作:和泉桂
イラスト:あじみね朔生
雄飛(iノベルズ)
2003.10
超個人的評価:★★☆☆☆


この本はBL(ボーイズラブ)です。苦手な方もしくは言葉の意味がわからない方は見ない方が良いかもしれません


家が多少お金持ちである以外ごく普通の大学院生だった工藤郁。
彼は教授の代理で参加したワインスクールでミステリアスな雰囲気の弁護士、榛葉と出会った。
初対面ではあるが気さくな年上の男と友人のようになる郁だったが、その関係は郁の父親の会社が不渡りを出したことで一変する。
榛葉は金銭的に援助する代わり、郁に自分の”薔薇”になれと持ちかけてきた。
それは彼に調教され、人に売り渡されるペットになることを意味していて……


ちょっと趣味で人間を調教していますっていう、弁護士。
ミステリアスとかなんとかを超越して、無茶度高めな設定ではあるよね。
いかにこの世界観に疑問を感じないでいられるかどうかがこの作品を楽しめるかの分かれ道だと思う。
しかし別にゲイでもないけれど、出会ったばかりのブルジョワジーな男にフォーリンラブ状態の主人公です。

調教モノというにはちょっとぬるく、割と最初から両思いな二人。
商品である薔薇に特に感情移入しなかった榛葉にとって、郁のどこが特別だったのか?
最初からですって言われちゃうとちょっとがっかりするんだけど。
もうちょっと理由付けとか葛藤とかが見たかったかもしれません。

薔薇の調律 (アイノベルズ)/和泉 桂

¥893
Amazon.co.jp

作:杉原理生
イラスト:亀井高秀
幻冬舎(ルチル文庫)
2009.1
超個人的評価:★★★-☆☆


この本はBL(ボーイズラブ)です。苦手な方もしくは言葉の意味がわからない方は見ない方が良いかもしれません


連れ子同士で血の繋がらない兄弟の圭一と孝之。
10年ぶりに再会した二人。
別れが別れだっただけにとまどう圭一に、ごく自然に甘えてくる孝之に二人は再び兄弟のような、友人のような不思議な関係を築いていく。
けれど、孝之への恋心を自覚していた圭一にとってそれはただ甘いだけのものではなく……


ストレートに自分の気持ちをぶつけてくる義弟孝之と、自分も彼を想いながらも孝之への罪悪感や、自分たちの関係に悩む圭一と。
最初から最後まで恋の障害が自分の中にしかないというのが印象的だった。
兄弟の壁をやけにあっさり越えてしまうこのジャンルにあって、こんだけぐるぐる悩む作品は久しぶりに見た気がする。
悩んでいるのはわかるんだけど、まっすぐで一途な孝之を見ていると悩んで悩んだすえいい訳して逃げたばかりの圭一はちょっとだけ自分勝手に見えてくる。
男同士であることは障害にならないのに、実の兄弟だったらそんなに問題なのだろうか……
って思ってしまった時点で私も相当このジャンルに毒されている証拠だよね。
うん。普通は大問題です。


シンプルライン (幻冬舎ルチル文庫)/杉原 理生

¥540
Amazon.co.jp

作:坂木司
角川書店
2007.9
超個人的評価:★★★+☆☆

ホテルジューシー/坂木 司
¥1,470
Amazon.co.jp

しっかり者で長女体質の浩美は夏休みを自分のために使うため、沖縄でバイトをすることに決めた。
だけど色々あってたどり着いたバイト先、ホテルジューシーは一筋縄では行かない?!
浩美が到着してすぐに先輩が辞めてしまって?!ちょっと変わった従業員や朝と夜で様子が
違うオーナー代理。そして個性的なお客さんたちが持ち込む謎・謎・謎……
責任感が禍してついつい奮闘してしまう浩美の夏は一体どうなってしまうのか……


どっかで見たことのある設定だなあと思ったら『シンデレラティース』と対になる話だった。
ふわふわして女の子な感じのサキと姉御肌でしっかり者の浩美は対称的で。それがおもしろい。個人的にはヒロちゃんみたいな子の方が好きです。


日常の謎系で読みやすくさくさく読めました。一見ちゃらんぽらんだけど、夜になると輝くオーナー代理は過去になんかあったっぽい不眠症。
結局その謎は明かされることはなかったのだけど、この設定はおいしすぎるだろうと。
シリーズ化してどっかで語られないだろうか。


観光で一回しか行ったことない沖縄だけど、ちょっと長期で滞在してみたくなりました。

作:椹野道流
イラスト:琥狗ハヤテ
幻冬舎(リンクスロマンス)
2009.2
超個人的評価:★★★+☆☆


この本はBL(ボーイズラブ)です。苦手な方もしくは言葉の意味がわからない方は見ない方が良いかもしれません


過去のトラウマから人間嫌いの斎藤和はひきこもりの小説家。
ある日彼は自分の家でへたばっていた巨大な黒猫を介抱する。
以来通ってくるようになった黒猫にクロスケと名前をつけてささやかな交流を
繰り返す和だったが……そんな和の前に謎の全裸の耳尻尾付き男が現われた?!
しかもそいつは自分はクロスケで猫の神様だと名乗り……


マッチョ系関西弁ネコミミって新しいかもしれない。
猫神さま×トラウマ持ちの小説家。
ファンタジー寄りでライトな世界観は椹野さんだなあという感じ。
さらっと読めます。
主人公の抱えているトラウマ(早くに亡くなった母を忘れられない画家の父親との確執。
代償)が正当派というかJUNEっぽいというか王道で重めな割にはさらっと克服してしまって、ちょっとあれ?という感じがしないでもない。
なんかこんなにあっさり乗り越えるならトラウマの内容ももうちょっとライトでよかったのかもしれません。例えば昔友達に裏切られたとか。


途中出てきた脇キャラの八柳さんと河合くんが妙にキャラが立っていて、作者の愛を感じた気がする。
シリーズ化するかスピンオフが出るか。続きの展開が楽しみです。
そしてあいかわらず食事の描写がおいしそうです。
八柳さんのホットケーキ食べたい。


夜の乱入者 (リンクスロマンス)/椹野 道流

¥898
Amazon.co.jp

作:木原音瀬
イラスト:茶屋町勝呂
蒼竜社(ホーリーノベルズ)
2007.4
超個人的評価:★★★+☆☆


この本はBL(ボーイズラブ)です。苦手な方もしくは言葉の意味がわからない方は見ない方が良いかもしれません


真夏の夜、眠る場所を探して街を彷徨っていた啓太は杉浦という純朴な男と出会う。
セックスを条件に彼の部屋に泊めてもらうことになった啓太。
彼には部屋に戻れない理由があった。部屋の中で不気味な唸り声をあげる巨大な冷蔵庫。
その中には、かつて啓太の恋人だった男が眠っている。
ただ都合のいい相手に過ぎなかった杉浦の一途な想いに次第に惹かれ始める啓太だったが……


前半はミステリーというかホラーだった。
痴情のもつれで恋人を殺した啓太は、偶然であった頭は悪いが実直な青年、杉浦のところへ転がり込む。
この恐怖と罪悪感と、杉浦のまっすぐな気持ちのギャップがなんともいえない味わいです。
でもやっぱりホラー。


後半は障害をもった杉浦の家族の確執と和解の物語。
ディスレクシアという言葉を初めて知った。そういう意味でも興味深い。

木原作品は2話とか3話とかがあると何か悲しい出来事がおこるんじゃないかと
毎回ひやひやするのですが、今回このラストで本当に良かったと思います。
殺伐ラストじゃなくて本当によかった。


色々あった二人だけれど、これからは一緒に幸せに歩いていけるといいよね。
たとえそれが一種の共依存だとしても。

秘密 (ホリーノベルズ)/木原 音瀬
¥900
Amazon.co.jp

作:須藤直希
イラスト:赤坂RAM
白泉社(花丸文庫)
2007.1
超個人的評価:★★★-☆☆


この本はBL(ボーイズラブ)です。苦手な方もしくは言葉の意味がわからない方は見ない方が良いかもしれません


マジシャンだった父親を幼い頃に事故で亡くした詩文。
義父に売られそうになった所を逃げ出して、かつて父親が名をはせたラスベガスへとたどり着いた、まではよかったものの、到着直後薬をもられた上に身ぐるみを剥がされてしまう。
そんな彼を助けてくれたのはカジノでディーラーをしているという男マキト。
マキトは詩文にコイントスの勝負を持ちかける。
勝てば無条件に助ける、そのかわり負けた時は……
勝負に敗れ、マキトに買われることになった詩文だったが……


ラスベガスのカジノが舞台。
BLというかハーレクインな感じの世界観にいかに入り込めるかどうかが作品を楽しめるかの鍵だと思う。
なんていうかゴージャス。
いきなり買ってやるだとか、まさかヴァージンじゃないだろうなとかマキトさんの言動が色々ぶっ飛んでいて楽しかった。


とりあえず事の最後は毎回気絶する主人公。
これもやっぱりハーレクインの(もっと言うと一時期の女流英米文学の)流れだと思うんだけどどうだろう。


切り札はI LOVE YOU (白泉社花丸文庫)/須藤 直希

¥600
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作:津守時生
イラスト:古張乃莉
新書館(ウイングス文庫)
2003.12
超個人的評価:★★★☆☆


この本はBL(ボーイズラブ)ではありませんが、それに近い表現が見られます。苦手な方もしくは言葉の意味がわからない方は見ない方が良いかもしれません


平和なはずだった辺境惑星に張り巡らされた陰謀の糸。
正体のわからない敵は、どうやらルシファードの過去にまで深く関わっているらしい。
やっと終わった長い一日。けれど、彼の日常に平穏の文字はない……?


読み終えてから時間が空いてしまったせいもあるんですが、今回いまいち記憶が怪しいです。
えーと、O2が亜空間通信で登場したりとか。
ルシファが相変わらずのフェロモンをまき散らしたりとか。
あ、そうそう。今回ちょっと仲良くなったライラとサラ。
この二人にタッグを組まれたらルシファに太刀打ちする術はないよね。
ある意味最強コンビかもしれない。


三千世界の鴉を殺し〈8〉 (新書館ウィングス文庫)/津守 時生

¥609
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作:成田良悟
イラスト:ヤスダスズヒト
メディアワークス(電撃文庫)
2004.4
超個人的評価:★★★+☆☆


デュラララ!! (電撃文庫 (0917))/成田 良悟

¥662
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非日常に憧れながら池袋に出てきた少年。
そこで彼が出会ったのは、マトモじゃない奴らばかり。
池袋の街に集う痛快な人々。
街の中を疾走する首無しライダーにヤバイ情報屋、謎の寿司屋に、人間離れしたチンピラetc……
彼らはみんなどこか歪んでいる。そして、彼もまた……


アニメがおもしろかったので原作に戻ってきてみた。
割合原作に忠実だったんだね、アニメ。
昔成田さんの文章や作品がどうも苦手だったのだが、今回はそれほど気にならなかった。

たぶんだけど、先にキャラクターとかがわかってたから入り込みやすかったのかも。
予備知識0だったら、一回読んだだけじゃこの人数は絶対に把握できない。


訳もなくシズちゃんが好きです。大好きです。

続きどうしようかなあ。


作:高殿円
イラスト:小田切ほたる
角川書店(ビーンズ文庫)
2003.10
超個人的評価:★★★+☆☆

そのとき翼は舞い降りた (角川ビーンズ文庫)/高殿 円
¥500
Amazon.co.jp

お金の神様、ゼリアの申し子を自称する少女フランチェスカ。
お金に対する愛情と根性で必死に生きてきた彼女は色々あって悪神ゼフリートの籠手《タンクレード》を継承させられてしまう。
呪いのせいで周りの人々の記憶から消されてしまっても、持ち前の根性とお金への愛の力で、筋肉いっぱいの傭兵団を引きつれ突き進む?!


本棚整理のため再読。
努力して努力して、やっと自分の居場所を勝ち取ったかと思った矢先、過酷な運命の中に放り込まれてしまった少女フラン。
彼女の妙な前向きさと色んな意味での強さが痛快です。

ギリギリな感じのギャグも楽しい。
強い女の子は大好きです。

作:渡海奈穂
イラスト:阿部あかね
新書館(ディアプラス文庫)
2009.7
超個人的評価:★★★☆☆


この本はBL(ボーイズラブ)です。苦手な方もしくは言葉の意味がわからない方は見ない方が良いかもしれません


働き者の水橋家三男、袖里には秘密がある。
一つ目それは彼が水橋家の養子だということ。だけど兄たちは袖里がその事を知っていることは知らない。
そしてもう一つは、俺様でいい加減で女にもだらしない次男の和臣にずっと恋をしているということだ。
けれど和臣は袖里のことを便利な道具としか思っていないみたいで……?

自分が家族の輪を壊してはいけないという思いからだんだんがんじがらめにされていく袖里。

そんな時和臣の友人に襲われかけて……


ジャイ○ン並に横暴で俺様な兄に恋をしている主人公。
なんか最初から最後までここまで横暴だと、和臣のどこがいいのかはちと謎かもしれません。刷り込みと言ってしまえばそれまでですが。
最終的には自分の気持ちに気づいた和臣がちょっとだけ優しくなるのですが、それでも俺様っぷりは健在で、もうちょっと袖里が幸せになっても良いと思うの。
振り回されつつ自分の気持ちを抑え込もうとするのは切なくてよかったです。

利一兄ちゃんが予想外にさばけた人だった。
やっぱり兄弟モノでハッピーエンドになりうるのはBLくらいだよなあと再確認しました。


知らなかったけど続編もあるのですね。
そっちではもうちょっと幸せになった袖里が見えるのかしら。

兄弟の事情 (新書館ディアプラス文庫)/渡海 奈穂
¥588
Amazon.co.jp