あれは、2011年のことだから。。。
よくよく考えてみたら、もう。
9年も前のことで。。。
もう、そんなに経っているのか。。。と。
ちょっと、驚きだった。。。
私にとっては、なんだか。
つい、最近のことのようだ。。。
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最初に揺れ出した時、、、
「あ、地震だ」
・・・とは思ったけど、特に何も
気にしていなかった。
「いつものこと」だと思っていた。
だからそのまま、コーヒーを
淹れ続けていたのだけど。
その途中で、なぜだか急に。
イヤな予感のようなものがした。
その予感に自分が気づくころには、
身体は勝手に、廊下を走っていた。
「あぁ、2階にいる娘のところに
行こうとしてるのか。。。」
・・・と。
私の思考はいつも。
そうやって、遅れ気味(苦笑)
自分は今。
2階に行こうとしているのだ。と。
頭で考えていた頃には。
今度は、勝手に叫んでいた。
「〇〇ちゃん!
急いで下に降りてきて!!」
・・・と。
娘が、階段を半分くらいまで
降りてきた頃。。。
揺れが激しくなった。。。
私達はそのまま、
玄関に留まっていたのだけど。
そこにある亀の水槽の水が、
大波のように揺れていて。
中にいる亀が心配になった。。。
ふと、上を見ると。
吹き抜けの天井につるされた
シャンデリア型の電気が。
ものすごい勢いで左右に
揺れていたので。
落ちてきたら危ない。。。と
思い。
私達はそのまま、
玄関先の外に出た。。。
目の前で、プランターが
倒れて。。。
花が、、、
そこら中に散らばってしまって。
悲しい気持ちになった。
そうこうしているうちに、
ご近所の家の屋根の瓦が
崩れ落ちていくのが見えて。。。
「あぁ、、、お気の毒に。。。
修理が大変だ。。。」
・・・なんて。
悠長に思っている自分が
いたりもした(苦笑)
「こんな地震は。。。
生まれて初めてだなぁ。。。」
・・・なんて考えているうちに、
ちょっと、気持ちが悪くなってきて。
吐き気がしてきた。。。
あの地震は。
結構長くて。。。
そして、横にユラユラと
大きく揺れる感じだったので。
船酔い状態みたいに
なってきたのだった。。。
この気持ち悪さは、、、
地震が終わらない限り、
どうしようもない。。。と。
そう思った瞬間。
初めて、「どうしよう」と。
焦りの気持ちが出てきたのを
覚えてる。。。
でも。。。
そのうちに、揺れはおさまり。
同時にその気分の悪さも、
おさまったので、ホッとした。。。
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揺れていた間。。。
玄関先でずっと。
娘と抱き合っていたけど。。。
その間はなんだか。
頭がうまくまわらなくて。
ボーッとしていたような
気がする。。。
考えられたのは、
亀とか花とか瓦とか。
そんなことばかりで(苦笑)
揺れがおさまってやっと。
父のことを思い出して。
それで、急いでリビングに
戻ると。。。
そこには、とんでもない光景が、
広がっていた。。。
父はまったく無事だったのだけど。
食器棚から飛び出してしまった
食器が大量に割れて。。。
床にその破片が、
散乱していた。。。
私のお気に入りだった食器が。
かなりの量、粉々になってしまっていた。
「大丈夫だったの???」
・・・と訊くと、父は。
「ああ、ずっとここにいたから」
・・・と。
なんでも父は、揺れている間中。。。
テレビが倒れそうだったので、
壊れたらいけないと思い、
ずっと押さえていたのだとか(苦笑)
そうやって、
テレビを押さえている間中。。。
食器棚の扉が開いて。。。
目の前で次々と、大きな音をたてて、
食器が割れていく光景を
眺めながら。。。
父は。
どんな気持ちだったのだろう。。。
・・・と。
そう思った。
とにかく。。。
この割れた食器を片付けなければ。と。
私と娘は、すぐに
掃除を始めた。。。
その横で父は。。。
ソファーに座り、また。
テレビを観始めた。。。
あの時。。。
割れた食器たちに関しては、
なぜか不思議と、全く未練はなく。。。
淡々と片づけをしていたけれども。
他にはなんだか。
いろんなことを考えていたな。。。
おかしいと思われるかも
しれないけれども。。。
こういう。。。
滅多に経験することのない、
とんでもない体験を。。。
娘と一緒に経験した。。。
そういう出来事を。
娘と共有した。。。
・・・ということの、重大さ。。。
みたいなことを、
考えていた。。。
学校にいた息子のことは。
なぜか、あまり心配ではなかった。
特に胸騒ぎがしない。。。
・・・ということは、そういうこと
なんだろう。。。と。
それと同じで、夫や母に関しても、
特に悪い予感はしていなかったので。
心配することもなかった。。。
そうこうするうちにも、
何度か余震があったりした。。。
父が、娘に。。。
「ちょっと、トイレに行ってくるから、
その間、テレビ押さえておいて」
・・・と言った時は。。。
呆れると同時に。。。
もう、笑いがこみあげてきて。。。
娘とふたりで、大笑いしてしまった。
大掃除で忙しい私たちを
手伝いもしないどころか。
テレビ押さえておいて。って。
どんだけ、テレビが大事なんだよ!
・・・って(苦笑)
*******
掃除が終わった頃には、、、
さっき淹れたコーヒーはもう、
完全に冷めきっていたので。
新しく淹れなおし。
私は部屋に戻って。
さっきの、詩の翻訳の続きを
しようと思っていた。
でも。
部屋に入った途端。
また、ギョッとなった。
なぜなら。。。
本棚の本が床に散らばり。
パソコンも倒れていたりで。
あの時初めて。
「今回の地震ってもしかして。
やっぱり相当、すごかったの???」
・・・と。。。
やっと少し。
実感がわきはじめた。
その頃、いったんは2階に行った
娘がバタバタと降りてきて。
「ママ、ママ、見て!
部屋がすごいことになってる~~~」
・・・と。
2階の、さっきまで娘がいた部屋は、
下の部屋以上にとんでもない
ことになっていて。
もしあのまま、あの部屋にいたら。。。
下手をしたら娘は、
ケガをしていたかもしれない。。。。
そうでなくても。
相当、怖い思いをしたかもしれない。。。
・・・と。
そう思ったら。
さっき、無意識に娘を下に
呼び寄せた自分の本能に対して。
感謝したい気持ちになったりもした。
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たしかに、あの地震は特別に
大きかったんだ。。。という。
そういう自覚はどこかにあったけど。
実際に揺れていた時も。
散乱した部屋を目の当たりに
した時も。。。
私はどこかで、ボーッとしていて。
なんだか、夢の中にいるみたいな。。。
そんな感じだった。
もしかすると。。。
意識が半分。
抜けてしまっていたのかも
しれない(苦笑)
でも。
夫に電話してみようとして、
電話がまったく通じなかった時に
初めて。。。
やっと、現実に戻った。。。というか。
「これは、大ごとだ。。。」
・・・と。
やっと。
頭がハッキリしてきたのだった
ような気がする。。。
だって。。。
電話が通じない。。。ということは。
きっと。
それだけ大勢の人が今。
この、異常事態を、
同時に経験しているって
ことなんだ。。。と。
これは、私や私の家族だけに
関わることなのではなくて。。。
もっと、広範囲な。。。
もっともっと、たくさんの人達に
関わるような。
そんな大きな出来事なんだ。。。と。
そういうことをその時に、
実感したから。。。
*******
つづく