星落凝成糖 The Starry Love 全40話 | 一言難盡

一言難盡

Ture courage is about knowing not when to take a life,but when to spare one.

 

『星落凝成糖  The Starry Love』

2023年 2月~ 中国 全40話

 

出演

少典有琴・玄商君→陈星旭(陳星旭)

夜昙(夜曇)→李兰迪(李蘭迪)

嘲风(嘲風)→陈牧驰(陳牧馳)

青葵→何宣林

 

ちらっと観てみたら、これはいけそうである。

 

ネタバレ 第1話~第3話。

天界と魔界の素質をそれぞれ持って生まれた人間界皇帝の双子の娘、天界側は青葵で魔界側は夜曇。この世界の平穏を保つため、時が経てば天界魔界へ嫁がなければならない運命を背負う。

 

天界が善で魔界が悪という分かりやすい構図なので、夜曇の方は、皇帝から超が付くくらい冷遇され、軟禁状態で18年を過ごす。

それを傍らで見て不憫に思う青葵は、己の食を削ってこっそり分け与えたり、叱られていれば庇いに行ったりと本当に素直で優しい娘に育つ。夜曇にもまた、その姉の気持ちが通じており、あれだけ冷遇されてるにも拘わらず、邪悪な部分もなく恨んでもいない。少しお転婆なだけで姉想いの優しい子である。

夜曇の名前を聞くと、先週まで観ていた「君子盟」の曇兒の件を思い出しちゃうわ。

 

一方では、1500年の修練を終え、天界に戻った有琴(天界の皇太子)。

幼い頃に修練へ出向き、人との関わりがなかったからなのか、今でいう潔癖症な上、忖度概念もない。

習得が難しいとされる九重金身という技を1000年で得て、もてはやされたのを謙遜するつもりだったのに、「1000年も籠って修行したのに習得出来ないのは怠惰というわけではなく、愚鈍なだけです。」などと、彼の倍の時間修行したのに習得出来ていない仙人の前で言っちゃったり、弟妹の手紙で「仙師はなんであんなに厳しくて人でなしなんだ、兄様、早く戻って来て欲しい。と常に書いていたね。」と、仙師も居る本人たちの前で言っちゃったりと、陳星旭の芝居と脚本の相乗効果でより面白いキャラとなっている。

 

ていうか、人物紹介を見ると、この有琴はいくつも人格があるのかな。それとも顔面の同じ人間が複数いるのか、まだ分からないな。

 

会った事もない天界の皇太子に嫁ぐ青葵を不憫に思い、これを阻止しなければと考えた夜曇は、輿入れ当日に天界と魔界の間に亀裂を生じさせる計画を立てる。その事変で、争いになった混乱に乗じて二人で逃げ出す予定だったのに、魔界の三皇子、嘲風(要潤みたいな顔面の人)に邪魔され、輿の中の二人が入れ替わってしまう。

嘲風は、魔界の皇太子を殺し、それを二皇子のせいにして己がのし上がろうとしており、天界へ嫁ぐ予定だった青葵を沉淵界へ連れて行き、利用しようとしているようである。

 

このせいで、天界へは夜曇が、沉淵界へは青葵が向かう結果となってしまう。

それでもまだ、逃げ出そうとしている二人だが、お互いの世界へ行くと、もう二度と会えないと言っていたのもあって、ここから逃げ出す術はそう簡単にはなさそう、、、※青葵と腕の傷で言葉のやり取りをする夜曇が、画数でぶーぶー言ってる部分は漢字あるあるで笑える。

 

夜曇の方は、これまで世知辛い思いも味わってきて、ある意味世慣れしているし、お付きの鳥族?も一緒だが、沉淵界へは、大事に育てられ、悪とは無縁の無垢な青葵がぼっちになってしまったため、夜曇も姉が心配でたまらない。

沉淵界では、三人の皇子の中から嫁ぐ先を決めなければならないので、今現在は俺だけが仲間みたいな面をしている三番目の嘲風に嫁ぐことになるのだろうか。

オープニングやエンディングなどを見ていると、こちら側に心を寄せる視聴者が多くなりそうな気がしている。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第4話~第8話。

逃げ出す術はなさそうだと思っていたのに、あっさり下界した夜曇は、魍魎城で青葵と再会。

会った途端に、夜曇が天界で辛い思いをしていないか確認する青葵は本当に優しい娘だわ、天使かよ、、、

 

輿の中の二人を入れ替えたのは嘲風なのに、手伝わされた帝嵐絶(獣界の狼族?の皇子)がミスったのでは、と話は見当違いの方向へ向いてしまったため、青葵にとって嘲風は助けてくれた人というポジションから未だ変わっていない笑

しかし、夜曇は、魔界の人間がそんな善人なわけがないと疑っているようである。

 

夜曇と会っている事を知った嘲風は、早速邪魔しにやって来るが、己で刺客を放っておいて、青葵の前では、さも自分が助けましたみたいな白々しい芝居をするのが上手い笑

純粋で、何も疑っていない青葵はそれに気付かず、より一層恩人という思いが募ったようである。

この後、二皇子の手下を殺めた後も、得意の芝居で乗り切り青葵の同情を引くことに成功する。


今のところ、嘲風が一番のコメディ枠であるが、芯が強く常に真っ直ぐで優しい青葵と過ごしているうちに、どうやら心は動き出しているように見える。

戦で負けた族出身の母を持つ嘲風は、身分が低く冷遇されて育ったため、青葵の暖かさに心を奪われてしまったのかもしれない。

 

同じく、魔界の皇太子も青葵を気に入ってしまったため、アホみたいな取り合いになっていて、沉淵界でやっていけるだろうかと思っていた青葵も、既にメンズを掌で転がしている、無意識で笑

しかし、アホな争いをしているその隙に、二皇子と王后に足元を掬われそう。

 

天界では、規定を破り下界した夜曇の件で大騒ぎ。

結局、青葵のふりをしたまま天界に連れ戻される夜曇の正体は未だ有琴にはバレていない。凄い修練を乗り切った神君なのに気付かないもんだな、、、

 

しかし、好き勝手やって自由に過ごす夜曇の尻ぬぐいを毎度やらされる有琴も本当に気の毒な男である。

挙句、天帝からは、規定を破った夜曇の代わりに雷刑を受けた有琴に、夜曇を甘やかして好き放題やらせてはならぬと叱責され、気の毒さが倍増する。

 

幼い頃から外界から離れて修練に励み、戻って来た途端、妻になる娘に振り回されている。それも見た事もないお転婆っぷり。

母親からすると、辛抱強く無心で修練に励み、感情もなくなってしまったかに見えた有琴を心配していたものの、夜曇のおかげで少し幼いあの頃に戻ったと安心しているように見える。有琴の心情は乱れているが、心を溶かすという点では成功しているのかもしれない。

どこまでもフリーダムな夜曇、このまま己を貫いて欲しい。

 

ここまで前半が途轍もないのは、後半の虐展開とのメリハリを付ける為なのではと思ってしまうくらい大袈裟にコメディ要素が展開するので、この先は油断していてはいけないと思う。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第9話~12話。

早速、由々しき事態に突入。

歸墟の変動により四界に危機が迫る。

「歸墟」の具体的な意味がイマイチ不明だけど、おそらく、ここが開くと四界が滅んでしまうブラックホール的な何かだと思われる。

 

幼い頃から全ての欲を捨て、修練に励んできた有琴は、どうやら、この事態に備えての修行だったようだ。

当時、玄光神君だった師父が、己の身をもって歸墟を塞いだ経緯を目の当たりにした有琴は、この役割を次は自分が担わねばならない事に恐怖を抱いたようである。

しかし、それでは自分の役割を果たすことが出来ぬ、と欲と同時にこの恐怖心も捨て去って感情を封印し、修練に励んできた彼は、予想より遥か早くに訪れた歸墟の変動に対峙しなければならなくなる。

 

この話を聞いた夜曇は、自分の幼少時代とその姿が重なる部分もあって、有琴を心底気の毒に思ったようである。※以前、星を貰って彼に好意を持ち始めたのも効いている。

 

恐怖心を消さねばと執拗にこだわる有琴に、夜曇の言葉が刺さる。

「恐れてもいいの、あなたは間違っていない」

「あの時、玄光神君に恐怖心はなかったと思うの?(もちろん怖かったと思うよ)」

「死にゆくことに恐怖を抱かなければ、生きることに何の価値があるというの」

 

この言葉で、割と素直に己の恐怖心を受け入れた有琴は、九重金身を上回る十重金身を会得してしまった。

※夜曇のコメディ要素は早々になくなりました。これがメリハリというものです笑

 

四界の平安のために命を賭して、たった一人で歸墟の渦に飛び込んだ有琴を、もう戻っては来るまい、と天界の全ての人間が思ったはずだが、少し前の夜曇の言葉が余程効いたのか、その言葉を最後の原動力に歸墟を見事封印し、華麗に帰還を果たす。

 

この混乱を機に、天界に戦を仕掛けようと目論んでいた沉淵界の厲王は、三皇子全員を率いて天界へ攻め入るが、戻って来た有琴に悉くダメージを食らわされ沉淵界へ逃げ戻るハメになってしまった。

そのせいで、最後の力を使ってしまった有琴は、ここで命を落としてしまう。※東宮と同じ吐血の量に注目。


最後に見送る夜曇の言葉には、さすがにほろりとさせられる。

「もし来世があるなら、こんな鎖(役目)は一切捨てて、怠惰で楽しい人生を送って欲しい」

 

これまでの彼の人生は、感情も欲も全て捨てて「命を懸けて四界を守って、逝く」ためだけの力を付ける修練の日々だったのを思うと、夜曇と状況は違っていても気持ちは想像できる分、心底辛いのだろう。関係ないただの視聴者でも辛い。

 

全員が哀しみに暮れていた天界だったが、玄境(修行の場)に残っている有琴の思念や欲、修行に不必要なものを排除した彼の欠片で、生き返らせる術があるという。

これに期待し、いきり立つ皆を尻目に天君のみが反対。

捨て去った欲という欲、人が持つ禍々しい物の欠片で生き返らせても、怪物のような者になり得るのでは、それが禍をもたらす事にもなりかねないと危惧した結果である。

 

これを黙って聞いていた夜曇は激おこ。

「彼を死に追いやり、その結果この世は平安を保つ事が出来たのに、生きる機会を与えずまだ禍などという。彼にだけ重荷を背負わせ、あなたは安全なところにいて彼のために何を為したというのですか」※端折って意訳してます。

「あなたがやらないのなら私が彼を救います」

最後は「老頑固!」とかいって、もはや暴言になっていた夜曇の演説は実に清々しくて気持ちが良かった。

 

有琴を救おうとした事で、天君の怒りに触れ軟禁される夜曇だが、天界の全員が有琴を助けたいと願っているため、こっそり手助けをする皆の姿は一体感があってドキドキが止まらない。

お転婆防止に「虹光宝晴の術」を掛けられていた夜曇は、このマーキングのおかげで玄境に入り、残っていた有琴の欠片を3つだけ下界させる事に意図せず成功してしまった。玉は4つあったように見えたけどな、、、

 

その欠片が天界以外の三界に散らばり、いわゆる有琴の分身が出来てしまったようである。

書物に寄れば、婚姻によって運命で結ばれた夜曇を、分身した有琴3人全員が愛することで、有琴を復活させる術を使用する条件を得ることが出来るようだ。

 

この話をポンコツ仙人から聞いた夜曇は、迷わず下界して彼の欠片を探しに行く決意をする。なるほど、そういう理由で有琴が何人もいたのか。

段々少女漫画みたいな超ファンタジーな流れになっている、、、

あの愛らしいポンコツ3仙人も、ただのポンコツではなく割と役に立つのだな笑

 

一方の沉淵界での、キスなんかしちゃってウッキウキの嘲風は、未だ青葵を騙して続けているが、彼女を想う気持ちはマジのようである。

利用していたのがバレた時、青葵の性格を思うと、嘲風はかなりのダメージを受けそうな予感がする。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第13話~第15話。

これはヤバい、、、生まれたてのような辣目が可憐すぎる、、、

配音もおそらくご本人が行っているが、これが物凄くイイ。純粋で優しい野人(カタコト)っぷりが陳星旭お見事、というよりほかない。

 

有琴のどの部分が辣目として生まれたのかは分からないが、火を体に取り込み、怒りに触れるとそれをコントロール出来ず放出してしまう仕様となっている。

 

下界に落ちてしまった辣目は、言葉もよく分からず野人のような風貌だが、優しく純粋な彼は、出会った村の子供にお世話になりながら親交を深めていく。

ある日、辣目と一緒に落ちてきた火山(の様なヤツ、よくわからん笑)が火を抑えきれず、一緒にいた村の子を焼いてしまう。

村人は身体から火を放つ辣目を、火妖と呼び、忌み嫌い始めるが、良くしてくれた村の子を焼いてしまった火山を鎮火させるため、その火を自身の身体に取り入れ村人を守っているのを知らないからだろう。この事はまだ夜曇も知らない。

 

村人から嫌われてもこの場所を頑なに離れず、火山の鎮火をせっせと成す姿や、隠れて村の子供たちを見守る姿を見せられると、天界でも人々の為だけに修行に明け暮れ、欲しいものも何も手に入れられなかった有琴を思い出し、下界でまたこんな目に遭っている彼がいじらしすぎて泣けてくる。

 

その姿を見守る夜曇の眼差しも優しすぎて泣ける。

突き抜けた頼もしさと、持ち前の優しさで、段々と野人の様な彼を与す夜曇から目が離せず俄然面白くなってきた。

他メンバーが手分けして残りの2有琴を探している最中だが、辣目ほど可憐な有琴はいないのでは。

 

正直、すぐに安い涙を流してしまう私としては、この回の天界組にはたまらなく泣かされたな。

 

↓このメンバーで探しにいっています。

 
沉淵界では、青葵が医療の腕を発揮し、禁止されていた医院を開くことになる。これも青葵の人を思いやる気持ちから自然に発生したことなので、本人としてはいつも意図せずなのが本当に凄いところ。

嘲風は、夜曇が獣界で何やら動いているのを察知し、有琴に何か関係しているのではと調査を始める。

彼としては、隙あらば有琴を倒し手柄を上げて己がのし上がろうとしているが、今となっては、有琴を殺し天界と戦になれば青葵が悲しむのではと考え始めているようである。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第16話~第22話。

一番のコメディ枠の割に恐ろしく勘のいい嘲風。

夜曇から事情を聞いた青葵は、有琴の神識(精神と意識)が嘲風に見付からぬよう必死で気を逸らそうとするが、彼には魂胆が丸見えだったようである。青葵は真っ直ぐな子だから、誤魔化し方も若干下手くそなのは否めないが、本当に心が美しい、、、

 

火妖と呼ばれる辣目を目の前にした時も、有琴の新識だと即座に見抜き、力のない今がチャンスとばかり早速殺そうとする嘲風だったが、青葵に止められこの時は果たせず仕舞いとなる。

きっと最後まで果たすことは出来ないのだろうが、嘲風としては、青葵の事は想っているものの、長年の冷遇に耐え、この最大のチャンスを逃したくない気持ちがあるため、未だ沉淵界の王の座を得る事の方が比重が大きいようだな。まあそりゃそうか、、、

 

嘲風の妙な動きを察知し、後を付けて下界したマザコン頂雲(二皇子)も、手柄を上げようと有琴の神識を狙い、獣界は沉淵界の王座争いの舞台と化す。

いやなんか、このマザコン頂雲が失笑するくらいへっぽこすぎて相手にならないんだよなぁ、、、プラス王后と手下大勢で戦っても嘲風一人に勝てないというへっぽこっぷり。結果、勝てないからと嘲風の母親を人質にし、言う事を聞かせるという卑怯な手を使うしかなくなる。※嘲風に王座を放棄させ、使い物にならない身体にする仁丹を食わせる。

 

母親を助けるためにこの条件を受け入れた嘲風は、自分の傍にいては青葵にも危害が及ぶことを危惧し、これまでの己の所業を暴露して彼女を突き放すことにする。

青葵のためにやってきたことも、全て自分のためだったと嘘を吐く嘲風の姿は、冤罪で責められている者を見ているようで実に歯がゆい。

青葵としては、彼に騙されていた上、愛は偽物だったと絶望したようだが、賢い彼女のことだから割と早くに嘲風の真心に気付きそうな気もする。

 
天界組の方は、辣目がこの地を離れない理由のあの火山を永遠に鎮火させる方法を探り、冗談みたいな手法で法器を手に入れることに成功する。
あの火山のような物は元々天界の物であったため、法器には法器で制するという技が使えたようである。※有琴の欠片が4つ下界していた様に見えたのは、3有琴+火だったみたい。
弟の清衡は、初っ端何も出来ない印象だったが、要所要所で手腕を見せる部分が、やはり血筋なのだなと感心している。
 
1有琴が解決し、居場所を悟られないよう辣目を獣界帝嵐絶の屋敷に隠しておくことにするが、ここでの別れの時の辣目が愛らしすぎる、、、下から掬うように抱きしめるイカした演出は誰が考えたんだ笑
 
残り2有琴の捜索を急ぐ一行は、1有琴を新たに発見。
 
二人目の神識は金が全ての守銭奴。💩の中に転がっていった金すらも素手で拾いに行くという猛者。これも下界してからの苦しい生活と相対しているのだろうが、本当に金にしか興味がないようである。


出会って間もないのに結婚しようと言ってきた没有情を、早く解決出来たと喜んだのも束の間、愛ではなく祝儀を貰いたいがための結婚の申し出だったと分かり、夜曇激おこ笑

 

金が一番の没有情だが、それでも、激おこで出て行った夜曇が戻って来ないのではと気が焦り、想いを馳せながら帰りを健気に待ったりする彼は、既に心を奪われてるのでは、、、

 

そんな頃に、有琴の神識を狙うマザコンとその母に居場所を突き止められ、痛めつけられた夜曇は、氷の術を掛けられ生死の境を彷徨う事態となる。

この間、夜曇が見ていた幻想は、父と青葵と睦まじく過ごす姿である。常にこの様な団欒を望んでいた彼女の気持ちを思うと、冷たくあしらわれてもなお、父親への愛が、辣目のために法器を拝借に行ったあの時にも現れていて実に切ないのである。

 

この術を解くには、金(きん)が必要だという話になり、今までケチケチ貯めた金を、あの守銭奴の没有情が差し出すという。

都合良く必要なのが金(きん)という流れは、愛とカネを測りにかけるという意味では分かりやすくて良い。

 

個人的には、同じ人だと分かっていても、それぞれ個性があり別人物に見えてしまうため、没有情と愛を育む姿を見ると、石をひたすらに削り、健気に夜曇の帰りを待つ辣目の純粋な姿が実に不憫で見ていられない、、、

いや、同じ有琴なんだけど、と自分に言い聞かせるターンが何度も来る笑

 

これで2有琴を掌握。

残り1有琴になるが、これもすぐさま見付けてしまった。

 

3人目は、甘い言葉を囁いて大勢の女を騙くらかす色情魔。衣装の襟の辺りがこの役柄をより強調している笑

これも一筋縄ではいかなそうだが、割と早く3有琴が揃いそうな勢いなので、有琴が復活したその後は、沉淵界との戦になるのだろうか、、、

未だ王座を諦めていない嘲風の攻防や、入れ替わっている青葵と夜曇が元の位置に戻るのか戻らないのか云々も残っている。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第23話~第30話。

しばらく観れてない間に最終話を迎えていた、、、

 

個人的には一番冴えない(襟だけはオシャレ)聞人のターンが終わり、いよいよ有琴を蘇らせる手筈が整う。

夜曇は、この神識3人に自分の存在が何であるかを伝え、協力して貰わねばならないのに、そのせいで彼らの人生に終止符を打たせなければならないことを中々言い出すことが出来ない。

そもそも、有琴を復活させようと決心した当時は、同情の気持ちが大きかったため、有琴が復活したとて、神識の彼らに芽生えた想いには到底及ばないのではないか。


事情を知って一瞬絶望した3新識へ、無理強いすることもなく個々に委ねることにした夜曇は、じっとその時を待つが、そんなことしてる間に、またもや沉淵界の頂雲とその母が登場する。


なんと恐ろしく勘のいい沉淵界の面々。え、そんな簡単に気付く?

歸墟を閉じた有琴がその後死んでしまった事も知らないのに、あの時天界にすら行っていない頂雲の母が、有琴の神識って普通気付くの?勘良すぎやろ笑

 

再び戦の場になった獣界。

夜曇側へ付いた嘲風は、これに唯一対抗できる力を持っている存在だったのに、沉淵界の王后に飲まされた丸薬でその力を奪われているため、へっぽこ頂雲とはいえど到底太刀打ち出来ない。

 

そこに、満を持して3神識登場である。

夜曇の正直な想いを綴った手紙を受け取った3神識は、やはり夜曇をそのままには出来ず、割と無計画状態で助けに現れるが、沉淵勢にヤラレながらも訳も分からないままクルクル回って融合に成功する笑

 

はーん、、、何かの儀式をして復活するのだとばかり思っていたから、この様に空気を読んで自発的に復活する方法だとは予想していなかった。

復活した有琴、強すぎて痺れる。

 

復活し天界へ戻った有琴は、3神識の記憶も無くなり元の冷たい男に戻ってしまって、このために尽力を尽くした夜曇にとっては侘しい結果となったかに見えた。が、全て演技である。

かつて、四界のために捨てなければならなかった自我や欲情を取り戻してしまったことを、天帝に悟られないようにするための演技である。

復活させるのを唯一反対した天帝は、戻って来た有琴が、元の有琴であるかを簡単には信用出来ずにいるため、こっそり監視をすることにする。

 

門番に見張られているため、表面では冷血人間を装う有琴が、裏では夜曇とイチャイチャするという描写がしばらく続き、若干失速したように感じたが、ほどなく、邪険に扱われた夜曇を目の前にした有琴は、怒りが抑えきれず感情を露わにしてしまう。

 

この流れで、青葵と入れ替わっている夜曇の存在も発覚し、天帝に殺されそうになる彼女を庇い、後の天帝になることを辞退せねばと考えていた有琴は、遂にその思いを父に進言することになる。

 

これを聞いた天帝は激おこ。てか、そもそもコイツに怒る権利あるの?

かつて、歸墟を閉じ、四界を救って死んだ有琴に復活するチャンスも与えずにいたのだから、そもそもは存在しないはずの息子なのである。にも拘わらず、戻って来たら都合よくまた四界の犠牲になるために欲を捨てろなどと、どの口が言ってんだよ?

こっちが怒り心頭だわ、、、

夜曇に関しては、下界して必死に神識を捜して、己の息子を復活させたというのに、その夜曇が青葵でもなく、有琴を惑わす存在だと言って消し去ろうとする根性には呆れてしまう。マジなんなの。

更にイライラしたのが、天界を追放すると言われ背を向けた有琴に、渾身の一発を当てた天帝の低俗な振舞い。一体なんなのさ、その悔し紛れのクズな所業、、、

 

という感じでイライラさせられた挙句、二人は天界から追放されてしまった。

 

沉淵界でもまた、母を助けようとして命を落とした頂雲の恨みを晴らすことだけに執念を燃やす王后の復讐が始まってしまう。


共に沉淵界から離れ、静かに暮らそうと青葵と約束したものの、復讐に燃える王后を躱すことは出来ないことが分かっていた嘲風は、母と青葵を守るため、自ら一人で沉淵界に戻ることにする。

しかし、そんな彼の行動を黙って見ているだけの青葵ではない。嘲風を追って沉淵界へ戻ることにした青葵と、それを追って来た嘲風の母とお付きの二人も、結局全員沉淵界へ戻ることになる。

嘲風が戻った意味、、、笑

 

王后に難癖を付けられ、青葵を愛すべきおばか烏玳に娶らせることにした厲王。

復讐の真っただ中にある王后は、双子が入れ替わっていることを人間界の暾帝にも知らしめるため、婚姻の儀式の日に彼を列席させるが、暾帝自身はここで初めて娘二人が入れ替わっていることを知る。

この暾帝が青葵の目配せにも気が付き、即座に話を合わせる様子は、実に物分かりのいい男で天帝とは大違い。

夜曇を冷遇していたのも事情があっての事だと薄々気付いていたのもあって、最初から印象は全く悪くなかった。娘二人を見れば、父親の本質も自ずと分かるものである。

 

結果、こちらも沉淵界を追放され人間界へ向かい、下界した夜曇有琴と合流する。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第31話~第40話(最終話)。

なんとなくの想像とはてんで違った方向への展開となってしまった笑

 

人間界で合流した夜曇チームと青葵チームは、ひとまず当てもないので、育った我が家へ帰宅することとなる。

暾帝としては、四界の関係を潤滑にするため娘達を嫁がせたのに、その娘達が騒動を起こしていたのを知って困惑する。

 

しかし、こちらの予想より遥かに娘への想いが強かった暾帝が、災厄とされた夜曇を、周りの配下共に傷付けられないよう守るために閉じ込めた事情を語り、和解するシーンは胸を打つ展開であり、父娘3人が原点に戻った姿は実に尊い。

 

ここから最後まで、暾帝は娘たちへの愛を貫く結果となり、父最高じゃね?という気持ちでエンディングを迎える。

 

この後、なんだかんだと理由を付けて沉淵界と天界の戦が始まるのかなと思っていたのに、いきなり蘇梔がぶっちぎりで際立ち始める笑

 

少し前に、蘇梔は東丘一族の唯一の生き残りという話が出ていたが、東丘一族が守っていた「地脉紫芝」(おそらく精霊の木のようなものだと思われる。)の話が登場する。

歸墟の変動を左右するくらいの力を持つこの木を危険視した四界(主に天界と沉淵界)は、これを破壊してしまった過去がある。この時の精霊の木の欠片(花靈)が夜曇と青葵出生時に交わり、その精霊の力を二人が得てしまったという訳である。

双子に地脉紫芝と同じ力があるということは、歸墟を変動させ、四界を破壊する能力を持っているということになる。そのことを天界、沉淵界に知られてしまったため、二人はあっという間に両界から追われる身となってしまう。

 

「生死兩隔」という言葉が出た瞬間に、この力を無効にするには二人のどちらかが死ななければならないのだろうと察しはついたので、あーそういう方向かと一気に気が滅入ってしまった。

 

この二人を逃すまいと天帝が狡賢く立ち回り、追い詰められた末、青葵が死の世界を選び自害してしまうシーンは、陳星旭の存在のせいなのかもしれないが、東宮を思い出してしまったな、、、

その後、有琴は天界へ連れ去られ、記憶を消されてしまうが、天帝がそんな隠し技を持っていたとは、、、それならもっと早くに使いどころがあったよな。

 

2つの世界に隔たれた結果、精霊の力は発揮できないはずだったが、東丘人蘇梔の知恵を借り、青葵の仇討ちのためその力を手に入れてしまった夜曇が、激つよすぎて笑える笑

まずは沉淵界へ乗り込み、厲王をはじめ向かってくる敵を一瞬で排除してしまう。

もちろん、その噂は天界にも入ることとなり、記憶を失くしたままの有琴は、天帝に言われるまま夜曇を倒しに沉淵界へ向かう。

 

有琴には今のところ記憶はないが、天帝以外の周りの人間には戦いを止められ、なぜか夜曇にトドメを刺せない自分にも困惑し、一体この女は何者なのだと自問する。

天界では天帝以外は夜曇の味方なのに、全員を以てしても天帝たった一人をも与せないのだな、、、

 

沉淵界を乗っ取った次は天界へ向かい、天帝の力を無効にしてしまった夜曇の持つ精霊の木の力は強すぎるが、やはりこれには意味があったようである。

一族の恨みを晴らすため、蘇梔に嵌められた夜曇は、せっかく有琴が閉じた歸墟の亀裂を再度開けさせられてしまい、またも四界が破滅の危機に陥ってしまう。

 

禍々しい歸墟を目の前にして、精霊の木が語りかけてくる光景で、この力を持って生まれてきた己の使命は、歸墟を四界から分離させ、この世を平定させる、ということだと悟った夜曇は、かつて、命を賭して四界を守った有琴を二度と犠牲にさせまい、と青葵の魂と共に歸墟へと飛び込んで四界を守ることに成功する。

なんというか、與君初相識や蒼蘭訣と被るけど、ファンタジーだと大体この展開になってしまうんだろうな笑

 

そのまま塵になってしまった姉妹を復活させる手段を見付けた一行は、かつて破壊された東丘を元通りに復興させ、生まれ変わる二人を待つ、という描写でエンディングを迎える。

 

獣界の皇子、帝嵐絕と一緒になった天界の公主、紫蕪のお腹にオープニングであったように花びらが舞い落ちたりすると、帝嵐絕と紫蕪の子供として生まれることになるが、それはそれで面倒くさそう。

花びらが紫蕪のお腹に舞い降りた描写はないのでただの妄想です、、、