作:いおかいつき
イラスト:亜樹良のりかず
二見書房(キャラ文庫)
2007.9
超個人的評価:★★★-☆☆


この本はBL(ボーイズラブ)です。苦手な方もしくは言葉の意味がわからない方は見ない方が良いかもしれません。


死者の声が聞こえる――そんな不思議な力を持つ修悟は、誰にも理解されず死んでいった者たちの言葉を伝えるため監察医になった。
現実離れした力のことは誰にも告げていなかった修悟だったが、ある事件をきっかけに知り合った刑事、垣内に力の存在を漏らしてしまう。
なぜか初対面から疑うことなく修悟の力を認めてくれた垣内は、殺人事件への捜査協力を求めてきて……


一匹狼の刑事×死者の声が聞こえる監察医。
事件自体は重めなのだが、肝心のお仕事部分が割とさくっと描かれているので、そのあたりちょっと物足りないような気分になった。
監察医っていうとどうしても頭をよぎるのは椹野先生なんだよなあ……って、さすがに本職と比べるのは無茶だと思うけど。


先生はクールビューティー眼鏡なのに無鉄砲な意外と可愛い人です。
二人の性格付けとかくっつくまでの流れとかは良かったんだけど、ツッコミ所もわりと多め。
寺の息子だから死者の魂が身近だったって、仏教的に魂彷徨ってちゃまずいんじゃないかなあなんて地味に思ったり。
いくら相手の名前を明かしてなくても、攻の父(坊主)に恋愛相談を持ちかけてあっさりばれてしかも受け入れられるとか、ちょっと都合がいいような。
別に父親公認のエピソードはなくてもよかったんじゃないかな。

死者の声はささやく (キャラ文庫)/いおかいつき
¥540
Amazon.co.jp

作:三田誠
イラスト:副島成記
講談社(講談社ノベルズ)
2010.2
超個人的評価:★★★-☆☆


普段からテンション高めの、少女のような変な探偵、天草しじまに拾われた青年は、赤月あおと名づけられた。
彼は記憶を失っていたが、探偵のもとまあなんとか上手くやっている。
他人に擬態することができるという伝説の仮面の怪人、ダンテを追うしじまに振り回される、あお。
そして何度も繰り返されるキーワード薔薇城事件とは一体なんだったのか……


三田さんの名前とイラストに惹かれて手に取った一冊。
ちょっと変な自称探偵のヒロイン、しじまとかこの世界観はやっぱりラノベならではだと思うんだけどな。
ぐるぐる系の主人公の語りとか、美人だけど最強の志摩さんとかちょっと戯言シリーズと近い感じかも。


結局最後まで語られることのない『薔薇城事件』とか、やや観念的?なラストとか。
いまいちすっきりしないまま読み終わってしまった。
これは私の頭では1回じゃ理解できないかも。
むー……

幻人ダンテ (講談社ノベルス)/三田 誠
¥1,008
Amazon.co.jp

作:水壬楓子
イラスト:水名瀬雅良
幻冬舎(リンクスロマンス)
2010.1
超個人的評価:★★☆☆


この本はBL(ボーイズラブ)です。苦手な方もしくは言葉の意味がわからない方は見ない方が良いかもしれません。


訳あって弁護士を辞めた花戸は今は俳優をしている友人、依光のマネージャーをしている。
ある日依光の出演する映画の試写会で妙にノリの軽い男、箕島と出会う。会うなり口説いてくるような男は、以前傷心の花戸が一度だけ関係を持ったことが
ある人物。
ルール違反だと責める花戸を悪びれもなく口説いてくる箕島だったが……


俳優さんシリーズ4冊目。
2巻と3巻をすっ飛ばしてここまできたため、途中出てくるサブキャラの色々がよくわらかずちょっともやっとしてしまいました。
自業自得なんだけどさ。

一巻の印象しかないので、監督さんは一体どんな人なの?!っていうのが今一番の謎(笑)


キャリア警官×芸能人のマネージャー(元弁護士)
クールビューティに見えるけど実は結構思いこみが激しくぐるぐる系な受と、ちゃらいようで滅茶苦茶度量の大きな攻。

花ちゃんは過去を引きずっているけれど、あんまりじめっとしていないのがいいよね。

正直もうちょっと揉めるのかと思ったけれど、田方さん事件後は意外とあっさり。
またちゃんとシリーズ頭から読み返そうと思います。

スピンオフ (リンクスロマンス)/水壬 楓子
¥898
Amazon.co.jp

作:たけうちりうと
イラスト:高階佑
太陽図書(SHYノベルズ)
2007.12
超個人的評価:★★★+☆☆


この本はBL(ボーイズラブ)です。苦手な方もしくは言葉の意味がわからない方は見ない方が良いかもしれません。


平凡なサラリーマンとして暮らしていた亮は、ある日突然自分の体臭が変わったことに気づいた。
周りの人や妻に顔を背けられ、途方に暮れる亮は、川辺に住む老人からプールに行くように助言される。
藁にもすがる気持ちで訪れたプールで、彼は一人の青年と出会う。
それは言葉では表せないような、軌跡のような邂逅だった……


JUNEっぽい世界観にはどこか懐かさを感じた。
ごく普通の妻子持ちのサラリーマンが、水の中では輝く鱗を持ち雄雌で惹かれ逢うそんな生き物である自分に目覚める。
裏表紙のあらすじの「もしかして、私は。臭っているのではないだろうか。」は秀逸(笑)


奇抜で大胆な設定だけど、あらがえない衝動や二人が強烈に惹かれていく様子は切なくて良い。
どんどん匠との逢瀬にのめり込んでいく亮に、なんて奥さんが不憫なんだと思いながら読んだけれど、そのあたりもちゃんとフォローされていた。
すごい。


『デリート』吸血鬼モノは、いいのだが。
かなり盛大にひっくり返るラストに結局なんだったの?感はぬぐえない。


夢オチでした☆で片付けられてもなあ……(反転)


青鯉 (SHYノベルズ)/たけうち りうと
¥903
Amazon.co.jp


作:加納朋子
文藝春秋(文春文庫)
2003.11
超個人的評価:★★★☆☆


脱サラして探偵を始めた中年男、二木の前に現われたのは、まるで彼の愛読書、不思議の国のアリスから抜け出てきたような少女。
ハードボイルドに憧れながらも、ロマンチストから抜け出せない二木は、この不思議な少女、安梨沙を助手にすることを決めるのだが……


日常の謎系ミステリ。
探偵と助手。でも実際のポジションは反対な凸凹コンビがかわいい。
ただ安梨沙の美少女っぷりは多分に仁木のロマンチックフィルターがかかっているからかなあという気はした。
彼女はきっと結構普通の女の子なんじゃないだろうか。


正直売ろうかなあと思っての再読だったんだけど、知らなかっただけで続編が出てるみたいです。
とりあえず二巻を読むときのために保留にしようかなあと思います。

ああ、部屋の本がちっとも片付かない。
大量の本に囲まれた生活はうれしいような、悲しいような。

螺旋階段のアリス 文春文庫/加納 朋子
¥500
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作:福澤徹三
カバーイラスト:岸和田ロビン
角川書店(角川文庫)
2009.7
超個人的評価:★★★-☆☆


薬を盗み出して追われていた大学生の亮は、偶然ヤクザの速水に助けられる。
それが縁となって速水の事務所に顔を出すようになった亮は、そこに集う個性的な男たちと危険な世界に見せられていく。
それは、自分の将来が見えずモラトリアムに浸っていた大学生に強烈な世界。
しかし時代から取り残された組には危機が迫っていた……


ひょんなことからヤクザと知り合い、事務所に出入りすることになったイマドキの大学生、亮。
知らない世界への憧れや疾走感が素晴らしくて一気に読んだ。
けど、どこまでも煮え切らず中途半端に落ちていこうとする亮には果てしなくいらいらした。

ラストの惨状、ほとんど亮のせいなんじゃ……?
ここまで主人公がマイナス要因にしかならない小説は初めて読んだ気がします。
亮を救うため、すべてを捨てて家に帰った彼女かわいそう。

これだけえらいことになってるのに自分だけ助かるとかね。
一夏の思い出って言うには被害が大きすぎると思うんだ。
なんだかもやっとした読後感が残りました。ううむ。

すじぼり (角川文庫)/福澤 徹三
¥820
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作:一穂ミチ
イラスト:北上れん
新書館(ディアプラス文庫)
2010.10
超個人的評価:★★★★☆


この本はBL(ボーイズラブ)です。苦手な方もしくは言葉の意味がわからない方は見ない方が良いかもしれません。


フードスタイリスト見習いの知明の元に、ある日一本の電話がかかってきた。
叔母の夫だと名乗るその人物は、ぶっきらぼうに彼女の死を告げる。
墓参り代わりに訪ねた家で見た夫、慈雨は明るかった叔母とは対照的にどこか陰のある男だった。
同棲中の彼女に手ひどく裏切られたばかりだった知明は、酔った勢いで慈雨の家に置いてもらう約束をするのだが……


フードスタイリストの卵×天の邪鬼な翻訳家で甥×義理の叔父。
どこかさみしい人同士が惹かれあって、幸せになる話っていいよね。
素直じゃない年上の男に振り回される知明くんが意外と大物なのが楽しかったです。

恋愛感情ではなくても慈雨が実華子さんに向けていた気持ちがとにかく優しくて切なくて、作中のエッセイにはぐっとなった。

実華子さんの過去とか、周りを巻き込んだ真実とかは結構ハードだけれども、だからこそこれからの知明と慈雨の幸せを願わずにはいられない。


さみしさのレシピ (新書館ディアプラス文庫)/一穂 ミチ

¥588
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作:田中芳樹
イラスト:CLAMP
講談社(講談社文庫)
2003.8
超個人的評価:★★★-☆☆


時空の隙間に落ちた長兄を追って、白竜王は千年前の中国に降り立った。
不安定で争いの気配に満ちた宗の国で、白竜王は無事タイムリミットまでに青竜王を見つけられるのか……


CLAMPのイラストがだいぶ今っぽくなってきたなあとしんみり。
竜堂ブラザーズin古代中国。
てっきり番外編だと思って読み終わったら本編だったのね。
史実の中の英雄との共演は田中さんの中国好きがよくわかる一冊。


正直竜堂ブラザーズなら中国に限らずどこの時代や国にも放り込めるなあ、ずるいなあなんて思ってしまった。


文庫版はあと一冊かあ。新刊はいつですか田中先生??


創竜伝(12) 竜王風雲録 (講談社文庫)/田中 芳樹

¥620
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作:ひちわゆか
イラスト:金ひかる
幻冬舎(ルチル文庫)
2007.11
超個人的評価:★★★★-☆


この本はBL(ボーイズラブ)です。苦手な方もしくは言葉の意味がわからない方は見ない方が良いかもしれません。


信頼していた同僚、永瀬に裏切られ、ヤケになっていた京一の前に現われたのは、印象的な声をした謎の男、梶本だった。
京一と同じく永瀬に恨みを持つという梶本は、京一の復讐を手伝ってやるというのだが……


書き下ろしSS目当てにノベルズ版から買い換え。
ダサイ眼鏡は磨けば実はカワイコちゃんだった。そんなお約束の上にありながらも、普通のマイフェアレディものに落ち着かない無茶っぷりが好き。

仕事で自分を裏切った親友に復讐するために、橋の上で知り合った男の力を借りて色仕掛け?!
BLファンタジー全開な世界観かと思ったら実はそうでもない妙なリアリティと意外性が素敵です。
傲慢俺様な梶原が実は子供っぽいダメな人っていうのが結構ツボ。


書き下ろしもちゃんとラブラブで満足な一冊でした。

チョコレートのように (幻冬舎ルチル文庫)/ひちわ ゆか
¥580
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作:沙野風結子
イラスト:高宮東
太陽図書(SHYノベルズ)
2011.4
超個人的評価:★★★★-☆


この本はBL(ボーイズラブ)です。苦手な方もしくは言葉の意味がわからない方は見ない方が良いかもしれません。


人の罪を喰らう天使憑きの聖良は、教会の手から逃げ出したものの天使憑きを憎む悪魔憑きたちに囚われてしまう。
――誰にも「抱いてください」と言わずに生きて朝を迎えられたら開放してやろう――
満月の夜、悪魔憑きのリーダー叶枝から無理矢理隠微なゲームを仕掛けられた聖良の運命は……


天使憑きの男悪魔サイド。
高宮さんのキレイなイラストとハードでエロスな中身とのギャップが楽しいです。
羽に心臓、それから喰罪。
萌えと性感帯がいっぱいって大変です(笑)


慎とユキちゃんが幸せそうでなによりでした。

前回若干もやっと感が残ったまま終ってしまったのですが、悪魔憑きについて詳しく語られる今回やっと色々なものが腑に落ちた気がします。
一方でこんな重い過去があったとはと驚いたり。
憎しみとか寂しさとか葛藤とかがちゃんと書いてくれるのはうれしいなあ。


個人的にナユタの今後が気になります。

悪魔憑きの男 (SHYノベルス263)/沙野 風結子
¥903
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