ホピのカチーナ(精霊)について | misaのブログ

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ちょっと間があいてしまいましたが、ホピへの旅日記の続きです。

私たちは、ホピ族の伝統的な儀式「カチーナダンス」に招待されたのですが、そのカチーナ(精霊)について今日はお伝えしようと思います。

ホピ族の居留地は、アリゾナ州のグランドキャニオンの東160キロの砂漠にあります。

砂漠なので、ごく少量の雨しか降らず、厳しい環境の中でホピの方たちは、一生懸命働き全てのものと調和した生き方をしようと努めています。

ホピの方は、動物・植物・岩・雲など自然のあらゆるものの中に、そして人間にも神聖な精霊が宿っていると信じています。

ホピが精霊と仲良くし、セレモニーを立派に行って良い心を保てば、そのご褒美として雨が降り、トウモロコシの収穫がもたらされると信じているのです。

ホピの精霊はカチーナと呼ばれ、1年のうち冬至から夏至までの半年間、ホピの村にやって来るのです。

どうして半年しかいないのか、その理由はこちらをご覧ください。

カチナの神話(カチナとホピの関わり)より

カチナがどうやってホピの人々の前に現れたかという話は昔の(12世紀ごろと思われます)ホピの村から始まります。。。。。

干ばつと飢餓が何年もの間続きました。

徐々に食料はなくなり人々が死に始めました。

カチナ達はこの全ての望みが失われ苦しむ人々を見て哀れみました。

カチナ達は人々のために食物を育て雨を呼び、祈りの力を使い病を治すため自分たちの姿を見せることを決心し、人間的な形に姿を変えホピの前に現れました。

人々は以前はカチナを恐れていました。その超自然的な力は不吉なものかも知れないと思い決して見ないようにし、武器を集め追い払う準備をしていました。

しかしカチナは歌と踊りを用いて人々を清め、飢えている人に届けるための食料を生産し、病を治す手助けをし、さらにひからびた作物に雨をもたらしました。

カチナ達のおかげで人々は生き延びることができました。

人々はカチナにとても感謝し、ホピの人々は彼らの部族の一部になれるように頼みました。そしてカチナとホピの人々は何年もの間この村でとなり合って暮らしていました。

しかし時が経ち人々は飢えることもなく生活できるようになったため、徐々に怠慢になりカチナの生き方を軽視するようになりました。

畑には雑草が生い茂り、夫婦はふしだらになり、自分の面倒を見ることの出来ない老人達は忘れ去られ、子供は泣き叫んで汚れたまま放っておかれました。

・・・そしてアドビ煉瓦の建物は崩壊し始めました。

カチナはホピとの生活の結果を見てホピの生き方を妨げたと感じ、去ることが最良の方法だと考えました。

何が起ろうとしているかを悟った人々はカチナに留まるように説得しましたが、カチナ達は拒みました。

立ち去る前にカチナはどうやって捧げものを用意するか、儀式の服装、歌と踊り、自然を超えた力を身に付ける方法をホピの人々に教えました。

儀式が正確に行われた時のみ真のスピリットは雨を運び、収穫をもたらし、健康と幸せを世界中の全ての人に与えるため彼らの祈りをより高い神に届けてくれます。

これらの教えと共にカチナは自分達の住む聖なる山(現在のアリゾナ州フラッグスタッフ近くのサンフランシスコピーク近辺)へ帰りました。

彼らは冬から春にかけて雪と雨をもたらし、季節を巡らせるため6ヶ月間ホピの人々を訪れることを約束し、作物の成長と収穫を確実にするために種を発芽させます。

この約束の通り、現在も冬至から夏至の時期までの約半年の間、様々なカチナの儀式がホピの村で絶えることなく行われています。

カチナは400ぐらい存在すると考えられていますが、ホピの人々にも正確な数は分かりません。

<転載終わり>

ホピはカチーナたちとの約束を守り、毎月セレモニーとお祭りを行い、神々と祖先の霊に祈り、歌とダンスを捧げ自然の恵みを願います。

建物の地下にある神聖な部屋「キヴァ」で男の人たちはセレモニーの計画を作り、祈りを捧げます。

カチーナの儀式では、男の人たちがカチーナの精霊の姿になり、頭をすっぽりとおおった仮面をつけ、歌い踊って神聖な儀式を行うのです。

ホピは、男の人たちがその儀式を演じると、人間としての魂にカチーナの精霊が乗り移って行動するのだと信じられています。

そして、そのカチーナの魂を人形に込めて女の子にプレゼントされるのです。

私は、ホピのカルチャーセンターの出店で、ひとつの「カチーナドール」を買いました。

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これは、「ホナン」というアナグマのカチーナです。

「ホナン」は、薬草に通じており、悪い病気を治すことができるメディスンマンで、大変パワフルなカチーナなんだそうです。

「ホナン」は、アナグマの足跡が頬についており、鼻が突き出し頬の両脇には羽根飾りがついています。

そして、首には毛皮を巻き、赤いモカシンを履いています。

これは、今年春からナースとなった娘へのお土産にしました。

最初60ドルと言ってたのに、50ドルにおまけしてくれました。

家に帰って来てから、ゆみっちさんが下さった「カチーナ人形」の本を見たら、ホナンのページにある写真と本当にソックリでした。

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いろんなユニークなカチーナがいます。

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「カチーナ」って、もしかしたら宇宙人かも?ってちょっと思ったりして。。。

ホピの人たちと「カチーナ」とは、切っても切れない関係にあり、どんなに人々がカチーナを大切にしているかがお分かり頂けたかと思います。

儀式で、そのカチーナたちに会えた事は、私の一生忘れられない思い出になりました。

続きます。