不知剧情也无妨(不知劇情也無妨)全18話 | 一言難盡

一言難盡

Ture courage is about knowing not when to take a life,but when to spare one.

『不知剧情也无妨(不知劇情也無妨)
A Lucid Dream』短劇
2024年 1月~ 中国 全18話

 

出演

张一梦(張一夢)→王雅佳

宋景丞→程宇峰

 

 

10分程度の短劇だけど、1話を観ると続きが気になって2話を観てみると、顔面が露わとなった景丞役の程宇峰がカッコ良すぎてはなぢ出た笑

 

ネタバレ 第1話~第12話。

和平のために無理矢理嫁がさせられる公主と、それを救いに来た将軍(景丞)は、敵兵に追われる。将軍を巻き込まぬため、自ら池に飛び込んだ公主は水の底に沈んでいく。

 

という夢を繰り返し見る張一夢は、現代で目を覚ます。その夢が現実だと思い、自分は公主だという幻想を抱えて現代で暮らす張一夢に、かかりつけの医師と両親は治療を続けている。

夢と現実が交差する妄想症という病のようだが、睡眠療法のような治療を施しても、やはり同じ夢を見てしまう。

 

次に目を覚ましたのは現代ではなかったため、穿越ものなのかと思わされたが、この先の予想を覆させられる展開に仰天する。


新しい治療法を試すことにした医師と父親は、なにをするかと思えば、穿越してその公主になった張一夢、という舞台を実際に体現させて現実に戻す、という大掛かりな治療を始めてしまった。

 

その時代の物語が好きだった張一夢の夢を叶えるため、早速、本人の書いたシナリオ通りの設定で撮影することとなるが、それには、周りを演じる役者も全て揃えなければならない。

同じ医院で働く医師の宋景丞は、これに協力し、劇中で「将軍」と思わせる役柄を演じることに志願する。というのも、彼には、少年時代に張一夢に命を救われたという過去があったからである。

当時、捜し出せなかった彼女を、偶然この医院で見つけてしまった宋景丞は、かつての恩義を返したいという思いもあって、真剣にその役柄を演じることとなる。その役さ、かっこよすぎるんだよ、、、

 

いわゆる劇中劇のように話は進んでいくので、張一夢以外は全て役者だということや、その事情についても徐々に明かされる仕様となっている。

劇中劇とその舞台裏が交互に描かれるので、そのバランスで面白さが増している。

 

張一夢本人は、穿越したのではなく、誰かの計画でこの様な舞台を体現していることに早速気付くが、彼女には別の目的があったため、芝居を続けることにする。

別の目的とは、かつて自分を見失いそうになっていた頃に、名も知らぬ心理学博士の配信を拠り所としていたことがあり、顔も知らないその医師が景丞ではないかと思っていたからである。

当時は、その医師にメールを送ったこともあるくらい、この声に救われた張一夢は、彼を捜しているようだが、医院でニアミスしたものの、はっきりと顔は見ていない。(将軍はええんか?)

一夢から送られたメールの内容に記憶のない宋景丞は、読んでいない可能性が高いが、あの邪魔くさい従弟がドジって何かやらかしたのかも。

 

後々、やっぱりあなただったと言って飛びつく姿を見ると、この声だけの医師に、案外心を寄せていたのだと思われる。


夢から覚めないと言われている張一夢は、割と現実の出来事も把握して記憶もしっかりあるし、公主という幻想だけではないのがどういう回路になっているのか謎だな、、、

夢で見る光景は、前世の記憶なんだろうか。そうするとやはり景丞とは運命ということになってしまうけど。

 

気になるのは、存在しない母親の幻想を見ている父親の姿だが、ひょっとしたら、幻想を見ている父親が病で、その父親のために逆に張一夢が病の芝居をしているのかも、、、とかおかしな方向に妄想は向かう笑

 

張一夢は、侍女を使って己の書いたシナリオ通りにこの舞台を向かわせるようにしているようだが、元々の筋書きにないアドリブだらけの舞台がどのようにして終わりを迎えるのか気になる。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第13話~第15話。

まさか、本当に親父の方が病だったとは。

一夢が、現代で芝居していることを認識していて、侍女の鈴蘭に「カメラがあるのは知っている」のくだりから、事情を打ち明けて協力を頼んだのは分かっていた。しかし、病のフリをしているとしても、夢のことだけが辻褄が合わず混乱していた。

 

過去に、同じシナリオで古装コスプレ芝居を体験していた一夢の父母は、あの夢のシーンまで来たところで、母親の方が誤って頭をぶつけて亡くなってしまった。

その妻の死を受け入れられず、妻の幻想をみるようになった父親を治療するため、妻が亡くなった時の芝居を再現して、その死を認識させれば現実へ戻って来られるかもしれない。

主治医にそう提案をされた一夢は、父親の思考を、病の娘のためにこの舞台を体現させてあげよう、という方向へ向かわせるため、自分が病であるかのような芝居をしていたようである。手が込んでる、、、

 

両親が体験した通りにならねば意味がないから、何かとシナリオ通りに進ませることに頑なだったのだな。

あの夢の情景は、かつて両親が体験した芝居の中のものだったと判明したので、個人的には、既に辻褄は合ってしまった。

 

景丞も言っていた「救急車呼んで!」の部分も、この時点では、現代だと気付いていない設定だったのに、救急車言うてる!!!バレるじゃん!と思った部分だったが、事情を知らずにいた景丞にとってもこれが決め手となったようである。

「装病很辛苦吧」という言葉で、お互いが素に戻る部分は、なんというか胸のつかえが取れた気分になった。

 

カメラの前でキスを交わすシーンに至っては、え、皆に見られちゃうじゃん(親父含む)、大丈夫?とハラハラしていたものの、用意周到な景丞によって、カメラはしっかりオフにされていた笑

この辺りも、投げっぱなしにせずちゃんと辻褄を合わせてくるのがよく出来ている。

 

残り3話は、父親が現実へ戻るターンと、過去の火事場での出会い、そして、メールを読んでいない謎、これらの回収がされるのだと思われる。

面白い、程宇峰にはなぢが止まらん。四時好の時も良かったよね。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第16話~第18話(最終話)。

おとーさーーんーーー(´;ω;`)ウッ…

あの夢のシーンまで辿りついた一夢は、かつての母親のように橋から川へ飛び込み、遂に父親を現実に戻す使命を果たす。

 

あんな形で失くしてしまった妻を手放せず、幻想の中で生きていた父親が我に返って、妻を送り出すシーンは、短くとも一気に涙腺を攻撃されちゃったよ、、、(背面で流れる「离别序(離別序)」が最高に合っていた。)

 

残された身からすると実に辛すぎる現実だが、まだ自分のことを大事に思い、ここまでしてくれる娘がいる。だからもう少し生きてみよう、と(思ったかは定かではない)父親も治療を始めたようである。

 

最後に全て回収して終わりとなったし、ほんと面白かった。

この長さでの短劇は、「拜託了!別寵我(第一季~第三季)」ぶりに楽しみに観ていたドラマかもしれない。

挿入曲の「离别序(離別序)」や、エンディングの「白衣惊鴻」も良かったし、ドラマでは選曲も非常に重要な部分だとやっぱり思う。