音楽の彼は、「音の響き」を大事にする人で。。。
例えば、ホールでクラシックの演奏会があった場合。。。
演奏が終わると、だいたいその直後に、
会場からは歓声や拍手が起こったりするけれども。
それだと、せっかくの「音の響き」が、
拍手の音でかき消されてしまう。。。
もっと、「音の余韻」を感じて、それが完全に
消えた後に、拍手をするほうがいい。。。と。
そんな風に言っていた。。。
だから、私が歌った演奏会の時も、、、
彼は事前に、お客さんたちにそういう説明をして、
演奏後の、「音の響きの余韻」を
楽しんでもらっていた。。。
あの日に歌った、
「母音の響き」を意識したその歌は。。。
歌っていると、眠くなってきて。。。
日頃、練習をそばで聴いていた
家族もみんな、
「聴いていると、眠くなる」
・・・と言っていた。
音合わせで歌った時も、周りの人はみんな
眠くなってしまうと言っていて。
だから、音楽の彼がいつしかその歌を。
「マントラ子守唄」
・・・なんて呼ぶようになっていた。
私の声の響きで、会場が一気に
「女性性」のエネルギーに満たされる。。。と。
そう感じた音楽の彼は。
演奏会では、私の歌の次の演目に、
弦楽器の四重奏(だったかな?)を持ってきて、
その、同じ「マントラ子守唄」を演奏させたのだけど。。。
演奏者の人達に、「激しく強く弾いてください」
・・・と、指示した。。。と言っていた。
そうやって、ホワ~~ッとなるような
癒し的なエネルギーとは逆の、
激しくて鋭いエネルギーを持ってくることで、
ある一定の方向に傾いた会場の雰囲気を。
会場のエネルギーのバランスを
取ろうとしたのだそうだ。
「Lyricaさんが歌うと、女性性が広がりますね」
・・・と、音楽の彼は言っていた。
そして、その時一緒にいた人達もみんな、
彼の言葉に同意していたのだけど。。。
私自身はその言葉に、、、
あまり、ピンと来ていなかった。
なぜなら、私の素を知っている夫からは、
「ママは、男っぽいほうだ」
・・・とか、よく言われていたし。
同じく子供達からも。。。
「ママって、男らしいよね」
・・・とか言われていたから(笑)
自分自身でも、自分は男性性が
強いような気がしていたし。。。
友達と話すときも。
相手が男性の時のほうが、なんだか、
素の自分を出しやすいような。
そんな感じもしていたので。。。
音楽の彼や、周りの人たちが言っていたことは、
自分にとっては、だいぶ意外なことだった。
でも今思うと、、、
あのあたりから、「女性性」というものを
意識するという流れが
起こり始めていたのかもしれないな。。。
・・・なんて気がしないでもない。。。
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自分が男性であった過去生。。。
・・・というヴィジョンも、実はこれまでに、
いくつか見たことがあった。
例によって、「妄想かもしれない」と、
あまり真剣に捉えたことはなかったけど。
でもどれもこれも。。。
今の人生を生きる私に、なんらかの
影響を及ぼしているのはすごく解るので。
それが、過去生にせよ、他の何かでせよ、
自分の中になにかがあるから、
こういうものを見るのだろうな。
・・・とは、思ったりしていた。
その、男性であった物語に、、、
こんなものがあった。。。
そこはおそらく、ヨーロッパのどこか。。。
私は、まだ小さな少年で。
なぜか、森の中で母親と二人で住んでいた。
ある日、恐そうなおじさんがそこにやってくるのだけど、
その人が実は、自分の父親であることを、
私は解っていて。
私はその父親に連れられて、
森を出ていくことになる。。。
母と離れ離れになるのがイヤだったのだけど、
母も、父には何も抵抗できず。。。
私も抵抗できず。
そのまま、どこかにある男子校の寮に
入れられた。
そこは、ものすごく規則が厳しい学校で、
そして、「キリスト教の学校」で。
私はそこで、どんよりとした灰色の
学園生活を送った。。。
・・・みたいなものを、昔、見たことがあった。
でもこの話には続きがあって。。。
今から数年前。。。
何年前だったかは忘れてしまったけど。
ある日、なんとなくテレビを観ていたら、
『ウィーン少年合唱団』の特集をやっていて。
そこで、この合唱団の設立当初の制服が
映し出されたのだけど。。。
その制服が。。。
私があのヴィジョンの中で着ていた制服と
まるっきりで同じで。。。
ゾッ。。。となった。
でも、私はあのヴィジョンの中で、自分が
歌っていたシーンなどはまったく見ていなくて。
ただ単に、「キリスト教の厳しい男子校」という
イメージしかなかったのだけど。。。
あとで、よくよく調べてみると、、、
ウィーン少年合唱団は、もともとは、
宮廷礼拝堂の少年聖歌隊として
設立されたことを知り。
ちょっと、、、考えてしまった。。。
実は私は、昔から。。。
ボーイ・ソプラノの男の子を見ると、、、
「声が綺麗」みたいなことよりも、、、
「なんだか、可哀想」
・・・という思いが、なぜか真っ先に浮かんできて。
ああいう子達を見てはいつも、
痛々しく思ったりしていたのだけど。
もしや、そういう思いも、、、
自分の過去生と、何か関係があったのかしら?
。。。と。
なんだか、複雑な気持ちになったりもした。
けれども、これだけではやっぱり、
何も断定できないな。。。と思っていた。
・・・のに。。。
私がそうやって、ウィーン少年合唱団に
ついて調べていたその日に。。。
会社から帰った夫がこう言った。。。
「今日、歯医者に行ったらさ。
そこにあった週刊誌に、ウィーン少年合唱団の
事が載ってて、思わず読んじゃったよ」
・・・と。
滅多に歯医者など行かない夫が。。。
なんで、今日に限って?
・・・と思った。
すると、またすぐに友達からメールが来て。
「今日たまたま読んだ漫画?に、、、
ウィーン少年なんとか。。。っていうのが
出てきていたんですけど」
・・・なんて言ってきて、さすがにびっくりした。。。
そして不思議なことに。。。
もしや、過去生でウィーン少年合唱団に
いたりしたの?
・・・と、自分の中でそれを意識するようになったら。
それ以降はもう、ボーイ・ソプラノの子を見ても、
心がざわつかなくなった。。。
********
音楽の彼のあの歌を歌ったあと。。。
彼のマイミクの女性がその歌に興味を持ち、
自分でも歌ってみたいと思ったようで。
彼が。。。
「歌わせても、いいですか?」
・・・と、私に気を遣ってくれたのは、
正直、嬉しいと思ったけど。。。
ここで。
「ダメです。これは私しか歌っては
いけないのですから」
・・・みたいに言える人でないと、
ビジネスでは成功しないだろうな。。。
・・・なんてことを、私は考えていた(笑)
実際は。。。
「もちろん、全然、大丈夫ですよ」
・・・って、答えたのだけどね。
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その彼女が歌う演奏会が、、、
しばらくあとに開かれて。
私は今度は、お客として観に行ったのだけど。
実際は、その彼女は歌わなかった。。。
なんでも、当日に風邪(だったかな?)で、
声が出なくなってしまったそうで。
歌う代わりに、チェロの音に合わせて、
「あ~~」みたいに、声を出すだけで
留めていた。。。
でも。。。
私がその日、その場に足を運んだ本当の理由は。
実は、歌を聴きたかったからなのではなく。。。
他にあった。。。
音楽の彼のマイミクだったその女性は、、、
日本人だったけど、普段はイギリスに
住んでいる人で。。。
私も、その人のことは、、、
ずっと以前から知っていた。。。
一方的に。。。だけど。
彼女は。
もう、だいぶ前に、教えてもらったあの
コミュニティ。。。
あのアトランティスのコミュニティの
管理人をやっていた、あの彼女だったから。。。
その彼女が、音楽の彼と繋がりがあったことにも
正直驚いたけど。。。
でも私はこういう流れの中、、、
その彼女を実際にひとめ、見てみたいな。。。と。
そんな風に思っていたの。。。
演奏会が終わった後、、、
音楽の彼は、アトランティスの彼女に
私のことを紹介してくれた。
「この人が、前回歌ってくれた人です」
・・・と。。。
彼女は、「そうだったんですね~」と言って、
私達は、握手をした。。。
以前、アトランティスのコミュニティに
一度だけ書き込みをした時に、
少しだけお話したことがあったこと。。。
その話が、喉元まで出かかったけど。。。
私はそれを、飲み込んだ。。。
結局彼女には、何も言わなかった。。。
彼女だけでなく、音楽の彼にも誰にも。
その話はしなかった。
なんだか、「場違い」な感じがしたから。。。
でも、巡り巡って。。。
こんなに時間が経ってから、こういう形で
会うことになるなんて。
やっぱりそこには。。。
アトランティスに関わる、何かしらの
縁があったりするのだろうか?
・・・と。
心の中でひとり。。。
考えていた。。。
********
つづく