注文通りにいかない料理店 | Moose Nose ~スウェーデンから日本へ~

Moose Nose ~スウェーデンから日本へ~

8年のスウェーデン生活を終え、家族で日本に引っ越して来ました。

先週の土曜日、相方と共にシティでディナーを食べた。
相方が再び携帯アプリにて、お得なグルーポンを見つけたのである。

場所はアベニューと呼ばれるところで、
フランスのシャンゼリゼ通りを真似て作ったかな?
という、まぁまぁいい感じのストリートである。
まぁ、シャンゼリゼ通りになれるまではまだまだほど遠い道のりであるが・・・。
レストランまで行く道のりで、ミシュランのレストランを発見。
勿論素通りであるが、
「いつかあのお店で食べたいね。」
と相方と共に夢見ながら、目的地のレストランへと着いた。

中へ入るとバーカウンターが真ん中にど~んと置いてあり、
食事する人はバーの奥にあるテーブル席へと誘導される。
席に着き、メニュー表を読む。

はい、即行で決まりました。
この一番高い牛肉のヒレステーキ(230SEK:約3500円)に決定です、私。
え?相方も?
では、ヒレステーキ2つでお願いします。

私達にはグルーポンと言う強い味方がついているのである。
ビールを合わせて540SEK(約8150円)が、グルーポン提示で270SEK(約4000円)。
2人で、である。
グルーポンは、全てのディナー対象であったので、
こんなときしか高いものは食べられないと、ここぞとばかりに頼む私達。
これぞ、貧乏パワー!

「焼き方はどうしますか?」
と聞かれ、相方も私もミディアムレアを注文。
が、私にはわかっていた。
注文通りにはいかないことを。

45分かかってようやくディナーの登場。
私の父だったら一言、
「料理まだなの?」
と言っているレベルの遅さである。
まぁ、それはいいとして、料理はとっても美味しそう。
ソースをかけて、お肉をパクリ。
美味しい。
でも、
ウェルダンなのね~~~~~。
中まで火がよく通っておりますこと・・・。
スウェーデンのお店でミディアムレアを頼んだことは沢山あるが、
どれも注文通りに来たことはない。
結構な確率でウェルダンだったりする。
やはりここもか…。

「これ美味しいけど、ウェルダンだね。」
と相方に言うと、
「本当だ。僕はこのままでもまぁいいけど、ろびまろがイヤならもう一回作り直してもらう?」
45分待ってお腹もマックスに空いていた私は、
作り直してもらうって、次料理出てくるのどのくらいになるのよ…。
と、このままでもいいと相方に告げた。
逆に45分待ったからこそのウェルダンなのかもしれないが…。
「本当にいいの?こっちもお金払っているわけだし、ミディアムレアがいいなら作り直してもらおう。」
とまたまた相方。
注文しなおしたからとて、ミディアムレアでまた来るとは限らない。
そのわずかな賭けに乗るよりも、
私は早くお腹を満たしたかったし味もまぁ良かったので、そのまま食べることをチョイスした。

しばらくして、相方が言った。
「僕たちの後ろの席の人、サーモンのグリルを頼んでいたけど、
中まで焼き切れていないって言って作り直させていたよ。」
まさかのミディアムレアサーモン。
その後作り直されたサーモンをそのお客に提供するも、
またまたミディアムレアサーモンだったようだ。
料理長、どんだけよ…。
夫婦で来ていたそのお客は、一人分の料理だけ支払ったのだという。
去って行ったお客のテーブルには、サーモンがまるまる残っていた。

注文通りにいかない料理店。
それはスウェーデンにわりと多く存在する。
でも、目をつぶれる範囲くらいならば、
時間をセーブするためにそのまま食べることをお勧めする。
作り直させたからとて、次は必ずしも注文通り提供されるとは限らないのである。