「低レベルなプログラミング」と聞いて、どういうものをイメージするだろうか。プログラマとそうでない人では、答えが違ってくるのではないだろうか。
一般の人には、「誰でもできそうな簡単なプログラミング」、あるいは「質の悪いプログラミング」といった意味にとられるかもしれない。
しかし、プログラミングについての文脈で「低レベル」といわれる場合は、通常は「ハードウェアに近い」という意味である。つまり、「低レベルなプログラミング」とは、「ハードウェアが理解する言葉」に近い(たとえばアセンブラのような)言語を使ったプログラミングだとか、直接ハードウェアに命令を送って制御するようなプログラミングのことである。
このハードウェアとの「近さ」は測定できる類のものではないが、プログラマ(あるいはその周辺の業界人)は、なんとなく了解していると思う。このブログの「スキルアップのためにラップを剥がしてみる 」というエントリで「層」と表現したものにも近いだろう。
もともと「レベル」という言葉は「何らかの基準」を意味しているだけである。それが何の基準であるか、ということは文脈によって変わるので、別段ここでの使われ方が特殊であるというわけではないだろう。
しかし、何の説明もなく「低レベル」という言葉を使うと、上記のような了解のない人には、「品質が低い」、「スキルが低い」といった侮蔑的な意味に誤解される可能性があるので、気をつけたい。
また、初心者プログラマの中には、そのような誤解をしてしまう人も多いかもしれない。あるいは「低レベル・プログラミング」と聞いて、「簡単そう」と思ってしまう人もいるかもしれない。しかし、低レベルなプログラミングほど難易度は高レベルだったりもするので、注意が必要である。
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