【出産話11】綱引き1 | Moose Nose ~スウェーデンから日本へ~

Moose Nose ~スウェーデンから日本へ~

8年のスウェーデン生活を終え、家族で日本に引っ越して来ました。

出産には二人の助産師がついていた。

私は陣痛がくるたびに、ボーと母の手をギュッと握って、

ありったけの力をふりしぼり、いきんだ。

それでも中々出て来ない赤ん坊。

「頭が下がったり引っ込んだりしている。」

と助産師の一人が言った。

 

「ちょっとやり方を変えてみましょう。

ろびまろ、このシーツを取って。

陣痛が来たらこのシーツを思いっきり引っ張ってね。

もう一人の助産師が反対側で引っ張るから。」

 

そう言われ、無我夢中でシーツを手に取った。

そして陣痛という闘いのゴングが鳴った瞬間、力の限りシーツを引っ張る私。

 

私と助産師のマンツーマンの綱引き対決が始まった。

 

何回引っ張ったかわからない。

それでも全然出て来ない赤ん坊。

こっちも早く出したくて必死になるので、疲れてはいるけれど引っ張る力は更に増していった(と思う)。

 

そんな私に反し、徐々に疲れが出てきた助産師は、

どんどん私の方に引っ張られていく。

終いには体ごと持ってかれてしまった。

 

「ははは!あなたの奥さん、とっても強いわね!ウインク

とボーに笑いながら言っていたのであるが、

そんな彼女を見て、私は、

おい!まだ終わっとらんぞ!!

次の陣痛に備えぇぇぇい!!

こっちは必死なんじゃ!

お前さんも笑っとらんで本気ださんかい、こるぁああああああ!!

と心の中で叫んでいたのであった。

実際は陣痛が来るまでの間は、ゼーゼーしていてそんなこと言う力もなかったけれどチーン汗

(前のブログで出したこんな絵の状態↓)

 

 

続く。