運命の出会い 142 | TRIQUETRA ~Tributary Zone~

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2代目のブログです

それは、大学生のバイトの女の子からの

電話だった。。。

 

 

その子とは、これまで、そんなに接点がなく。

 

たまにお店で一緒になると、

ちょこっと話す。。。程度のお付き合いだったので、

電話だなんて、一体何が?と。

 

少し、驚いた。

 

 

 

「夜分遅くに、突然、すみません。

Lyricaさんにご相談したいことがあって」

 

 

・・・と言った彼女の声は、、、

とても暗く、そして重く。。。

 

 

そして、彼女の話していることが、、、

最初、なかなか飲み込めずに。。。

 

私は何度も。。。

話を聞き返してしまった。。。

 

 

*******

 

 

彼女は普段、遅番でお店に入ることが多く。

 

その日も、閉店作業をしながら、

スタッフルームの掃除などをしていたのだそうだ。

 

 

時間も余っているし。。。と。

いつもよりも念入りに掃除をして、

普段は放置しているようなところまで

整理しようとしたら。

 

あるものを、見つけてしまった。。。と。

 

 

それは、小型のカメラで。

それが設置されていた場所というのが、

更衣室で。。。

 

つまりそれは、従業員の着替えを。

誰かが盗撮していたということで。

 

そして、その女の子曰く。。。

犯人は店長だと。

 

 

 

あまりに想定外のことが起こると。。。

一瞬、頭が真っ白になる。。。

 

思考停止する。。。

 

でも、なんとかその子に。

なぜ、店長が犯人だと思うの?と

訊いてみたら。

 

彼女は、色々話してくれた。

 

 

その話を聞きながら、、、

私もその時点で、もう納得していた。

 

言われてみれば私にも、、、

思い当たることが色々あった。

 

店長の、不審な行動。。。

 

 

彼女の言う通り。。。

犯人はおそらく、店長だ。。。と。

 

私も、そう思っていた。

 

 

彼女は言った。

 

「それで、みんなで話したのですけど、

今から、警察に電話しようと思って。。。

いいですか?」

 

・・・と。

 

 

警察。。。と聞いて。。。

 

それまで、停止しかかっていた私の頭は、、、

急に勢いよく回転し始めて。。。

 

 

「えーと。警察はちょっと待って。。。」

 

・・・と、言っていた。

 

 

誰もが、確信していたとは言え。。。

 

犯人が店長だとする、

ハッキリとした証拠は、まだない。。。

 

 

そして警察を呼んで、、、

 

もしこれで騒ぎになって。

噂でも広がったら。

 

お店の営業に影響が出るかもしれない。。。と。

 

咄嗟に考えていた。。。

 

騒ぎ立てて、あまりに大ごとにしてしまうのは、

どうなのだろう。。。と。

 

そう考えていた。

 

 

しかも。

店長には、奥さんも、そしてまだ赤ちゃんの

娘さんもいて。。。

 

そんなことが、家族に知れたら。。。

 

自分の夫が。

自分のパパが、こんなことをしていたと知ったら。。。

 

 

 

けれども。

犯罪は犯罪。。。

 

自分の着替えを盗撮されたなんてことは。

 

彼女たちくらいの年齢の女の子にとっては、

相当、ショックなことだったのだろうし。。。と。

 

 

本当に。。。

どうしたらいいのか、解らなくなった。。。

 

 

 

その女の子が。。。

私よりも古株で、年齢も上のパートの彼女ではなく、

私のほうに電話をしてきたのも。

 

なんとなく解るような気はしたけど。。。

 

でもその時私は、、、

彼女にこう言っていた。。。

 

 

「いちお、〇〇さん(パートの彼女)にも電話をして、

事情を説明してあげて。

 

私が話すより、あなたが話した方が、

伝達ミスがないだろうから。

 

そして、電話が済んだら、

私のほうに連絡をくださいと、〇〇さんに

伝えてくれる?

 

警察の件は、〇〇さんと相談した後に

また連絡するから、ちょっと待ってね」

 

 

・・・と。。。

 

 

彼女は「解りました」と言って、

一度、電話を切った。。。

 

 

頭グルグル状態で待っていると、

しばらくして、パートの彼女から電話が来た。。。

 

 

「聞いた?」

 

・・・と言うと、「聞いたわよ~~~~(汗)」と。

 

予想通り、アワアワと焦りまくりの様子の

返事が返ってきた(苦笑)

 

 

そしてこれもまた、予想通り。。。

 

パートの彼女が一通り

店長を非難しまくって、少し落ち着くまでの間。

 

私は、待つしかなかった(苦笑)

 

 

ただ。。。

警察の件に関しては。。。

 

私とパートの彼女の意見は一致していた。

 

 

やっぱり彼女も。。。

騒ぎ立てて大ごとにする前に、

内々で、なんとか出来ないものか。。。と。

 

そう考えていたようだった。

 

 

パートの彼女と、そういう話をしながら、

心の中では思っていた。。。

 

 

自分も含め。。。

色々経験して大人になってしまうと。。。

 

こんな風に考えるようになってしまう

ものなんだな。。。と。

 

 

起こってもいない未来を、勝手に想定して。。。

そして、出来るだけ揉め事が起こらないような

道を探そうとしてしまう。。。

 

 

なぜかフッと。。。

寂しくなったりした。。。

 

 

あの、大学生の彼女達のように、、、

 

若い子達は、、、

後先考えずに、即行動しようとする。

 

もちろんそれで。。。

失敗することも、多々あるのだけど。

 

 

でもそういうのがちょっと。。。

眩しく見えたりして。

 

 

なんだか一瞬。。。

なにが正しい判断なのか解らなくなった。。。

 

 

 

パートの彼女と色々話し、、、

最終的に、警察に通報するのは

やっぱりいったん保留することにして。

 

とりあえず、店長にはバレないように、

明日、本社の方に話を持っていく。

 

・・・ということで、いちお話はまとまった。

 

 

それを大学生の彼女に伝えると、、、

その声には明らかに、不満の色が見えたけど。

 

「解りました。お任せします」

 

・・・と、素直に受け入れてくれた。。。

 

 

 

ただ。。。

運が良かったのか、悪かったのか。。。

 

その翌日から私は、たまたま数日間、、、

お店をお休みすることになっていた。

 

子供達のPTA行事が、

あれこれ入ってしまっていたからだ。。。

 

 

なので、本社への連絡やら何やらは、

パートの彼女にすべて任せることに

なってしまったのだけど。。。

 

 

その後の動向も気になるし。。。

パートの彼女も、一人で大丈夫かな。。。と、

心配だったけど、どうすることも出来ず。。。

 

 

私は、、、

彼女からの連絡を待つしかなく。。。

 

 

あの時はなんだか。。。

 

フワフワと雲の上を歩いているような、

そんな感覚がしていたな。。。

 

 

これって、本当に起こっていることだよね?

 

・・・みたいな感じだったというか。

 

 

店長のやったことが。。。

 

私の想像できる域を、

はるかに超え過ぎていたから。。。

 

 

*******

 

 

つづく