云之羽(雲之羽)My Journey to you 全24話 | 一言難盡

一言難盡

Ture courage is about knowing not when to take a life,but when to spare one.

 

『云之羽(雲之羽)My Journey to you』

2023年 9月~9月21日 中国 全24話

 

出演

云为衫(雲為衫)→虞书欣(虞書欣)

宫子羽(宮子羽)→张凌赫(張凌赫)

宫尚角(宮尚角)→丞磊

上官浅→卢昱晓(盧昱曉)

 

 

郭敬明が監督だと聞いていたので、オープニングで名前を見るのを楽しみにしていたのに、違う名前ばかりで最後まで出てこなかった笑 名前変えてるのかな、、、うろ覚えだけど、前にもそんなことしてた気がする。


 

ネタバレ 第1話~第3話。

刺客を生業とする女(本名分からない)が、雲為衫という娘に化け、外界から閉ざされている宮門の情報を得るため、宮喚羽への妻候補として宮門に潜入する。

無鋒としきりに言われているこの謎の組織が、宮門の情報を仕入れて具体的に何をする気なのかイマイチ分からないが、雲為衫にとっては、不本意にもスパイ兼殺し屋としてこの組織に囚われており、この任務が終われば自由を得ることが出来るようである。

この組織には「魑魅魍魎」という殺し屋ランクがあり、雲為衫は最下位の「魑」だというが、このランクを殊更強調しているのは、何か訳があるのだろうか、このランクの蟲とか飲まされるのなんなの、、、

 

この妻候補の中に刺客が混じっている、という情報を敢えて宮子羽に握らせた無鋒側は、雲為衫だけでなく複数の刺客を妻候補として潜入させているため、混乱に乗じていずれかの刺客を犠牲に目的を遂行することにしたようである。

このことは、事前に手駒の娘達には謎に知らせてはならないため、どうりで寒鴉肆もモゴモゴしていたわけだな、、、口を濁して察しろと言わんばかりの態度で、寒鴉肆も雲為衫を安直に死なせたくないようだが、この組織にとってはただの駒である。

 

宮子羽は、刺客のことを父親と兄の喚羽に報告するが、どの娘が刺客なのか分からないため、「全員殺せ」という命が下される。

父親の性質が分かっていた宮子羽は、これを一番避けたかったのに、全ての娘に毒を盛るという話になってしまい、どうにかこの娘達を逃がす方法を探る。

結局、牢に囚われた娘達を地下道から逃がすことにした宮子羽は、城外へ今まさに出られるというところで、宮遠徴に阻まれる。←この人の登場の仕方が派手なんだけど絶賛売出中なのかな笑

 

しかしこのおかげで、刺客の一人が己から行動を起こしたため、これを捕えることに成功する。まさか刺客が複数いるとは誰も思っておらず、この時点では雲為衫の正体は暴かれずに済んだわけである。

 

純粋に娘達を助けたいという宮子羽の優しい行動も、実は刺客を捕えるための父親と兄の策略であり、宮子羽の性格から行動を読み、全てがそう仕向けられた結果であった。単純で純粋な宮子羽にとっては、完全に掌で転がされたこの一連の騒ぎにはさすがに惨めさが隠せなかったようである。

父親は、この一見ダメな息子を冷遇し、愛していない素振りを見せるが、兄の喚羽は弟が可愛くてたまらない気持ちが行動からも見える。

 

この後、突然、宮子羽が跡継ぎに任命された、という話になり、急にその儀式が始まってしまったので、え、なにこれ?という感じで面食らってしまった笑

この宮門では、一日たりとも門主が不在という時間を作ってはならない規則があり、父親と、跡継ぎ候補だった兄が突然殺され、次の候補の宮尚角も城内には不在だったことで、その次の候補である宮子羽が跡継ぎに任命されたという訳である。

ただそこにいただけで、跡継ぎなど考えてもいなかった宮子羽は、亡くなった父の姿に混乱し、何も受け止められないうちに、その地位を譲られることとなる。

 

幼い頃に優しかった父は、いつからか自分に冷たい言葉を向けるようになり、それに自分も反発するものだから、段々と関係が悪くなってしまった。

最後の父との会話は、頭に来ていて本意ではない言葉を吐いてしまったが、謝ることも出来ずに永遠の別れとなってしまった。しかも、父の妻からは言い過ぎたことを悔いていたという話を聞いてしまい、追い打ちをかけて後悔することになった宮子羽、ほんとかわいそう、、、

 

雲為衫の任務は、宮門の主に嫁いで情報を得ることだが、宮喚羽が亡くなり、宮子羽が跡継ぎとなったことで、目的も宮子羽の妻になることに切り替わる。

この下準備をする過程でも、雲為衫には即座に性質を見抜かれ、気付かぬうちに彼女の思う方向へ思考が向かわされた宮子羽は、転がされてばかりで馬鹿を見るという間抜けな立ち位置となっているが、もしかしたら、逆に騙されたフリをしているのかもしれないし、、、いや、この線はキビシイか笑

 

もう一人の刺客、ランクは「魅」だというが、この女の役目はまだ分からず、ちょっとした謎の存在となっている。

 

しかし、張凌赫のメイクが濃いな、、、

 

つづく

 

追記ネタバレ 第4話~第8話。

宮子羽は何歳くらいの設定なのだろうか、、、

父と兄が殺され、宮尚角も不在だったために執刃となってしまったのに、父と兄を殺したのは宮尚角だと疑い、感情的になる姿が子供じみているというか思慮が浅いというか、、、

見えているものだけで安直に判断を下すようでは、執刃など出来そうにもないが、宮尚角も簡単にその座は渡さない。

かわいそうにな、宮尚角と並ぶと益々馬鹿な子に見えるし、どうみても宮尚角の勝利。

↑ここ、見直してたら、子羽も執刃の子ではないとめっちゃ疑われていた。だから、子羽はあんなに感情的になっていたのだな、、、一度目はウトウトして見逃していた、すまん子羽。

 

宮尚角も何者なのか謎なんだけど。生前の父親と話す姿も、どうも血の繋がりはないようだし、宮子羽とも対立している。おまけに、宮尚角の弟と呼ばれている宮遠徴も実の兄弟なのか謎である。しかし、この宮門に幼い頃からいて、宮子羽を若干イジめていたようだから、一応、一族の何者かではあるのかな。

宮子羽には知らされていない「無量流火」などという、外部に漏れると宮門が最大の危機に陥るという怪しげな秘密があることも、父、宮喚羽、宮尚角だけの間の話になっていたしなぁ。それが人なのか、物なのか、術なのか、全く分からないけど。

 

妻候補の中から、よりによって刺客の二人だけが選ばれ、それぞれの目的を果たすための地位を手に入れる寸前となっているが、宮尚角が狙いだった様子の上官浅は、どこまでが芝居なのか本当に分からないな、、、玉佩を拾った当時、助けて貰ったのもこの計画の一部だったのだろうか。今のところ、宮尚角への想いは確実にゼロだと思うが、好いているように見せる芝居が上手い。そのせいで、宮尚角の方は少し絆されてきているようにも見える。

まあこの男も抜け目なく、そう見せているだけかもしれないが。

 

宮子羽の方は、雲為衫が刺客だとは露程も思っていない。この無邪気で善良な部分がこの男の長所なのだろうが、自信満々に、雲為衫の生い立ちで怪しい所はないと断言するところが、得も言われぬ不安を煽ってくる。


執刃だと認められるよう山に籠って三域試煉を試みる宮子羽の手助けをするため、無理矢理押し切って自ら入山する雲為衫は、その彼の「もうあなたに辛い思いはさせない」という受けたこともない言葉と、偽りない姿から長所を見出す。

このせいで、過去を振り返って嘆き、自身の姿を顧みて涙するまでになるが、こちらもまだ愛が芽生えたとは言えない。個人的にも、まだ宮子羽に魅力は見出せないな笑

万が一、このアホな子っぷりが全て芝居だったとすれば、マジの驚きだが。さすがにないか、、、

 

無鋒という組織は、これまで何度も宮門に潜入し、その皆が行方知れずとなっている。おそらく全ての者が失敗して亡くなっているのだろうが、その中でも一人だけ成功した者がいるという話を聞かされる。

潜入してから便りがなくなったことで、いつものように失敗したと思われていた潜入者から、程なくして便りが届く。

その便りで、二十年後の宮門の選婚で潜入しろという指示を受けた無鋒は、そのために新たに加えた駒は全て女だったという。

この辺りがイマイチ分かんないんだけど、では今回の選婚までの間の潜入はどういう方法で行っていたのか。潜入して亡くなったという雲為衫の妹、雲雀はいつ潜入してどう亡くなったのか。

この唯一潜入に成功した人物は、長い間宮門で正体がバレることなく生きていた様子だったが、今となっては生死すらも分からない。今回の選婚の時期に騒動を起こしたのはこの人物なのか、それともこの人物の意志を継いだ者なのか、そうだったとして一体何をする気なのか、ここを乗っ取るにしてもなぜ二十年後だったのか、すべてが謎だが、個人的には、謎解きミステリーが全く得意ではないので、謎が解き明かされるのを観るだけになると思う笑 そもそも無名が男なのか女なのかも分からないしな。

 

8話で、宮門幹部の月長老が殺されてしまったが、これも無鋒の計画の一部なのだろうか。この人の孫の月公子が、雲雀の名前を口にしていたのは、かつて何か関係があったのか、そうだとすれば、これから月公子も絡んでくることになるな。

過去も現在も、側室のおばちゃん(霧姫夫人)と、宮子羽の母親は全く幸せそうには見えなかったし、この辺りにも何か澱みがありそうだが、生き残ったおばちゃんは全てを語る準備は出来ているようである。その前にヤられないといいけど。

 

母親に無視され続けた幼少時代に「お母さんはなんで僕を無視するの?」と尋ねる宮子羽に「それな、俺も無視されてるから何とも言えない。」という父親の回答がマジ切ない。

血筋が良くないと言われていた宮子羽は、そこに父も母もいるのにどうしてそんな噂になっているのだろう、とこれもさっぱり分からない。←この理由は4話で言っていたが、ウトウトして見逃していた。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第9話~第12話。

後山を護っている雪重子は、雪奥義も己であみだしたようだが、身体は子供である。かつて、幼い頃に宮子羽が後山に入山した時は大人だった気がするんだけど気のせいかな、、、それだと、年齢と反比例で身体は子供に返っていくみたいなややこしい事になってしまうが、後々成人の雪重子も登場するようだから、やはり気のせいかな、、、

 

見た目は子供なのに、すでに達観した様子の雪重子は色んな事情も熟知していて、宮子羽の知らずにいた父親の心情や金繁の身分もその口から聞かされることとなる。

 

序盤から侍衛の中でも優秀すぎた金繁は、都市伝説と言われるくらいレアな紅玉侍衛という称号を最年少で持っていたという逸材だった模様。緑→黄→紅、という順番で、紅を得る者はほぼいないようだし、それを捨てさせて宮子羽の侍衛になることを頼んだということは、父親の息子への愛情や未来への期待がどれほど大きかったのかが分かる。

なるほど、それであの様に全てにおいて優秀だったのか。そんな金繁を側に置きながら、宮子羽よ、無邪気過ぎるやろ笑

金繁のこれまでの働きに報いるよう頑張ってよ!

しかし、この父親の思いが本当なら偶然執刃になったのではなく、そう計算されていたのかな。

 

宮尚角の方は、宮子羽の出生時に蘭夫人(宮子羽の実母)の主治医が記録していた日報を手に入れるため、間接的に上官浅と雲為衫の手を借りることになる。

 

手に入れた当時の日報を証拠に、早産だったのは執刃の子ではなく、それ以前に既に別の相手の子を身籠っていて、生まれたのが宮子羽だった旨を主張して、執刃の資格がないことを証明するつもりだった。

これについては、霧姫夫人にも協力する素振りを見せられたことで、宮門長老達の前でも自信満々だったのに、期待とは真逆の証言を始める夫人、、、まさに手のひらを返すとはこのことである。


しかも、その主治医の記録が、実母と当時産まれて来る弟のものだったことで、心に閉まっていた過去の傷が抉られるはめになってしまった尚角の、貶めようとして逆に己が落ちてしまったこの有様にはさすがに気の毒さが否めない。

この事で、可愛がっていた実の弟がいたのも発覚したし、その母と弟は無鋒に殺されたという話も聞かされる。無鋒に殺される理由がよく分からんけど、宮門=無鋒なのかひょっとして。

この過去を語る宮遠徴はおそらく、それを一番欲しながらも実の弟ではないのだろう。大好きな兄の気持ちを思い、涙を流す宮遠徴、、、え、もはや恋なの?

 

血筋が怪しいと言われていた宮子羽の出生の秘密は、秘密でも何でもなく、普通に執刃の父と母親から産まれた身だったが、両親が幸せではなかったのは、母親の気持ちの問題だったようである。

元々、貧乏な書生と好き合っていた母は、この男へ嫁ぐ予定だったが、両親は嫌がり宮門へ嫁がせることにしてしまった。

父は母に一目惚れだったようだから、娶った瞬間から母を大事にしていたが、それでも母の憂いはなくならなかったようである。

愛情はあっても、それを与えることが出来ないまま逝ってしまった母親の気持ちを知り、少し気持ちが晴れた様子の宮子羽は素直で分かりやすい。しかし、霧姫夫人が無名ではないかという疑いが、宮尚角の話でも濃厚になって来ているし、この話も母親の身分や事情も本当のところは全く分からない。

 

宮尚角や上官浅、雲為衫が腹の探り合いをする中、宮子羽だけが、無邪気に雲為衫との(騙された)関係を楽しんでいるようだが、全てを知ったときのことを想像すると、マジでかわいそうになっちゃうわ。

 


劇中では殺伐としている二人だけど、丞磊が素敵な写真をUPしてましたね笑

 

つづく

 

追記ネタバレ 第13話~第16話。

落ち込む宮尚角を元気付けようと、兄と実弟との思い出の灯籠をせっせと拵える宮遠徴は、宮尚角のことしか考えていないように見えるが、実は仕事もきちんとやっている。

上官浅の取り寄せた薬の材料から、毒が出来上がるのに気付いた宮遠徴は、兄が毒殺でもされるのではないかと慌てて阻止しに向かう。あ、、、結局、宮尚角のことしか考えていないか笑

 

毒から守るために投げ技を使ったのに、同じく投げ技で返り討ちをくらう宮遠徴、、、えぇー、森で音がしたから撃ってみたら家族でした!みたいな展開にはちょっと驚きである。

生きていたから良かったものの、この後、実に切ない宮尚角の回想シーンを見せられる。

宮遠徴も一人ぼっちで淋しかったのだろうが、それよりも哀しみに拉がれていた宮尚角を、あんなに幼いながらも僕が守ってあげないと、とか思っちゃったのかもしれない。

亡くなった実の弟を思うあまり、長年の宮遠徴の献身に応えていたつもりでも、真の意味では拒否していたことを宮遠徴に気付かれていた宮尚角も、今回は失くしかけて見えたものもあったのではないか。

 

上官浅とのマウントの取り合いも若干だるいし、嫉妬する弟にちょっと心地良くなっている兄のBL的な展開も更にだるいが、あの過去を思うとこのだるさも一旦置いておこうという気持ちにはなるな笑 兄のために命を落としたりしなきゃいいけど。

 

上官浅は、故意にこれを宮遠徴に発見させることで騒がせて、毒なんか入れていない自分を強く印象付ける作戦だったのかもしれない。兄弟間を小さくかき回すはずが、絆が余計に深まってしまって意図とは逆になったかな。

相変わらず、宮尚角へ惚れている風な芝居は抜け目なく行われているし、この後の霧姫夫人刺傷事件の尋問中も、無鋒の無名と疑われながらも、嘘を事実の如く語って乗り切る姿は、もはやどこまでが本当でどこまでが嘘なのか分からない。おそらく、その中には事実もあるのだろうが(出自とか)、執刃でもない宮尚角だけをターゲットにしている上官浅は、この男にこだわる個人的な理由でもあるのだろうか。

 

上官浅の惚れている芝居が真に迫っているため、宮尚角は少しずつ彼女への態度が軟化しているが、警戒はまだ緩めない。しかし、上官浅の方は全く心は動いていないと思われる。

それにしても、この兄弟の無鋒への眼力は正確で、確証はなくとも全て当たっている。

 

第一試練を突破した宮子羽は、雲為衫と共に第二の試練に向かう。この試練の内容が、無鋒で飲まされている、名前を変えただけの虫と同じだったため、雲為衫は混乱する。いや視聴者にも混乱しかないが、なんなの、宮門と無鋒は元々同じでキリスト教みたいに分派したとか?

 

この虫の解毒方法が第二試練となっているが、その方法を二人で協力して探す宮子羽と雲為衫の間には、既に情が芽生えている。宮子羽はいいとしても雲為衫は任務に関わるだけにマズいのでは、、、


スパイという身で、最も優先せねばならないのは、自分の心をコントロールすること、ということを散々言われていたのに、純粋で優しい宮子羽に惚れてしまった自分を隠すことに必死になる雲為衫は、試言草(自白剤)を躱す訓練の成果を発揮して「不喜歡」と答えることに成功する。

卑しい自分の所業で、真実を聞いてしまったことを後悔して落ち込む宮子羽の姿は、ほんと無邪気というか純粋というか、、、

上官浅が無鋒の疑いをかけられ牢に吊られた時、宮尚角に向かって「お前の選んだ女」というのを殊更強調していたが、お前の騙されっぷりも相当だぞ?という気持ちは否めないな。

 

しかしそんな風に見える宮子羽も、金繁と同じく何をやらせても謎に優秀なのである。ゆえに、あの呆けてる様子はもしかしたら全部芝居なのかもと疑ってしまう。

とはいえ雪重子の試練も、助けてもらう前に水の底の箱を手にしていた、とかいう謎の理由で突破していたし、第二試練の解毒の方法も、月公子に絶妙なヒントを貰ったり、試言草を使っちゃったりで、結局突破してしまった。その上、雪奥義も月奥義も手に入れてしまった宮子羽は、そもそもの立場が決まっているため、突破出来ないという選択肢がないのかもしれない。

 

「不喜歡」と頑張って嘘を吐いたのに、その後の宮子羽の賭けの話を聞いて、もはや気持ちが隠せなくなってしまった雲為衫は、感情を抑えることを止めてしまったようである。

スパイという立場で、ターゲットを愛してしまうとジレンマに苦しむだろうね、、、

 

因みにだけど、あの虫の解毒は「解毒の必要なし」という解答が正解で、あんなに必死で痛みをこらえて、解毒剤を取りに無理矢理街にまで出かけて行ったのに、自然に消えてなくなるという代物だったようである。

これには、雲為衫も視聴者も、えーーーである。内力が弱るという後遺症のようなものが定期的に起こるものの、命を落とす心配はないという。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第17話~第20話。

後山から盗んできた試言草を金繁で試す宮子羽、笑える。しかも質問が「宮紫商のこと好き?」って、あんな天然っぷりを発揮しておいて、要点は抑えている実に出来る男である。

宮子羽の呆けた感じが、なんとなくイモくささの抜けない張凌赫と絶妙に合っている。

結局、効果が確認できなかったこの薬は、自白剤とは逆の役目を果たすのかな、、、雲為衫の「不喜歡」も金繁と同じで訓練の成果でもなんでもなかったというわけか。

 

以前、月公子が雲雀の名を口にしていたことがあったが、彼も哀しい過去を背負っていたようである。

かつて無鋒の大ボスのために、百草萃を盗みに宮門へ潜入した雲雀は、宮遠徴お得意の暗器で殺されかけるが、たまたま通りかかった月公子に助けられる。己の作った薬の効果の実験台になるか、そのまま死を迎えるかを選択肢として雲雀に与えた月公子は、実験台を選んだ彼女と過ごすうちにすっかり情が湧いてしまったようである。

 

ほどなく、任務を果たして無鋒へ戻った雲雀は、用無しと言わんばかりに頭をカチ割られて逝ってしまった、、、え、無鋒という組織、、、なんなのマジで。

この部分は、雲雀の母代わりであった寒鴉肆の哀しみようを見るのが本当に辛い。このせいで序盤に雲為衫を簡単には死なせたくない雰囲気が出ていたのだなぁ。しかし、こんなに情が深くて刺客などやれるのかな。

 

雲為衫と月公子の会話を聞いていた宮子羽は、ここで愛する女が無鋒の刺客だと知ることになるが、この時の反応には拍子抜けである。雲為衫が無鋒というのはそっちのけで、月公子が無鋒に加担したような形になった方が怒りポイントが大きかったようである。なぜなのか笑

この後、不穏な雰囲気を察知し、宮子羽の屋敷に潜入していた宮遠徴を捕えることになるが、ここから尚角を呼んで見付けてもらうまでの一連の描写がいちいち美しい。郭敬明はスローの使い方もカメラの焦点の置き方もいちいち美しく魅せる技が実に巧みである。

 

無鋒の雲為衫を言葉巧みに庇い、論点をずらす手法で尚角と遠徴を言い負かす子羽、、、あんなに子供のように感情的だったのに、急に賢く立ち回る姿は、やっぱり呆けているふりだったのか。

論点をずらしても、愛する女が無鋒だという事実は変わらず、雲為衫は牢に捕らえられてしまった。

 

宮子羽は、雲為衫を牢から助け出すことにするが、後山の雪月花全ての公子が彼に加勢しているのがイマイチ分からないんだけど、、、

雲為衫という個がどうであれ、無鋒の刺客ということには変わりはないのだから、あれだけの愚行(10年前の刺客ワラワラ事件)を犯した無鋒を庇うということに理解が追い付かない。※この時、尚角の母と弟は死亡。

宮尚角は宮門という一族全体を守るために、敵を排除しなければという信念があるが、宮子羽のはただの私情であるし、宮門を分裂させてまでそれを優先するのか。

 

いやいや、っていうかさ、そもそも家族じゃん。あの二人を嫌っているとはいえ、閉鎖的な山で共に暮らしてきた家族でしょ? その共に過ごした歴史を、ぽっと出てきた敵の女のために切り捨てるとか正気かよ、いくらなんでも情が薄すぎないか、、、

 

と思っているところに、宮遠徴の己語りである。

悪巧みをする彼はまるでサイコの形相だが、全然サイコじゃない、むしろ情が深い。兄を慕ってる気持ちの中には、僕が後に出てればという罪悪感も含まれていると思うと更に切ないのである。

 

遠徵にしてみれば、兄との歴史とその想いを打ち明けたのは、おそらく上官浅が初めてだったのだろうから、彼女の尚角への想いは本物だと信じて、こちら側だと認めたのかもしれない。

上官浅の方は、好いているような芝居で尚角へ近付こうとしていたが、その芝居がいつしか本物になったのだと思われる。

情などは一切持たず、淡々と己の任務のみを遂行していた上官浅が、あの程度で尚角に落ちるという設定が若干弱いものの、それを払いのけるくらいの演出で心を抉ってくるよ、、、何度も同じ回想を出してきては気持ちを抉って、不憫さを確認させるのやめてくれんか笑

上官浅役の盧昱曉は、存在にも透明感があるが、声の儚さが抜群に良いなぁ。

 

宮子羽は、第三の試練を受けるため再度後山に向かう。出題するのは花公子(紫商の作業場に入り浸っていたイケメン)であるが、表情が暗い。紫商と同じく父親から不遇な目に遭っているのが原因なのかと思いきや、この試練の内容が顔面を曇らせている原因だと分かる。

どうやら、剣を拵えるのには侍衛を犠牲にしなければならないという謎の決まりがあり、以前これを突破した尚角も何者かを犠牲にして試練を終えたようである。

宮門にはよく分からぬ規則が多数あり、これを自分の代では変えてみせるという思いの宮子羽は、自分なりのやり方で金繁を犠牲にすることなく剣を完成させることに成功する。

うーん、そんなにすぐ思い付いて命を犠牲にせずに済むのなら、みんなやっている。

それを思い付いたこと自体に、特別な何かを持っている人間という意味なら、まあ分からんでもないけど、、、子羽が思い付くくらいだから換羽も尚角も思い付く気がするが。

 

第三試練が終わったと思ったら、いきなり宮換羽が生きていたという知らせを受ける。序盤に殺されたと思っていた父と兄、その兄の方である。

換羽によれば、無名は霧姫夫人で、殺されず花宮で監禁されていたのは無量流火の情報を聞き出すためだったというが、その夫人は何者かに殺されかけて虫の息。

少主の換羽が言うなら、それが事実なのだろうと誰もが納得し、夫人の息の根を止めることにするが、死ぬ間際に夫人の回想を見せられる。

 

子羽の実母のお世話係として宮門に潜入した夫人は、母に冷遇される子羽を不憫に思って面倒を見ているうちに、実の子に向けるような愛情が芽生えてしまった。

ほどなく、夫人の正体が無鋒の刺客ということに気付いた元執刃は、これまでの宮門への献身を鑑みると、彼女を無碍には出来ず、宮門の一員として人生をやり直す選択肢を与える。

夫人の心はとっくに宮門側だったため、それを受け入れることにするが、無鋒の方はそれを察して、家族を人質に任務を遂行するよう促す戦略に出る。しかし、父と弟が生きているというのはおそらく無鋒の嘘だったのだろう。それに騙されて、苦渋の思いで元執刃を殺してしまった夫人は、家族の元へ戻ろうとしていた道半ばだったのである。←おそらくもうこの世にはいない家族。

かつて「この血生臭い土地から早く逃れたい」と、尚角に言っていたのは騙すためではなく本心だったのか。

 

いやなんというかね、無鋒が残酷すぎていみふなんだけど。そもそも何がしたいのかが全く見えないし、人の命を何だと思っているのだ。どんだけ凄い大業をやり遂げるためのこの数々の犠牲なのか。

 

結局、夫人は首に痣のある男に毒を盛られてしまったのだが、これを紫商が目撃してしまったので、痣を見てしまったのがバレてなきゃいいけど、換羽にね、、、って、なんなのこれ笑

宮門はもはや無鋒の巣窟ではないか、こんなにスパイがいるのに未だ欲しい物は手に入れられないんだね、、、

 

生前の霧姫夫人が「宮尚角を殺せばお前の欲しい物をあげる」と上官浅に提案していたことは、夫人の死により無効になってしまった。

しかし、尚角の虫の毒の後遺症の情報はしっかり手に入れて有効に使っていく上官浅は、宮尚角を愛してしまった自分に気付いたものの、任務を遂行することは忘れていないようである。

 

最終的にどちらを選ぶかは全く見えないが、同じ命を落とすなら、裏切ったままでなく、尚角を守って逝ってほしい気持ちはあるな笑 そもそも死なないかもだけど。

今のところ、無鋒側にも尚角側にも仲間のような顔をしているため、本当のところの心中は見えない、スパイだし、、、

宮門を脱出しようとしているのは本当だと思われるが。

 

雲為衫もまた、宮子羽に気持ちを告げたものの、ここから出て行くことを密かに決意しているようである。

最後の遠徵マジ怖すぎやろ笑

 

あと4話。

裏側はかわいい。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第21話~第24話(最終話)。

え、ちょっとまってwww

こんなに盛大な丸投げをされるとは予想の斜め上をいっていた。さすがは郭敬明。いや、さすがなのかは知らんが、、、

ヤバい、最後が衝撃的すぎて、それ以前のストーリーがもはや吹き飛んでいる。

 

牢から雲為衫を逃がし、後山の公子達を率いて宮尚角と敵対しちゃったりしていみふな上に、無鋒の彼女をそのまま行かせるという所業をやってのけた宮子羽に、訳が分からず憤りがあったものの、結局、全て上官浅を罠に嵌めるために皆で演じた壮大な舞台を見せられていたようである。

 

一人、無量流火という秘密を知らずにいた宮子羽は、三域試練を突破して初めてこの正体を知ることとなる。その過程で、宮尚角に対する誤解もいよいよ解けて、何も知らずにいた自分を少し恥じてみたりしたのだろうか、天然だから謎だな笑

 

無鋒に戻った雲為衫の情報と上官浅の伝言を元に、遂に無鋒が宮門に乗り込んで来るよう仕向けられる。10年前の一度目は、夥しい血が流れた宮門だったが、今回は予め罠に嵌めて準備をしていた宮門一族(後山若君衆も含む)は、満を持して無鋒の魍魎メンバーを迎え撃つ。

この回は、遂に無鋒を葬る戦というだけあって、犠牲を伴わずには終わらないと思うと気が滅入ってしまった。

 

無鋒の寒鴉肆と寒鴉柒は、どちらも潜入した二人を育てた教官(母)であり、己の子供を守って逝ってしまった哀しい男たちである。

「お前を呼び止めたのは、俺のために立ち止まるかどうか知りたかっただけだから」それが知れたから十分だと言うように自害した寒鴉柒と、「振り返らず前へ進め」と口癖のように言っていた寒鴉肆は、刺客という立場でありながら弟子への情が深く、哀しいけど死に際にも浪漫があった。

 

宮門へ乗り込んで来た無鋒を葬った代償は、花親子と雪公子。

ここにもそれぞれのドラマがあって哀しいが、ゲームオブスローンズのように、主要キャストを次々葬るような仕様でなくて安心した。やさしい笑

 

戻って来た時から、怪しさが半端なかった宮換羽は、その名の通りほとんどの悪事を一人でやっていた。無鋒だと思っていたのも、そうではなく、結局、たった一人で無量流火を手に入れようとしていたようである。

この男も当初は宮門を守らねばと思っていたようだが、父には、彼の信用ならぬ部分が見えていたのもあって、後継者は尚角と決めていたようである。それを知り、更に歪んでしまった結果、あの独り語りである、、、え、長すぎやろ笑

どんだけ尺とるの?という感じだが、これだけ長く語れるほどの悪事に手を染めていたため、うしおととら並みの怒涛の伏線回収がすごい。

目的が同じだった換羽と上官浅は若干手を組んでいたようだが、あれだけ疑われていた霧姫夫人は一度も子羽を裏切っていない。

 

結果、呆けた風の宮子羽は優しさの中に強さを秘めた男であったし、宮遠徴は、自身の身体に毒を入れ、その反応を見て解毒剤を作れるという神業を持つ天才だった。雪重子は、亡くなった雪公子の記憶を留めておくため、修練をやめて大人の姿に成長する道を選ぶ、などと、それぞれの本質が見えてくる終盤へ突入する。


しかしながら結局、最初っからまばゆさを放っていた宮尚角が、最後まであらゆる面で強すぎて、他メンズをはじめ、男主1ですら完全に霞ませてしまった。

慎重に物事を見据え常に正解を選択できる判断力、責任感や己の意志が揺らぐことのない筋の通った生き様、己の中に秘めた一族への深い愛。やはり、元執刃に後継者として選ばれていただけのことはある。

個人的には、この24話中、子羽(男主1)が尚角(男主2)を超えた回は、正直一度もなかった。

 

女主もしかり。上官浅は最後までスパイらしい振る舞いで闇へと消えてしまったが、一番良かった。劇中劇の好いている芝居が実に真に迫っていたし、最後は本当に好いていたのだろうが、飄々と去っていく姿には潔さを感じる。身籠った子供が本当の話なら、描写はなくとも尚角の子だよね、、、?

結局、一番サイコ気質なのは上官浅だった。

 

宮門では、全てがうまく回り始め落ち着きを取り戻すが、宮子羽には雲為衫をここに留めて置けないのが薄々分かっていたようである。

外へ出たまま戻って来ない雲為衫を待ち続ける宮子羽の最後の表情を見ると、おそらく門を開いたのは雲為衫ではなかったのだろう。

 

雲家に双子で生まれた片割れはまだ生きていて、無鋒の点竹(ボス)に囚われているようだったが、いつこの点竹なるものの正体を見せてもらえるのだろうと気を逸らせていたのに、映った途端エンドロールである!!

なんというか、謎が色々残ってしまった最後だったので、ちょっと驚いてしまったが、一度この組織に入ってしまえば、ここから抜け出すのは簡単ではないということか。思えば、寒鴉肆もそれと似たような事を言っていたし、よく考えてみると、既知の存在を安直に点竹にされてもな、という気持ちもある。

元々、後山にいた風家の生き残りが無鋒と何か関係があるのではないかという匂わせも、各々で雰囲気を掴めといった委ねる系なのだと思われる笑

 

とはいえ、色々あった郭敬明のドラマなど観られるなんて思っていなかったので、ちょっと嬉しかったし、湿度の高い映像にべったり乗る脚本と演出が美しかった。なんというか、脚本の密度が濃いというのかベースのブレない重みで安心感を得られる感覚が常にあったし、よく分かんない感じでも、やっぱりロマンチシストだなと思える。

次は「白泽令(白澤令)」が来るようだし、何を言われてもこうやってずっと撮り続けていってほしい。

なんて言ってはいますが、所詮にわかなので、特に熱烈なファンな訳でもありません、、、

↑ 白泽令(白澤令)から大梦归离(大夢歸離)に改名。

 

「我永遠属于你」

暗転して、再度スポットを当てたら世界に二人だけみたいな演出かっこいい。


そういえば、、、

今年の終わりくらいに、丞磊主演の「虚顔」が日本で配信?放送?発売?されるらしいですが、この丞磊はマジヤバいっす、はなぢぶー(死語)ですほんとに。