与君初相识(與君初相識)The Blue Whisper 最終話(第22話)まで。 | 一言難盡

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Ture courage is about knowing not when to take a life,but when to spare one.

 

『与君初相识(與君初相識)The Blue Whisper』
2022年 3月~ 中国 全22話
 
原作 驭鲛记(馭鮫記)
 
出演
纪云禾(紀雲禾)→迪丽热巴(迪麗熱巴)
长意(長意)→任嘉伦(任嘉倫)
 
 
話数が短い印象だったが、お国の都合で2部作で構成されてる。このタイトルの後、「恰似故人归(恰似故人歸)」(全21話予定)が放送される。
 

ファンタジー好きから観ると、開幕「留白是表白」の前奏部分と尻尾のうねる壮大さがちょっと痺れるオープニングとなっている。

主演お二人の顔面が濃すぎて観れるかどうかの懸念もあったが、濃い顔面は気にならないくらいには面白い。

というか、まだ9話なのに切ないヤツばかりで序盤から泣かされてばかり。

 

 

ネタバレ 第9話まで。

厳しい規則で縛られる万花谷で生きる紀雲禾(仙人)と長意(鮫人)の恋愛模様が中心となるドラマ。

 

万花谷から逃れ、自由に生きていきたいと願っている紀雲禾だが、逃れようものなら凍って死んでしまう謎の呪術をかけられているため、いわば囚われの身となっている。

ある時、捕獲した鮫人を「仙侍」として傍に置くことを欲した順德仙姬は、海に戻れぬよう尻尾を切り、己の意のままに動くように調教することを要求する。※仙侍とは、動物や生物が人の姿になり仙人の傍に居て何かと助ける役目をするような存在。主人と舎弟みたいな感じ。
 
序盤の鮫人(長意)は、不法に囚われたことに怒り、一見、激しい気性の持ち主だと思わされたが、紀雲禾とふれあううちに段々と心を許すようになる。
この長意がマジのマジで純粋な鮫人だったため、騙すような形で交流していた紀雲禾は酷く罪悪感に苛まれる。純粋で心の綺麗すぎる彼を目の当たりにすれば、そりゃ罪悪感に囚われるだろうというくらいの清さ。
この純真さが思いっきり分かる描写が数多く表現されているため、この部分が実に尊い。
口を開かせた後(鮫人はすぐ人の言葉を覚える)、尻尾を切らねばならない紀雲禾は、どうにも心苦しくてそれを行うことが出来ない。そこで、雪三月、離殊と共に長意を連れ立って万花谷から脱出を試みることにする。
 
そう計画した矢先、恋愛が禁止されている万花谷での雪三月(仙人)と離殊(山猫族)の関係が発覚する。
離殊は、消されそうになった雪三月を守るため、千年もの間、封印されていた青羽鸞鳥を、やむを得ずこのタイミングで解放してしまう。
元々、青羽鸞鳥の傍に仕えていた離殊は、万花谷に封印されている青羽鸞鳥を解放する為に雪三月に近付いたのだが、寄り添っているうちにそんな事はとうに忘れて純粋に雪三月を愛していたのだろう。
しかし、常に呆けた素振りの離殊が、青羽鸞鳥に仕えていたことも、封印を解く力があることも、何も知らされていなかった雪三月は、今までの事は全て嘘で、ただ利用されていたのだと思い、怒りのあまり、罵る言葉で最後の別れとなる(´;ω;`)ウッ…
登場した時から、きっとそういう役回りだとは思っていたが、思いのほか二人の姿が微笑ましかったので本当に悲しい。いや、マジに愛されていたのに気付いていないの三月さんだけだから、、、
 
青羽鸞鳥の封印が解け、万花谷が乱れたことで陣に吸い込まれた紀雲禾と長意は、かつて青羽鸞鳥が千年封印され暮らしていた桃源郷のような場所に飛ばされてしまう。
ここで回想される、愛がゆえの選択で封印(という名で匿っていた)され、いつか迎えに来てくれると千年も信じて待ち続けた青羽鸞鳥と、約束を果たせずとうに死んでしまっていた寧若初の過去も、とんでもなく切ない。
 
この桃源郷には美しい池があり、この水源から外に出れるのではと気付いた二人は、「何があっても永遠に一緒だよ」と手を取り合い渦に飛び込むが、目覚めた先は・・・・・・万花谷じゃねーの!?
また戻ってきてしもーた!

これには仰天してしまった。ほんとになんで、、、なんでその池に戻ってくるんや、、、
結果、再度囚われた紀雲禾と長意は、紀雲禾の機転や長意の助けでひとまず難を逃れる、と思わせといて、再び凍りの術をかけられる。
谷主の息子、林昊青から、その解毒薬を尻尾と引き換えの条件に付けられた長意は、瀕死の紀雲禾を助けるため、迷わず己の尻尾を切り落とすこととなる。このシーンは謎に力が入っていて本当に美しい。
序盤の鮫人姿の尾びれや、順德仙姬のド派手な登場シーンも色彩が鮮やかで美しかったし、色を少し意識しているのかもしれない。香港の監督が多いからかな。(きっと関係ない笑)
 
林昊青も悪い子ではない。
幼い頃から紀雲禾と共に育ち、父親の紀雲禾への仕打ちも目にしている。大人の今となっては彼女を愛しているのだから、谷主の息子に生まれ憂いも半端ないのだと思うと、この男もちょっと切ない。

 

ネタバレ 第14話まで。

ドラマティックな展開になっている。

 

万花谷から逃れる為、林昊青の協力を得て谷主を騙くらかす作戦に出たが、そもそも仕向けたのは谷主なので全てお見通し。

全く騙せていない林昊青を甘いと叱責する谷主の命は消える寸前で、あの凍って死んでしまう術(寒霜というらしい)を万花谷の皆にかけていたのは谷主ではなく、仙師府が裏で操っていたという事実が判明する。(解毒薬も谷主が生産していた訳でなく仙師から定期的に届けられていた)


万花谷のため、谷主と仙侍の卿舒は寒霜の術を解く方法を模索する中、器に耐え切れず多くの御霊師(仙人)を犠牲にしてきたが、その器に唯一耐えられたのが紀雲禾だったため、一見酷遇しているように見えていたようである。とはいえ、実験台にしていた事実は変わらない。

当然、谷主も寒霜の術をかけられていたため凍ってお亡くなりになるが、常に傍に寄り添っていた卿舒もまた一緒に逝ってしまわれた。恋愛が禁止されている万花谷では、あちこちで大恋愛が展開されていたようで、この二人の場合、それを超越した繋がりのように見えた。

 

ほどなく、再びド派手な順德仙姬が登場し、長意の鮫珠を欲したために、それに反抗した紀雲禾は窮地に立たされる。罰される紀雲禾を見るに堪えかねた長意は、己の身を順德仙姬に差し出し、共に仙師府に向かう事にする。

寒霜の毒がもはや解毒出来ない事態になっていた紀雲禾は、順德仙姬の元に行ってしまえば長意を助ける機会が絶たれてしまうと考えて、道すがらに長意を逃がす計画を立てる。


鮫人を逃がした罰を一手に受け、己のみが犠牲になれば良い、と命を捧げる覚悟をする紀雲禾だったが、何も知らず永遠に一緒に居られる、と無邪気に時を過ごす長意には今後起こることを想像すると酸味しかないのである。

この計画を知っていた林昊青は、協力する素振りは見せるものの、紀雲禾を死なせたくない一心で、やはり長意を犠牲にしようと考える。


結果、傍から離れない長意に対し、残酷に突き放すしかなくなった紀雲禾の言葉は哀しい。

全ては長意を助けるためだとしても、崖から落ちていく長意が「父の言っていた通り、陸には偽り言しかない」と言う場面は、その純粋すぎる心がちょっと穢れたようでとても切ない。

 

この後、追い詰められた紀雲禾は九尾へと覚醒する。

御霊師が九尾だって?何者なのだコイツは!といった具合で、仙師に興味を持たれ、ひとまず命は繋がる流れとなる。

雪三月の方は、青羽鸞鳥の住処に連れて行かれるが、やはり離殊への愛憎でめそめそし、青羽鸞鳥もまた寧若初への想いでめそめそ。境遇が少し似ているため、二人別々にめそめそタイム。

逝ってしまったかに見えた離殊というと、人型に戻るまでは時間が掛かるものの、消滅はせずに戻ってきたのを見て嬉しくなった。

良かった、前の様にまた仲睦まじく過ごす日が来て欲しい。

 
 
ネタバレ 第20話まで。
狐族でもない紀雲禾が九尾に覚醒したことで、仙師に囚われた彼女は原因を探られる。どうやら、谷主と仙侍の卿舒が寒霜の術を解くために二人の術を配合させていたことが、紀雲禾の体内に抗体の様なものを作り出し、寒霜の術を中和させる技が形成されていたようである。だから、あの痛めつけられていた実験は成功していたという事になる。結果、死なない身体を手に入れた紀雲禾。※卿舒が九尾だったため、卿舒の術を受け続けた紀雲禾の身体にもそれが現れたという。
 
崖から落ちていった長意は、かつて仙師の弟子だった空明に命を救われる。空明は、仙師府の万花谷や諸々に対する暴挙に耐え兼ね、その地を去った御霊師である。
盲目に仙師を信じていた頃の己の行いを悔いて、なんとか仙師府の暴挙を抑止しようと考えているようである。
 
自分を逃がす為に、紀雲禾が自らを犠牲にした事実を知らずにいる長意は、彼女に裏切られたと未だに思い込み、憎しみの気持ちを抱いている。
しかし、あんたなーんにも知らないのね?教えてあげないけど、アハハ!という、順德仙姬の意味深な言葉に何か気付きかけているように見える。
この順德仙姬は、長意の父親、鮫王の鮫珠を奪い壊してしまった本人である。
激おこの長意(鮫人の王子だった模様)は、目的が同じ空明、そして、捕らえられている狐王を奪還しようとしていた青丘の九尾狐族と共に凌霜台に討ち入ることにする。
 
順德仙姬とその配下、凌霜台の朱凌が若干おバカさんのため、こちらの計画にまんまと騙されてしまい、倒せそうだと興奮していたのに、すんでのところで仙師がおバカさん二人を救出する。惜しい。(最近まで配信されていた「尚食」の漢王の中の方が仙師を演じているので、最初から胡散臭く見える、、、)
仙師にも何か物語がありそうだが、今のところイラつきしかない笑

ここで倒せなかった一行は、青羽鸞鳥の力を借りるべく樂遊山へ向かう。
図らずも、紀雲禾の方でも天君(姫の弟)が味方に加わり同じ標的を目指す。
 
雪三月は、相変わらず青羽鸞鳥と共に樂遊山に居り、姿の戻った離殊に許しを請われるが、ツンデレな三月さんは表面では許さない姿勢が頑なである。とはいえ、結局追いかけて行く姿は本当に愛らしい、、、そんな彼女をとても気に入っている。
ここに関しては、青羽鸞鳥がとてつもなく良い働きをしている。圧倒的な強者のうえに人の痛みも分かる心優しい人である。
尚、離殊も山猫族の王子だというのが判明したため、やっぱり只者ではなかったようである。
 
万花谷の谷主になった林昊青は、紀雲禾を救う為に仙師府に乗り込んで行ったが、あっさりと敗北し、今の自分では力及ばずと、一旦、万花谷に戻ることにする。
かつて、仙侍だった長蛇の思語も消滅させたと思わせといて、大事に生かしていた林昊青。優しい(´;ω;`)ウッ…
父親の意思を引き継ぎ、思語と二人で解毒方法を探り始めるが、常に紀雲禾を救おうと精進しているこの男は、ほんと優しくて泣ける。
 
敵にはクズばかりでも、味方が皆優しくて実に尊い。
 
前半部分の与君初相识(與君初相識)は残り2話となり、4月から後半部分の恰似故人归(恰似故人歸)が配信される。
 
 
ネタバレ 最終話(第22話)まで。
別々のルートで樂遊山に向かった空明と洛洛(紀雲禾の仙侍)。出会い頭から、強くて堅物の空明が洛洛の手のひらで弄ばれるような悪気ない掛け合いに和む。これまでの空明からは見られなかったギャップよ、、、
 
未だ仙師府に囚われている紀雲禾に執拗に絡む順德仙姬は、反撃を食らい大事な顔面に傷が付いてしまう。
仙師が姫を大事にする理由は「顔面」と言っていた事もあり、その傷を見て怒り心頭の仙師は、順德仙姬を倒そうと乗り込んで来た九尾狐族一行を追って全滅させろと命じる。

あのね、顔面に傷を付けたのは紀雲禾であって、狐族は関係ないんやが、、、
天君のいう事も聞かず反発する仙師の姿を見ると、仙師ごときが生意気すぎるだろうとまたイラつくはめになる。
狐王は仲間を守る為に己の珠を使い果たしてしまったので、もしかしたら召されたかもしれない。
最後かっこよかったな狐王、、、
 
内力が強すぎて、まだ力のコントロールが出来ていない紀雲禾は、仙姫に倒されそうになるが、ここでの長意登場シーンもイカしている。
颯爽と紀雲禾を連れ去る長意だが、誤解したままの状態のため、未だ怒りは抱えている。
 
騒ぎを耳にした林昊青もまた、紀雲禾を助けるため仙師府に向かうが、長意が連れ去ったのを見てひとまず安心する。
代わりに順德仙姬を助けに行くが、なにもこの女が大事な訳ではない。仙師のお気に入りの姫を死なせてしまえば、万花谷も危機に陥いるであろうと大局的に考えた結果である。
 
それぞれが動き出し、仙師の暴挙を制止するために力を尽くそうとしている。
 
後半部分の「恰似故人归(恰似故人歸)」は4月4日から配信予定。
世の動乱を求める仙師と掛け軸の君がどうヤられるかのかが興味深いところ。