久しぶりに外に出て、パートを始めた場所は、
チェーン店のコーヒーショップ。
実はそこは、昔、学生の時にも
アルバイトをしていたお店だったりした。
夫の両親との同居を解消した時。
私達は、それぞれの実家の中間ポイントに
住むことにしたのだけど。
そこがたまたま、昔、アルバイトをしていた
お店のすぐ近くだったの。。。
あれから何年も経った今になって、、、
自分があの場所に住むことになるなんて。
しかも、また同じお店で働くことになるなんて。
なんだか、面白いな。。。と思った。
そんな懐かしいお店で、働き始めて、
最初に、感じたのは。。。
いきなり、世界が広くなった。。。
・・・ってことだった。。。
今までは、「ママ達の世界」という。。。
本当に、せまい世界の中だけで、何年間も
過ごしてきていたのだけど。。。
その中にいた時は、自分にとっては、
それが、当たり前の世界だった。。。
けれども、そこから一歩外へ出て、
少しだけ、一般社会の中へと入ってみたら。。。
今まで自分がいた場所が。。。
すごく、閉鎖的な場所だったように感じたりした。
自分が生まれて、しっかりと物心ついた頃には、、、
気づけば、幼稚園という社会の中にいて。。。
それから学校に入って、会社で働いていた頃まで。
ずっと、社会の中の一員でいることが当たり前だったから、
そういうことに関して、何も感じてはいなかったけど。
一度、小さな世界の中に閉じこもったあとに、
また、一般的な社会に戻った時は。。。
今まで自分がいた世界は、、、
どれだけせまい世界だったのか。。。って。
そういうことを、すごく実感したの。。。
人間って本当に、適応能力がある。。。
いつの間にか、身近な環境に馴染んで。。。
その世界がまるで、すべてであるかのような
錯覚を起こして。。。
今、自分がいる場所での常識を、、、
まったく疑わなくなる。。。
ママ友世界で常識だったことって、、、
一般社会の常識とは、相当ずれていたんだ。。。と。
外に出てみて、初めて気づいた。。。
仕事先には、学生のような若い子もいれば、
結婚していない人もいる。。。
そして、男の人もいる。
そんなことが最初は。。。
すごく、不思議な感じがした。。。
そして、学校に行っている子供たちと離れ、
職場でひとり、そういう人たちと交流するとき、、、
私が、「個人」になっていることが、、、
最初は、すごく変な感じがした。。。
子供を生んでからは、私は完全に、
「〇〇ちゃんのママ」が板についてしまっていて。
子供達のママであるという感覚に、
すっかり馴染んでしまっていて。
個人としての自分。という在り方を、
すっかり忘れてしまっていたから。。。
子供と「一心同体」。
まさに、そんな感じで
何年も過ごしてきていたから。。。
だから、久々に外で働き始めて、
久々に「個人」に戻ったばかりの頃は、、、
その感覚を、「懐かしい」とさえ感じなかった。
本当に、完全に忘れてしまっていたの。。。
子供と一心同体ではない、、、
「Lyricaだけ」という、個人としての自分。。。
・・・という感覚を。
そのせいか。。。
「私ひとり」という感覚に慣れるまで、、、
・・・というか、昔の感覚が戻ってくるまでは、、、
今思えば、ただただ普通のことが、、、
なんだか、すごく新鮮に感じていたな。。。
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ママ友達の世界って、、、
完全に、女性だけの世界。。。
私は共学出身だったけど、お友達には
女子高出身の子もたくさんいて。
そういう子達に話を聞くと、みんながみんな、
こう言っていた。。。
「女子高って、すごいんだよーー」って。
何がすごいのかは、、、ちょっと、品がなさすぎて、
ここで書くことは、ためらってしまうのだけど。。。
女子高にいる男の先生は、、、
特に、若い男の先生は、相当、肩身の狭い
思いをしていたみたい(苦笑)
ママ友の世界にも、多少。。。
それに通じるものが、あったりするのかもしれないな。。。
なんて。
そんな風に思ったりもした。
そこに、「異性の目」があるのとないのとでは、
やっぱり、だいぶ違うんだな。。。って。
よく、思った。
子供を持つと女性は、、、
ものすごく、たくましくなるものだけれども。。。
そこに輪をかけて、毎日毎日、
女だけの世界。。。という状況の中では。。。
どんどん遠慮がなくなっていくし、
どんどん強力にもなっていく(苦笑)
あの頃、コーヒー豆の試飲をしてもらうために、
私はよく、お店の前の通りで、道行く人に
コーヒーを配っていたりしたのだけど。
その時に、そこでいつも顔をあわせる、
自転車整理のおじいちゃんと仲良しになって、
よく話したりしていた。
そのおじいちゃんが、こう言っていたの。。。
「止めちゃいけないところに、自転車を止める
人が多くて、困っちゃうんだよね。
でも大抵の人は、言えばずらしてくれるんだけどさ、
一番手ごわいのは、30代くらいのお母さん達なんだよ。
言っても、全然言うこと聞いてくれないからね」
・・・って。
30代くらいのお母さんって。。。
私もそうなんですけど。。。って(苦笑)
心の中で思った(笑)
でもそのおじいちゃん、、、
全然嫌味で言っているようには見えなかったので。
「そっか、私はきっと20代に見えるのね~」
・・・と、ポジティヴに捉えることにした(笑)
ただ。。。
おじいちゃんのそんな言葉を聞きながら、、、
自分や、自分の周りにいるママ達のことを考えたら。
確かに、、、手ごわそうだよなぁ。。。って。
そう思った。。。
「こっちは、小さな子供達の世話で、
毎日毎日、本当に大変なんだから」
・・・みたいな気持ちがね。。。
あの頃は、あったと思う。。。
だから、ちょっとくらいいいでしょ!みたいな、
甘えも。
そういう「甘え」が、ママ友だけの世界では
常識みたいになっていたのだけど。
一般社会の中では、通用しないんだよね。
なんてことを、思い出したりもした。
私は、そのおじいちゃんのそんな一言で、
あの時自分を、軌道修正したと思う。。。
もしあの時、あのおじいさんに出会わなかったら。。。と。
そんなことを想像すると、ちょっとゾッとなる(苦笑)
あのまま行っていたら私はもしかしたら、、、
ものすごく図々しくて、ものすごく視野が狭くて、
そして、自己中心的な考え方しかできない、
強烈なおばちゃんになっていたかもしれない(苦笑)
だから、あのおじいちゃんの言葉は。。。
きっと、神様からの啓示だったのだと思う(笑)
ホント、出会う人はみんな、
マスターだよね。。。
おじいちゃんの、あんな些細な愚痴からでさえも、
いろんなことを、気づかせてもらったし。
だから私は、「現場の生の声」が好き。。。
それが良い話であっても、、、
あんまり良くない話であっても。
それぞれの人の人生、そのストーリーから、
学ばせてもらったり、気づかせてもらったり。。。
そういうことを、たくさんしてきたから。。。
********
あのお店では、、、
若い子達とも、たくさん交流したけれども。
彼らの人生のドラマの話をいろいろ聞いていたら、
自分の中で淀んでいた何かが、洗い流されて
いくような感じもした。
そして、若い人たちって、、、
なんだかいいなぁ。。。と。
そういうことを、すごく感じたの。。。
だから私は未だに、、、
若い子たちの話を聞くのが、好きなのかもしれない。
経験っていうのは、、、
本当に、面白い。。。
こうやって、今までの人生を振り返っていると、、、
あれがあったから、これに繋がり、
これがあったから、こういう風になり。。。
みたいなものが、良く見える。。。
今の私の、若い子に対しては寛容で、
目上の人に対しては、少し反抗的。
・・・みたいな性質も。
こうやって、人生の中の様々な経験の
ドラマを通して作られたもの。
けれども面白いことに。
のちに占星術を深く勉強するようになった時、
自分のそういう性質が、生まれた時のホロスコープ上に、
すでに、現れていたことを知ってね。。。
面白いでしょ?(笑)
でも、こういう話については。
また、いずれ。。。
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そう言えば、、、
これは、もう、子供たちが大人になってからの
出来事だったのだけれども。。。
ある日、道を歩いていたら、、、
向こうから、小さい子を連れたママ達の集団が
自転車に乗ってやってきてね。
私はその人達とすれ違った時、、、
彼女たちの迫力に圧倒されてしまって。
ちょっと、怖い。。。って思ってしまったの(苦笑)
言葉をかえて言えば。。。
彼女たちからみなぎるエネルギーが
ものすごく強烈で。
圧されてしまった感じだった。
「わぁ。。。なんか、すごい激しいなぁ。。。」
・・・って、そう感じている自分がいたのだけど、
そのあと、可笑しくなってしまった。
よくよく考えてみれば。
自分も昔は、ああだったんだろうな。。。って。
やっぱり母親というものは、、、
子供が小さければ小さいほど、強くてたくましい。
でもそれもまた、
本能なのだろうな。。。って、そう思った。
またある時、知り合いの高校生の男の子が、
私に愚痴ってきたことがあってね。
その子が言うには。
レストランに行ったら、子連れのお母さんたちの
集団がいて、その人達が、すごい大きな声で
おしゃべりしているものだから、うるさくて
かなわなかった。。。と。
そして、そのお母さんたちは、小さい子たちが
お店の中を動き回っているのに、
おかまいなしに、おしゃべりに夢中で。。。
「なんなんですか?あれ。
信じられませんよね?」
・・・って、その子はブチブチ怒ってた(笑)
私はなんだか。。。
その子の気持ちも、そのママ達の気持ちも、
どっちも解ってしまったので。
「そっかぁ。。。大変だったね」
・・・としか、言えなかった。
でも。
その時ふと、思ったんだ。
いろんなことを経験しておくことって、
いいことだな。。。と。
いろんな立場を、自分で経験しておけば、
いろんな人に、本当に優しくなれそう。。。と。
そんな気がしたから。。。
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あのコーヒーショップにいた時もそうやって、、、
いろんなことを学んだと思う。。。
そしてやっぱり、楽しかった。。。
けれどもそんなお店は、ある日突然、、、
閉店することになってしまったの。。。
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つづく