祈今朝 Sword and Fairy(仙剣六)全36話 | 一言難盡

一言難盡

Ture courage is about knowing not when to take a life,but when to spare one.

 

『祈今朝  Sword and Fairy(仙剣六)』

2024年 1月〜 中国 全36話

 

出演

越祈→虞书欣(虞書欣)

越今朝・扁络桓(扁絡桓)→许凯(許凱)

 

 

11日の更新日に追いつくため追っかけ中、、、

そして、相変わらず名前がかっこいいね許凱。

 

 

ネタバレ 第1話~第15話。

初っ端に、人間界を滅ぼす力を持つ溟主とかいう上古獣鯤の描写がある。

この溟主を信仰する啓元宗という組織が人間界には存在しており、その啓元宗を信仰する人々は溟主の暴走により石化してゆき、人間界は危機に陥っているという。

人々が石化されているのに、それを信仰する人間がいるのが開幕からいみふなんだけど笑

ともかく、洛家をはじめ各門派は、この暴走を止めるため溟主の行方を捜しているようである。

 

三年前に、記憶を失くした状態で突如人間界へ湧いて出た祈と今朝は、自分の出生を捜して共に放浪しているが、祈の出生については序盤から度々夢の中に現れている。

師父と呼ぶ謎の男に、剣の所持者としての使命を知ってるかと問われ、突然、人間を救う使命を課せられて下界させられた祈は、元々は鯤(妖怪)であることが分かる。

三年前から謎に隣にいる今朝の過去は何も分からないが、常に二人だったお互いの絆は深い。

 

放浪の途中で、洛家の昭言と出会った二人はこの後行動を共にすることになるが、洛家の事情もややこしい。

先祖代々、九泉の熱海水源を守る洛家は、その為に己の身を犠牲にしなければならない呪いのようなものを掛けられているようである。このせいで、洛家に生まれた双子は短命だという。

昭言の双子の兄である埋名(おそらく中身は実の兄ではない)は、その地に束縛され外へ出られないため、外へ出て洛家の名の元に活動するのは男装をした昭言が担っている。

 

この呪いを解くため、埋名は様々な調査をしているが、目的は分かっていても良いヤツなのか悪いヤツなのか全然分からないな笑

昭言の生命力を少しずつ奪っていると言っていたし、それが私利なのか運命なのかも分からないし、熱海に関係しているという祈を調べてどう扱おうとしているのか謎である。

 

啓元宗を追って落日村へ向かうことにした3人は、その過程で出会った十方、砂漠で助けられた興青山の明繍、狼妖の閑卿と行動を共にすることとなる。

仲間が増え、その背景も様々なため、より複雑さが増していく、、、

 

しかも、落日村には扁絡桓という村医者がおり、この男が祈を下界させた師父だというのが分かる。

もちろん、祈本人には記憶がないため、未だその事実は知るよしもないが、出会った瞬間にどこか知り合いのような気持ちは抱いたようである。

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扁絡桓の事情もまだ全ては分かっていないものの、今朝と瓜二つの顔面を持つ彼は、祈を守るため、絶対に顔面は晒さないという誓いの元に下界してきて、啓元宗の聖宣を名乗っている。これはおそらく啓元宗を見張るためだと思われるが。
 
祈と今朝の姿を見守る瞳が実に切ない扁絡桓だが、過去に十数年もの間、祈を大事に育て武術を教示してきた師父なのである。
一度失踪して再び戻った時には、扁絡桓との共鳴より、今朝との共鳴の方がまさっていた、それで二人を人間界へ送った。という話をしていたため、共鳴する力が必要なのだろう。
仙剣というくらいだから、剣の力に必要なものなのだろうか、確かに下界では二人の技で剣術を編み出していたが、その力で何をしようとしているの。
 
「お前は過去で、彼は未来」
自分は過去で、今朝は未来と言われていた扁絡桓は、分かってはいても手放すことの出来ない祈への気持ちがあり、下界の者に顔面を晒してしまって、厳罰を受けることとなる。
扁絡桓の気持ちを想像すると酸味しかないな、、、
今朝の素性は全く分かっていないが、存在は認知されているし、顔面が同じということは、墨淵と夜華的ななにか、、、
 
一方、出自の秘密を追って更に絆の深まる祈と今朝に、その秘密を知る臨淵が現れ、祈が禺族の跡継ぎだという突然の告白を受ける。禺族とは開幕に出ていた上古獣鯤の類である。
禺族には、禁忌とされている扈生の術というものがあり、これを施された者は、過去も記憶も元の性質さえも無くなり、施した者のためだけに生きるようになるという。
臨淵の話によると、三年前、この術を今朝に使ってしまった祈は厳罰として人間界へ堕とされて現在に至るという。
 
この事実を知らされた今朝は困惑する。自分は何者なのか、自分の祈に対する気持ちは自分自身の本心ではなく術のせいなのか、永遠に離れないと必死に守ってきたこの行動は自分の物ではないのではないか、と様々な思いが脳をよぎることになる。
 
ここで私の脳みそは限界を迎える笑
葛清霏と嬴旭危が話していた話と一致しなくない?
十数年間、扁絡桓の弟子として生きていた祈の時間はどこにあるの?馭界枢での話によると、失踪していた時期に今朝と出会ったらしいが、それいつなの笑
 
そもそも、ぽっと出て来た今朝は一体何者なのか。
祈の母がまだ事実を伝える時ではないと言っていたのも気になるし、天晴の海(禺族)と馭界枢の間で何か約束事があるようだから、どちらかの話が事実ではないのか否か、全然分からない。
ここで思い出したのが、序盤に元珠を体内に吸収した祈が溟主ではないかと疑われていたこと。人間を救うために下界させられたのに溟主だったらマジの仰天なんですが。
急いで30話まで観ないと、、、
 

旅の仲間で注目すべきは、かつて、昭言の父親に頼まれ、己の妖力を捧げた過去のある閑卿と昭言の関係である。

元々、自分の妖力を持つ昭言が気になる様子だった閑卿は、祈と今朝に付いて共に苦楽を分かち合う過程で、昭言に惚れてしまったようである。

 

昭言は、勇ましくとも慎ましく謙虚な娘で、正武盟との争いで死にかけた閑卿が、実は自分に妖力を譲ってくれていた事実を知る。

己の命が短く、この力を失くしては益々弱ってしまうことも分かっていながら、その力を律儀に閑卿へ返す昭言の姿は実に尊い。

 

度々の閑卿の静かな猛攻に、自制していた昭言でも結局ほだされてしまったが、仕方ないよ、素敵だもんね、狼妖。

埋名に尽くしてきた命の短い昭言が、兄に諭されて諦めなければいいけど。

 

虞書欣は、やっぱりこの手のニコニコ天然キャラがハマっていてかわいい。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第16話~第27話。

天晴の海と衡道衆双方の全く違う話で、脳内が混乱していたのはすぐに解決する。

 

そもそも、扈生の術というものはなかったため、禺族の話の方が偽りだった。

禺族女王の柷敔(祈の母)は、かつての変動で受けた禺族民の傷を癒すため、九泉の霧魂を己の血で縛り、時を緩やかに進ませることにしたようである。(霧魂には時間を司る力があるらしい)

 

この血の縛りは洛家の埋名が熱海で担っているものと同じか分からず、イマイチピンと来ないが、おそらく、軌道に沿って動くべき神泉を、その地から離さないよう縛るものだと思われる。

 

かつての変動の事情も凄い。

元々、海の底で暮らしていた禺族は、突然地盤が動きだし海面まで浮き上がってしまった。

誰もが海底だと思って暮らしていたその地は、なんと上古鯤の背中だったのである。しかも、その鯤は柷敔本人。

この本人も予想外だった目覚めのせいで、禺族女王も亡くなり、その他多くの犠牲を伴うこととなる。これ以上の犠牲を出さぬようこの地の人々を救うため、前女王の身体に柷敔の魂が入り込んで血の犠牲を払っているというわけである。

 

人の身体を借りて、魂は別の者が入り込んでいるところは霧魂も熱海も同じだが、熱海ではその守護者も同時に担っている埋名と違って、霧魂の守護者は衡道衆の嬴旭危(一番目の兄)である。

九泉の平穏を保つため、衡道衆が守護者に名乗り出たようだが、この取引で、祈は人質として馭界枢で確保して、啓元珠を集めるため人間界に啓元宗なるものを作り、柷敔に天晴の海を保つ生命力を与えていたようである。

 

これも柷敔を手中に収めるための衡道衆の策略なのだろうが、序盤に出て来た、溟主の暴走で人々が石になるという現象は、衡道衆が柷敔のために行っていた、啓元珠、いわゆる人の魂を搾取していたからだというのが分かる。

 

しかし、未だ衡道衆の目的が分からない。

妙な石も何かに利用するため採掘していたし、九泉の平穏を保つためとはいえ、負担を追いすぎではないのか。しかも、ひたすらに柷敔を警戒し、先を越されないよう様々な手を使っている。

 

長い間、啓元珠を吸収したせいで、同時に人間の怨念もその身に背負った柷敔が、それを抑え切れず暴走して禍をもたらすことを恐れているのかとも思ったが、それもちょっと違う気がする。

 

衡道衆にとっては、人質に捕った祈の持つ鯤の力を目覚めさせることが最大の目的なのだと思われるが、この計画を始めた時に既に結果は分かっていたと言う扁絡桓に、嬴旭危が涙を浮かべていた様子を見ると、何か事情があるように見える。でも全然分からない笑

 

ややこしくて混乱していたものの、ドラマの中盤に入り、突如、埋名の存在が際立ってくる。

 

序盤に登場した埋名は、何を考えているのか分からない男で、イマイチ正体が掴めず存在は薄らいでいた。

 

中盤までの埋名のシーンはながら視聴だったのもあって、自分は己の身を犠牲にしてこの地に縛られているのに、昭言は外界で友情を育んで楽しんでいることに嫉妬しているのか、面倒な男だな、などと考えていた。

狼妖と恋仲だと気付いた埋名が、昭言を人質にして閑卿の命を奪おうとしていた時も、束縛すげぇな!と忌々しい気持ちにまでなっていた。

 

しかし、直後の

「所以你是想用你的命換狼妖的命嗎」

「不是換、我不想看到你再錯下去」

で、一気に気持ちは逆転する。埋名の本当の願いが見えてしまったからね、、、

そもそも他人は関係ないとでも言うような空気の、この二人の芝居が出来すぎていたのもある。

 

これまで昭言は、短命という運命を持っていながら、生命力を奪われることも厭わず自らを犠牲にしてきた。苦しみが伴おうとそれを苦だとも思わず喜んでその力を自分に与える姿が、埋名にとっては嫌で仕方がなかったのだと思う。

 

必死で呪いを解除する方法を探っているのは、なにも自分のためではない。

200年前から、身体を変えながらこの地に縛られて熱海を守護してきた埋名が、かつて昭言の父親と話していた内容も聞いていた昭言には、双子は短命であるということも、その身を犠牲に熱海を守る埋名に生命力を奪われることも、元々全て分かっていたのである。

 

あの時、淡々と事実を述べる埋名に対し、父親から「少しでも愛情はないのか」と言われていた埋名は、いつまでも優しく正直で、何も要求することなく自分に尽くす昭言の存在は、200年にして初めて生かしたいと思った人間だったのかもしれない。

だから、運命を受け入れ命を差し出す昭言が嫌で仕方がないというより、それで生き永らえる自分が苦しく恨めしかったのかも。

 

輪廻を捨ててもこの呪いを解除し、双子は短命という天罰から昭言を解放するため、民衆全てを殺めてしまった埋名は、自らの命を以って想いを全うする。

「這捨一族只為保一人、真可謂是最無情的有情人、你可知道如果你強行解除法術、最多只能活三天嗎、而且永世不能輪回」

「無所謂了、我最想要的已經得到了」

 

これが27話。守護者の証の手首のキラキラ、それ前に衡道衆の二姐に渡してなかったっけ、、、という思いも吹き飛ばしちゃったくらい大泣きさせられ、放心してたら11日の更新までに30話まで追いつけなかった笑

 
祈が記憶を取り戻したことや、今朝の過去が存在せず、俺は一体誰なのだ、と絶望するという話の進展、興青山の顧師父と明繍の涙の別れなど色々あったのに、ごめん、埋名に泣かされすぎて、何も覚えちゃいない笑
 
つづく
 

追記ネタバレ 第28話~第32話。

やっと今朝の出自が明らかとなったこの回は、驚きの展開となる。

 

謎めいていた衡道衆の目的は、暴走してしまった柷敔を消滅させることだったことが分かる。

柷敔を殺すには、その血で繋がっている祈だけが可能であり、加えて祈と共鳴する最大の力を持つ今朝との二人が必要だという。

 

そのため、三年前に人間界に湧いて出た二人の存在は、三年後の柷敔の暴走を止めるため、現在の扁絡桓が過去に戻り、己の一部で今朝を創造して祈と出会わせた経緯が明らかとなる。

 

扁絡桓が過去に戻って今朝を創造しなければ、今の今朝の存在は無かったという考えても解決しない事象は、この三年間の時間だけが循環している、まさにターミネーター現象(勝手にそう呼んでいる)であり、元々決まっていた運命だと思うことでしか解決しない笑

 

明繍が「三年前のあの時から師父は変わってしまった」と言っていたことがあったが、これも、循環の過程で三年後の明繍に会ったためであり、なぜ顧寒江が自分の運命を知っていて、あんなに達観していたかの謎も解ける。

 

この三年間の先の未来のため、その存在を犠牲にして今朝を創造した扁絡桓は、それと交換でその存在ごと人々の記憶から抹消されることとなる。この運命を知っていたから嬴旭危は常に憂いて涙を浮かべていたのだな、、、

 

この三年間の循環を抜けて、その先へ進む祈と今朝はもちろんのこと、衡道衆兄妹の記憶の中からも扁絡桓という人物は消え去り、今朝が三哥と呼ばれる立場にすり替えられていた。

 

しかし、別人だとしても扁絡桓との繋がりのある今朝が未だ生きていることで、そう悲壮感は漂ってはいない。嬴旭危の記憶だけは残っているように見えるけど。

 

目的の柷敔の方は、啓元宗が解体し、啓元珠の供給が出来なくなったことで、生命力を求めて暴走が始まってしまった。

生命の力を持つ熱海を縛っていた埋名が消え、洛家から軌道にそって移動し始めた熱海を狙って柷敔も動き出したようだが、これも、生前の埋名と衡道衆が仕組んで柷敔を誘き寄せる策略の一部だったようである。

 

以前から熱海にロックオンする柷敔は、啓元珠を摂取せずとも熱海なら生命力を得られる、と考えたからなのだろう、暴走しそうになる自分が朔漩の母への愛で我に返り、人の怨念を背負わずに済む熱海を手に入れようとしたのだろう、と思っていた。

 

それなら、最初から衡道衆が啓元珠など与えず、熱海を与えれば良かったのではないかと一瞬思っちゃったものの、色々考えてみると不可能か、、、

熱海は血で埋名が縛っていたし、霧魂で時を緩徐させて禺族を治癒し続けその地を離れられなかったし。

うーん、だとしても今、熱海を与えれば暴走せずに済むのでは、、、それとも、既に怨念を抱えた柷敔の暴走は止められないのか、或いは、いつか暴走する時のために今やってしまいたいのか。

 

てか、衡道衆って何なんだ笑

この世界を守るために筆頭となって扁絡桓という大きな犠牲を払い、人々の脅威となる柷敔を消滅させるため、あらゆる根回しをしている。自分達だけがこの世界の運命を握っているかのような負担のデカいこの揺るがぬ意志は、どこから来るのか謎である。

九泉の中で何か重要な役割を担っているのかな。

 

衡道衆は正武盟と協力して各々の地に就き、誘き寄せた柷敔と霧魂の血の縛りが解けた瞬間の、弱ったところを祈と今朝が狙い打ちするという計画のようだが、それを解くには朔漩の血の代償が必要となる。

 

ここで、埋名が二人に渡せと言っていた手紙が登場するのか。

命をも犠牲にするというこの役目を担わされた十方は、朔漩へのほのかな恋心が芽生えていたのもあって、苦渋の決断を迫られることとなる。

かつて、豆包を出し惜しんだせいで興青山の顧寒江を死に至らせたことを悔やんできた十方は、この世の人々の命や仲間を救うため、今度は己が犠牲になることを強く決心したようだが、朔漩へ刃を向けることは出来るのかな。

 

あと4話。

霧魂の時空で「この六人の中で二人が命を落とす」と言われていたうちの一人は今朝だと明かされたが、もう一人は十方なのか、、、

 

つづく

 

追記ネタバレ 第33話~第36話(最終話)。

十方、、、ついに英雄の如き役目を果たして逝ってしまった。

空から降りて来る十方の亡骸と、それを見て駆けてくる皆の姿、父のような存在だった正武盟の左冠人が慌てた挙句、躓いた姿には胸が苦しくなったわ。

その左冠人率いる正武盟の皆も、禺族との地上戦で華々しく散って逝ってしまった。

 

もう一通、埋名が遺した明繍への手紙の内容は、おそらく、師父と同じように未来を見る力で、柷敔の弱点を探すことを託されたのだと思われるが、明繍は、己の瞳を犠牲にそれを見事やり遂げるのである。

 

死してもなお、この先昭言が生きるこの世界を守ろうとしていた埋名は、情もなく命の価値が無かのように振舞っていたが、たった一人の命を守るため、結果的にはこの先全ての者の命を救うこととなったね。この様な人を見ると必ず薛洋を思い出すんだけど、あの男の哀しみが心に刻まれすぎてるんだよな笑

 

計画通りに血の縛りを解き、弱ったところに大砲を打ち込んだ嬴旭危は既に瀕死の状態となる。

祈と今朝は、柷敔と対面し最後の戦いとなり、見事、柷敔を眠りにつかせることに成功する。これを見る限り、上古妖を殺すことは出来ず、眠らせることでしか暴走を止められないのかもしれない。

 

最後に、よく出来ましたと満たされた表情で消えていく柷敔は、自分の意思ではどうにもならない欲望を、止めてくれる誰かが必要だったのだろう。

最後は柷敔を貫くための剣だったのを考えると、そこに血を分けた祈の存在意義があったのだと思う。

眠りについた柷敔は、朔漩含む残った禺族全部と共に封印され、この戦は終結する。

 

この最後の戦いで受けた傷が深く、平静を装っていた今朝の命も、すぐに尽きることとなる。

共鳴で繋がっている祈は、命が尽きようとしている今朝を感じて、たまらずその場を離れる結果となったが、ここはかわいそうでみてられないシーンだった。

しかし、ここでは終らぬファンタジー。だから好きなんだけど。

 

お馴染みの龍潭なる場所で、祈は自分の命と交換で今朝を蘇らせる決心をする。(こんな夢のような場所があったらすぐ行っちゃうけど。)

嬴旭危もまた、この戦いで犠牲となった今朝への償いのため、命を差し出すことにするが、「お前の命は短い、だから蘇らせた者の命も短い運命となる」などと、なんとも切ないことを言われる。

そこで、蘇りトライアングルの如く、今朝との命を交換する祈の命へ、その身の全てを差し出して嬴旭危は消滅し、二人はこの世界へ戻るのである。

 

嬴旭危にはまだ裏があるのかと思っていたが、結局、この世界の平和を保つためだけのあの強い意志だったようだ。

振り返ると、そうしなくても方法は他にあったようにも思えるが、最後には、祈も今朝も戻ることとなったし、それで良かったのかとも思える。扁絡桓の存在が本当に無になっているのが気の毒すぎるけど、、、

 

結果、放心するくらい埋名に泣かされたし、この男の存在がなければこの作品が胸に刻まれることはなかったかもしれない。

だから、出遅れて観るのを迷っていたこの作品を完走して良かったと思える。