「怒り」 | 幸せなら、タッチし合おう♡アロマ&タッチケアスクールブログ

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アロマセラピーとの出会いから、私の人生は大きく変わりました。

・アロマセラピーでパニック症候群・過呼吸を克服出来た。
・社会人復帰が出来た。
・ダイエットが出来た。
・素敵な人たちとの出会いがあった。
・欲しい人生が手に入った。

先日お友達と観てきました。

映画「怒り」


予告動画


【ストーリー】
東京・八王子で残酷な夫婦殺人事件が起きてから1年。

警察は全国に指名手配された犯人・山神が整形をしてどこかに潜伏していると見ていた。

時を同じくして、千葉、東京、沖縄に3人の謎の男が現れる。


千葉の漁港で働く槙(渡辺謙)は娘の愛子(宮崎あおい)が、歌舞伎町の風俗嬢になっているのを連れ戻したところだった。

少し知的障害がある愛子を男手一つで育てた槙は苦悩する。
狭い町でみんなが白い目でみるなか、3カ月前に港に流れ着いた陰のある男・田代(松山ケンイチ)だけは愛子にやさしく接していた。

東京のエリートビジネスマン優馬(妻夫木聡)はゲイであることを周囲に隠し、精神的な疲労がピークになっていた。

ゲイのコミュニティで出会った直人(綾野剛)という無口な青年との出会いで、優馬は初めて自分らしく生きられるような気がした。

沖縄の離島に家庭の複雑な事情で引っ越してきた女子高生・泉(広瀬すず)は、島の沖合にある無人島に田中(森山未来)というバックパッカーが住み着いていることに気づく。
自由に生きている田中に、次第に惹かれていく泉と辰也。

テレビで警察が作成した山神の整形後の写真が放映される。それは、ある人物にそっくりで…。




【感想】

どの映画の主役を演じてもおかしくない豪華キャスト。
俳優の「底力」を引き出すことに定評のある李監督の凄腕が冴え渡った作品でした。


軽度の知的障害のあるかと思われる娘(宮崎あおい)を不憫で心配する父親を演じた渡辺謙さん。

私は大河で今でもベスト1な「独眼竜政宗」から、中年でだらしないこの体つきも映画の為なのか?と思えるほど、普通の「お父ちゃん」謙さん。そこがこの映画にしっくりきていました。

宮崎あおいちゃんは、これまで演じていた役とも違い、難しい役だっただろうな、と思います。


あおいちゃんはこの作品によって、これからも大竹しのぶさんの様なコメディから悪女まで演じられる演技派大女優になりそう。


綾野剛君と妻夫木君の濃密なラブシーンはここまでやるのかと思わせるほど激しかった。二人とも演技とはいえ・・・。
でも出来れば男同士のラブシーンは観たくないものです。美しいとは思えなかったっす(笑)。



さらに清純派代表格なアイドル女優、10代の広瀬すずちゃんに、まさかこんな役をやらせるなんて、と驚愕させるようなシーンが。


沖縄編ではもう一人、まったくの新人の佐久本宝が、森山未來と広瀬すずに負けない存在感をみせてくれました。


新人からベテランまでとにかく痛々しくも苦しい
潔い演技の連続。


3つのストーリーが同時進行し、そこで群像劇を繰り広げていきます。


ストーリーは重たく、知的障害で歌舞伎町風俗店で働いていた娘を連れ帰り共に暮らす父娘だったり、ゲイだったり、社会からつまはじきをうけている人がようやく見つけた愛する人。


最愛の人が殺人犯かもしれないという疑心暗鬼を、これでも信じるか、疑うか?かというように過酷な状況を次々と突きつけられていきます。


まさに人を愛すること、信じることをテーマにズシズシ、ズドーン!と訴えてきます。


さらに沖縄編では米軍基地問題という現実の日本社会の問題ともリンクし、なんとも、この国が抱えている闇の部分をうまく描かれていました。



沖縄離島の紺碧なる美しい海と砂浜、千葉の朴訥な漁村、そして東京ならではのゲイ交流会最先端パーティーや高級マンションなど、地域の特性をいかした生活の違いの描き方。


風土と人間性について影響力もある地域特質も、でも、結果、人間なのだよね、と思えてしまう不思議さ。



教授こと坂本龍一のチェロとピアノでの主題曲、そのタイトルが「許し」。


私はこの映画で印象深かったのが、池脇千鶴ちゃんが演じる宮崎あおいちゃんの従姉妹のお姉ちゃん役の明日香の台詞。



謙さんが姪の明日香に、我が娘愛子の身を案じて、田代が八王子夫婦殺人事件の犯人ではないかと疑っていることを話す。


そして明日香は愛子にそれを話す。

「お前、愛子に話したのか!」と明日香に声を荒げる。

明日香は冷静に、おじさん!と。



おじさんは、愛子が幸せになれないって決めつけてない?人並みの幸せを手に入れる事が出来ないと、どこかで思っていない?



明日香に何も言えないお父ちゃん謙さん。 


それは愛子にも伝わっていて、愛子は田代を試し、それが裏切られ、警察に田代が八王子の犯人ではないかと通報してしまう。
   

そこからが涙、涙。

田代の事を、こんな私を愛してくれる訳ないんだもん、と泣き叫ぶ愛子。


人を愛する事は素晴らしい。
だけど、人は過ちを犯す。


そして、最期に許せるのも愛かな。



結局、人は、愛なんだよな。


怒りの中には愛が欲しい、が無い?


が。



重々しい作品ですが、人間くささがとても私的には好みの作品でした。



いつもならば映画ブログに書くのだけど、今回はカウンセラーブログに書こうと思ったのでした。


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