッチンに立って、
ずーっと、シチューを煮込んでいたりとか。
そうやって、思いきりこだわって
作るのは好きで。
でもそんなこだわりを。
さすがに、毎日毎食なんて
やっていられないので。
日々のお料理作りは、
ほんと、好きではなく。
でも、母は。
母もやっぱり、それを、
「大変だ」とは思っているの
だろうけれども。
それでも、きっちりやる人で。
そういう、「日々の料理」を、
毎日毎日、ちゃんと作ることが
出来る人で。
私も子供の頃から、
冷凍食品やお店のお惣菜などは、
一切食べた記憶もなく。
いつもすべて。
母の手作りだった。。。
そして私は。
母のそういうところを、
すごく、尊敬していた。
そうやって。
「一長一短」が、
人にはあるのだから。
それはそれ。。。で。
そんなにひがみっぽくならなくても
いいのに。。。と。
いつも思っていた。
なんでそんなに。
張り合ってくるの???と。
でも、こういうことを母に言うと。
「お母さん、張り合ってなんか
ないわよ!
だいたい。
あんたは、難しいのよ!
お母さんは馬鹿だから、
あんたの言ってること、
全然わかんないわ」
・・・と、グチグチ言い出すので。
あ~~~、もう。
めんどくさい!
・・・と(苦笑)
私は、黙る。みたいな。
*******
ある時。
そうやって私が黙った時。
母がポツッと言った。。。
「お母さん、、、
あんたの育て方、間違えたわ」
・・・と。
あの言葉を聞いた時。
それはもう、とんでもないショックで、
なんというか。
私の存在すべてを、
否定されたような感じがした。
でも、あの時私は、
何も言い返すこともなく。
ただ。
その場を、離れた。。。
多分。
それだけ、ショックだったのだろうと
思う。。。
最初は思っていた。
「なんて、ひどいことを言う
母親なんだろう」
・・・と。
でもそのあと、こう思った。
「あぁ、でも。
この完璧な世界。。。
こういうこともまた。
自分の成長のために起こっている
ことなんだろう」
・・・と。
それから、何年か経って。
占星術を学び始めた頃。
本当の意味で。
「十人十色」
・・・を、理解し。
だからあの時、
こう思った。
もし私があのセリフを、
自分の娘に言うとしたら。。。
それはもう、意図的に、
娘を傷つけようとする時以外ない。
もちろん。
そんなことは、私は絶対にしないし、
したくない。
けれども。
あの言葉が、私にとっては
そういうものであるから。
私は母も。
そういう気持ちであの言葉を、
私に投げかけたのだと。
勝手に、そう思っていた。
だからあんなに、
ショックだったんだ。。。
でも。
私と母とでは。
その「フィルター」は違っていて。
母はあの言葉を。
私が思っていたよりももっとずっと、
「軽い気持ち」で言ったのだ。。。
魚座である母はその言葉を。
「その場の感情」にまかせて。
ほとんど「何も考えず」に。
ただ、ポンッと発したんだ。。。と。
考えに考え抜いて言う私とは。。。
発する言葉の「重さ」が。
もともと、違うんだ。。。と。
その証拠に。。。
母とはいつも。
こういうことでも、
口論になっていた。
「だって、お母さん。
ああ、言ってたじゃない」
・・・と私が言っても、母は決まって。
「何言ってるの。
お母さん、そんなこと言ってないわよ」
・・・と。
そう言って、怒るのだ。。。
必ずそこに。
「まったくあんたは、
すぐ、人のせいにするんだから」
・・・という、言葉を添えて。
母のそういう言葉を聞くたびに、
私はいつも。
責任逃れ。とか。
保身。
・・・みたいなものを、母に感じて
しまっていたけど。
多分。だけど。
母は本当にそれを。
覚えていないのだと思う。。。
それは母が。
何も考えずに、感情のまま
言葉を発している証拠だ。。。
その感情が消えた時。
その記憶も一緒に消えているのだ。。。
でもあの時、母が発した
「言霊」
・・・は。
私の中だけにズッシリと残り。。。
けれども。
無意識にでも私に対して、
そういう言霊を投げかけてしまう母は。
やっぱり。
その報いが返ってくる(苦笑)
娘からの不信感。。。
・・・という形になって。。。
そして、私のその不信感や
そこからくる態度が。
母の感情を、あおる。。。
そういう。
「負の連鎖」が。
そこでは起こっているのだ。と。
*******
だったら、私が。。。
母の言葉のひとつひとつを、
そこまで重く受け止めなければ
いいんだ。。。と。
そう思った。
「あんたの育て方を間違えた」
・・・というあのセリフだって。
私にとっては。
私の存在の全否定に聴こえた
あの言葉だって。
もしかしたら。
「お母さんが、もっとちゃんと
育ててあげれば。
あんたがこんなに
大変な思いをしなくても
済んだかも知れないのに」
・・・という。
母の優しさの表現だったかも
しれないのだ。。。
・・・と。
そうやって私は。。。
その現実を。。。
なんとか、ポジティヴに
受け止めようと、努力したものだ。。。
でも。
そうやって、努力していた裏で。
泣いていた自分の。
傷ついていた自分の。
その声を聴いてあげることを、
すっかり忘れていた。。。
本当はそこで。
すごくショックを受けていた自分を。
そのままちゃんと。
受け止めてあげることを。
完全に、後回しにしていたこと。。。
ライティング・セラピーをしながら。
そこに、気づいたのだ。。。
そういう昔の記憶を、
ひとつひとつ掘り起こしながら。。。
自分がどれだけ。
自分自身の本音を、
軽視し過ぎていたのか。。。
・・・ということに、
だんだん、気づいていくことになった。
そして。
そういうところのケアを、
疎かにしていたら、いつまでたっても、
そこから先には進めないことに。
やっと。
気づいた。
つまり。
これまでの時代の中で。
特に、この日本の中では、未だに。
「美徳」と認識されていた。
「自己犠牲的な精神」
・・・では。
「個」ではなく。
「全体」を優先するような
価値観の中では。
「個」のカルマは。
まず、解消しきれない。
・・・ということに。
やっと、気づいたのだった。
*******
悟り体験というのは。
それは、言葉を変えれば。
「自分の正体を思い出す」
・・・ということで。
でも。
それを思い出したところで、
終わるわけではない。。。
この「夢の中の登場人物」が。
この夢の世界の中での
法則にのっとり。
すべての章を、クリアしなければ。
溶け去ることはおそらく。
ない。
大海へと。。。
そして。
ずっと、ゲームをし続けていても。
それでもいいと。
自分の正体を認識した
エゴ(自我)が思ったとしても。
でもやっぱり。
川の流れは止まらない。。。
その流れは。
大海へと続いていて。。。
その流れの途中で、
こういった。
個としての
カルマの浄化は。
きっと。
誰にでも起こるのだと思う。
いつか必ず。
その人の、タイミングで。
*******
つづく