初盆で鹿児島に帰省し、
お寺さん行事も滞りなく済ませ、
いよいよ福岡へ向けて出発！
『わざわざ混んでるお盆に鹿児島へ帰省をしたのは初盆だから！』
の前に、
今回どうしても行きたかった
知覧町にある『知覧特攻平和会館』へ
足を延ばしました。
以前から気になっていたのだけど
市内から少し離れていることもあり
また今度、、、と先延ばしに。
今回「今がタイミングでは？」と
思うことがあり、
移動日に早起きして行ってきました。
朝9時からなのだけど、
駐車場に着いたのは8時半くらい。
平和会館の周りにも
みるところが結構あるので、
時間少し前に辺りを散策しました。
▽特攻勇士の像と戦闘機
近くには
映画撮影のために忠実に再現された
零式戦闘機「隼」もありました。
時間になり、
入館したら先ず短いフィルムを鑑賞。
ロビーとその右にある
「ゼロ式戦闘機展示室」は
写真撮影OKです。
（中は事前の撮影許可がないとNG）
▽海軍の主力だった「零式艦上戦闘機」
当時エンジントラブルで海上に不時着し
そのまま沈んでいたのが
引き上げられたものだそうです。
ぐるっと回って後ろ側も
見ることが出来ますが、
羽から後ろは無くなっていました。
ロビーには平和を祈念した
絵なども飾ってありますが、
私的にはエル・グレコの
「オルガス伯爵の埋葬」にちょっと似てて
気になった一枚。
館内は原則撮影禁止です。
ただ、
今回は夏休み期間中ということもあり、
自由研究で事前許可を得て
「撮影許可」の腕章をつけた
小学生くらいの子が
学芸員さんと一緒に回ったりしていました。
お盆時期でもあり、
館内は結構な混雑ぶり。
直前にTVでちょっと話題になったのも
理由の一つかもしれませんが、
テレビ取材も入っていました。
ロビーの先の展示室には
「若き特攻隊員の遺影」が
壁一面に貼ってあり、
その前にはそれぞれの辞世の句や
家族、恋人にあてた遺書などが
展示されています。
皆さん、本当に達筆で
そして文章がとても美しくて、
時間があれば一つ一つ丁寧に
みていきたいと思いました。
あちこちで
「字、綺麗だね、、、」と
聞こえてくるくらい、
本当に皆さん達筆。
遺影には出身地や
年齢なども書かれているのですが、
殆どが20代前半で、
中には“少年飛行兵”と呼ばれる
10代の若い兵隊さんもいました。
というのも、
この「知覧飛行場」が
元々少年飛行兵や
学徒出陣の特別操縦見習士官の
操縦訓練の場として開校されたところだから。
戦況が悪化するにつれて、
1945年に始まった「特攻」の基地として
ここから沖縄戦に出撃していったそうです。
様々な展示を見た後、
平和会館のすぐ隣にある
「三角兵舎」にも行ってみました。
ここは、
特攻隊員たちが出撃までの間
寝泊まりして各々の時間を
過ごしたところだそうです。
半地下になっていて
杉の木立ちに建てられたここで、
どんな気持ちで過ごしたんでしょうね。
平和会館の遺書には
「立派に征きます」というような、
勇ましい文言や、
家族や恋人、
とりわけ母親に向けた
感謝の言葉がたくさん綴られています。
感謝の言葉は、
それはもうそうなのでしょうけれども、
当時は死ぬのが怖いとか嫌だとか
絶対に口に出せない状況ですよね。
見回りが夜この兵舎を覗くと
頭まですっぽり毛布をかぶって
静かに泣いている隊員も居たそうです。
家族や恋人のために
特攻という今考えると
正気の沙汰じゃない戦法で
犠牲になった若い命。
平和会館の周りには
当時の戦争遺跡がいくつか残っています。
▽弾薬庫跡
▽給水塔
▽防火水槽
周りの県道には
全国の遺族や関係者、有志から
寄進された灯篭が並んでいます。
一つ一つに
特攻隊員の姿が
彫られていました。
朝、ここに向かう時
近づくにつれて胸の辺りが
ず～んと重くなる感覚が
あったんですよね。
館内に入ってもしばらくは
そんな感じだったのですが、
中を見て回っているうちに
息苦しさは抜けました。
美談になんてとても出来ないけど
今の「当たり前」が「当たり前じゃない」
そんな時代に生きて散っていった
彼らに恥じぬ生き方をせねば。
今”ある”ということにフォーカスし、
大事にしていこうと改めて思いました。
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