年末に2週間帰省して、リフレッシュできるかと思いきや、
それが全く逆で、
日本で過ごした日々が楽しすぎたからこそ、幸せすぎたからこそ、
ヨーテボリに戻ってきたギャップが激しくて、
リフレッシュするどころか、ホームシックとスウェーデン嫌いが更にひどくなってしまった。
そしてまた毎日ボーと喧嘩する日々。
私はそのたびに、
「スウェーデンなんて嫌い!!
全部ボーのせいなんだから!!
ボーちゃんなんて大嫌い!!
もう日本へ帰る!!
チケット取る!!」
と相変らず暴言をボーにぶつけていた。
ボーも負けじと言い返し、長時間口論にはなるのだが、
「ごめんね、ろびまろ。
日本に帰るなんて言わないで。」
と、最終的には決まってボーが折れていた。
そうして移住して8カ月が過ぎた頃。
私とボーはまたもややり合った。
何が原因だったかはもう忘れたが、私の気持ちを中々理解してくれないボーと、
英語でも100%言いたいことが伝えられない苛立ちから全部が嫌になった私は、
いつものごとく、
と、ボーにぶつけた。
ボーは言った。
・
・
・
一瞬固まった。
あれ、今、「うん、わかった。」って言った?
いつも、「ちょっと落ち着いて、ろびまろ!」と止めるのに。
それってつまりは…、
ボーちゃん、ギブアップ宣言。
そんなボーに私は一言。
自分からギブアップしたくせに…
実際はこんな爽やかではなく、
「諦めないでよ!!」
と号泣しながら怒ったんだけど…
そして続けて言った。
「移住する前に言ったよね?
移住するってことは、私達の想像以上に辛くて大変なことが待ち受けてるし、
わたしも精神的にかなり参ると思うって。
それをサポートできる自信あるの?って聞いたら、
ボーちゃんは、うんって答えたじゃん!
あれ、噓だったの!?」
まぁ、よくもこんな説教じみたことが言えたもんだと、今更ながら自分に呆れてしまう
するとボーは泣きながら言った。
この言葉を聞いて、私は初めて気がついた。
苦しんでるのは私だけじゃないんだと。
今までは自分だけが可哀そうだと思っていたし、
自分だけが苦労してると思っていた。
家族、友人、仕事、全部が揃ってるボーはなんて恵まれているのだろう。
私の苦しみなんてちっともわからない、わかろうとしていない、
そう思っていた。
しかし、支える側もまたこんなにも辛い想いをしていたなんて。
私のことをここまで考えてくれていたなんて。
そして、こんなにも傷つけてしまっていたなんて…。
私は、このままじゃダメだ…。
移住して8カ月、初めてそう思った。
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チケットを取る!というのも、日本へ帰る!!というのも、
全部本当の気持ちでした。
本当にスウェーデンにいるのが辛かったし、家族が恋しかったし、
何よりも自分がこんな風になってしまったのが嫌でした。
こんな風になってしまったのは全部ボーのせいだ、という憎しみから、
常にボーに苛々していたし、
なのに私の気持ちをちっとも理解してくれないので、
もうこの人と別れよう!!
と何度も思いました。
全部本当に思った気持ちなのに、
ボーがいざギブアップしたとなると、思考が一瞬停止。
「なんでそんなに簡単に諦めるの!?」
という言葉が出ていました。
自分から切り出したくせにね
でも、心の奥底で、ボーはまた私を止めてくれるだろうという期待もあったのでしょう。
だから、日本帰国に同意したボーに、私は内心焦ったのです
でもなんとか話し合って、もうちょっと頑張ろうという結論に至りました。
オーストラリアにいた時の元気な私を知っているからこそ、
移住してからの私を見ているのがとても辛いとボーは言っていました。
ここで初めてボーの気持ちを聞いて、
私は「してもらおう」「してくれなかった」ばっかりで、
この人の気持ちを考えたことはあっただろうか…。
私だけが苦しんでいたんじゃないんだということに初めて気がついたのでした。
でも素直に慣れない私は、数々の暴言を謝ることもできず…。
ただ、このままではダメだと思いました。
どうにかして自分を変えなければ…と。
そうして始めたのがこのブログです。
ネットなどで、海外在住の苦労をブログで吐き出しているというのを目にしたことがあり、
私もちょっと試してみようかな、と。
そうして始めたこのブログは、スウェーデン生活をちょっとコミカルな感じで書き綴っていましたが、
ただ、スウェーデンの愚痴、自分の想いなどは中々吐き出せませんでした。
どんなに検索しても、私と同じような状態だというブログは見つからず、
スウェーデン生活、海外生活を楽しんでいる(ように感じる)ブログしか見つからず、
私だけがこんなんなのかな、と思い、
なんだか恥ずかしくて、自分の現状を書くことができなかったのです。
でも、沢山の方々から共感のコメントを頂けている今、
皆言わないだけで、誰もが同じような道をたどり、複雑な気持ちを抱えて生活しているんだな、ということがわかり、
仲間がいたんだなと、なんだかすごく勇気づけられました。
もうちょっと早くから吐き出していればよかった~なんて思ったりもして
話が少しそれてしまいましたが…。
とにかく、この日から、私はボーの気持ちも考えるように努めました。
暴言はなるべく言わないように、
日本に帰国する!!となるべく簡単に宣言しないように。
あんたのせいだ!!と全ての責任をなるべく押し付けないように…。
そう、なるべく…です
私もできた人間ではないので、ゼロにはそう簡単にできません。
なので、ボーがパーティーで私が留守番しなきゃいけない時とか、
孤独に耐えられなくなると、怒りや悲しみ任せに同じようなことを言っては嘆いていました。
ただちょっと変わったのは、
「ひとりになりたくないでも、ボーちゃんが友達と楽しみたいっていうのもわかるの」
とか、
「日本に帰りたいでも、私自身が決めてここに来たってことも頭ではわかってるんだ」
などと、一言加えるようになったことでしょうか
さて、この日を境にボーの立場になって物事を考えられるようになってきた私ですが、
この後も、感情の波は激しく、
心の回復にはまだまだ時間がかかったのでした。
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5月2日(火)、義祖父母から頂いた海ザリガニサンドを食べました。
前日に義祖父がとったものなので、新鮮!
スウェーデンでは、サンドイッチを夜ご飯に食べるのはいたって普通のこと。
最初は慣れませんでしたが、
今は違和感なく、夜ご飯としてパクパク食べられます
とっても美味しかったです