山伏たちの教えが深い 大自然に対する祈りと感謝 | misaのブログ

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なんじゃこれ😱







昨年は、出羽三山にも行けて、羽黒山で星野先達にもお会い出来たのですが、年末にNHKで彼ら山伏たちの特集がありました。



その番組が秀逸でしたので、シェアしたいと思います。



祈りの山の守り人たち



2020年、山形県の羽黒山で大変な事件が起こったのです。


なんと、羽黒山に風力発電の180mの風車を40基も立てる計画が持ち上がったのです。


イメージ図↓


しかし、星野先達ら山伏たちが、祈りの山を穢してはならぬと一斉に立ち上がり、署名を集めてあっという間にその計画を阻止したのでした。





祈りの山を守ろうとする彼らの想いは、並大抵の強さではありません。




羽黒山の国宝の『五重塔』は、かつて、廃仏毀釈の影響で、取り壊しの危機に瀕しましたが、彼らの尽力により奇跡的に残す事が出来たのでした。


どうしたかと言うと、五重塔に祀られていた聖観音を、大国主の神様に取り替えたのでした。



そこまでしても守りたかったのです。


お国の命令に背くことは出来ず、お寺の住職はやむなく神道の神主になったのでした。


山伏は言います。


『祈りの山も1400年の間にはいろんな多難なこともあったんだろうけども、先人たちはしっかりと我々までつないできてくれた。


それを我々も、後々までずっと日本人の一つの心のよりどころとして、聖地として繋いでいく使命がある。』



羽黒山の伝統的な松例祭という祭事が、コロナによって若者の参加が辞退されました。


突然の事で村の人々は困りましたが、若者以外の人たちで、お祭りを決行する事にしたのでした。




●松例祭の云われ↓

開祖の蜂子皇子は都よりたずさえてきた五穀の種でこの地に農耕を広めたが、ある時、田んぼに入った農民が原因不明の熱病でばたばたと死んでしまった。

 そこで皇子が手向にある聖山に籠って願をかけたところ、百日目に「悪魔を焼き払えよ」とのお告げがあった。

それに従い網と綱でツツガ虫(悪鬼)に見立てた大きな松明を作り、 火をつけて焼き払うと、疫病はたちまち鎮まったという。



山伏たちは、こんな想いで松例祭をやっているのです↓


『やはり疫病でさえも生き物である。


ただ焼き尽くして殺すだけではなくて成仏させる。


この世とあの世の境で暴れないようきれいな清められた場所にお連れして成仏していただくことをちゃんとやりなさいよ、と松例祭というお祭りの中で教えてくれている。』




これはアイヌのイオマンテの火祭り(熊送り)と共通するものがあります。


肉や毛皮のために狩猟した熊の魂を感謝と共に天国に送る儀式です。


コロナという厄病にも、焼き殺すだけでなく成仏させるという優しさを彼らは持っているのです。



『自然災害であるとか、疫病というものは必ず訪れるものです。


それをどのように人々が越えていくか、大自然に対する祈りと感謝でもって山伏は示して人々に伝えていく。


これが一番大事な、我々の後世に伝えていかなければいけないものではないのか。』


『変わってはいけないものを、変えないで伝えていかなければいけない。


未来の人に誇れるような歴史を作っていかなければいけない。』


<まとめ終わり>


山伏たちの言葉が深くて素晴らし過ぎたので、しっかりと書き留めました!


やはり、「大自然に対する祈りと感謝」を山伏たちも大事にしている事が分かります。


そして、その想いを後世にも残すためにお祭りという形の儀式を守り続けているのです。


除夜の鐘の音がうるさいとのクレームが来て、鐘をつくのをやめたお寺がありましたが、日本が大昔から伝統行事としてやって来たものを、そんな事でやめてはいけないと思います。


必ず意味があって続いてきたものなのですから。


それをやめたら、どんどん日本がダメになってしまうと思います。


『変わってはいけないものを、変えないで伝えていかなければいけない。』


出羽三山の山伏たちの教えが、今の世の中には必要だと感じました。


良い番組でした。


もしも、再放送があったら観て下さいね。