Hoppas | Moose Nose ~スウェーデンから日本へ~

Moose Nose ~スウェーデンから日本へ~

8年のスウェーデン生活を終え、家族で日本に引っ越して来ました。

サマージョブを初めて何日目かの朝のことである。

その時、相方はキッチンで洗物を、私は机に座ってコーヒーを飲みながら仕事の手引きを読んでいた。
すると、イラクチームのチームリーダー2人がやってきた。
彼らと目が合い、
「Hej (^_^) (『ヘイ』)」
と笑顔で挨拶をした私。
するとイラク人の一人がこう言った。

「Hoppas Bo är här!」

英語で言いかえれば、Hope Bo is here!(Boがここにいればいいんだけど!)。
そしてキッチンからひょっこり顔を出した相方を見て、また彼が言った。

「Ah, bra! Du är här!!(あ~、良かった~!ここにいたんだね!!みたいな感じ。)」

これを聞いて皆さんはどう思うだろうか?
私は、言葉にできないほどの嫌悪感をこの男に感じた。
まず、目が合って、笑顔で挨拶しているのにも関わらず、あっちは挨拶は無し。
私がスウェーデン語をあまり流暢でないことを知っているこの男は、最初から相方を求めてインフォメーションルームへと来た。
それはわかる。
それは私には責められないことだ。
しかし言い方ってものがあるんじゃないだろうか?

「Är Bo här?(Boはここにいるかな?)」

と言ってくれれば、
そこにいますよ!
と私も答えられる。

しかしこの男は、Hoppas(英語でHope、願う)と言う言葉を使った。
そして相方を見つけると、満面の笑みで、
「良かった~!!」
と言ったのである。
はたから私のことなんて当てにしてないよ、と言われたような気がした。

悔しかった。
本当に本当に悔しかった。
悔しすぎて涙が出た。
相方も、
「あの言い方はないね。僕が聞いてもとっても失礼だったよ。」
と言っていたから、私のこの感情はきっと普通なんだと思う(そう思いたい)。

今思い出しても、はらわたが煮えくり返る。
英語も喋れるこの男。
しかしあえてスウェーデン語でしか話しかけてこない奴だった。

あの男、あの男!!
末代まで呪ってやる~~~~!!

とも思ったが、呪うとその呪いは自分に返ってくるというので、
イラクまで生霊を送るとこまでで留めようと思う。