作:一穂ミチ
イラスト:木下けい子
新書館(ディアプラス文庫)
2009.3
超個人的評価:★★★★☆


この本はBL(ボーイズラブ)です。苦手な方もしくは言葉の意味がわからない方は見ない方が良いかもしれません。


お姫様のように美しい母親と一緒に隣に越してきた流星。
外国の血をひく繊細な容姿と、嘘やごまかしのきかないまっすぐな気性のせいで周囲から浮きがちな流星を放って置けなくて、太陽はいつも彼と一緒だった。
けれど高校生になって別々の学校に進学した二人。
自分のいない場所で、知らない顔をしている流星に太陽は嫉妬に似た感情を抱き……


面白かった。幼馴染みっていいなあ。
高校生になって学校が別れて、お互いの気持ちに気づいて近づく二人だけれど、一緒にいられなくなる状況がもどかしくて、二人の特に太陽のまっすぐな想いが切ないです。


表題作のラストシーンがあえてあそこで終るのがすごく好き。


BLで太陽と流星のお話だけれど、確かに家族の物語だなあ。
ごく普通で幸せな太陽の家族と、複雑なものを抱えながら家族になろうとする流星の家族。


まだ子供だから越えられない、この遠距離恋愛は切なくて素敵なんだけれど、わがままをいうならもっとラブラブな二人も見たかった気がする。

オールトの雲 (新書館ディアプラス文庫)/一穂 ミチ
¥588
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作:染井吉乃
イラスト:高久尚子
小学館(パレット文庫)
2005.8
超個人的評価:★★★-☆☆


この本はBL(ボーイズラブ)です。苦手な方もしくは言葉の意味がわからない方は見ない方が良いかもしれません。


アメリカから逆輸入する形で有名になった俳優、真知は、ずっと憧れていた俳優、大河と共演するために日本に戻ってきた。
実は彼と真知が異母兄弟であることはごく一部だけの秘密だ。
撮影を前にして、真知は大河と偶然出会うが、心の準備が出来ていなかった真知はつい無視して逃げ出してしまう。
自分に熱いまなざしを送っておきながら逃げ出した真知が気になった大河は真知が誘っているのだと思い、彼をを抱いてしまうが……


イラスト買い。
異母兄弟モノで役者×役者。
兄弟であることをばらしてはいけないけれど、惹かれてしまうという主人公の葛藤は切なくてよかった。
攻もはじめ俺様で自分勝手だけれど、主人公への想いを自覚してからは本来のいい男に。


けれど、ラスト付近で超展開。
これだけ悩んでたのに女子高生がパパにおねだりするように養父にカミングアウトして解決☆って、そんな無茶な。思わずええっ?!!ってなったよ。
ここまでくると逆に新しいような気もしてしまう不思議。


そういえば全編通して役者をアクターって表記しているのがなんともくすぐったい感じ
でした。


流れる星を追いかけて (パレット文庫)/染井 吉乃

¥520
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作:崎谷はるひ
イラスト:高永ひなこ
角川書店(ルビー文庫)
2006.4
超個人的評価:★★★★☆


この本はBL(ボーイズラブ)です。苦手な方もしくは言葉の意味がわからない方は見ない方が良いかもしれません。


恋人の志澤と甘い日々を過ごす藍は、ついに二十歳の誕生日を迎えた。
そんな藍の元に、因縁のある画商の福田から脅迫めいた電話がかかってくる。
一度はつっぱねる藍だったが、ある日いわれのない贋作売買の容疑を受けて志澤が警察に身柄を拘束されてしまった?!
志澤の無事と引き替えに自身を差し出せという福田の元に、単身乗り込んでいく藍だったが……


藍が助けを待っているだけのヒロインじゃなくて、物語の「主人公」であることにひどく安心した。
自分の手でなんとかしようと藻掻いて、それを手に入れるだけの 強さを持っている。
子供っぽく見える藍のそんな強さと力が愛しかった。


今回語られた福田の歪んだ愛情。
許すことはできそうにないけれど、彼もまたかわいそうな人だよね。


藍と村越と朋樹の三人がわいわいしているのはほほえましくて好きでした。


今回警察に拘束されていた志澤ですがポジション的には彼がヒロインかも(笑)
志澤の弱いところがだんだん可愛く見えてくる不思議。
でもそんな志澤と藍はお互い支え合って良い関係をつづけていけるんだろうなあ。
最後は不器用だけれど素敵な家族の絆のお話でした。

恋は上手にあどけなく (角川ルビー文庫)/崎谷 はるひ
¥650
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作:崎谷はるひ
イラスト:高永ひなこ
角川書店(ルビー文庫)
2005.12
超個人的評価:★★★+☆☆


この本はBL(ボーイズラブ)です。苦手な方もしくは言葉の意味がわからない方は見ない方が良いかもしれません。


画家だった祖父の死を機に、志澤グループの後継者、知靖と暮らし始めた藍。
すれ違いを経て、恋人同士になったはずの二人だったが、最近知靖は忙しさを理由に恋人らしい接触をしてこない。
次第に不安になってくる藍。一方志澤の元には藍を狙う福田から宣戦布告ともとれる接触があり……


せっかく両思いになったのに、なかなか手を出してこない志澤に不安になる藍。
そこに迫る福田の魔の手……まさかの藍の父と福田の関係だとか、少しずつ見えてきた志澤のへたれた所とか。
しっかりとした大人が実はだめだったりするとちょっとよろっとしてしまう。
そんなギャップ萌えでございます。

やっと本当の意味でパートナーになった二人には安心したけれども、肝心の福田との対決をまるっと残して待て次巻。

しかし化け物じみた福田が怖い。こんなん相手に二人は一体どうなってしまうのか。
続きが気になります。


夢はきれいにしどけなく (角川ルビー文庫)/崎谷 はるひ

¥620
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作:伊坂幸太郎
新潮社
2010.3
超個人的評価:★★★★☆


母親が同時に四人の男性と付き合っていたせいで、四人の「父親」がいる由紀男。
彼のまわりにいるのはちっとも話を聞かない個性的な奴らばかり。
試験中にもかかわらずドッグレースに引きずって行かれた由紀男は、そこである男の鞄がすり替えられるのを目撃する。
好奇心に負けて犯人を追いかける由紀男だったが、それが複雑な事件の始まりだった……


父親が4人=最強。
ギャンブラーの鷹さん。女好きのバー店主、葵さん。博識な大学教授、悟さん。熱血?中学教師の勲さん。
彼らだけでなく、妙にアクの強い友人たちに囲まれた由紀男は不憫だけど、ある意味ではとても幸せものだ。

伊坂さんの所々くすっとさせてくれる気の利いたセリフ回しや、細やかな伏線の回収は
さすがの一言。チンピラゴボウとか……妙にツボってしまった。しかも忘れた頃に出てくるし。
あともう一つツボだったのが、追われている鱒二が逃げ込んだバスの運転手が「早く出してくれ!」と言われて「嫌です」と答えるシーン。
自分に正直ね運ちゃん!!


物語は不思議だけれど、ちゃんと家族のお話で、父親たちの言葉にはたくさんの教えに満ちている。
お母さんがちゃんと4人を愛しているってのがいいよね。

彼女の携帯の鷹さんと葵さん以外の登録がどうなっているのかが非常に気になるところ。

オー!ファーザー/伊坂 幸太郎

¥1,680
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作:沙野風結子
イラスト:実相寺紫子
幻冬舎(リンクスロマンス)
2010.11
超個人的評価:★★★★☆


この本はBL(ボーイズラブ)です。苦手な方もしくは言葉の意味がわからない方は見ない方が良いかもしれません


犯罪者を殺すために作られた猟獣。
落ちこぼれだった幼い睦月は、あこがれ月貴と一緒にいるために過酷な検査や闘いに耐え生きようとしていた。
ある日、高位種の朋と闘うことになった睦月はひどく傷つけられ、人型に戻れなくなってしまう。
廃棄されそうになっていた睦月を救ってくれたのは月貴で……


前作が大好きだったのでうきうきしながら手に取ったスピンアウト。
月貴×睦月編と朋×甲斐編。


月貴編。
王子様×ツン少年だと思っていた彼らにこんな辛い過去があったとは。
重い運命の中での純愛が本当に切ない。
前半の月貴の色気が半端なくて、そりゃ睦月もメロメロになるわと思っていたらあの後半。
余裕がなくなっていく月貴にはやられました。

扉絵のシーンのちっちゃい睦月から求愛するっていうエピソードが大好きです。


中盤以降に出てくる飛月カップルがややバカップル状態ですが、二人が幸せそうなので
まあいっか。前回とのギャップにはびっくりですが。


朋編、他の話であれだけ憎まれ役の朋が意外とかわいく見えてきてびっくりした。
ちょっと壊れ系お子様、か?甲斐は苦労しそうですが、責任取って面倒をみてくださいという感じ。


あとがき後の書き下ろしはうれしいけれど、物語的にはやっぱりなくてもいいのかなという気はするな。


獣の月隠(つごも)り (リンクスロマンス)/沙野 風結子

¥898
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作:津守時生
イラスト:麻々原絵里依
新書館(ウイングス文庫)
2004.11
超個人的評価:★★★★☆


この本はBL(ボーイズラブ)ではありませんが、それに近い表現が見られます。苦手な方もしくは言葉の意味がわからない方は見ない方が良いかもしれません


うまく手を回して秘密任務についたルシファード。
彼の元には電脳戦のエキスパートが集う……のだが、PH編集者の彼女を持つボビー軍曹。金髪巻き毛の天使パトリックと、メカケルベロスことマコトはルシファードをめぐって火花を散らす。
さらにはドクターズたちも現われて……


秘密任務のために極秘で部下を集めたルシファード。
集まった中にはテンション高く張り合う美少年ズ。
個人的にはマコっちゃんを応援します。
や、もちろん一番はサラですが。

相変わらずあらゆる方面にモテモテのルシファ。
カジャに熱い視線を送られたり、ワーくんをなぐさめたり。
しかし今回一番びっくりしたのはフェロモンヒゲマルっちとのキスでした。
そんな男の勝負いやん!!

なんだかんだのうちに彼も任務の仲間入りをしそうなので、今後を楽しみに次に行こうと思います。


三千世界の鴉を殺し〈9〉 (ウィングス文庫)/津守 時生

¥609
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作:玄上八絹
イラスト:竹美家らら
幻冬舎(ルチル文庫)
2008.3
超個人的評価:★★★+☆☆


この本はBL(ボーイズラブ)です。苦手な方もしくは言葉の意味がわからない方は見ない方が良いかもしれません


小学生だった颯太は神社の格子越しに見た美しい「神様」にみせられ、神社に通うようになる。
再三の呼びかけに答えたのはあの日見た神様とは違う、小さな「きつね」――神様のレプリカ、凜だった。
反発しながらも心を通わせていく二人だったが、造りものの「きつね」には人と相容れない、ある刷り込みがなされていて……


きつね、神社というキーワードからはずいぶん離れたSF設定にはびっくりしたけれど、切なくて面白かった。
これって犬シリーズと同じ世界観だよね。


ニセモノの神の使いとして造られた「きつね」と彼に恋をした少年の話。
颯太のまっすぐさが愛しい。
これから二人がどつきあいながらも幸せになってくれるって信じてる。


結局元のきつねのエピソードが語られることなく終ってしまったのがちょっと心残りかも。
痴情のもつれで殺される神様ってなんぞや。

鞘と征士郎の話も気になるなー。


千流のねがい (幻冬舎ルチル文庫)/玄上 八絹

¥650
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作:華藤えれな
イラスト:海老原由里
ワンツーマガジン社(アルルノベルズ)
2009.6
超個人的評価:★★★☆☆


この本はBL(ボーイズラブ)です。苦手な方もしくは言葉の意味がわからない方は見ない方が良いかもしれません


早くして亡くなった、優秀な兄の後を追うようにして生きてきた大学生の羽月。
周りから感じるプレッシャーや違和感は、少しずつ羽月の中に降り積もる。
そんな時に出会ったのは、新しく講師として赴任してきた新堂だった。
誰から見ても優等生、そんな羽月に難癖をつけてくる新堂に少しずつ素の自分を引き出されていくが、新堂がかつて兄の恋人だったことを知り……


前半の新堂の酷いヤツっぷりにイライラした。
初めのうちの彼の行動は完全にやつあたりです。もうちょっと大人になろうよ先生。
対する羽月の境遇や健気さは切ないです。
身代わりでもいいからという辛い恋の苦悩はおもしろかった。


個人的に一対一の話が好きなので新堂がお兄ちゃんへの想いを語るとなんだかなあと思っていたのですが、続編はまさかの精神的3Pですごくびっくりしました。
あっれ~??

共棲愛―シンクロニア (アルルノベルス)/華藤 えれな
¥900
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作:華藤えれな
イラスト:有馬かつみ
フロンティアワークス(ダリア文庫)
2009.1
超個人的評価:★★+☆☆☆


この本はBL(ボーイズラブ)です。苦手な方もしくは言葉の意味がわからない方は見ない方が良いかもしれません


発展途上国や被災地で医療活動を行ってきた医師の蓮見は帰国中の数ヶ月間を教授の紹介で大学病院で働くことになった。
そこには蓮見の憧れの医師である「神の手を持つ男」と評判の心臓外科医、志岐がいた。
歓迎会の席で不器用にも教授と衝突してしまった蓮見に、志岐は苛立ちを覚えると同時に興味を惹かれ……


エリート外科医志岐×海外医療ボランティア帰りの医師蓮見。
最初は遊びのつもりで志岐から手を出したけれど、本気になるのが怖くなって捨てて、でもやっぱり蓮見のことが忘れられなくて追いかける展開。

途中までの志岐の酷いヤツっぷりにイライラ。
だいたいこういう話だと攻は後から酷い目にあったりするんだけど、志岐の場合それがイマイチ生ぬるいのですっきりせず。


ラスト。蓮見と志岐が二人で診療所をやっていますというところで終るのですが、志岐が来るまで蓮見といっしょにいた大城先生はどこに行ってしまったんだろう?

罪深き吐息さえも愛おしく (ダリア文庫)/華藤 えれな
¥600
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