■科学的に身体から「幸せ」になる方法 | 呼吸からはじめるピラティスライフ

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昨日は青砥瑞人さんの脳神経科学レクチャー

「ハッピー原理を深く深める」を聴講。

 

 

青砥さんから学ぶ脳神経科学は

どのテーマも「自分の現実」に生かせるのが

すごく面白くて。

 

 

特に今回のテーマでもあった

「Well-being」についての脳的考察は

ピラティスの本質的な理解にも

とても役立っています。

 

 

というわけで今日は

ピラティスエクササイズというシステムは

Well-beingの育みに役立つんだよ

という話を書いてみようかと思います。

 

 

 

Well-beingとは

日本語の意味を調べると

「幸福」という言葉が

あてられていることが多いです。

 

 

じゃあ「Happy」とはどう違うの?

というと、脳的にみると

Happyは「反応(リアクション)」

Well-beingは「記憶(メモリー)」

 

 

well=「よい」

being=「状態」

 

 

Happyが記憶痕跡化された状態が

Well-being、となります。

 

 

私たちの脳には

フィルター⇒反応⇒記憶

というしくみがあります。

 

 

見たもの、聞いたこと、感じたことなど

そのすべての情報が取り込まれることはなく

どんなものを脳の中に取り入れるのかは

常に取捨選択されているんです。

(脳の中に入るのは1000分の1ともいわれます)

これが「フィルター」。

 

 

そして、脳内に取り込まれた情報に対し

「反応」し、情動が生まれたりします。

反応なので、それはとどまることなく

浮かんでは消え、また浮かんでは消えていく...

つまり一時的な変化でしかありません。

 

 

これが学習により「記憶」されていくと

神経細胞などの物質的な構造変化により

状態として記憶痕跡化します。

 

 

ピラティスのレッスンをしていると

「自分の認識」と「実際の身体の状態」が

ズレていたりすることがよくあります。

 

 

そんなとき、私はよく

「ピラティスが脳の誤認を書き換えてくれるんですよ」

とお客様に伝えたりします。

 

 

ピラティスが

「動きの再学習」のためのエクササイズ

と言われる理由はここにあるのですが

 

 

上に説明した

フィルター⇒反応⇒記憶

という脳の情報処理機能の

3つのしくみを知ると

なんとなくこれが理解できるかと。

 

 

身体的な

心地よさ・快適さ・スッキリ感などを

「反復学習」することによって

身体と脳にメモリー(記憶化)していくのに

ピラティスエクササイズというシステムが

とても役に立ちます。

 

 

さらにいうと

「反応」に気づくことと

それを再想起することが

「記憶」を強化していくのですが

 

 

反応に気づく(サリエンスネットワーク)のと

再想起する(セントラルエグゼクティブネットワーク)

のは別のしくみなんです。

 

 

長くなるので細かい説明は省きますが

ピラティス=コントロロジーというコンセプトが

まさにここを司っているといえます。

 

 

 

メモリー(記憶化)が強化されたものは

それが自分の「デフォルト」になります。

 

 

デフォルト=「標準の状態」「初期設定」

 

 

ピラティスによって得られた身体的な

心地よさ・快適さ・スッキリ感などを

意識的に「反復学習」することによって

それが自分の「標準値」になっていく。

 

 

心と身体はひとつですから

身体からのアプローチによっても

Well-beingを「デフォルト化」できる

といえます。

 

 

と同時に

Well-being脳が育まれると

「フィルター」や「反応」までもが

変化するんです。

 

 

だから

「ハッピーを感じるチカラ」

までもが強化され

Well-beingサイクル脳が

育まれていくんですよ!

 

 

これが

ピラティスエクササイズというシステムは

Well-beingの育みに役立つんだよ

という話の脳神経科学的な理由。

 

 

ジョセフ・ピラティスさんは著書の中で

コントロロジー(=ピラティス)の実践が

幸福を得る唯一の方法だというようなことを

書いていたりします。

 

 

近年の脳神経科学の発達が

ピラティスさんの唱えた

「コントロロジー」という哲学の本質を

科学的にも証明してくれているわけです。

 

 

 

今日書いた内容に興味のある方は

こちらの二冊をぜひ読んでみてくださいね!