薬師如来について学ぶ | Mrs.風来坊の足あと手帖

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最近は御朱印収集に目覚め、神社仏閣巡りにもはまってます。

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よろしくお願いします。

御朱印巡りの新シリーズ『上総国 三十四薬師霊場』巡りを始めたので、薬師如来について色々勉強してみました。

始めに仏像は『如来』『菩薩』『明王』『天』『その他』と大きくグループ分けされ、『如来』は、仏界の最高位で、修行を完成して悟りを開いた仏様、その下は『菩薩』で悟りを求めながら人々を教え救済している仏様のことで、まだ自らも修行中の身の神様だとは知りませんでした。
その下は『明王』で、大日如来が化身した姿で、優しく接しても分からない者の前に恐ろしい姿で現れて仏の教えを説きます。
その下は『天』で、古代インドの神々で、仏教の守護や補佐をしている役割で、仏教界に再就職した神々だそうです。
神様の再就職って……。驚きました。
一番下は『その他』で大まかに分類されましたが、羅漢さんや七福神など上に属さない神様たちです。
これらの考え方は密教では少し異なり、一番上位(宇宙の中心)が『大日如来』で、他の神様たちはその下に横並びで控えている感じで大日如来の化身で衆生を教え導き救済をするそうです。

話は戻りますが、薬師如来は『如来』グループの神様で、東方の瑠璃浄土と言う世界の教主で、病を癒やす神様。
日本で昔から親しまれ信仰されて来ました。
悟りを開いて如来になる前の菩薩だった頃は、医王の称号を持っています。
薬師如来の神様の特徴は、左手に『薬壺(やっこ)』と言う小さな壺のような蓋付きの湯飲み茶碗のようなものを持っていて、薬壺の中にはいくら使っても減ることの無いどんな病にも効く万能薬が入ってます。
後ろの光背には小さな仏様が6つついてますが、中央の大きな仏様と合わせて7つで1つの神様『7尊1体』で、『七仏薬師(しちぶつやくし)』と呼ばれ、除病や安産祈願の神様でもあります。

薬師如来の像一体だけ安置されていることもありますが、左右に神様が控えている薬師三尊として祀られていることもあります。
三尊の場合は中央が薬師如来、向かって左側が月光菩薩、右側が日光菩薩で、薬師如来が菩薩だった頃の子供なのだそうです。
日光菩薩はその名を『日照(にっしょう)』と言い、太陽の光で病気の根源を焼き尽くして衆生を救ってくれるそうです。昼間担当の神様。
月光菩薩は、その名を『月照(げっしょう)』と言い、月の光で苦熱を取り除いて衆生を救ってくれ、夜間担当の神様。

薬師如来は、日光菩薩と月光菩薩の他に、さらにこれを守る12の武将を従えて、武将1体に7000人の眷属(部下)を率いていて、それぞれの武将は十二支に割り当てられていて一日に2時間ずつ担当し守る役割もあるそうです。
一日の内で菩薩が昼と夜担当、そして武将が2時間ずつ担当して守ってくれるなんて頼もしいですね。

12の武将は、薬師如来が菩薩だった頃12の誓願をたてて、その願いに一部隊ずつ割り当てられ守っているそうで、戦う相手は煩悩だそうです。
十二神は髪の毛が立っていて形相も険しくて頼もしい像です。

十二神と薬師如来の12の誓願についてはまた今度書こうと思います。
調べれば調べるほど面白い世界です。

最後に、薬師如来のご真言(仏像に祈るときに唱える言葉)を……。
オン・コロコロ・センダリ・ソワカ

おまけ
日光菩薩のご真言
オン・ロボニュタ・ソワカ
月光菩薩のご真言
オン・センダラ・ハラバヤ・ソワカ

薬師如来巡りの様子はまた後日アップしようと思います。(学んでいたらアップが遅くなりました。スミマセン。)
それでは……。

《参考資料》
Wikipedia
宝島社『知っておきたい仏像と仏教

新薬師寺公式ホームページ