一念关山(一念關山)A Journey to Love 全40話 | 一言難盡

一言難盡

Ture courage is about knowing not when to take a life,but when to spare one.

 

『一念关山(一念關山)A Journey to Love』

2023年 11月〜 中国 全40話

 

脚本 张巍(張巍)

 

出演

任如意→刘诗诗(劉詩詩)

宁远舟(寧遠舟)→刘宇宁(劉宇寧)

于十三→方逸伦(方逸倫)

钱昭(銭昭)→王一哲

孙朗(孫朗)→李欢(李歡)

元禄→陈宥维(陳宥維)

杨盈(楊盈)→何蓝逗(何藍逗)

李同行→常华森(常華森)

杜じい→吕行(呂行)

 

 

ネタバレ 第1話~第10話。

初っ端から、激つよの任如意がかっこ良すぎて仰天する。

かつて、安国の朱衣衛に所属していた任如意は、5年前に恩人の昭節皇后が何者かに殺められたのを機に、死んだことにしてその黒幕を暴くため梧国の遊郭的な場所へ潜入していた。

そこに、六道堂堂主の趙李が現れ、スパイを駆逐するという名目で娘たちを皆殺しにすると言い始める。

遊郭で、か弱い娘を演じていた如意は、世話になっていた朱衣衛の玲瓏を庇うため、ここで隠していた暗殺者の姿を見せることとなるが、これが最高にイカしている。

その場では玲瓏を助けられたものの、梧国にある朱衣衛の隠れ家で、遺体となった玲瓏を発見した如意は、趙季と朱衣衛本部が手を組んで、梧国に潜入していた娘たちの命を残らず獲ったことを知る。


ここでの戦闘で毒を盛られた如意は、7日間内力を失うという解毒薬を飲むことになるが、戦えない身体では六道堂に見付かっても逃げられないと思い、偶然目に付いた寧遠舟の生家へ隠れることにする。

 

梧国の諜報機関、六道堂の副堂主だった寧遠舟は、後の堂主、趙季に貶められその座を追われてしまった。

寧遠舟の代で人道的に諜報活動を行うよう整備した機関を、無能な趙季が奪った途端に正確な情報も得ることが出来なくなり、金鉱を奪い合う梧国と安国の戦で梧国の皇帝が人質になってしまう。


寧遠舟はこの戦へ出征させられるが、これも彼の命を戦場で獲るためだったと思われる。

梧国から利用され続け、権力に振り回されることに疲弊した寧遠舟は、このまま死んだことにして元禄と共に隠遁生活を送る決意をする。


この後、一旦生家へ戻っていた寧遠舟を捜して趙李が現れるが、六道堂の規律を悉く破ったという理由を付けて、この男を葬ってしまった寧遠舟にはちょっとびっくりした笑

終盤まで足を引っ張る役だと思っていた趙李はモブだった、、、

 

安国からは人質(皇帝)と引き換えに金と皇子を要求されるものの、適当な皇子がおらず朝廷では頭を悩ませるが、これに名乗り出た楊盈が安国への使者として出向くこととなる。


楊盈は、前皇帝公主であり皇宮の奥座でひっそりと暮らしていたため、朝廷や二国間のいざこざにも精通していない。不遇な人生だったのにも関わらず優しく純粋な楊盈は、ただ皇兄を救いたいという一心で、皇后に仕向けられるままに男装をして敵国へ向かうこととなる。

 

寧遠舟の家に忍び込んだ如意はすぐさま見付かってしまうが、得意のか弱いフリをして、内力が戻るまでなんとかこの家に留まろうとする。しかし、察しのいい寧遠舟には朱衣衛の者だと薄々感付かれていたようである。


城下から一緒に出て欲しいという如意の頼みを承諾し、二度と会わないつもりで別れるが、そのすぐ後に、寧遠舟と元禄の元へ刺客が現れる。

 

六道堂を管理している梧国の相国(章崧)は、自分の思い通りに動かない寧遠舟が疎ましく、甥の趙李を使ってその座を追わせたわけだが、使い物にならない趙李がむちゃくちゃにしたせいで戦に負けて皇帝を人質にされたことに激おこ。

寧遠舟を失くしてからのこの失態は己の所業にも関わらず、安国へ向かう公主の護衛を頼みにヌケヌケと現れた相国だったが、割と本気で挑んでくる六道堂のメンツ笑

このせいで、今しがた別れて二度と会わないつもりだった如意も騒ぎを聞きつけ元禄を救うこととなり、結局正体が発覚してしまう。

 

相国が悪びれもなく、融通の利かない寧遠舟を追い出したのは自分だと白状したり、楊盈の護衛を頼むのは、皇帝や楊盈の命が大事な訳ではない、全て己が権力を握るためだとか言ってのける姿は、なに、舐めてんのかな笑

寧遠舟としても、都を離れ隠居する計画もあったため、一旦は断るものの、戦に同行させられた六道堂の仲間の名誉を守るため、この頼みを受けることにする。

放棄しないように毒もきっちり盛っていく相国、小賢しい。

 

出発前に、寧遠舟の選んだ護衛のメンバー4人が加わることとなるが、諜報、暗殺、復讐、戦、など、一見気の滅入りそうなものばかりが並ぶ割に、絶妙な笑いとのバランスで爽快感が否めない。

 

加えて、再度別れるはずだった如意も巡り巡って仲間に加わり、安国への旅に出発することとなる。

梧国には朱衣衛を恨んでいる者も多く、この4人の中でもそれは変わらないため、朱衣衛の左使だったのを知るのは寧遠舟と元禄だけである。

 

昭節皇后が念押ししていた言葉を必ず果たさなければならない如意は、夫はおらずとも子供だけは産む、という目標があり、寧遠舟の子供なら文句はないと判断して、それを隠すこともなく直接本人に要求する。

これまでの寧遠舟に寄って来る女は山程いて、それを本人も軽く躱していたはずだが、腕を咬まれたあの日から、どうも如意だけには違った感情が芽生えているようである。

如意に翻弄される寧遠舟は微笑ましく、それを見守る4人の姿も笑える。

 

楊盈の教育係として加わった如意は、いつまでも日和っている楊盈に厳しい現実を直視させるが、皇后と丹陽王の心中を知らされた楊盈は一時乱心する。

しかし、寧遠舟のガチ説教で、己の責任の重さに気付いた楊盈が、自らを奮い立たせるまでに至った姿には感動してしまった。綺麗な心を持ってるんだよね、、、

この毒盛り騒動で、今回叱るのは寧遠舟に任せて、きちんと褒めるネタも用意している如意は、飴と鞭の役割を交互に使いこなす熟練の技も身に付けている。

 

ほどなく、丹陽王に属している軍が楊盈を狙っているという密信が届く。この争いでの犠牲を避けるための策略を立てた寧遠舟は、直接将軍の元へ出向いてまんまと騙すことに成功するが、すぐさまバレてしまった一行はやむを得ず敵を迎え撃つこととなる。

 

この天星峡のシーンは、それぞれに戦闘で魅せる技が巧みに編集されていて圧倒される。


これまで暗殺者として己のみで任務を遂行していた如意は、仲間という存在も、それを信頼して背を預けられるということも、これまでにはなかったため、妙な感情が湧き上がったようである。

戦闘で極限状態だったのもあって、将軍の首を獲るため囮になることを提案した如意に、その身を案じた寧遠舟は反対するが、

「もうあなたの子供産んであげないからね。」

という言葉にひるんでモゴモゴする寧遠舟、、、ガチな戦闘中でも笑いを与えてくれるドラマである笑

 

先の楊盈もしかり、命を救い救われる体験を得た如意は、段々と人間性を取り戻しているように見える。寧遠舟が言っていたように、任務のみを傀儡の如く遂行することだけの世界から、楽しんだり喜んだり出来る世界があるのを知るようになっていくといい。

 

この激しい戦闘で、護衛メンバーの絆も深まったと喜んでいたのに、如意が朱衣衛だったのが他メンバーに知られてしまう。実際には既に朱衣衛ではないんだけど。

朱衣衛のスパイだろう、と迫る銭昭に「違う」と言う如意の悲しそうな顔面を見るのはほんとしんどい。

少し前に、寧遠舟と十三との会話を盗み聞きして、信じてもいいのかも、、、と思っていたのもあって(守られるという安心感云々のくだり)のこの仕打ちに、人を信じかけていた気持ちも見事打ち砕かれたようである。

 

この3人の気持ちも分かる、間接的であっても朱衣衛によって身内や友人が葬られた苦い経験があるのだろう。しかし、これまでの如意が、身を挺して仲間を守る数々の行動を見ているはずなのに、話も聞かず安直に命を獲ろうとするのはいかがなものか、、、

 

こうなっては退散するしかなくなった如意は、楊盈を人質にしてその場を去ることにするが、あの厳しい表情の下で傷付いたであろう気持ちを想像すると、かわいそうで仕方ないな。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第11話~第14話。

安国皇帝の甥、李同行(長慶侯)は、父親が梧国人という理由から、不遇な人生を送ってきたようだが、戦の功績を認められ皇帝に気に入られている。

と見せかけているこの皇帝も李同行を利用しているようである。

 

回想の様子を見ると、かつて朱衣衛の如意に仕えていたようだし、大きな野心も抱えているため、初貴妃(相変わらず声がいい)と密会を重ねているのも打算があるのかもしれない。

因みに、今回、梧帝を捕らえたのもこの李同行である。

安帝に優遇される李同行が気に入らない大皇子は、常に貶める機会を狙っているが、皇子なら他にもっとやる事があるだろうに暇なのかよ。今のところ、皇子二人の国への貢献は一切見られない。

 

楊盈を人質に逃げ出した如意は、楊盈を放して一人っきりで瀕死となっていたが、寧遠舟はそれを放ってはおかない。己の内力の半分を如意に与えて黙って去っていく姿は、戻ることを強要せず、その判断は本人の意思に任せたようである。

 

使団では、如意をまだ信じる気持ちのある楊盈に、如意の背景も事情も知らない杜じいが、その目を通して信頼を寄せることとなった如意への心中を語って聞かせるシーンに、すんごく泣いてしまったわ。他の誰でもなく、一番遠い距離にいた杜じいの言葉だからこそ刺さるものがある。

それを聞いていた銭昭も、これまでを振り返って考え直したようだし、これからまた新たに仲間としての信頼関係を築き直せるといい。

 

この後、楊盈が辱めを受ける危機にすぐさま駆け付けた如意は、このまま教育係として戻ることになるが、護衛の不手際に「ここは敵地なのだからボーッとしてんじゃないよ。」と喝を入れられる格好となったメンズは面目もなく閉口するしかない笑

更に、この不手際のせいで寧遠舟が鞭打ちされる状況は、他メンズにとっては一番辛かったことだと想像は出来る。一般的にも、己のミスで上司が叱責される姿を見せられることほどしんどいものはないから。

 

戻ってきた如意へ、素直に子供の父親となることを承諾した寧遠舟は、完全に惚れてしまっているようだし、実母も弟も亡くなり、父親は再婚のために邪魔になった自分を朱衣衛へ売った、という話を聞かされ、さらに可哀想味が増したようである。

寧遠舟のために戻ってきた如意も、感情は不要、というかつての教えは既に飛び超えてしまったように見える。

 

安国の情報収集のため、あらゆる地方から客が集まる金沙楼に目をつけた寧遠舟は、金沙幫幫主に協力を請うことにするが、先に乗り込んでいた如意、楊盈、元禄と遭遇する。

男装をして娘たちと戯れる如意に対し、妙に嫉妬心が芽生えた寧遠舟は悶々と日々を過ごすこととなる。

毎度毎度、情の部分で十三に相談している様子は微笑ましいし、十三も女にチャラいだけあって的確な助言を与える有能な男である。

 

金沙幫幫主は、かつて十三と関係のあった娘の一人で、その因縁が未だ残っており、銭昭を残して一目散に逃げ出す十三はいつも通りお間抜けなポジション。だけどひたすら良い。


金沙幫に残された銭昭を取り戻しに行った寧遠舟は、若干面倒くさい事態になったものの、如意のおかげですぐさま解決する笑

元々、朱衣衛で如意の弟子だったこの幫主は、態度を翻して早速協力体制に入るが、如意がいなければ犠牲なしでこれを達成することは出来なかっただろう。

と思うと、これまで如意の蒔いてきた種が色んなところで生きてくるのだな。

如意にぴったりくっついている楊盈がほんとかわいい、、、

 

金幫主の様子を見ると、かつて、朱衣衛に属していた鷲兒が安国の李同行だと知っているようだが、彼の野心がどの方向なのか不明だし、敵となるのか味方となるのかよく分からないな。

しかも、朱衣衛は女性のみで結成されているようだから、李同行がそこに居たのが謎だな。

↑白雀が女性ばっかりってだけで、男性も一杯いたわ笑

 

先の、十三の提案したヤキモチ作戦が功を奏し、お互い悶々としていた気持ちが解消された二人は初キスを交わすが、笑いを取るのを忘れないこのドラマは、きちんとオチもついていて、さすがと言わざるを得ない笑

二人の様子を気にしていた護衛メンバーの落ち葉シャワー、ほんと素敵だよ。「気を付けて飛ばさないとダメでしょー」とか言ってる楊盈かわいすぎるやろ。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第15話~第18話。

梧国に置いてきた鄭青雲(彼氏)が急に現れたのは怪しいと思っていた、、、

楊盈が必死に庇うこの男を、元禄もしきりに怪しんでいたのに、その根拠が確定出来ないうちからは手出しも出来ず、ひとまず監視をするだけになる。

楊盈が皇兄を取り戻しに出向いたのは、一つは鄭青雲と一緒になりたいという理由があったため、この男の言動がひたすらおかしいのにも気付かず、どさくさに紛れて使団から連れ出されるままになってしまった。

 

楊盈は、世の中の事に無知でも馬鹿ではないので、これまで使団の皆から受けた恩や、肝に銘じた己の責任の重さを顧みて、戻らねばと思い始めるが、鄭青雲がそれを許さない。更に、追ってきた元禄を刺してまでなりふり構わず振舞う様に、いよいよ彼への疑いが増していく。

 

この鄭青雲は、楊盈を安国へ向かわせないよう丹陽王に依頼されて現れ、引き換えの金を盗むのにも加担していたようである。

出世を見返りにこれを引き受けたこの男は、位が上がれば堂々と公主を娶ることが出来るという気持ちもあったのかもしれない。

しかしそのために、金を盗み、使団の滞在先に火を付け兵を殺した上に、元禄まで刺してしまうという失態を犯してしまっては、さすがに葬られても仕方ないね、、、

 

己の手で愛した男を殺めたショックで、楊盈は寝込んでしまうが、その間に梧国使団の様子を探りにきた李同行が現れる。

李同行は、以前話題に出ていた朱衣衛の鷲兒である。

 

皇室出の母親は、一度宿国へ嫁いだものの、両国の関係が悪化し、宿国を逃げ出して戻って来たようだが(歩いて戻って来たとか言ってたけど笑)、寵愛していた梧国の楽工との間に李同行を既に身籠っていたという。

楽工の父親は病で亡くなり、皇宮へ戻った母親は李同行を産んだものの、心境は複雑で、子供に近寄らないようにしていたようである。

このせいで、母親には愛情を貰えず、情夫の子と言われ続けて、野生児のような利かん坊になってしまった。


困った昭節皇后は、この子を訓練し成長させるため、如意に教育係を頼むことにする。この時は如意もまだ幼い年頃だったのに、揺るがない意志を持って特訓にあたる姿は今と変わらず一貫している。


李同行が青年になるころには、もはや如意以外は目に入らない状態となっていた。先を案じた如意は、彼を皇宮へ戻し一人立ちさせるため、安国の朱衣衛から去ることにしたようである。縋りつく李同行の頬をピシャリと打つ如意、かっこいい笑

そこまで焦がれていた如意が突然目の前に現れ、李同行は喜びを隠せない。あの火事で失くしてしまったと思っていたのもある。

普段、笑顔も見せず辛辣に物事をやってのける姿と一変して、かつてのように涙を浮かべて縋りつかんばかりの姿に、寧遠舟の警戒心は頂点へ達してしまう。

 

色々と理由を付けてはいたものの、ものすごく安い言葉で言えば、かつての弟子に如意を奪われてしまうのではないか、と一気に不安が募った寧遠舟は、如意にこの使団から去ることを提案する。

これまで一緒にここまでやってきて、李同行が現れた途端、おかしなことを言い出す寧遠舟の心中を察した如意は、そんな小さなことでくだらない判断を下す彼に怒りを覚え、早くもぎくしゃくしてしまう。

 

なんというか、どいつもこいつも恋愛脳過ぎない?

護衛メンバーも寧遠舟の恋路ばかりを気にしているし、一気にラブ色が突出してきたな笑

如意だけが常に冷静な判断をしている、、、

 

目が醒めた楊盈は、己の所業を振り返って生きては行けないと思い詰め、首を吊ろうとするものの、ここでも如意の手腕が光る。


あなたの命はあなたの物だから止めないけど、と前置きをして、

「お金は戻って来た」

「丹陽王はあなたを殺そうとしたわけでなく安国に行かせたくなかっただけ」

「寝てる間に李同行が様子を探りに来たよ」

「それに元禄も目を醒ましたから、死ぬ前に謝ってきたらどうかな」

この四つの事を伝える。

愛した男を刺した他に、楊盈の懸念する事柄を理解して、伝えることを正確に選ぶ如意はさすがである。

更に、この様な時に誰が楊盈にとって必要なのかを見極め、元禄の元へ行かせるあたりが凄腕すぎる。

元禄との対話で、見事立ち直った楊盈は単純に見えるが、未だ幼いものあって、常に物事を素直に受け入れられるところがいい。

おそらく、20まで生きられないと言われた元禄が、その人生を無駄にしないよう生きている姿を見て、自分が少し恥ずかしくなったのかもしれない。

序盤から、もしかしたら元禄は沖田総司的なポジションなのかもと心配はしているが、回想でこのシーンが使われる事態だけはあって欲しくない。

 

相変わらずぎくしゃくしている寧遠舟へ、如意は意を決して己の心中を打ち明ける。

かつて、一緒に隠居して花や星を見ながら穏やかに暮らしたいと言っていた寧遠舟に、そんな気持ちは一切ないことを告げる。

この訓練して得た技で、多くの人を助けられる可能性のある自分は、必要な場でいつまでも活躍していきたいと思っているようである。確かに情緒を楽しむタイプではないな笑

 

引っついたと思ったら、少し離れてしまった、、、
 
李同行も、師父であろうがなかろうが、必ず側に置いてみせると決意したようだから、如意に盲目な様子が、何をしでかすか予想できない分こわいな。
 
つづく
 

追記ネタバレ 第19話~第22話。

李同行の情緒が不安定な様子に、これはやべぇ奴なのかと思わされたが、まだまだ少年の彼を、おそらく寧遠舟と如意が親の如く向かうべき方へ導いて、最終的にはこの師父狂いの病は完治しそう。


護衛メンバーが李同行をからかって楽しんでいるのは、彼にとっては今のところ気に障るのだろうが、信用出来る者もほぼおらず孤独に生きて来た李同行は、22話で寧遠舟が提案した策に乗り、この過程で護衛メンバーとの絆も深める事になりそう。

「あいやぁ、しぇんちーろ~♪」孫朗の煽りがストレートすぎる笑

 

これからの二人の望む方向が違っているのが、ぎくしゃくさせる原因だったが、内面が成熟している二人の中ではお互いの心を理解することにそう時間はかからない。

磨きのかかった武術を身に付ける過程で、心も同時に養えるとは、、、普通の人間ではなかなか達成できない境地である。


如意の情の面での成長と楊盈の成長を見守る物語だと思っていたが、如意は既に達観してしまったため、これからは、かつての弟子李同行と楊盈を、寧遠舟と如意、そして護衛メンバーが見守って導いていく物語になるのかも。

そう思うと、俄然視聴意欲が湧いてきた。

※この如意に限り、ラブ度が強すぎる流れもだるいなという気持ちになっていたから笑

 

つづく

 

追記ネタバレ 第23話~第26話。

先の李同行を暗殺しようとしていたのは北磐人と手を組んでいた朱衣衛の現左使だったが、このモブは弟子の仇討ちを含め情報を獲りにいった如意に躊躇いもなく斬られる。

続いて、序盤に玲瓏をはじめ、大金と引き換えに47人の朱衣衛の娘たちを犠牲にした右使も如意によって斬られる。

 

大勢の朱衣衛刺客に囲まれた如意と寧遠舟は、巧みな話術によって、そのほとんどに戦意を喪失させてしまう技は、過去に左使だった如意がどれだけ信頼されていたのかが分かる。

結局、今の右使に忠誠を誓う者はほとんどおらず、惨めな最期を遂げるが、犬死ではなく大義のために死んだという痕跡は残したかった彼女を気の毒に思った。こんな所に捕まらなければ、もっと気楽で憂いのない生き方が出来たかもしれない。


この少し前に、一人で右使に挑むつもりだった如意の後を窺いながら着いていく寧遠舟が、「今回は一緒に行こう」と言われ、尻尾を振って駆け寄る姿がいじらしい。戦闘では限りなく力強い寧遠舟でも如意の前では子供とかわらない笑

 

死にゆく右使から、あの火事での出来事は、昭節皇后が自ら死を選んだ結果だったことを知らされた如意に再び強い喪失感が襲う。

当時、宿国へ攻め入ろうとしていた安帝は、北磐と手を組んでいたが、敵と手を組むのを反対した昭節皇后を、夫のみならず実父や息子ですら疎ましく思い、気が触れたという名目で閉じ込めてしまった。

言い分も聞入れられず如意以外の身内全部に裏切られた皇后は、絶望してあの結果となったようである。


今回、息子(二皇子)は、唯一皇后の血を引いた人間という理由で命を獲ることはなかったが、残りは安帝を含め如意に処罰されるのだと思われる。

 

ドラマの中盤を超え、楊盈も大きな成長を遂げる。

先の李同行との会合でも堂々たる姿を披露した楊盈だったが、安帝との謁見でも、梧帝を簡単には解放せぬ彼に「北磐に戦を挑む気なら、兄を解放して梧国に戻すのが正しい道です。」と悠然と言ってのける姿は、序盤の泣いてばかりいた楊盈の面影は見当たらない。

 

その兄はというと、己の身ばかりを危惧して、自分の欲深さが招いた戦で百姓や六道堂の者が犠牲となった事などこれっぽっちも憂いていない。むしろ、六道堂のメンバーが裏切ったために戦に負けたという汚名を着せられている事を、己の身との取引にしようとしている。

この皇兄の本質を知り絶望した楊盈は、兄を取り戻せず死んでしまってもそれは天意だ、それよりも皇帝を最後まで守った六道堂の汚名だけは返上する、という意志は強く持っているようである。万が一の時には、己が全てを背負うという楊盈の真っ直ぐな心を見せられ、ドキドキが止まらない。

ここにも、寧遠舟(父)と如意(母)の飴と鞭による成果が表れている。

 

まだまだ成長過程の李同行、相変わらず「僕を捨てないで」と縋りつく姿に「鷲兒を捨てたのはお前自身、あの時、実母に見放されたお前を救ったのは誰だ、絶望的に荒れていたお前を正しき道へ導くよう私を師匠に当てがったのは誰だ、その恩を忘れて、真相を探ろうともせず位牌に手を合わせることも一度もなかったお前が、かつての鷲兒という身分を捨てた。」と、再びピシャリと頬を打たれる。

え、わざとなの?頬ぶたれたいの?

 

ここでの尊い話が、謎に楊盈のせいだという思考に及んだ李同行は、楊盈を狙って輿を襲うが、それ職権乱用ではないのか笑

如意のこととなると途端に子供と化す李同行は、なんとなく憎めないが、今回は、おそらく寧遠舟(父)からの戒めで何かを悟るのかもしれない。

 

如意と寧遠舟を父母だと思って子供たちを見守っていると、この二人のラブ度が高くても不思議と気にならなくなるな笑

 

つづく

 

追記ネタバレ 第27話~第30話。

寧遠舟からのガチ説教で、情緒が不安定な李同行の師父狂いも少し和らぐかと思いきや、如意の横に堂々と立てる男とならねば、と少し方向を変えることを悟っただけで未だ気持ちは変わっていない笑

六道堂と協力して二人の皇子を排除する計画で、如意にやっと構ってもらえた李同行はウッキウキの絶頂で、殺しかけた十三はスルー笑

方逸倫、芝居が上手すぎんよ。

image

護衛メンズかわいい。

 

この計画で、大皇子に留めを刺し、このせいで激おこの安帝に見放された二皇子も、天門関へ行ったまま京へ戻れる可能性は簡単ではなくなってしまった。

見事、どちらの皇子も追放してしまったこの計画は成功するが、皇子を失くした安帝は、己の子を再び産ませなければと考えているようである。

 

しかも、梧帝解放のための追加の銭を要求して、戦に投じようとしているし、この事を朱衣衛の不手際だといって責任を取らせるため、衛衆14人の命を捧げろと言い出す始末、、、国に尽くす彼らの命を軽々しく弄んで、よくそれで皇帝やってられんね、、、なんなの思い付きなのかよ。

 

朱衣衛に捕らわれて国に命を捧げる衛衆のため、これまでも尽力してきた如意は、この計画が、結果的に衛衆を苦しめることになってしまったことに心底傷付いてしまう。

六道堂の堂主である寧遠舟は、六道堂の仲間を守ってきた同じ立場であるため、この気持ちは良く分かっている。そこで、彼らを生かすため、六道堂で活用していた方法を朱衣衛の鄧恢に伝授することにする。やさしい、、、

のちに、この事が鄧恢の協力に繋がっていくので、教えた甲斐があったというものである。鄧恢も弟子への愛があって、決して悪いだけの人間ではない。

 

これと一連して、梧帝を捕らわれている塔から移動させることにも力を尽くすが、この皇帝にはその価値があるのかというくらい、はっきり言ってクズである。

七日以内に朕をここから救出しなければ、お前が女だというのを安帝に告白して、宮女として捧げてやるからな!とか言っちゃってんの、ほんとキモい、、、

呆れた楊盈にも、寧遠舟にも、コイツは助ける価値などないと思われても仕方がないね。うずくまってグスグスしている張天陽のキモい芝居、ほんと上手い笑

「章崧から、国のため、仲間のためと半ば脅迫されて来たが、決してお前のためではない。」とビシッと言ってやった寧遠舟、かっこいい。

 

計画が順調に進み、無表情の如意に少し褒められ有頂天になった李同行は、定番の縋りつくスタイル。

相変わらずサクッと断られるものの、諦める様子は見えない。

これを見ていた賜婚相手の初月は、気まぐれ李同行の優しさに少し心が揺らいでいたのもあって、ショックを受けてしまう。

更に、夫婦で協力はし合う。だけど自分は如意を愛している。君も別の男を見付けてもいいよ。などと開き直った態度を見せる。

初月は、性根が良く気持ちも清々しいため、この娘を愛するようになれば李同行にとっても良い気がするが、いずれそうなりそうな気もする。

 

傷心の初月の前に偶然現れた十三。

29、30話は、これまで色んな娘を夢中にさせてきた十三の手腕が垣間見える。

これまでの女遍歴でも、過ごした時間が短いとはいえ、おそらく、都度全力で愛を注いできた十三は、今回も初月の心を動かし動かされることになるが、己の中での一線は超えることなく心を制御する技を極めている。

「私は自由奔放な遊び人、あなたは貴族、到底釣り合わない。」

と、初月に言い聞かせて短かかった情事に終わりを告げるが、常に死を意識した生を歩むがゆえに、この様にして自分の気持ちを制してきたのかと思ったらすんごく切なくなった。ほんと芝居が上手いよ笑

 

寧遠舟の身体は、章崧に盛られた毒に侵されているのだろうが、これから島送りにされた梧帝を渋々救出に行かねばならないのに身体は大丈夫なんだろうか。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第31話~第34話。

この4話、一時も目を離せない、、、

ほのぼのから一転して、まさに息もつかせぬ展開は、このためのぬるま湯だったのか。

とにかく無駄がなく全てにおいて盛り上がる描写となっている。

 

六道堂は梧帝を救出するため島へ、如意は朱衣衛を経て安帝の元へ、楊盈は敵を引き付けるため一人四夷館へ残り、それぞれが己の役割を果たすため各々の場所で戦いに挑む。

安帝を人質に取って意思を貫く如意は、朱衣衛に半ば囚われの身となっていた者達を解放する。

この行為によって即座に追われることとなるが、四方から挟まれ逃げ場もなくなった如意は、弟子の李同行を見捨てることなく留めを刺す役割を果たさせる。

命を以って如意が与えてくれた機会を無駄にせぬよう、もはや安国でのし上がって行くしかなくなった李同行は、その道へ進む覚悟を決めたようである。

 

梧帝を救出した六道堂は帰途へつく。

未だ、如意が命を落としたことは知らされていないが、消息の途絶えた如意と楊盈を連れ戻すため、寧遠舟は一人安都へ戻ることにする。

おそらく、ここで安都に戻れば命を落とすだろうと誰もが思ったはずだが、これまでも生死の挟間で生きてきた六道堂は、毎度この様な思いをしてきたのかもしれない。

必ず戻ると約束したからには戻らねばならないね。

 

そして、子供たちが巣立っていく、、、(´;ω;`)ウッ…

梧帝を脱出させた罪で楊盈に自害を迫った安帝に対し、自らの意志で進む道を決めた楊盈が、これまで何も成し得なかった己を思い返し、初めて下した自分自身の選択を誇りに思う姿は胸熱である。

これまでも成長の目まぐるしさに熱くさせられたが、今回は段違いの煌めきを見せてくれた、、、

 

安都へ着き、如意の消息を知った寧遠舟の哀しみに暮れる姿は気の毒すぎて、生きているだろうと分かっていても、一瞬本当に逝っちゃったのかもと思ってしまった。

このドラマでは、今まで気にしていなかった挿入歌の入りのタイミングも、今回は絶妙な編集となっていて、( ゚д゚)ハッ!とさせられる。

 

きっと最後は鄧恢が助けてくれたのだろうと思っていた如意も、割と早い戻りだったし、生きている如意を遠くからみていた李同行も、師父を刺し、功を取った格好となった自分には縋りつく資格はないと観念したようである。

父と母から巣立っていった楊盈と李同行は、これからは安国でその教示を胸に、大きく躍進していくのだと思われる。

 

普段、感情を表に出さずに任務を淡々と実行する銭昭。

表には出さずとも、静かな怒りを人一倍胸に秘めていた銭昭は、かつての戦場の前に愚帝を立たせ、見たこともない激しさで心情をぶつける。

初めから、ここで皇帝を斬ろうと考えていた銭昭の、これまで長い間閉まっていた気持ちを思うとほんと泣ける。


この愚帝も、島で救出される前から少しずつ己の愚行を振り返っていたようだし、この場に於いても無駄死させた六道堂や百姓への思いが以前とは全く違っている。人間の中身はそんなに簡単に変われるものではないが、愚帝も愚帝なりに良心があったのだろう。

おそらく、銭昭も踏みとどまるのだろうが、この思いを愚帝がしっかり受け止めて、これからの所業を変えられるといい。そこまで生きてればの話だけど。

 

この4話はひたすら胸熱状態だったけど、それでも、一番ぶわっと目頭にきたのは杜じいの「追得上」だった笑

 

つづく 

 

追記ネタバレ 第35話~第40話(最終話)。

分かってた、、、

 

うっかり「all dead」「They have a happy ending in the Heaven.」とかいうポストを踏んでたから!!!

 

30話までに、愛らしい護衛メンズ、如意と寧遠舟の繋がり、そして子供たちの成長する姿を、笑いと感動で存分に惹きつけておいてからの最後6話は、一人減るごとにいちいち胸を抉られてしんどい思いをする。

しかし、かつて寧遠舟が言っていた、隠居して穏やかな生活を送りたいという願いは、これを生業としている彼らの生ではおそらく無理なのである。

残された者は辛くとも、彼らが本当の安寧を得るには、こうするしかなかったのかもしれない。ということで、ある意味納得する最後だった。

六道では、人間道以下だと結局苦しみの生を送らねばならないはずだから、きっと皆、天道へ進んだのだと思っておく笑

 

愚帝を取り戻すためにロードムービー的な歩みを経て、愛と絆を深め、最後は仲間を守るという大義のもと散っていった、皆の生き様を物凄くかっこよく見せてくれた。本国ではエンディングへの不満が高いようだが、おそらく日本ではそんなに悪くないはず笑

 

最後の最後に如意の子と出会った初月も、十数年後にはこの生が終わり、彼らの仲間入りをしたという意味だったのかな。