そんな美大の彼女に、、、
想いをよせる男の子がいた。。。
彼も、美大の彼女やパートの彼女と同じく、
オープニング・スタッフのひとりで。
フリーターで、年はたしか、、、
美大の彼女よりも、ちょっと下だったと思う。。。
彼もまた、目指していたものがあり、
それは、ミュージシャン。。。
たしか、ギターを弾いていたのだったような。。。
彼は、誰に対しても感じが良く。
目上の人に対する礼儀なんかも、
しっかりしていた子だった。。。
・・・と同時に。
どこか掴みどころのない。。。というか、
飄々としている。。。というか。
そんな感じの子でもあった。
そして。
あのお店の中で、店長が気を許している
唯一の存在でもあったような気がする。。。
あの店長は、女癖が悪いわりには、
どこかで、女性を怖がっているというか。
女性に対して、異常に強気。。。というか。
やたら、態度が大げさ。。。というか。
なんだか、、、
女性に対して、何かコンプレックスでも
あるのかしら?
・・・なんて、思ってしまったりもして。
だから、私と話している時でも、
どこか、虚勢を張っているように見えたけど。
その、ギターの彼の前では、
店長も若干、自然体でいるような感じがした。
ギターの彼も、そこらへんは自覚があったようで、
他の人が言えないことを、店長に
言ってくれたりすることもあったようだけど。
かと言って、美大の彼女のように、
店長と一緒になって、他の人に辛く当たる。
なんてことは、一切せず。
周りの子達からも、頼りにされて
いたのではないのかな。。。と思う。。。
唯一、あの、パートの彼女だけがよく、、、
「あの子は、本当に気がつかなくて。。。
長くやってるのに、仕事が出来ないんだから」
・・・なんてブツブツ言っていてね(苦笑)
彼女は彼のことを、、、
完全に、子供扱いしていたようだった。。。
*******
ある日の休憩室でギターの彼と会うと、
彼は、こう言ってきた。
「Lyricaさん、知ってました?
俺、Lyricaさんと同じ高校だったんですよ」
・・・と。
なんと彼は、私の高校の後輩だったのだ。。。
かなり、年の離れた後輩だったけど(笑)
「〇〇も、同じ高校出身ですよ」
・・・と、彼が教えてくれたのだけど。。。
この、「〇〇君」のことを。
私は、まったく覚えていない(苦笑)
その子とも、一緒に働いていたはずなのだけど。。。
なぜか今、その子に関する記憶が、、、
まったくない(苦笑)
名前も顔も何もかも。。。
すっかり、忘れてしまっている。。。
こうやって、記憶に鮮明に残っている人と。
まったく残っていない人の差は、
なんなのだろう?と思ってしまう。。。
まぁ、それはともかく。。。
ギターの彼とは、そのことがキッカケで、
その後もよく話すようになり。。。
彼もいろんな話をしてくれたな。。。
彼もまた、悩みを持っていて(苦笑)
それは、美大の彼女と同じように、、、
「将来」のことだったけど。。。
彼はまだまだ、夢を諦めたくない。。。
というか、まだ、必死で追い続けていたい。。。
みたいな感じでね。。。
悩み。。。と書くと、重々しく感じるけど。。。
でも彼も、美大の彼女も、どこか、
清々しかったのを覚えてる。。。
ギターの彼も、美大の彼女も、
また、あの店長も。
彼らはそれぞれに、何かを目指して
ちゃんと、頑張ってきた人たちで。。。
たとえその夢が叶わなかったとしても、、、
それを目指して、必死で頑張ってきた人が、
私はやっぱり、好きなのだろうな。。。と。
そんな風に思う。。。
その彼が、あの美大の彼女のことを
好きだ。。。ということは、もう周知の事実で。
美大の彼女本人も、
そのことは、知っていた。
私は、美大の彼女やギターの彼と話すとき、
お互いからそれぞれの本音を聞いていたので、
すごく、やりづらかった(苦笑)
その話に関して、私が普通に
相談できたのが、意外にも店長で。
そう言えば店長は。。。
「あいつがもっと、強気で押せばいいんだよ。
相手に気を遣ってばかりじゃダメだ」
・・・なんて、すごくじれったそうに
話していたっけ。。。
「そんなこと言うけど。じゃあ、店長だったら、
どういうやり方でいくんですか?」
・・・と、あえて訊いてみたら、、、
すごく饒舌に語りだして。
私の休憩時間は、それですべて潰れ。。。
訊かなきゃよかった。。。
・・・と、後悔した(笑)
パートの彼女は、、、
「あの子のどこがいいのかしら?
彼も見る目が、ないわよね」
・・・と言っていた(苦笑)
やっぱり。
彼女だけは少し、物の見方や感じ方が、
私達とは違うタイプだったなぁ。。。と。
こうやって思い出しながら書いていると、
そんな風に思う。。。
そういう質の違いを、「火と水の違い」という風に、
シンプルに喩えられてしまう占星術って。
ある意味、すごく便利だと思う(笑)
持っている質(フィルター)が違えば、、、
物事の見え方もまた、変わってくる。。。
だから。。。
この、同じ出来事を、私ではなく。。。
あのパートの彼女が書いたとしたら。。。
それはまったく、違う物語になるのだろうな。。。
・・・と。
そんな風に思う。
*******
つづく