コロナの影響で急遽ヨーテボリへ。 | Moose Nose ~スウェーデンから日本へ~

Moose Nose ~スウェーデンから日本へ~

8年のスウェーデン生活を終え、家族で日本に引っ越して来ました。

皆さま、お久しぶりです。

12月中旬から4月7日まで日本に滞在する予定だったのですが、

コロナの影響で4日前に急遽スウェーデンに戻ってきました。

 

ここ1ヶ月、コロナの動向をずっと気にしていて、フライトも飛ぶか飛ばないか…と何とも落ち着かない生活をしていた。

当初は母親と一緒にヨーテボリに戻る予定であったのだが、

こんな状況になり、スウェーデンに入国できない可能性が大だということで(3月上旬時点)、母のフライトはキャンセルすることにした。

 

事態が一転したのは先週の土曜日。

友人から、4月からフィンエアーのスウェーデン行きが全て無くなる、という連絡をもらったのだ。

慌ててフィンエアーに電話で問い合わせをした。

電話に出た人曰く、4月〜6月末まで全ての便がキャンセル。私たちのフライトもキャンセルになりました、と…。

(この電話の二日前にもフィンエアーに問い合わせしたのだが、その時はまだ予定通り飛びます、と言われていた。)

色々問い合わせたところ、

3月中のフライトだとストックホルムまでだと飛んでいる。

しかしアーランダ空港(ストックホルムの一番大きな空港)でさらに乗り換えし、ストックホルム近辺の別の空港に到着する便になる(乗り換え2回)。

・4月7日に戻りたいのであればブリティッシュエアーで、ヒースロー経由のヨーテボリ行きならある。

ヒースローで2時間の乗り継ぎ待ち、ヨーテボリには22時25分到着(乗り換え1回)。

 

これ、子ども二人連れてこんなフライト・・・無理じゃね?滝汗

 

ひとまずボーに相談せねば、と一旦保留。

これは6月末まで日本滞在パターンかなぁ酔っ払い

と淡い期待を胸に(笑)、ボーにこれまでの流れを説明した。

ボーは、「とりあえず、フィンランドの方のフィンエアーカスタマーサービスに連絡してみるよ。」

と言った(私が連絡したのは日本のカスタマーサービス)。

 

数時間後、ボーから連絡がきた。

「今問い合わせしたら、二つオプションがあって、

3月24日(火)成田ーヨーテボリ行(ヘルシンキで4時間の乗り継ぎ待ち)。

3月27日(金)の成田ーストックホルム行(ヘルシンキで55分の乗り継ぎ待ち、その後5〜6時間かけてヨーテボリに車で戻る)。

があるって。」

 

どっちもやだーーー٩( ᐛ )و

 

3月24日って・・・3日後じゃん!

そんな急にだなんて!

しかも二人の子ども連れて、日本時間の真夜中に4時間もヘルシンキにいなきゃだなんて、無理ーーーゲロー

ストックホルムも、乗り継ぎ時間が極端に少なくて、二人連れて間に合うのかもわからんし、

その後ヨーテボリまで約6時間かけて帰るのもまた地獄・・・ゲロー

 

そんな私にボーは言った。

「この二つしか帰る術はないよ。

30分後にフィンエアーの人から再度連絡が来て、どっちのフライトにするか伝えないといけないから。」

 

急なことで、気持ちがついていけない私。

この1ヶ月、ボーとはずっと話し合ってきて、今コロナウイルスのパンデミックの中心であるヨーロッパに帰るのは不安だと言い続けてきた。

色んな方のブログを読むと、イタリアでコロナが蔓延しているのにも関わらず、イタリア旅行に行きコロナを持ち帰ってきた人もいると聞いた(それは日本でもいるのだけれど)。

ボーの祖父母も、こんな最中に、2月下旬、80歳の誕生日を祝うためスペインに旅行をしたという・・・。

で、じいちゃんの方が風邪気味で帰ってきたと・・・。

その後どうなった聞いても、「多分治ったんじゃない?」というお気楽なことをいうのみ。

 

わたしは、万が一コロナにかかった場合、今までの経験からスウェーデンの医療は信じられないし、子供達のことが特に心配だと言い続けた。

その度に、

「でも、このウイルスは若者や子供が重症化することはほとんどないから大丈夫だよ。」

と言われた。

「でも、それは絶対ではないでしょう?若い子でも重篤になるケースもあるんだよ?」

と返すも、

「僕は子供達に2ヶ月も会っていない。

これ以上会えないのは無理だ、寂しい。」

とボー。

それを言われると何も言えない。

私も、今回の帰省がきっと最後の長期帰省になるから(スウェーデンで仕事を本格的に探すため)、次はいつ帰れるかわからないし、桜も見たいから・・・、

というのでお願いした手前、強く言えずにいた。

何より、子供が愛おしい気持ちもわかる。

 

どっちのフライトを取るべきか。

荷物がストックホルムに届かないことや、乗り継ぎが間に合わない可能性も考えれば、やはりヨーテボリ行きの方が良いだろう。

しかし、あと2週間、家族と一緒に居られると思っていた。

それが3日後にサヨナラしないといけないなんて。

コロナの不安もある。

フライトの不安もある。

サヨナラする寂しさもある。

どうすればいいのか自分では決められなくて、母親に言うと、

「そんなすぐ・・・?ヨーロッパにコロナが蔓延してるのに、それでも帰れっていうの?

子供に会えなくて寂しいのはわかるけど、ろびまろや子供達がコロナにかかっちゃうかもしれないから、今は日本にいてとか思わないのかしら?」

と母。

「でも、あんたたち家族のことだから、私もこれ以上言わないけど。」

と続けた。

 

母の気持ちもわかる。

ボーの気持ちもわかる。

私個人としては戻りたくない。

でも、こんなにも長い間離れていて家族として良いものか・・・。

どうしよう、どうしよう、どうしよう。

時間がどんどん経ち、とうとう30分経っても答えが出なかった。

フィンエアーから連絡がきたのだが、15分後に再度連絡をもらうように頼んだ。

 

ボーには、

「本当に決められない。

私の気持ちとしてはスウェーデンに戻りたくない。子供達を守れるのか、空港や飛行機でコロナにかかる可能性もあるし、不安だ。

何より、こんな急に家族と離れることになるなんて、心の準備ができていない。」

と号泣しながら自分の気持ちを伝えた。

ボーは、そうだよね、としか言わない。

それ以上言わないということは、これ以上の日本滞在は許されない。

ヨーテボリに戻る以外私に選択肢はないということだ。

 

悩み続けるわたしに母は、

「もう24日とっちゃいなさい。」

と私に言った。

母の一声で、私も覚悟を決め24日の便を取ることにした。

 

でも、その後はもう気持ちがどうしようもなく苦しくて、

ふとした時に涙が出てしまい、夜も眠れなくなった。

 

次の日の日曜日は、急遽兄姉家族もやってきてくれて、お別れ会を開いてくれた。

それでも、空いた時間にはパッキングをしなければならなくて、

ゆっくり家族との時間を惜しむこともできなかった。

サムが何か面白いことをいうたびに、両親は目に涙を浮かべ、愛おしそうに微笑んでサムを見つめていた。

父は最後のサムとのお風呂で、

「元気でね。また遊ぼうね。お母さんの言うことをちゃんと聞くんだよ。」

と言っているのがドアの外で聞こえてきた。

私も家族も、いきなりのことで気持ちが全くついていっていないのだ。

まだ2週間一緒に居られると思っていたから。

 

出発前日の夜、子連れフライトのために早く寝なければいけないのに、

やはり眠れなくて、まだ母が起きていたので母の元に行った。

母の顔を見ると涙がボロボロと出てきて、母も泣いて言った。

「本当に行かなくちゃいけないの?

もう心配でたまらないよ、私は。

コロナにかかりに行くようなもんでしょう?

娘をわざわざそんな危険なところに行かせたい親なんていないでしょう?

もうダメなの?キャンセルしたいって言えないの?」

 

私も親になったからこそ、母の気持ちが痛いほどわかる。

でも、親になったからこそ、ボーが子供と離れて辛い気持ちもすごくわかる。

ヨーテボリに戻るのが正解なのか、答えが出ないまま出発の日を迎えたのだった。

 

続く。

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日本にいてもどこにいても、今はコロナにかかる可能性大なんですけどね。

実際私たちがヨーテボリに到着した次の日に五輪が延期になり、都内の感染者が急激に増えたわけで(まぁなんとタイミングの良いこと、と思うけれど)。

でも、イタリアの状況をニュースで見て怖いなと思ったし、スウェーデンの医療がとにかく信用ならないので、子供達のことが特に心配でした。

しかも、こっちの人ってマスクしないでしょう?

日本のように除菌を徹底しているとも思えないし、ボーもボーの家族もみんなして「若い人たちは重症にならないから大丈夫だよ〜」なんてヨーテボリに戻った後にも言われて、本当お気楽な考えでイライラしかなくて。

 

あとは別れがこんな急に来るのにも気持ちがついていけませんでした。

本来あと2週間あって、普通なら「お別れの日まであと◯日だなぁ・・・」と思いながら、心の整理をしてパッキングをしていくんだけれど、

それが急に、はい、三日後戻りますよー!と言われて、

私も家族もすごく戸惑いました。

 

母と姉は私たちのことをとても心配して、ヨーテボリに戻るのは反対していました。

父と兄は心配しつつも、ボーの気持ちもわかるからこれはしょうがないな、と。

家族孝行しに帰省したはずが、最後まで家族に心配かけてしまい、本当に申し訳なかったです。

私は本当に自分の家族が大好きなので、今回の別れは気持ちの整理が全くつかず、家族との別れは今までで一番辛い別れとなりました。

 

長くなったので続きます。

 

 

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