当時のお店仲間で、記憶に残っている人の
最後は。。。
繊細な彼女や、甘えん坊の彼と同じ年の、
もう一人の男の子。。。
彼もまた、平日の昼間に、
お店でアルバイトをしていた。
高校は、中退したのだそうだ。
今は通信制の高校で勉強していて、
大学受験の資格を取るつもりだ。。。と。
そんな風に話していた。
すごくクールな子で、感情をまったく
見せないような子だった。
冷静というか、世の中に冷めているというか。
でもきっと。
頭の中ではいつも、
難しいことを考えたりしているのだろうな。
・・・みたいな感じの子だった。
彼は、あの店長の攻撃も、
無感情でサラリとかわし。
かと言って、反抗的な態度なわけでもなく、
店長のご機嫌を伺うわけでもなく。
自分に何かを仕掛けてこようとする相手に。。。
逆に静かに、、、「混乱」を投げ返すような。。。
そんな風に、かわしていた。。。
そうやってクールな彼には、いつも隙がなく。
おまけに仕事も出来たりしたので、
店長も、彼には何も言うことが出来ず。
彼にいつも、自分のペースを崩される店長は、
おそらくあの彼のこと、相当、
苦手だったのではないのかな。。。
店長も店長で、、、
彼もまた、頭の良い人であったので、
その場の感情で理不尽な八つ当たりをしたりとか、
そういう子供っぽいことはしない。。。
・・・というか、そういうことをするのはきっと、
彼のプライドが許さなかったのだろうと思うけど。
だからこそ。。。
すごく、やりづらそうだった。。。
だから店長も、そしてクールな彼も、、、
お互い必要以上に、接点をもたないように
していたような感じがしないでもない。
店長は、見るからにプライドが高く。
決して、人前では醜態をさらさない。。。
自分の感情は見せない。。。と。
意図的にクールを装っているところが
あったけど。
でも、実はホットな人であることは、
透けて見えていた。。。
でも、クールな彼からは、、、
そういう「熱」は、一切感じなかった。。。
今どきの若者。。。というか。。。
多分彼は、、、
「人」に対して、
あまり関心がないのだろう。。。と。
そんな風に見えた。。。
これもまた。。。
「私から見たら、そう見えた」
・・・というだけだけど。
*******
そんなクールな彼とも、いろんな話をした。。。
話した、、、というより、私が彼の話を
聞いていた。。。ということが、
ほとんどだったけど。
私は、、、
自分で言うのもなんだけど、
多分。
「聞き上手」
・・・なのだと思う(笑)
誰かと話している時、私は。
自分の話をするよりも、
人の話を聞いているほうが、ラク。。。
・・・というか、好きなのだ。。。
でもそれは、その人に興味があるから。。。
・・・というよりは、「人間観察」に近いような
気もしないでもなく。。。
だから私は。。。
本当はすごく、冷たい人間なんだな。と。
そんな風に思うことがよくある。
その人に、感情的に寄り添うのではなく。。。
「人間というものを理解したい」
・・・という気持ちから、、、
話を聞いていたりするのだから。。。
多分、、、
人間の「情」の物語には、、、
あまり共感が出来ないのだろうと思う。。。
想像ならできるけど。。。
でも、そんな私以上に、、、
あのクールな彼は、「情」の世界からは
だいぶ、離れたところにいた子だったように
感じる。。。
彼が、なぜ高校を中退したのか、、、
その理由は、なんとなく、想像することが
出来た。。。
多分。
馬鹿馬鹿しく感じていたのだろうと思う。。。
この、、、
人間の世界を。。。
そして私自身も。。。
彼のそういう思いには、、、
共感できないわけでもなかった。。。
ただ私はあの時、彼に直接、、、
その理由を訊くことはしなかった。
ちょっと、、、
訊くのが恐かったのだ。
もし彼が、私の想像した通りの答えを
返して来たとしたら。
・・・と考えた時。
それを背負うのは、、、
ちょっと、大変そうだな。。。と。
そんな風に思ったのだ。。。
もし彼が、私の想像した通りの答えを返し、
私がそれに共感してしまったら。
この先、彼はますます、
苦悩が増えてしまうだろうと。。。
そう思った。。。
人間って本当に、、、
愚かな生き物だ。。。
・・・と、たとえそう思っていたとしても。。。
それでも私たちはここで、、、
人間として生きていかなくては
いけないのだから。
いろんな経験をして、、、
もがいたり、溺れたりしているうちにいつか、、、
いつか。
「でもやっぱり、自分も人間なんだ」
・・・と、しみじみ思う日が
くるだろうから。。。
そうやって、人間の弱さを、、、
愛しく思える日も来るかもしれないのに。
そういう可能性を、、、
私の一言で潰すことになったら、
責任重大だな。。。と。
そんな風に思っていた。。。
だから、大人として。。。
ここで彼に共感してあげることは、
してはいけないんだ。。。と。
そんな風に思っていた。
けれども、それをすることは、、、
私にとってはすごく重いことで。。。
「うん、うん、わかるよ。
そうだよね。あなたの気持ち、
よく解る」
・・・と、表面的に良い顔をしておけば、
どんなに楽だろう。。。と。
そう思うけど。
けれども、それが出来ないのが、
私のサガで(苦笑)
だったら。。。
最初から、そこに触れないのが
一番だな。。。と。
そんな風に思っていた。
もし彼が、、、
本当に私に話したいと思ったら、
きっと、彼の方から話してくるだろうし。
そうなった時は、しっかり
受け止める覚悟でいたけど。。。
実際は、そんな風にはならなかった。
そして、そうこうするうちに、、、
彼は大学を受験して。
そのお店を辞めていった。。。
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彼の在り方は、、、
私には、ちょっとかっこよく見えた。
常識に囚われず、ちゃんと考えて、
自分で自分の道を歩いているように見えた。
私も高校生の時は、、、
彼のように、冷めていた。。。
学校に行くのが馬鹿馬鹿しくて。。。
卒業式の日を、指折り数えて
待っていたっけ。。。
けれども、本当に学校を辞めることは、
出来なかった。
私には、そんな勇気はなかった。。。
先のことを。。。
将来のことを考えると。。。
「普通の道」から外れることは、、、
恐かった。。。
だから、不満を持ちつつも我慢して。
普通に高校を卒業し。。。
普通にその先の学校に進み。。。
普通に就職し、普通に結婚し。
・・・と。
でも、まぁ、、、
そういうことを後悔している
わけではない。
今はただ、、、
それはそれ。と。
眺めているだけに過ぎない。。。
後悔もなければ、満足しているわけでもなく。
ただ淡々と、、、眺めているだけ。。。
それはそれ。。。
・・・と。
でもああやって。
一般社会からのプレッシャーに
押しつぶされることなく。
自分の思いに忠実に、、、
着実に一歩一歩進んでいった彼は。
なんだか、かっこよく見えたのだ。。。
自分の人生に、、、
ちゃんと、責任を持っているようで。。。
*******
古い日記を読み返してみると、、、
あのお店で働き始めたのは、
2007年の秋くらいだった。
おそらく、あそこで約2年?3年?くらい、
働いていたのだったと思う。。。
「こっそりヒーラー修行」
・・・という目的を持ちながら。。。
そして、ここのところはこういう、、、
リアルな話が続いていたけれども。
それと同時進行で、、、
あの頃は他にも、いろんなことを
経験していたのだった。。。
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つづく