あとんす物語⑤ | 吉田“ARMY”真~言葉は力なり

吉田“ARMY”真~言葉は力なり

OFBバンタム級Sバンタム2階級王者。
陸上自衛官(即)、元看護師、元プロボクサー。
現パーソナルTR。
2023JPB3位
2021スパルタンレース新潟SPRINT1位
2016ベストボディジャパン横浜&福島4位
2015白馬国際トレイルラン2位
I WILL. 昨日までの自分を超えて生く。

高校三年の夏。

バスケット部を引退した自分は空手の道に戻ることになる。


兼ねてから憧れを抱いていた直接打撃制空手『極真空手』


『新極真空手 小川道場』に入門する。



『空手バカ一代』

で憧れ

『地上最強の空手』


『極真空手バイブル』
で見た光景が目の前に広がっていた。


基本稽古の中に流れるパーンと張り詰めた空気。

道場中に響き渡る気合い熱気。


最高の空間だった。


一番楽しみにしていた組手の稽古。

最終の汽車(笑)時間ギリギリで、ほとんど参加出来なかったのが寂しかったなぁ。


夏季合宿に参加させてもらい、昇級審査も受けた。


増田師範に言われた言葉

『君はセンスがあるね。センスは磨くんだよ』


今でも心に響いてる。


昇級審査では無級から7級へと飛び級させてもらい、初の大会に出場することになる。


『直接打撃』『体重無差別』


これが空手の浪漫だと思っている。


当時の自分の体重は5253kg、体格的に不利な闘いになるのは目に見えていたが、不思議な自信があった。


俺が思い切り殴ったら(大変なことになる😎)

俺が思い切り蹴ったら(大変なことになる😎)


そんな根拠のない自信に満ち溢れていた。



なぜって?


普段の稽古では組手の稽古の前に早退していたので、相手を思い切り殴ったり蹴ったりしたことがなかったから🤣😱🤣



試合当日、対戦相手が発表になる。

帯広道場の選手、体重73kg


体重差20kg


今思えば、相当なハンデだが当時の自分は


根拠のない自信🤣があったから



試合をするのが楽しみで仕方なかった。


試合開始を知らせる太鼓が叩かれる。


前蹴り一閃。


この一撃で相手を沈める。



予定だった。


相手は自分の前蹴りモロにもらいながらも前進を止めず、自分は場外押し出された。


あれ?(予定と違う)



試合再開。


ここで取っておきにする予定だった大技。

胴回し回転蹴りを繰り出す。


不意をつかれた相手の側頭部にモロに命中し、見事、一本勝ち。



の予定🤣😱🤣その②


全体重を乗せた胴回し回転蹴りは相手の腕に弾かれ、ダメージを与えることすら出来なかった。



これが体重差か。。。


奇襲戦法に失敗した自分は、いよいよ真っ向勝負しかなくなった。


気合を入れ直して、下段を蹴る。蹴る。蹴る。


一撃で倒すはずった下段も効力なく、相手の前進を止められない。

相手からの顔面殴打(反則)を幾度ともらう。




本戦、判定。。。


引き分け。


試合は延長戦に持ち込まれた。


正直、当時の記憶というよりも当時のビデオ映像を観ての記憶だがスタミナが切れ、更に顔面殴打の反則を何度も受け…


自分は延長判定負けを喫する。


悔しかった。

映像を観ると今でも悔しさが込み上げる。



俺は弱かった。


高校の同級生、大西君←クリック☆

が贈ってくれた言葉。


『闘う為に強くなるんじゃない。強くなる為に闘うんだ。』

by大西グレイシー


この敗戦が終わりではなく。

この敗戦を始まりにする。


あとんす。