『ブリジャートン家 BRIDGERTON』ジーズン2
2022年 3月 アメリカ
Netflixオリジナル
原作 ジュリア・クイン
制作 ションダランド(ションダ・ライムズ)
出演
ブリジャートン家
アンソニー・ブリジャートン(長男)
ベネディクト・ブリジャートン(次男)
ダフネ・ブリジャートン(長女)
コリン・ブリジャートン(三男)
エロイーズ・ブリジャートン(次女)
フェザリントン家
ペネロペ・フェザリントン
シャルマ家
ケイト・シャルマ(長女)
エドウィーナ・シャルマ(次女)
シーズン1が大ヒットしたNetflixドラマシリーズのシーズン2が配信開始。日本のランキングに入ったのを見た記憶はないが、日本以外ではヒットしていた笑
※シーズン2はランキングに入ってますね。
イギリスでは、この時代を描いたジェイン・オースティン原作の映像化が繰り返しなされているが、こちらの方に慣れていると、アメリカ制作のイギリス18、19世紀の恋愛時代劇は刺激が強い、、、とシーズン1では思ったものだが、シーズン2ではより控えめになっている。シーズン1は正直ちょっとやり過ぎ感あったし、、、
合わせてシーズン4までの制作が決定しているようなので、残り2シーズンは、8人兄妹の内のエロイーズと一番イケてるベネディクトか、、、コリンは華がないしな。
まず、この時代のイギリスの社交界に有色人種がいるはずもないので、今の時代に合わせての設定となっており、完全に舞台を借りただけのファンタジーとなっている。(原作未読)
ネタバレあり
今回は、長男アンソニーと新たに登場したシャルマ家の長女ケイト、次女のエドウィーナが中心となり描かれる。
開幕、先に出会ったのはアンソニーとケイトだったが、家族への責任を背負って生きているケイトは、油断して足を掬われてはならぬという緊張感があり常に戦闘態勢。
父親の連れ子だったこともあり、母親は実母ではない。父親が亡くなり、ケイトの心中ではおそらく母と妹に対し、申し訳ない気持ちもあったのではないか。
そんな具合なので、妹を如何に良い家柄に嫁がせるかのみを考え、己のことは二の次である。
一方のアンソニー、若くして父を失くした彼には悲しむ時間は与えられず、家長としての責任だけが次々とのしかかる日々であった。全てはブリジャートン家の為に、より良い選択をせねばならない。
そのような過去を回想シーンで見せられると、シーズン1ではウザい兄貴だった印象もすっかりなくなってしまった。
社交界デビューを果たした妹エドウィーナに目を付け、近寄ってくるアンソニーを、序盤は快く思わず何かと反発するケイトに、アンソニーも負けじと応戦する期間がしばらく続く。
お互いぼんやりとした好意のある状態での第3話の「蜂」のシーン。
蜂に刺された父を目の前で亡くした経験のあるアンソニーは、ケイトの胸に留まった蜂を見て、発作でも起こすのではというくらいの動揺を見せるが、事情を知らずとも、それを見たケイトもまた動揺し、まさしくここが二人の愛情への起点となっている。
全体を通してみると、個人的にはこの場面が役者の芝居を含め、最も官能的で一気に胸に刺さるシーンだった。
この後は、お互いの気持ちをひた隠しにし、周りにも妹には特に気づかれぬよう己を抑制する日々を過ごすが、視線を外そうとしても外せないあからさまな演出に、良い意味でクスッとさせられる。
堪らなく触れたいという衝動をギリギリで耐えさせ、視聴者を焦らす「間」も、アメリカ制作とはいえど上手いこと採用されている。
中盤からの三角関係のもつれが若干ダルいものの、やっぱり面白かった。
挿入曲には、現代曲をクラシック風にアレンジして使用してあるのも実に良い。(終盤の「Wrecking ball」でのダンスは胸熱。)