無知の知 | 悪態のプログラマ

悪態のプログラマ

とある職業プログラマの悪態を綴る。
入門書が書かないプログラミングのための知識、会社の研修が教えないシステム開発業界の裏話は、新人プログラマや、これからプログラマを目指す人たちへのメッセージでもある。

情報過多といわれる昨今、自分に必要な情報を見極めるだけでも一苦労である。私も日々発信される IT 関連のフィード をチェックしては、目ぼしいものをブックマークしているが、それだけでも結構な手間が掛かる。

しかし、こうした情報は、ただ集めているだけでは役に立たない。特に、システム開発において、全く新しい技術を採用しようという場合には、ネット等で得られた情報だけでは、導入を決断できないことも多い。

「この技術を採用すれば簡単に開発できるだろう」と思っても、実際にやってみると、色々な問題があった、ということがよくあるからだ。特定の技術が、自分の問題解決に役立つかどうかを判断するためには、それを実際に体験してみなければならないのである。


沢山の情報を仕入れていると、実際に経験していないことでも、なんとなく分かったような気がするものだ。特に、ネットで大量に情報が得られる現代においては、そうした傾向が強くなりがちなのではないだろうか。しかし、経験の不足を情報量でカバーすることはできない。

「情報は検索する時代」である。その人が「いかに多くの情報を持っているか」ということよりも、「いかに多くの経験を積んでいるか」ということの方が重視されるだろう。情報を集めるだけで満足するのではなく、経験を積むための時間も日常的に確保しておきたいものである。






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