恰似故人归(恰似故人歸)The Blue Whisper 最終話(第20話)まで。 | 一言難盡

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『恰似故人归(恰似故人歸)The Blue Whisper』

2022年 4月~ 中国 全20話
 
原作 驭鲛记(馭鮫記)
 
出演
纪云禾(紀雲禾)→迪丽热巴(迪麗熱巴)
长意(長意)→任嘉伦(任嘉倫)
 
 
与君初相识(與君初相識)に続き、第2部(後編)が配信開始。
話数が二分して別タイトルの全42話予定なので、一見、長く感じずなんとなく観やすい。き、気のせいかな。
 
 
ネタバレ 第6話まで。
裏切られた(と思っている)長意が、前半から一転して黒長意になってしまった。
後半の物語にこんなに深く影響が出る程傷付いていたとは思っておらず、会ってしまったら序盤の天使長意に戻るのだろうと甘く見ていたが、「鮫人一生只認定一人」がゆえに裏切られた傷は思いのほか深かったようである。
 
長い間実験台にされてきた代償で命が削られ、そう長くは生きられないと分かった紀雲禾には、幼き頃から「自由になりたい」という只一つの夢をも叶えることができない。
一瞬、長意の目を盗んで外へ逃げ出した紀雲禾が、北淵の雪の上を走り回る姿は、どれほど虐げられてきたのかが容易に想像できるくらい切ない場面である。(ここが開幕の二人に繋がる)
少なくとも6話までの間は、冷酷な態度で接する長意に、弁明することもせず黙ってその態度を受け止める紀雲禾が終始悲しそうに微笑む姿が涙ぐましい。
 
身体が衰弱していくだけなら、いっそ命を絶とうと考えた紀雲禾は、死ぬ間際に仙姫と同じ顔を持つ女性に「まだそっちに行ってはダメよ。」と引き留められる。
この女性が、かつての万花谷谷主という事が判明し、仙師と寧若初との関連も徐々に分かってくる。なるほど、この女性の代わりの仙姫の顔面か。
仙師はわりぃヤツだな、、、十方陣で青姫を封印しろと提案したのもコイツ、寧若初を葬ったのもコイツ。
 
長意もまた、痛みを分かち合う印のようなものを紀雲禾に施していたことで、死にそうになった彼女を察知し、大事な式典(北淵尊主就任の儀式)をほっぽり出して戻って来るなどの行動で、空明や狐族に叱られる。
表面的には黒長意でも、愛する気持ちは変わらないのだから、死にゆく姿が耐えられず、己の術で紀雲禾の持つ鮫珠を回復させる為に体力を消耗してしまい、また叱られる笑
一生に一人の人を想うがゆえ、態度に出まくりの長意、可愛らしい、、、離殊が、人を愛するとは、の原理を長意に説いて聞かせていたあの会話が効いているといいが、早く誤解を解いて本来の天使長意に戻って欲しい。
 
仙姫に忠実であると装って、ひそかに別の思惑を持つ林昊青も、最終的には別方向から仙師を倒しに来るはずだが、まだその時ではない様子。仙姫に辱めを受けても今はじっと耐えるしかないが、紀雲禾を抹殺しろという命を受け、表向きは北淵へ攻め入る格好となる。
なんというか、、、朱凌の小者感がすごい。
 
青姫チームの雪三月は、紀雲禾の命を延ばすため、稀に生息する霊芝を手に入れるべく岱嶼(崖山みたいな場所)へ向かう。
離殊が長意に説いていた、愛するとは、の原理を密かに聞いていた雪三月にはそれが伝わったようで、やっと仲直りをしてくれた。嬉しい。
 
九尾狐族の卿瑤は、狐火を発した紀雲禾を見て、叔母の卿舒を葬り狐火を奪ったのでは、、、と疑いを持つものの、確証はない。
そう言いながらも、すぐさま叔母の仇などと言って、紀雲禾に仇討ちしようとする。え、確証がないからと今言ってたのに時期尚早でいみふ笑
卿瑤も悪い子ではない。長意に好意があるため、紀雲禾にばかり構う彼に少し苛立ちもあり、狐王が昏睡状態のために任された代理の荷も重いのだと思われる。
 

ネタバレ 第12話まで。
小朱凌率いる万花谷の林昊青と御霊師たちは、相変わらず寒霜の術に縛られ続け、北淵へ攻める為に利用されることとなる。
今一度、長意を守るため、仙姫の欲しているこの身を差し出すことにした紀雲禾は、林昊青と共に北淵から脱出しようとする。
長意にバレぬよう、鮫印の作用を一時的に封印するヤクを使用したのに、狐族に邪魔され時間を取られてしまう。狐族がマジ邪魔過ぎるんやが、、、
穏便に済ませようと談じる紀雲禾だったが、血気漲る狐族には話は通じず見当違いな方向へ向かう。何度も事実を伝えているのに、まだ卿舒を殺されたと思っている狐族、全然話聞いてない笑
挙句、如何ほどか前に目を覚ました狐王から攻撃を仕掛けられ、それを弾き返した反動で狐王が死んでしまった、、、なんなの、、、
このせいで、長意にも見つかり再び囚われの身となってしまった紀雲禾、、、長意や北淵のために、消えゆく命の限り力を尽くそうとしているだけなのに、やはり言葉にしないと相手には伝わらないのだよ。(狐族には何も伝わってないけど笑)
 
万花谷の面々は、小朱凌に脅され不本意にも北淵へ侵攻することとなる。
争いを止めようと割って入った紀雲禾の言葉で、敵は仙師府だという事に皆が気付いたが、小朱凌はこれを黙ってはいない。
小朱凌に逆らう形になった万花谷の御霊師を救うため、最後の力を振り絞った紀雲禾の命は、遂にここで尽きてしまう。
再会してから「裏切ったことなんてない」という一言が欲しかっただけなのに、命が尽きてからこの言葉を受けることとなった長意の憂いは如何ほどか。
 
消滅してしまった紀雲禾だったが、再度生まれ変わることを知っていた林昊青は、九尾となり生まれ変わった彼女を万花谷にこっそり連れ帰る。
林昊青にしてみれば、幼い頃から自由を奪われ痛め付けられたあげく、万花谷と北淵のために力を尽くして、命を落とした彼女を、二度とそんな目には合わせたくはない。

生まれ変わったこの命を、今度こそ思うように生きて欲しいと願い、何人にも知らせず育てる事にする。

しかし、人型になった紀雲禾の手には、最後に長意が流した涙が握られていたし、前世の記憶が消えていようとも夢で何度も蘇る長意との日々が、そのうち本当の記憶として蘇り、林昊青にとっては不本意な方向へ向かうのだろう。

父の意思を継ぎ、寒霜の術を解除する薬もきちんと完成させた林昊青は、使用先の御霊師が仙師府に囚われ、使えないまま水泡に帰したわけだが、それでもこの男はドラマ一イイ男である(´;ω;`)ウッ…

 

あらゆる周囲の人間に失意をもたらした紀雲禾の死。

長意は飲んだくれて「私を恨んで夢にも出てきてはくれないのだな」などと未だ立ち直れない様子だが、その間にも、青姫チームはそれぞれの方向から仙師の計画や謎を辿っている。


仙姫なんて、天君から封印されていたのに、どっからか入り込んで来た掛け軸の君に邪悪な技を伝授され大喜び。なんというかね、仙師と仙姫の逆恨み具合が甚だしく、苛立ちが半端ない。

 

ほどなく、外に出て自由になった紀雲禾は、洛洛とも出くわすが、顔面を変える術を使っているため、まだ気付かれてはいない。

が、行くなと言われていた北淵にも足を踏み入れてしまったので、長意の涙に引っ張られ、次週には再会するのではないか。

 

 

ネタバレ 第18話まで。
やはり涙に先導され長意の元へ辿り着いた紀雲禾。
顔面は変装持続中のため、気付いていない長意だったが、言葉の端々に彼女を思わせるものがあり、ひとまず捕えて様子を見ることにする。
紀雲禾の方は、夢で頻繁に見る鮫人との情景を思い出し、漠然と言葉を発するものの、記憶は戻ってはいない。

そうこうしているうちに、変装が剥げ素顔を晒してしまうわけだが、生まれ変わる前の記憶を失くしている事を知った長意は、林昊青と同じように、やはりあの苦しみを思い出させるのを躊躇い、思い出さずとも傍に居てさえくれればいいと優しく見守ることにする。
 
林昊青や長意のように、失ってから深く悔やんだことが数多くある者からすれば、戻って来てくれたおかげでその思いを挽回する機会ができる。
人間の世界では死んだ者は戻ってこない。そしてその後悔は解消されぬまま生き続けなければならないことを考えると、日々の生活を大事にしなければな、、、

 

結果、ついに記憶を取り戻した紀雲禾は、長意との先の誤解を解き、つかの間の幸せモード。

「もう一度選ぶとしても、相変わらず私ではないのだな、ふふ。」と、長意に後を託す林昊青はマジの漢だ、、、私はアナタを選ぶよ(´;ω;`)ウッ…

 

青姫チームの雪三月、離殊、天君一行は、ついに無量山の入り口を見付け、仙師の秘密を知ることとなる。

朱厭(中国に伝わる妖怪)と、かつて血の契りを交わして力を得た仙師、全ては寧悉語(かつての師父)を亡くしたことで、この世を恨むあまりの行動である。

いやいや、よくよく話を整理すると、師父が亡くなったのはお前のせいじゃないの?

更に、あの寒霜の術が朱厭の物だったことで、この妖怪を倒さねば取り除けない、という呪いだったのがまた面倒な話となってくる。

 

当の青姫は、寧若初の仇を討つべく仙師を倒そうとするが、やはり仙師+妖怪の力には敵わず敗北する。倒せずともしっかり打撃を与え消滅してしまった青姫、、、千年を経て、ついに寧若初と再会したシーンは胸熱である。

 

この後の仙師の展開に仰天する。

世の中のせいにしてきたことは、全て己の手で成したものであり、師父を消滅させてしまったのも自分だったと聞かされた仙師は、謎に衝撃を受けたようである。こわい、記憶ないのかよ、無敵の人かよ。

おそらく、己の所業に耐えられず、しかしそれを認めることも出来ず、知らぬ間にその所業を記憶の中に封印してしまっていたのだろう。

結果、師父の「家に帰ろう」という言葉と共に安らかに召されてしまった姿にはこっちが衝撃だわ、、、

え?なに一人で安らかに召されてんの笑

弟子の責任とらんかい!仙姫も連れてけよ!

更には、自分が連れてきた朱厭も紀雲禾と長意に丸投げという有様。マジなんなのコイツ、、、

 

朱厭を倒すために、妖怪の術を一手に引き受けた長意の身体は、救うすべもなく幾日ばかりの命になってしまった。(しかも朱厭はまだ消滅してない、、、)

万花谷の者達の寒霜の術は解けたが、その代償は長意が払わなければならない。

立場が逆転した二人、今度は紀雲禾が長意を見送ることとなる。

尻尾を取られ、海にも戻れず、序盤以降は鮫人ということを忘れかけていたが、最後は海に戻れるのだろうか、、、
 
離殊が思いのほか重要な立ち位置にいるため、こちらのCPもなんとなく哀しい結末になるのでは、と、そこも気掛かりである。
 

消滅させられそうになる寸前だった朱厭を、置いて行かれた顔だけの女、仙姫が取り込んでしまったので、どうやらこの姫がラスボスとなるようだな。

 

残り2話。予定が変わらなければ次週が最終話。

 

 

ネタバレ 最終話まで。
ぐぬぬ、、、涙涙の最終話。
 
皆が大義のために己を犠牲にし、この世を良くしようとしている(´;ω;`)ウッ…
天君お付きの二人、離殊、紀雲禾、これらの犠牲で、最後は指輪物語ばりの火山に、順德仙姬を取り込んだその身体ごと長意の手で封印される紀雲禾。

なんというか、主演CPよりも脇の方に感情移入してしまい、とりわけ林昊青の部分は思いのほか大泣きしてしまった。この男は最初から最後まで、報われずとも全てに力を尽くした実にイカした男であった。
 
離殊は消滅してしまったが、別の形で雪三月の前に戻って来てくれたし、洛洛、空明も相変わらずのコント枠。
 
紀雲禾と長意に関しては、現実なのか妄想なのか、又は、これまでの物語の方が妄想なのかは分かりかねるが、最後に海中でジャンプする二人には尻尾がある。
 
色々見漁っているが、ファンタジーだと迷いなく最後まで観れる笑